2018年2月28日水曜日

3.7国会闘争へ

https://drive.google.com/file/d/1B68xPXPsszEWxTk8uXD-NyF5xgddLty9/view?usp=sharing


安倍の「働き方改革関連法」反対!
人間らしく生きるために闘おう!
3.7国会闘争へ

3月7日(水)国会前集会
正午~夕方 衆議院第2議員会館前

午後3時から、韓国・旭非正規職支会の
解雇撤回闘争に合流!

呼びかけ               
全国労働組合交流センター     
合同・一般労働組合全国協議会     

 安倍首相は、「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者より短いというデータもある」というウソのデータをねつ造し並べ立て、労働者の命を奪う「働き方改革」法案を上程・成立させようとしています。
 また、4月から非正規労働者の「無期雇用への転換」が始まることを逆手にとって、膨大な契約社員、非正規職の労働者が雇い止め解雇にさらされています。
 もう黙っていられません! 今こそ労働組合が立ち上がる時です。
 国会抗議行動に立ち上がろう。

 2015年5月、旭硝子・韓国工場のあまりにひどい労働者の扱いに抗議し、非正規職労働者が労働組合を結成。そのわずか1か月後に178名全員が不当解雇! 民主労総の旭支会は、2年半にわたって解雇撤回を闘いぬき、3人の組合員が日本の旭硝子本社に対する2回目の遠征闘争に立ち上がっています。ぜひ支援・連帯を!

ビラへのリンク

日刊動労千葉 第8413号

安全放棄を許すな!
千葉検査派出削減絶対反対!

 千葉検査派出の削減攻撃(4徹→2徹体制へ)は、鉄道輸送の安全を切り捨てる重大な攻撃だ。

車両故障時対応を放棄

 千葉支社管内では、JR直営の検査派出はすでに千葉と西船橋しか残っていない。木更津、上総一宮、安房鴨川、銚子の各検査派出はCTSに外注化されてしまっているために、予め決められている作業だけは行うが、車両故障等があってもJRの指示で動くことはできない状態だ。武蔵野線・京葉線対応を除けば、管内全域・房総半島全域を千葉検査派出だけでカバーしているのが現状で、この間も勝浦や岩井まで出動している。2人体制では、車両に異常が起きても、出動することも、添乗検査することも全くできなくなる。それは、列車運行中の車両故障・異常時対応は完全に放棄すると表明したに等しいものだ。

新幹線台車亀裂事故の直後に提案

 しかも、今回の提案は、大惨事になりかねなかった昨年12月の新幹線の台車亀裂事故の直後に出されている。
 あの事故で最も問題になったのは、異音や焦げたような匂いがし、車内に煙がたちこめたという連絡を受けて、岡山駅から3名の検査係が添乗し、うなるような異音を確認、列車を止めて点検するよう運輸指令に要請したにも係わらず、指令が運行を継続させたことであった。なぜ列車を止める判断ができず、名古屋まで約3時間、740㌔も走らせ続けたのかが、社会的にも重大な問題として批判されたのだ。

安全感覚の崩壊?

 しかし、今回の千葉支社提案は、列車を止める判断ができたか、できなかった以前に、車両に異常が発生した連絡を受けた時に検査係が出動できる体制そのものを解体してしまおうということだ。普通ならあの事故を見て、本当にこんなことをしていいのか、少しは考えるはずだ。千葉は新幹線こそ走ってないが、NEX(成田エクスプレス)ルートである。だが、そうしたことが検討された気配は全くない。要員削減やコスト削減に反することは言い出すことすらできない雰囲気が支配し、がどんな事故が起きても他人ごとのようにしか考えなくなる。これが現在のJRの状況だ。鉄道の安全に対する感覚が崩壊してしまっている。これが現在のJRの深刻な現実なのである。

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事態は大惨劇寸前だった!

 しかも新幹線の台車亀裂事故は、マスコミが報道する以上に実はずっと重大で深刻なものであった。
 台車枠の軸箱と車軸を支えている部分に、底面16㌢側面14㌢の亀裂が入り、あと3㌢で破断する寸前であったことはマスコミが報道するとおりだが、もし破断していれば、軸箱が抜け落ち、何百㎏もある車軸が車体の下で激しく暴れて飛び出す。300㎞/h近い速度でそれが起きたら一体どれほどの破壊力をもつのか。脱線どころの話ではない。車体をメチャクチャに破壊する大惨劇となっていたことは間違いない。

根本のところから安全が崩壊

 さらに深刻なのは、もっと根本的なところで安全が無視され、崩壊している可能性があることだ。国鉄時代は、在来線ですらあんな華奢な台車は使用していなかった。民営化後「スピードップ」「コスト削減」の掛け声の下に、徹底した軽量化が追求されるようになった。そして軽量化の最大の対象・標的にされたのが台車であった。限界をこえたギリギリの強度計算がされているのではないか?、その結果起きたのが今回の事故だったのではないか? 例えば、国鉄時代、在来線新型車両のベースとなったDT21という100㎞/hで走ることを前提に設計された台車があるが、それですら台車枠は9㎜の鋼板でプレスされていた。今度事故を起こした台車は300㎞/hで走るというのに8㎜だったという。

千葉派出削減計画を中止しろ!

 しかも、JR東海・西日本は、一昨年春から新幹線車両の交番検査周期を「30日か3万㌔を超えない期間」から「45日か6万㌔を超えない期間」に延伸したという。2倍近く延ばしたのだ。JR東日本でも昨年春から「6万㌔を超えない期間」に延伸されている。
 JRは、民営化・規制緩和の波にのってタガが外れたように安全を無視した暴走を続けてきた。今回の事故について、107人の生命を一瞬にして奪った尼崎事故の遺族たちは、「あの時と全然変わっていない」と怒りをぶつけている。これ以上こんなことを続けてはいけない。
 千葉支社は千葉検査派出の要員削減計画を撤回しろ! 木更津、一ノ宮、鴨川、銚子検査派出を直営に戻せ! 車両故障時の対応を切り捨てる安全無視政策を直ちにやめろ!



3月ダイ改合理化粉砕! 18春闘勝利! 組織拡大!
3・5動労千葉緊急総決起集会
3月5日(月)18時 DC会館

日刊動労千葉 第8413号へのリンク

2018年2月27日火曜日

日刊動労千葉 第8412号

3.5動労千葉緊急総決起集会へ
第78回定期委員会開催

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8412/

 動労千葉は、2月25日DC会館において第78回定期委員会を開催し、「東労組崩壊」情勢の中で第3の分割・民営化攻撃=全面外注化・転籍攻撃と対決し、18春闘勝利、3月ダイ改阻止、組織拡大の闘いに全力でたちあがる方針を確立した。
委員会は、議長に千葉機関区支部の大久保義尚委員を選出し、スローガン案提起の後、田中委員長から本定期委員会の勝ち取るべき課題についてあいさつ(要旨別掲)、動労千葉を支援する会を代表して山本事務局長から熱い連帯の挨拶を受けた。
 その後、「経過報告」「当面する取り組み」「2018年度暫定予算」の提起と進み、質疑応答が行われた。スローガン、方針案、暫定予算案、委員会宣言を採択し、組合歌合唱・元気よく団結ガンバローを三唱し、委員会は大成功のうちに終了した。
各支部は、JR情勢の重大な展開に対し、直ちに闘争体制を確立しよう!

闘いの課題

 第1の課題、「東労組崩壊」情勢を見すえ、全組合員が組織拡大の闘いに立ち上がる。その意思統一を図るために「3・5緊急総決起集会」を開催する。
 第2の課題、地方ローカル線切り捨て阻止、全力をあげて「3・10外房地域集会」の成功をかちとる。
 第3の課題、「エルダー協議会」を結成し、外注化―分社化・転籍攻撃粉砕、定年延長と65歳まで働き続けることができる労働条件確立に向け新たな闘いを開始する。
 第4の課題、千葉検査派出の合理化攻撃は、運転保安を破壊し外注化を拡大する重大な攻撃だ。ストライキを構えて闘いぬく。
 第5の課題、18春闘の焦点は、JR貨物とCTS。「組織拡大春闘」としてストライキを復権させ、職場の怒りを組織し、我慢のならない超低賃金・労働条件の改善をひとつでもこじ開ける。
 そして、労働者の誇りにかけて、改憲と戦争に反対する。秋の国会で改憲発議をさせない闘いを開始する。

委員長あいさつ


 本定期委員会は重大な情勢の中での定期委員会となった。先週ぐらいから東労組の崩壊が始まった。今回のスト問題が最後の引き金となって、会社が東労組を本格的に解体すると肚を決め、管理者層を全て脱退させるという強硬手段をもって動き出した。国鉄分割・民営化以来の総決算が始まる。JRの鉄道業務をばらばらに分社化して、そこに労働者を転籍させていく、第3の分割・民営化攻撃が一斉に動き出す。動労千葉にとって重大な正念場だ。全組合員が起きている事態について真正面から掴み取っていく必要がある。団結を守り抜く中に展望がある。動労千葉らしく立ち上がることが本当に大事。どんなに小さくとも組織拡大を実現することが最大の課題だ。

出された主な意見

▽エルダーとして本線運転士として、DLの徹夜勤務となる工臨は体がもたない。

▽18年度退職者に対する再雇用先で、検修だけなぜ本体雇用しないのか。検査派出の合理化は、動労千葉全体が自分のことと考えて全力で闘っていきたい。

▽第29回車両技術分科会の定期委員会を開催しストライキ体制を確立した。エルダーの本体雇用、他の職種はどうなっているのか。

▽ストライキは中途半端にはできない。執行部がしっかりして、組合員が決断してやるものだと東労組の組合員に話している。

▽輸送障害の時の振替輸送やモノレールとの接続の問題をどうするのか。

▽SASの検査に引っ掛かる人が増えている。問診の判断に産業医も加わることになり、乗務できない者が増えるのでは。

▽若手運転士の出張(研修)が休勤ありきの出張となっている。若手運転士は公休日の次に4時台の出勤で前夜に来ている。それはおかしいのでは。

▽2・4館山地域集会への結集ありがとうございました。内房線と地域を合わせて、外房線と共に闘っていく。

▽貨物は高齢化が進み、全員が55歳で賃金が71%、本線運転士の嘱託化も進み会社はどう考えているのか。



3月ダイ改合理化粉砕! 18春闘勝利!組織拡大!

動労千葉緊急総決起集会

3月5日(月)18時から、DC会館

日刊動労千葉 第8412号へのリンク


2018年2月24日土曜日

日刊動労千葉 第8411号

「東労組崩壊」の本質
今こそ職場に闘う労働組合を!

 JR東日本は、東労組が「指名スト」方針を決定したことをきっかけに、東労組への攻撃を一斉に開始した。支社課員、管理者、ポテンシャル採用者などが、各地で続々と東労組から脱退している。その人数はすでに数千人に及んでいるという。会社から管理者層に「脱退」の指示が出されていることは明らかだ。管理者と言ってもそれは1万人規模にのぼる層だ。事態が一気に拡大していくことは明らかだ。JR東日本は、30年以上にわたる労務政策を転換し「東労組解体」に全面的に踏み出したのである。

「東労組崩壊」の背景にあるもの

 この間、JR東日本は、国鉄分割・民営化から30年以上続けてきた東労組・革マルと結託した労務政策を清算しようと動き出していた。東労組はそれに震えあがり、労使関係の維持を求めて必死に会社に泣きついていた。36協定問題等で意図的に「対立」を作り出しては和解し、その途端にまた別な「対立」を作りだすというこの間の組織的乱調の背景には、会社の労務政策転換がのしかかっていたのである。

労働者の権利をもてあそぶな!


 「将来にわたって『格差ベア』をやらないと約束しろ」という今回の「指名スト」も、現場の組合員とは全く無関係なところで、労使関係の維持をとりつけるための手段として持ち出されたものであった。
 ストライキは労働者の最も重要な権利だ。本来、労働組合は労働者のために存在するものだ。一部幹部の自己保身の手段や政争の具であってはならない。しかし東労組・革マルは、会社との癒着体制を守るために、組合員とストライキをもてあそんだのである。

会社と東労組による異常な労務支配

 東労組は、国鉄分割・民営化に際して、20万人におよぶ国鉄労働者の首切り賛成に転ずることによって、会社との腐りはてた癒着体制をつくりあげてきた。総評や社会党の解体も旧動労・革マル―JR総連がその手先にならなければ貫徹できなかったことだ。
 その後も東労組は、現場の切実な要求を踏みにじって、業務外注化やライフサイクル制度導入の手先になってきた。一方会社も、JR東日本もそうした東労組・革マルを職場支配の道具として徹底的に利用してきたのである。JR東日本と革マルが手を組んで職場を支配する異常な労務政策は、国鉄分割・民営化の最大の暗部でありながら、30年以上それを清算することができなかったのは、JR東日本が合理化や職場支配のすべてを東労組に依拠して進めてきたからであった。

この事態の本質は何か?

 冒頭にも述べたように、会社は今回の「指名スト」をきっかけに、いよいよ「東労組解体」にふみ切った。しかしそれは、単に東労組に攻撃を開始したというだけの問題ではない。会社はJR体制を大再編する新たな攻撃攻撃にのり出したのだ。そのために革マル結託体制をも清算し、旧国鉄的なものを一掃しようとしているのである。それは、鉄道業務を無数の子会社・孫請会社に分割し、JRに働く労働者を、行く場のない状態に追い込んで転籍させていく「水平分業」と称する攻撃だ。それは、雇用・賃金を根本から破壊する総非正規職化攻撃であり、職場に限界をこえた労働強化をもたらすものだ。鉄道の安全は破壊され、非採算線区は廃線に追い込まれていく。まさに「第3の分割・民営化攻撃」だ。
 われわれは今回の事態の本質がここにあることを真正面から見すえなければならない。東労組は労働者を裏切り続けてきた存在だ。その「スト」は労働者の権利をもてあそぶものだ。しかしだからと言って、ストを理由に労働組合を破壊するような資本の攻撃を許してはならない。それはすべての労働者の権利に係わる問題だからだ。

職場に闘う 労働組合が必要だ

 動労千葉は、国鉄分割・民営化攻撃に真正面から立ち向かい、その後の業務外注化攻撃にも非妥協的に闘いを挑んで団結を守りぬいてきた。それは小さな抵抗であったかもしれないが、その闘いが職場の怒りの声に結びついたとき、決して小さな力では終わらなかった。
 闘う労働組合など存在してはならなかったはずの民営化されたJRの職場でも、職場の権利と鉄道の安全を守り、外注化を10年―転籍攻撃を10年以上遅らせる力となって今日も闘いが続いているのだ。悪口を言う者は、動労千葉のことを「玉砕路線だ」と言ったが、動労千葉は「玉砕」などしなかった。今日まで組合員を守り、団結を貫くことができたのは動労千葉だけである。団結さえ崩さなければ展望は必ず生まれる。それが動労千葉の信条だ。
 国会では「総非正規職化・解雇自由」社会をつくろうとする「働き方改革法案」が審議され、JR体制の大再編が始まろうとしている。今こそ職場に闘う労働組合が必要だ。動労千葉に結集し、共に闘おう。

日刊動労千葉 第8411号へのリンク

会報・国鉄闘争全国運動第93号

https://www.doro-chiba.org/z-undou/pdf/news_93.pdf


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2018年2月23日金曜日

日刊動労千葉 第8410号

CTS春闘勝利へ!
4回目の清掃交流会開催/「深夜早朝手当の
格差是正を」
CTS組合員が労基署を訪問

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8410/

CTS春闘勝利へ! 4回目の清掃交流会開催 

 2月14日、DC会館で今年度で4回目となる清掃部門交流会を開催した。CTS清掃部門、上回りで働く現場組合員、本部も含めて16人が参加し18春闘に向けて職場の課題を出し合った。

 最初に、本部からこの間の動労千葉全体の闘い、CTSでの取り組みの経過報告を行った。とりわけ無期雇用転換をめぐって、後期面接で複数の労働者への雇い止め通告が行われたことを重視し、徹底弾劾、撤回を求める闘いを確認した。
 現場での安全上の問題、手当の格差、休憩設備や備品の不備など重要な問題が次々と出された。本部の田中委員長は「現状があまりにひどいから、政府・財界ですら『同一労働同一賃金』と言わざるを得ない。これは敵の大きな矛盾でもある。ここを徹底的について、今春闘で打開するために本部も全力をあげる」と決意を述べた。

【出された意見】

 ◎CTSの深夜早朝手当は、片や1500円、片や250円では誰が見てもおかしい。月に15回も夜勤をこなしても手取りが15万円前後という低賃金の中、手当だけでも会社には早急に是正してもらいたい。今日は労基署を訪れてよかった。(木更津)

◎手当では、上回りの便器交換作業で、プロパーには手当が出るがエルダーには出ない。問題だ。(幕張) 

◎車両清掃時などの汚物処理で、昔は手当が出ていたと聞いた。今も、終了時に件数は報告するが作業者には何も出ない。JRからCTSには出ているのに会社がピンハネしているのではないか。

◎正社数が極端に少なく、契約社員が作業責任者をやることも多い。仕事面でもなんでもできる。そこまで責任を負わせておきながら社員と賃金があまりに違う。怒りしかない。(京葉)

◎洗浄線9番のホームの下に洗濯機が設置されており安全上、問題。他方で事務所脇の洗濯機は、灯油代をケチるために昼間はお湯がでない状態にされている。清掃で使った雑巾の汚れが冷たい水では落ちにくい。以前のようにお湯が使えるようにしてほしい。

◎待機時に雨風をしのげる施設がまったくない。洗浄線脇の物置を大きなものに改装するなどして改善してもらいたい。(京葉)

◎この間、いろいろな理由で4人減となり特掃などの達成率が激減している。賃金を上げて人を増やすしかない。 (京葉)

◎駅舎清掃がハードすぎて、駆け足でなければこなしきれない現場がある。仕事を積み残すと夜勤の人に迷惑になるためやらざるをえない現状があり、作業ダイヤの改善が必要。(千葉)

◎ごみの仕分け時に必要な厚手のゴム手袋について、「あれは報奨金が出たときに買ったもの。その金がなくなったから、もう買えない」と言ってきた。けが防止のために絶対に必要なので、買わせるために他事業所でつかっている手袋の写真などを示して現場で要求している。(千葉)

「深夜早朝手当の 格差是正を」
CTS組合員が労基署を訪問


 火急の課題となっている深夜早朝手当の地域格差(最大で6倍!)や、劣悪な作業環境の是正に向けて2月14日、清掃部門で働くCTS組合員3名と本部の中村執行委員らが千葉労働基準監督署を訪れた。

今回は、①深夜早朝手当が地域により6倍もの開きがある点、②駅舎清掃の劣悪な休憩施設の現状、③有期雇用社員に対する扶養手当の不支給、④60歳以降の大幅な賃金引き下げの4点について、労働基準法3条(均等待遇)、労働契約法20条(不合理な労働条件の禁止)、労働安全衛生法に違反しているのではないか、と就業規則や写真などの資料を示しながら相談を行った。
 対応した相談員は「手当は各会社で決めるもの。労基法違反が明白でなければ直ちに労基署が介入することは難しい」としながらも、6倍もの開きがある深夜早朝手当については「なぜこんなに差があるのか。あまりに不合理。なぜ会社も是正しないんでしょうね」と驚きを隠せない様子で、「労働組合として交渉したうえで、不調の場合は労働委員会に持ち込むことも可能ではないか」と述べた。
 また、千葉みなと駅の「休憩施設」の写真を見たときも「これが休憩所なんですか??」とビックリ仰天の様子で、監督官も議論に加わり、労働安全衛生法などと突き合わせながら検討を行った。
 参加した仲間は、あらゆる闘いを展開し、今春闘で絶対に打開する決意を固めた。

日刊動労千葉 第8410号へのリンク

闘いなくして安全なし No.154

http://www.doro-chiba.org/ga/tn154.pdf


「新幹線台車に亀裂」
なのに検査体制削減!?

千葉派出4徹→2徹で6名削減を提案

 2月9日、JR千葉支社は、「幕張車両センター千葉派出所の要員体制見直し」について提案を行いました。提案の内容は、千葉派出を4徹体制から2徹体制に変更、要員も13名から6名削減して7名体制にするというものです。実施日については、4月1日より実施するとしています。

2徹では車両故障対応できない

 提案理由について千葉支社は、千葉派出所での事故処理件数が減っていること等をあげました。
 しかし千葉派出以外の木更津、鴨川、一ノ宮、銚子の各派出は12年10月に外注化されています。
 現在、千葉支社管内でJR直営の派出所は千葉と西船橋の各派出だけです。そのため千葉派出から内房線の岩井や外房線の勝浦まで行かざるを得ない状況です。
 こうした対応ができるのは、4徹体制だからです。2徹体制になってしまえば出動要請があっても出ることができなくなってしまいます。

必要なのは派出体制の強化

 昨年12月、東海道・山陽新幹線で台車の亀裂が発見されるという重大事態が発生しました。このときは車両保守要員が添乗し、 停車して点検する必要があると輸送指令に連絡しています。
 しかし、指令は運行継続を指示しました。結局、異音、異臭が確認されながら、その後名古屋まで約3時間、740㌔も運行し続けることになりました。
 これは、JR西日本やJR東海だけの問題ではありません。検査派出の要員削減で車両に添乗することもできなくなれば、こういった異常を察知して停車・点検を判断するのはさらに困難になります。
 JRは駅でも検査修繕部門でもコスト削減を優先して合理化を進めています。乗務員にはダイ改ごとに労働強化を強制しながら、現場での運行や安全確保の判断も責任も、すべて乗務員任せにしようというのでしょうか。
 新幹線でさえ重大事態が発生している中だからこそ、派出体制の強化が必要なはずです。今回の千葉支社提案は、安全確保と逆行する許し難い提案です。

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2018年2月22日木曜日

外注化阻止ニュース 第359号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka359.pdf


「新幹線の台車に亀裂」
なのに検査体制削減!?

千葉派出4徹→2徹で6人削減を提案 千葉支社

 JR千葉支社は2月9日、「幕張車両センター千葉派出所の要員体制見直し」について提案を行いました。提案の内容は、千葉派出を4徹体制から2徹体制に変更、要員も13人から6人削減して7人体制にするものです。実施日については、4月1日より実施するとしています。
 
2人では車両故障の対応できない

 千葉支社は、事故処理件数が減っていることなどを提案理由に上げています。
 しかし、すでに千葉派出以外の木更津、鴨川、一ノ宮、銚子の各派出は2012年10月に外注化されています。
 現在、千葉支社管内でJR直営の派出所は千葉と西船橋だけです。
 そのため千葉派出から内房線の岩井や外房線の勝浦まで行かざるを得ない状況になっているのです。
 こうした対応ができるのは、4人体制だからです。2人体制になれば、もはや出動要請があっても出ることができなくなります。

必要なのは派出体制の強化

 昨年12月、東海道・山陽新幹線で台車の亀裂が発見される重大事態が発生しました。このときは車両保守要員が添乗し、停車して点検する必要があると輸送指令に連絡しています。
 しかし、指令は運行継続を指示しました。異音、異臭が確認されながら、名古屋まで約3時間740㌔も運行し続けることになりました。
 これは、JR西日本や東海だけの問題ではありません。検査派出の要員削減で車両に添乗することもできなくなれば、こういった異常を察知して停車・点検を判断するのはさらに困難になります。
 新幹線でさえ重大事態が発生している中だからこそ、派出体制の強化が必要なはずです。今回の千葉支社提案は、安全確保と逆行する提案です。

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2018年2月21日水曜日

日刊動労千葉 第8409号

JR千葉支社-7駅の遠隔操作=無人化導入と
錦糸町駅の旅行業務委託を提案

改札窓口の無人化、駅業務合理化と業務委託を直ちに撤回しろ!

 この間、JR千葉支社は、駅の改札業務に関して、遠隔操作=改札の無人化を相次いで行っている。今月13日からは五井駅を制御駅として、浜野、八幡宿、長浦の各駅に遠隔操作=改札の無人化が導入され、4時50分~6時30分までの間は改札窓口が無人となっている。
 今回JR千葉支社は、新たに3駅を制御駅として7駅への遠隔操作=改札の無人化を導入するとの提案を行ってきた。
 提案内容は左記のとおり。

売り上げが落ちているから業務をVTSに委託

さらにJR千葉支社は、錦糸町駅の旅行業について、ビュートラベルサービス(VTS)に委託するとの提案を行ってきた。現在、成田空港、空港第2ビル、訪日旅行センターがVTSに委託されており、今回の提案で4箇所目となる。
 要員については、管理職1名、一般7名を削減するとしている。
 要員関係は左記のとおり。














当面する行動について
◎第78回定期委員会
日 時 2月25日(日)13時~
場 所 DC会館 2階会議室
※ダイ改合理化阻止、18春闘勝利に 向け闘う方針を確立しよう!

◎動労千葉家族会総会
日 時 3月4日(日)13時~
場 所 DC会館 2階会議室
※家族会の強化に向け、各支部から家族の参加を!

◎3・10外房線切り捨てのダイヤ改正と
今後の地域の発展を考える集い
日 時 3月10日(土)15時30分~
場 所 勝浦市・勝浦集会所
*勝浦図書館2階(旧勝浦市役所)
主 催 外房線と地域を守る会
交 通 勝浦駅から徒歩15分
車の場合、市営駐車場利用
*外房線5列車削減に地域と一体となって反対の声をあげよう!

◎被曝労働拒否!反原発福島行動18
日 時 3月11日(日)
場 所 郡山市民文化センター
*被曝労働拒否を闘う動労水戸の仲間とともに原発廃炉へ闘おう!
日刊動労千葉 第8409号へのリンク

2018年2月20日火曜日

日刊動労千葉 第8408号

外房線の5列車削減反対!
地域の切り捨てをやめろ!
3・10勝浦地域集会に集まろう!

地域の足を奪い、人口減少ー過疎化を促進する列車削減に反対の声を!

 JR千葉支社は、3月ダイ改において、外房線で5本、内房線で1往復の列車削減を行おうとしている。削減予定の列車は次のとおりだ。
◎5時53分勝浦始発千葉行き
 →勝浦~茂原間の廃止
◎17時53分千葉発大原行き
 →茂原~勝浦間の廃止
◎18時34分千葉発勝浦行き
 →大原~勝浦間廃止
◎20時38分千葉発勝浦行き
 →上総一ノ宮~勝浦間廃止
◎21時43分大原始発上総一ノ宮行き→ 廃止

通勤・通学・通院の足を奪うな!


 JRの地域を無視したやり方に対して1月14日、勝浦市や御宿町、いすみ市の元市議や町議、教師、市民、そして動労千葉からも鴨川支部、千葉転支部、OBなどが集まるり、「外房線と地域を守る会」が結成された。代表には元勝浦市長の藤平輝夫さんが就任した。
 外房線沿線では、人口減少が進み、深刻な事態になっている。通勤・通学、通院の足となっている列車が5本も削減されたら、地域の過疎化を一層進めることにつながるとの強い危機感が地元にはあるのだ。
 こうした状況に対して、外房線と地域を守る会は、3月10日、勝浦市内で「外房線切り捨てのダイヤ改正と今後の地域の発展を考える集い」を開催することを決定した。
 地域と一体となってJRの横暴に反対の声を上げよう!
 通勤・通学・通院の足を奪う列車削減を撤廃させよう!
 3・10勝浦地域集会に組合員・家族、OBを含め全力で結集しよう!




3・10外房線切り捨てのダイヤ改正と
今後の地域の発展を考える集い


日 時 2018年3月10日(土)15時30分~
場 所 勝浦集会所(勝浦図書館2階)
勝浦市出水1297ー2(旧勝浦市役所)
交 通 勝浦駅から徒歩約15分
 車の場合は、市営駐車場を利用してください
 ※組合員・家族、OBの皆さんの、参加をお願いします。




JR東日本ー保存休暇制度の改正等に伴う就業規則改訂を提案

この間、JR東日本は、動労総連合に対して、就業規則改訂について提案を行ってきた。
 ◎「保存休暇」制度の改正
 ◎「配偶者出産休暇」の新設
 ◎配偶者の海外転勤帯同を目的とした「自己都合休職」の休職期間変更

【「保存休暇」制度の改正】
 育児・介護等に対応できるように、保存休暇の使用事由等を見直すとしている。

【「配偶者出産休暇」の新設】
 男性社員に対して、配偶者の出産に伴う入院から出産後14日目までに、3日以内の有給休暇として「配偶者出産休暇」を新設するとしている。
 3日以内の有給休暇については、分割取得可能。

【配偶者の海外転勤帯同を目的とした「自己都合休職」の休職期間変更】
配偶者の海外転勤等により働くことが困難な社員に対して、「自己都合休職」の取り扱いとして、3年以内の休職期間を認め、JRで働き続けることが出来るようにするとしている。
実施日は4月1日としている。

グリーンスタッフの雇い止めを許すな!

 JR東日本は、この提案の他、労働契約法の有期雇用期間が5年を越えた場合の取り扱いとして、労働条件と定年について労働契約法の定めに則り対応するとの考え方を示してきた。
 一方、今でもグリーンスタッフ(GS)等が駅等で働いており、本来であれば4月1日以降は労働契約法に基づき無期転換しなければならないが、この点についてJRは、「契約期間は5年であり、対応する考えはない」としている。絶対に許すことはできない。
 非正規職撤廃へ闘いぬこう!

日刊動労千葉 第8408号へのリンク

2018年2月17日土曜日

日刊動労千葉 第8407号

国鉄闘争の新たな段階へ
ーー国鉄分割・民営化で不当解雇から31年―
2・11国鉄集会

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8407/

JRは解雇撤回・団交開催しろ!
JR労働委員会闘争・署名運動開始


630人の結集


 国鉄闘争全国運動の呼びかけで「国鉄分割・民営化で不当解雇から31年―2・11労働者集会」が、船橋市勤労市民センターで会場をあふれる630人の結集で開催された。
今回の集会は、約4万筆に及ぶJR東日本に対する「解雇撤回・JR復帰」署名に加え、団体交渉開催・解雇撤回を要求するJR労働委員会闘争と署名運動、JR北海道、九州に対してローカル線切り捨て反対と国鉄解雇撤回を結合させた署名運動の新たな出発点として勝ち取られた。

国鉄闘争の旗を高く掲げよ


 集会は長田執行委員と三浦半島教組の葛本さんの司会で行われ、冒頭の主催者あいさつに国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、「JR採用において不当労働行為を行い、そして今また、団体交渉要求においてもそれを拒否するという不当労働行為を繰り返しているJR東日本を、労働委員会の場を通じて、団体交渉の場に引っ張り出し、解雇撤回・JR採用を迫っていく新たな段階の闘争が、本日の集会をもって始まろうとしている」と訴えた。また、韓国の鉄道労組が98人の解雇者を復職させた勝利を報告した。
 特別報告として、憲法と人権の日弁連を守る会の武内更一弁護士が日弁連会長選挙について報告し、改憲阻止の3・25集会への参集を呼びかけた。
 動労千葉からの提起として田中委員長が、「改憲と核戦争を阻む戦後最大の決戦が訪れたからこそ、国鉄闘争の旗を高く掲げ、新たな労働委員会闘争を決断した」と述べ、「小さくてもいいから自分の職場で現実の労働運動ができた時に、私たちの訴えは単なる言葉ではなくて、数倍の力を帯びて、戦争を止める力になる」と熱く訴えた。

労働委員会闘争を労働運動として闘う

  動労千葉顧問弁護団長の葉山弁護士が、「斎藤設立委員長のみならず、設立委員会全体が決議した不採用基準が最高裁で不当労働行為とされた。JRは解雇撤回・原職復帰について直接に応じる責任がある。JR東は当事者ではないと言って団交を拒否しているが、とんでもない間違いだ。労働委員会闘争を労働運動として闘うことに勝利の道がある。弁護団はとともに闘い勝利する」と表明した。
 1047名当該の決意を動労千葉争議団の中村仁君が行い、動労総連合1047協議会の小玉忠憲代表が、国労OBを中心に1047協議会と共に闘う会が準備されていることを報告した。
 外注化阻止の訴えでは、動労千葉の関副委員長と森川弁護士が強制出向無効確認訴訟の東京地裁反動判決を弾劾し、幕張支部の北村君が、CTSの無期転換の問題と職場の現状を報告し、組織拡大の決意を語った。

3月ダイ改阻止へ

  動労総連合の各単組がそれぞれの闘いを報告し、千葉運転区支部の高澤支部長が、外房線5本の列車を削減する3月ダイ改阻止・ローカル線切り捨て絶対反対の闘いの決意を語り、動労水戸と動労福島は常磐線全線開通阻止と3・11反原発福島行動への結集を呼びかけた。支援する会・木更津の労働者が2月4日の内房線切り捨て反対の集会をはじめ地域の取り組みを報告した。カンパアピール後、中野区職労の労働者、合同・一般全国協、全学連が決意表明を行った。最後に、呼びかけ人の花輪不二男さんが「われわれは職場の主人公だ。けっして倒れない。団結して闘おう。闘う労働組合をつくろう」と集会のまとめを行った。

2・11国鉄集会へのメッセージ

韓国・全国鉄道労働組合ソウル地方本部 本部長 パクソンス


  動労千葉の同志の皆さん、動労千葉に連帯する日本のすべての同志の皆さん。同志たちが開催する2.11集会に韓国の鉄道労働者たちを代表して熱い心で連帯の挨拶を送ります。
 私は全国鉄道労働組合ソウル地方本部8,000組合員の代表の本部長パクソンスです。
 動労千葉の同志の皆さん、2.11集会に連帯する日本の同志の皆さん、私は日本の国鉄分割民営化31周年になっても放棄せずに粘り強く闘う姿に深い感銘を受けています。大部分の国鉄労働者が現実を受け入れたり、諦めたり、絶望している時、同志たちが叫ぶ声が無かったなら日本ではもう「解雇撤回、地方路線廃止反対、民営化反対」の声を聞くことが困難でしょう。同志の皆さん、がんばって下さい。皆さんは必ず勝利するでしょう。
 2.1集会に参加された同志の皆さん、若干韓国のニュースをお伝えします。この10年の間、鉄道分割民営化に対して闘争した我々全国鉄道労働組合はつかの間ですが勝利の喜びを味わっています。分割民営化は事実上撤回され、無理に民営化させたスソ高速鉄道SRは国鉄統合の歩みを踏み出しました。 100余名の解雇者たちも大部分は3月中に即時、一部は7月中に、小数の数名は裁判手続きが終わったら復職することに合意をしました。整理解雇に対して12年を超えて闘争してきたKTX女性乗務員も1億ウォンを超える還収金問題に合意をして解決しましたし、労使間交渉をとおして復職することが残っています。同志の皆さん、韓国の鉄道労働者も出口の見えない暗闇を突いて来ましたが、いつかは勝利することを信じて、我々が絶対的に正しいという確信、我々でなかったら鉄道を守る人間は誰がいるだろうかという自負心ですべての弾圧に打ち勝って闘って来ました。
 動労千葉の同志の皆さん、2.11集会に参加された同志の皆さん、我々韓国の鉄道労働者たちは皆さんの粘り強い闘争精神に学びます。皆さんが主張される国鉄民営化反対、解雇者復職、そして地方路線廃止反対等は絶対的に正しい良心の声です。弱化した日本の労働運動を甦らせることができる正しい路線であり、今はたとえ小数であっても遂には日本の鉄道を、そして日本の労働運動を動かすことができる雷のような叫びだと考えます。
 我々韓国の鉄道労働者たちはこれまでそうだったように、いつまでも動労千葉の同志たちを、そして国鉄民営化反対、解雇撤回、地方路線廃止反対を叫ぶ皆さんと共に連帯します。共に闘いましょう。寒い冬の気候のおり、健康に注意され、皆さんの闘争が必ず勝利することを祈願します。ありがとうございます。

伊藤 晃(国鉄闘争全国運動呼びかけ人)

 本年、改憲をめぐる攻防、戦争に対する戦いは緊張した局面に入るでしょう。
 私たちは戦争の危機を煽り立て、政治・社会の全体にわたる憲法問題、つまり戦後体制の変革を進める支配集団に対抗する陣形を強めなければなりません。このとき、私たちにとっての重要な戦線は、戦後労働法制の解体であり、社会的な公共性・共同性の急速な破壊への反撃であります。これらのことが進行するなら、そこに生ずる労働者・人民の分散は、戦争・改憲に反対する力を社会の根底で崩していくことになるでしょう。
 私たちは、労働者階級の生存と社会存立との条件を奪うことで投機的資本主義だけが肥え太っていく現実を終わらせるために、労働運動の再建に引き続き努力しなければなりません。人びとが生きられない現実に対する不安と怒りは確実に高まっています。肝腎なのはそれらを運動に実現する努力です。国鉄闘争全国運動によって職場と地域に運動を築くため、この数年間多くの試みをなしてきた私たちの任務はますます大きくなっています。
 大切なことは全社会に生まれている運動の芽をとらえ、さまざまな運動傾向、思想潮流の違いを越えて、それらを大きな流れに作り上げることです。房総における運動の展開は私たちに大きな示唆を与えています。
 今年を反撃への確実な一歩を踏み出す年にしようではありませんか。本日の集会がそのために働く皆さんの知恵と力を結集する場になることを確信します。世界中で問題に直面し、同じ志をもって戦う仲間とともにいっそうがんばりましょう。

出向命令無効確認訴訟第1回 控訴審

2月21日(水)10時30分
東京高裁 825号法廷

第78回定期委員会

2月25日(日)13時
DC会館

日刊動労千葉 第8407号へのリンク

2.11国鉄集会 田中委員長

2018年2月16日金曜日

日刊動労千葉 第8406号

第26回全支部活動者研修会報告・2日目
「動労千葉の運動に見る
反合理化闘争の思想」

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8406/

  全支部活動者研修会2日目は、「動労千葉の運動に見る反合理化闘争の思想」と題する、伊藤晃先生(日本近代史研究者)の講演です。
 先生は「前おき」として、「動労千葉の現在を知るためには、その歴史を知らなければならない。その歴史から引き出せる重要点は、戦後反合理化闘争への批判である。そこから生まれた豊富な反合理化闘争の思想が、現在の動労千葉の運動に見出される」「こういう考えで私は『労働運動の変革をめざして』第1章を書いた。今日は、この第1章の記述に沿って、その中心点をまとめ、またそれらを補う形で私の考えを述べる」と講演を始め、私たちは1972年の船橋事故闘争から、動労千葉の分離独立までの歴史を学び直しました。以下、感想文を紹介します。

「私たちの日常の闘いや現在労働者のおかれている現状を解説してくれました。その闘いを思想にもとづいての話『ちょっと難しい』を興味深く楽しく聞くことができました。またの講演を楽しみにしています。ありがとうございました」

 「動労千葉のCTSにおける戦いの意味は何か。職場の労働者が社会的に埋没しない為には? 非正規労働者はどのようにして社会の目に見えるようになるか。非正規労働者が落とされた水準で運動を作ればよいのではない。正規が非正規に落とされない為の闘争との結合」

 「動労千葉の闘いの歴史を改めてふり返ることを通して、『闘いなくして、組織拡大なし』を再確認できたと思います。春闘過程での組織拡大をかちとりたい!」

 「資本は合理化を永続的課題として、労働者に対しさまざまな攻撃を仕掛けてくる。その中の矛盾~どんな技術も人間との結びつきなしには働かない~ということ。人間の感覚、判断は車両検修において欠ことのできないものだと思うし、むしろ何にも置き換えられないものだろう。労働組合が屈することなく、これからの合理化・外注化攻撃に向きあわなければならない」

 「動労千葉の運動は、合理化は労資の対立を通じて進むものだ。資本との非和解とは、合理化・反合理化の闘いは一個の永続的過程だ、終わりのない過程である。合理化過程とは資本側にとっても労働側にとっても、絶対的勝利もなければ、絶対的敗北もない、『勝ってもいないが、負けてもいない』状況、だからこそ我々は、闘って、闘って、勝利しつづけなければならないと思う」

 「動労千葉の独立以降の歴史を全体で確認出来て大変よかったです。あるがままの労働者になるか、自覚した労働者になるか? 今の労働運動が奪われた権利を我々が中心になって全国に訴えて行かなければならないと新ためて思います。このままでは、江戸時代まで侍が支配していた様な『死なぬ様、生きぬ様』な世の中になりそうです。全ての労働者は団結して頑張ろう」

 「伊藤先生の話は何度も聞いたが、改めて動労千葉の反合闘争について考えを新たにしました。1975年のスト権ストからの10年間が分割・民営化につながるという話は納得しました。合理化は労働組合の破壊が本質だということがわかりました」

 「伊藤晃先生の講演では、反合理化・運転保安闘争の生み出した労働運動史上画期的地平についてお話を頂きました。『社会的公共性と労働者の利益』という、順法闘争の中での格闘で勝ち得た地平は、現在の動労水戸の被曝労働拒否闘争に生きているのだと思います」

第78回動労千葉定期委員会

日 時 2018年2月25日(日)13時~
場 所 千葉市・DC会館 大会議室

全力で傍聴に結集しよう!

日刊動労千葉 第8406号へのリンク

闘いなくして安全なし No.153

http://www.doro-chiba.org/ga/tn153.pdf


鉄道と地域の切り捨てに怒り
内房線と地域を守る会1周年集会に150人

 2月4日、「内房線と地域を守る会結成1周年集会」が開催され、内房線や、外房線、久留里線の沿線の住民、動労千葉組合員など150名を超える参加者が集まりました。

地域をあげた1年間の取り組み

 内房線と地域を守る会は昨年来、首長や議員、各市町村議会への要請行動、署名活動、利用者や高校生へのアンケート活動などに取り組んできました。
 そして、11月29日にJR東日本本社と国土交通省に5467筆の署名を提出しました。集会では1年の活動の前進が報告され、地域住民からは様々な意見が出されています。
 集会でははじめに松苗代表があいさつし、「安房地域の5つの高校の校長先生が全校生徒からのアンケートをまとめてくれたり、観光協会や館山の市職員や商店街など多くの人々が署名集めに協力してくれた」と、地域と鉄道を守るための活動が広がってきたことを報告しました。
 その後、富津市選出の吉本充県議、かずさ住民の足を守る会、袖ケ浦市民の望む政策研究会、千倉町出身で国土交通省とJR東日本本社への署名提出に尽力した参議院議員の青木愛さんらが来賓のあいさつを行いました。

外房線からも列車削減反対の声

 集会には1月に結成された「外房線と地域を守る会」代表の藤平輝夫元勝浦市長も参加しました。「JRは地域の住民に説明もなく列車を削減してきた。市民が主権者だ。地域がまとまり声を上げなければならない」と訴え、3月10日に勝浦での集会を開催すること、内房線と外房線でともに同じ目標に向かって進みたいと思いを語りました。
 列車削減は、地域住民にとって生活そのものが成り立たなくなるような深刻な問題です。集会には地域と鉄道を守りたいという地域住民の思いが溢れています。
 公共交通を担うJRが簡単に列車を削減するなど許されません。地域住民を顧みず、利益を優先して列車を削減するJRに対し、怒りの声がわき上がっています。房総半島が一体となった「地域の反乱」が始まっています。

ニュースへのリンク

2018年2月15日木曜日

外注化阻止ニュース 第358号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka358.pdf


「駅清掃の休憩所はあまりにひどい」
エルダー組合員
〝最低限のことは言っていく〟

 劣悪な作業環境が問題になっている駅舎清掃の職場の現状についてCTS南船橋事業所で働くエルダー組合員に聞きました。

――南船橋事業所の担当する仕事は?


 京葉線の千葉みなと駅~潮見駅まで計13駅の駅舎清掃です。9駅を担当しています。海浜幕張駅はとにかくお客が多くて大変。トイレットペーパーの補充もお客と一緒に並んで空いたらパッと入れる感じ。女性トイレもそうだから変な目で見られる。イベントかあるとたまったもんじゃない。

――事業所全体の人数は?


 定数は49人だけど今は46人。休日勤務や勤務変更でやりくりしている。車両清掃だと人数が足りてなくてもやる場合もあるかもしれないけど、駅清掃の場合は一人仕事だからそれができない。欠員を埋めるので必死。

――休憩所の現状は?


 千葉みなと駅が一番ひどい。写真をみてほしい。高架下でコンクリも打ってない吹きさらしで壁もない。ほこり・砂まみれで風が吹いたらすごい。
 本社の連中が一回見に来た。「これ見て、どう思うんだよ」って言ったら「ひどいですね」とさすがに言ってたよ。
 一息つくのもここしかない。夏は暑いし冬や寒い。いられないよ。電灯や荷物棚も最近ついたばかり。

――食事は?


 ここで食ってる人もいる。俺も一回だけ食べたことあるけどやめた。近くで飯を食うところもないから稲毛海岸駅に移動して食べることにしてる。

――他の駅の現状は?


 葛西臨海公園駅は畳3~4枚ぐらい駅の一角をかこって机とイスが置いてあるだけの部屋がある。いちおう飯が食えるからまだ良いほう。エアコンはないけど、間仕切りで半分に区切った部屋だから、〝おこぼれ〟でエアコンの冷気が入ってくる。

――最後に一言。


 あまりにひどいから最低限のことを言っているだけ。事業所の人にも「なんかあったら俺が言ってやるから」って言ってる。でもエルダーで働いて実感したのは、闘わないと何も良くならないということかな。

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2018年2月14日水曜日

日刊動労千葉 第8405号

千葉支社-千葉派出の要員削減計画を提案
6名の要員削減ー13名から7名へ
2徹では車両故障に対応できない!

 2月9日、JR千葉支社は、「幕張車両センター千葉派出所の要員体制見直し」について提案を行ってきた。
 提案の内容は、現行、千葉派出において4徹体制で要員が配置されているが、2徹体制に変更するというものだ。
 これにより、派出所要員13名のところ、6名を削減して7名体制にするとしている。
 実施日については、4月1日から実施するとしている。
https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8405/

新幹線では台車亀裂
検査体制強化が必要!


 提案理由について千葉支社は、千葉派出所での事故処理件数が減っていること等を上げている。
しかし、千葉派出以外の、木更津、鴨川、一ノ宮、銚子の各派出は12年10月に外注化され、現在千葉支社管内でJR直営の派出所は千葉と西船橋の各派出だけだ。そのため、千葉派出から内房線の岩井や外房線の勝浦まで行かざるを得ない状況になっている。
現在、こうした対応ができるのは、4徹体制だからだ。今回の提案では2徹体制にするというが、2徹になったら出動要請があっても出ることなどできなくなってしまう。
昨年12月、新幹線で台車の亀裂が発見されるという重大事態が発生した。このときは車両保守要員が添乗して検査を要求したにもかかわらず指令が運行を指示し、結局、名古屋まで運行し停車した。
これは、JR西日本やJR東海だけの問題ではない。
こうした状況が発生しているからこそ派出体制を強化しなければならないはずだ。
今回の千葉支社提案は、安全確保と逆行する許し難い提案だ。
提案粉砕へ、ダイ改、18春闘とともにストライキで闘いぬこう。

第78回定期委員会に全力で結集しよう!


2月25日、13時から、DC会館において、第78回定期委員会が開催される。
 全力で傍聴に結集しよう!
 第1の課題は、3月ダイ改での外房線の5本の列車削減、内房線での1往復削減提案に対して、ストライキで反撃に起ち上がることだ。2月4日には内房線を守る会が集会を開催し、外房地域でも外房線と地域を守る会が結成された。地域とともに列車削減に反対して起ち上がろう。
 第2の課題は、18春闘において貨物でのベアゼロ打破、CTSでの大幅賃上げをかちとることだ。CTSでは、無期転換はかちとったが「最低賃金」のままだ。賃上げと手当の改善、非正規職撤廃へ全力で闘おう。
 第3の課題は、第3の分割民営化ー転籍攻撃粉砕、65歳まで働ける労働条件確立に向けて起ち上がることだ。現在、18年度エルダーの就労条件が提示されているが、本人希望と異なる不当な提示が行われたら、断固としてストライキに起ち上がろう。
 第4の課題は1047名闘争勝利に向け、新たな労働委員会闘争に起ち上がることだ。
 第5の課題は、安倍の改憲・戦争攻撃に対して、11月集会での1万人大行進を発展させ、改憲攻撃粉砕、安倍打倒に起ち上がることだ。
第78回動労千葉定期委員会 

日 時 2018年2月25日(日)13時~
場 所  千葉市・DC会館 大会議室
議 題  ①主な闘いの総括について
②ダイ改阻止、18春闘を中心とした当面する取り組みについて
③暫定予算について
*ダイ改での列車削減阻止、貨物、CTSでの大幅賃 上げ獲得、千葉派出要員削減粉砕、非正規職撤廃に 向け闘う方針を確立しよう! 傍聴に集まろう!

2018年2月10日土曜日

日刊動労千葉 第8404号

2・4内房線と地域を守る会 結成1周年集会
運動の着実な前進と拡大を確認

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8404/

150名を超える熱気ある集会に

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8404/
2月4日「内房線と地域を守る会結成1周年集会」が館山商工会館大ホールで開催された。会場には、内房線沿線のほか外房線や久留里線の沿線住民、そして動労千葉組合員など150名をこえる参加者で熱気あふれる集会となった。司会は守る会の磯部さんと木更津支部の佐野副支部長が務めた。
 内房線と地域を守る会は、昨年2月4日に「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催されたのを契機に、5月21日に正式に結成され、首長・議員等に対する要請行動、署名活動、利用者及び高校生アンケート、各市町村議会陳情提出等に取り組み、11月29日には、JR東日本本社及び国土交通省への5467筆に及ぶ署名の提出・要請行動も実現させてきた。今回の集会では、この1年間の活動を報告し安房地域はもとより君津、夷隅等近隣地域を含めた運動の前進と拡大を全体で確認した。
 主催者あいさつにたった松苗禮子代表は、「会を結成し代表になった当初は不安だったが、安房地域の5つの高校の校長先生が全校生徒からのアンケートをまとめてくれたり、観光協会や館山の市職員や商店街など多くの人々が署名集めに協力してくれた」と地域と鉄道を守る運動が大きく広がってきたことを報告した。

3月10日勝浦で集会

 来賓あいさつで、1月に結成された「外房線と地域を守る会」代表の藤平輝夫元勝浦市長は、「JRは地域の住民に説明もなく列車を削減してきた。市民が主権者だ。地域がまとまり声を上げなければならない。3月10日に勝浦で集会を予定している。内房線と外房線、同じ目標に向かって共に手を取り合い、邁進(まいしん)したい」と訴えた。
 続いて、富津市選出の吉本充県議、かずさ住民の足を守る会、袖ケ浦市民の望む政策研究会からあいさつが続いた。
 来賓あいさつの最後に、千倉町出身で国土交通省とJR東日本本社への署名提出に尽力した参議院議員の青木愛さんが「地元の問題に携わることができることに感謝します。ダイヤ改正に向けて今後も共に進みましょう」と訴えた。

房総一体で運動を

 続いて、朝生事務局長が活動経過報告を行い、かずさ住民の足を守る会の石橋康裕事務局長が内房線をめぐる状況と問題点を報告した。そして、地元選出の国会議員の祝電を木更津支部の花崎支部長が読み上げた。
 休憩の後、集会参加者からの質疑応答や様々な意見が出され、集会のまとめと今後の取り組みとして朝生事務局長が、「外房線と地域を守る会も結成され、各市民団体が連携し南房総一体で運動を進めたい。3月10日の勝浦の集会にも参加を」と訴えた。
 最後に、参加者全員で「線路はつづくよどこまでも」を斉唱し、演壇から一斉に紙テープを投げる演出が行われた。


2018年2月9日金曜日

日刊動労千葉 第8403号

「駅清掃の休憩所はあまりにひどい!
最低限のことは言っていくつもりだ」

ーーCTS(清掃)で働くエルダー組合員の職場から
ーーCTS南船橋事業所 山中茂男さん(木更津支部)

 多くのエルダー組合員が新たな職場で、新しい仕事について頑張っています。とりわけ劣悪な作業環境が問題になっている駅舎清掃の職場の現状について、CTS南船橋事業所で働く山中茂雄さん(木更津支部)に聞きました。

―― お疲れ様です。南船橋事業所の担当する仕事は。

 京葉線の千葉みなと駅~潮見駅まで計13駅の駅舎清掃です。俺は、去年7月に入って7カ月ちょい。現在は9駅を担当しています。海浜幕張駅は、とにかくお客が多くてたいへんだね。仕事にならない。異常だよ。トイレットペーパー補充だって一苦労。お客と一緒に並んで、空いたらパッと入れるとかいう感じだから。女性トイレもそういうふうにやるから変な目で見られるしね。「なんで男の人がいるの」と言われた人もいる。イベントなんかあったら、たまったもんじゃないよ。
 駅の仕事は一人仕事だから気が楽といえば楽だけど、でもお客との関係が一番大変だね。クレームとかがCTS本社にくるらしい。

―― 事業所全体の人数は。

 定数は49人だけど今は46人。毎月、休日勤務や勤務変更でやりくりしている。人が足りないときは副所長が現場に出ることもある。車両清掃だと人数が足りてなくてもやっちゃう場合もあるかもしれないけど、駅清掃の場合は一人仕事だからそれができない。欠員を埋めるので必死になっている。

―― 休憩所の現状は。

 とりあえず千葉みなと駅が一番ひどい。この写真をみてもらいたい。これ以上ひどいところはないと思う。
 高架下でコンクリも打ってない吹きさらしで壁もない。ほこりまみれ、砂まみれで風が吹いたらすごいんだよ。とにかく雨がしのげるだけだね。
 本社の連中が一回見に来た。「これ見て、どう思うんだよ」って言ったら「ひどいですね」とさすがに言ってたよ。水道や排水の工事は大変でも、コンテナハウスでもなんでも置いてくれれば全然違う。空間はいっぱいあるんだから、やる気になれば簡単なんだけどね。

―― 一息つくのもここで?

 ここしかないからね。こんなとこだから夏は暑いし冬や寒い。いられないよ。最初のころは電気もないし、冬場なんか三時とか四時になると真っ暗になるんだよ。この電灯や荷物棚も最近ついたばっかり。

―― 想像以上です。冬場にこんなとこで飯食えなんて考えられないですね。

 そうだっぺ。俺も最初聞いたとき、冗談かと思ったもん。

―― 食事は?

 ここで飯を食ってる人もいる。俺も一回だけここで食べたことあるけどやめた。この駅の近くでは飯を食うところもないから稲毛海岸駅に移動して食べることにしてる。

―― 他の駅の現状は。

 似たり寄ったりだけど、ここほどひどいところはないね。新習志野駅は、ホームに乗務員詰所があって、そこを半分区切ってCTSが使えるようになった。そういうのがあればいいんだけどね。遠慮なく使えるから。
葛西臨海公園駅は畳三~四枚ぐらい、駅の一角をかこって机とイスが置いてあるだけの部屋がある。まだいいほうかな。いちおう飯が食えるから。エアコンはないけど、間仕切りで半分に区切った部屋だから、天井の開いた部分から「おこぼれ」でエアコンの冷気が入ってくる。
まあ少しづつは改善はしてる。ほんのちょっとづつだけどね。「今まではなんだったんだ」と思うよ。

 ―― 運転士から清掃の仕事についてどうですか。

 まあ大変だけど、そのつもりで来たからね(笑)。入った時期が夏だから。最初のころは暑さにやられて疲れたね。それと通勤がおっくうだったね。俺は、最初に佐倉に少し居ただけで、40年間ずっと木更津だったから。一度、仕事中にぎっくり腰やっちゃってさ。たいしたことなかったんだけど「どうしようか、まいったな」と思ったよ。こんなとこで一人で倒れてたら大変だよ。
でも、いまは仕事にも慣れてきたし時間が経つのも早い。ここに入って3キロ痩せたね。だから体が軽いよ。体も動かすし健康にはいいよ(笑)。スマホの歩数計で6~7キロは歩いてる。10キロ歩く日もある。平均で1万4千~5千歩かな。京葉線の駅も10両が入るから、結構でかいからね。

―― 最後に組合員にむけて一言お願いします。

 そんなに「変えていこう!」とか思ってるわけでもないんだけど、あまりにもひどいから最低限のことを言っているだけなんだけどね。事業所の人にも「会社にどんどん言えばいいじゃん」て言うんだけど、なかなか言えないみたいでさ。「なんかあったら俺が言ってやるから言ってこいよ」って言ってる 会社は俺のこと「うるさいな」と思ってるんじゃないの。
でもエルダーで働いて実感したのは闘わないと何も良くならないということかな。エルダーとしても闘うしかないですね。

 ―― ありがとうございました。頑張ってください。

日刊動労千葉 第8403号へのリンク

闘いなくして安全なし No.152

http://www.doro-chiba.org/ga/tn152.pdf


駅合理化は安全破壊する
浜野、八幡宿、長浦駅
2/13遠隔操作システム本格実施

 JR千葉支社は2月13日から五井駅を制御駅として浜野駅、八幡宿駅、長浦駅で遠隔操作システムを本格実施しようとしています。始発電車から6時30分まで駅は無人状態にされてしまいます。

遠隔操作導入で事実上の駅無人化

 この間JR千葉支社は、駅の外注化、無人化と遠隔操作導入を進めてきました。遠隔操作システムはすでに、舞浜(北口)、市川塩 浜、二股新町、浅草橋(西口)、両国(東口)、亀戸(東口)、新検見川、西千葉、検見川浜、千葉みなとの各駅でも導入されています。
 遠隔操作導入で新検見川、西千葉、検見川浜、千葉みなとで改札が無人化され、他駅でも遠隔操作実施時間は事実上無人状態です。
 千葉支社は「駅業務の効率的な運用のため」「スイカ等を利用する乗客がほとんどだから、駅員を配置しなくても業務上問題ない」「安全やサービスの低下にはつながらない」と説明しました。しかし、車椅子の利用者は列車に乗り込もとできず、万が一線路に転落した場合も対応できる駅員はいません。

駅員削減で運行判断機能奪われる


 何より1月11日に信越本線で電車が立ち往生し、15時間以上も乗客が缶詰にされたした事態への反省はどこへいったのでしょう。
 信越本線では駅の人員削減で、事故当該区間を含む6駅に列車運行を判断する社員はいません。現場の状況を把握して列車運行の判断を行い、鉄道の安全を守る駅の機能が奪われてしまっていたのです。
 応援が来るまで乗務員は1人で乗客対応と除雪作業をしていました。無人化と外注化で周囲の駅に人員はおらず、その後も3時間近く数人での除雪作業が強いられました。
 運輸指令は現場からかけ離れた状態です。運行判断、除雪、乗客対応まで、すべてが乗務員に背負わされることになりました。
 駅業務は乗客への対応とともに、鉄道の安全を守る役割があります。外注化・無人化・遠隔操作による駅業務合理化は許せません。



1/11信越線列車立ち往生事故
信越線の駅委託・無人化の状況

東三条駅(JR直営)
  ↓
三条駅(外部委託)
  ↓
東光寺駅(無人駅)
  ↓
★事故現場
  ↓
帯織駅(92年無人化)
  ↓
見附駅(16年外部委託)
  ↓
押切駅(07年無人化)
  ↓
北長岡駅(95年無人化)
  ↓
長岡駅(JR直営)

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2018年2月8日木曜日

外注化阻止ニュース 第357号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka357.pdf


CTSは全員を無期転換に
無期転換5年ルール
直ちに雇止めを撤回せよ!

 JR千葉鉄道サービス(CTS)は、無期雇用転換に関わる面接・判定結果(今年度後期分の約百人余)を契約社員・パート社員に通知した。動労千葉組合員については全員の合格=4月1日からの無期転換が確定しましたが、複数の職場で「不合格」が通告されました。このままいけば3月末で雇い止めされます。断じて認めることはできません。

管理者の不祥事はモミ消す二重基準

 会社は「処分歴」などを問題にしていますが、過去の処分を理由に解雇することは二重処分になります。仮に懲戒規定に該当することがあっても、すでに処分は済み、その後は問題なく雇用関係が成立しています。正社員が解雇にならない事案でも、契約社員・パート社員は契約を打ち切るのは非合理です。
 JRから天下りの管理者には、セクハラやパワハラ、現場労働者への恫喝事件を起こした者もいます。しかし解雇になった管理者がいるのでしょうか。二重基準はおかしい。

無期転換のがれは違法・脱法行為!

 本来、5年を越えて働いてきた労働者は、申請するだけで無条件に無期転換となります。会社には拒否権はありません。これが労働契約法が定めた「5年ルール」です。無期雇用転換は、会社が「判定・許可してあげる」恩恵ではなく、労働者の権利なのです。
 CTSは、この5年ルールをすり抜けるために、2年前に「限定社員試験」導入を狙い、撤回に追い込まれると、「無期転換の申請・面接・判定」制度を新設し、会社の気に入らない社員を雇い止め=解雇する仕組みを導入したのです(2016年10月の就業規則改悪)。
 今回の雇い止めの通告は、労働契約法に違反し、5年ルールをすり抜ける脱法行為であり、無効です。CTSは直ちに雇い止め通告を撤回せよ!




*厚労省「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」

 無期転換ルールとは、労働契約法の改正により、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。無期転換申込権の発生後、有期契約労働者が会社に対して無期転換の申込みをした場合、使用者は承諾したとみなされ、無期労働契約が成立します(使用者は断ることができません)。

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2018年2月7日水曜日

日刊動労千葉 第8401号

複数の仲間への雇い止め通告、徹底弾劾!
CTS(千葉鉄道サービス)

 CTSは先週、無期雇用転換に関わる面接・判定結果(今年度後期分、約100名余り)を契約社員・パート社員に通知した。当該の動労千葉組合員(幕張支部、京葉支部、木更津支部)については、全員の合格=4月1日からの無期転換が確定した。
‎ しかしながらこの中で、他労組等の複数の職場の仲間に対して「不合格」が通告された。このままいけば、3月末で雇い止め=解雇されることになる。絶対に許すことはできない! 長年、現場を支えてきた仲間の首を、紙切れ一枚で切って捨てる会社のやり方に、怒りで一杯だ。

管理者の不祥事はモミ消すダブルスタンダード


 会社は「処分歴」などを問題にしているようだが、過去の処分を理由に解雇するなど、とんでもない話だ。仮に懲戒規定に当たるようなことがあったとしても、それは処分によって済んでいる話だ。正社員なら解雇にならないような事案でも、契約社員・パート社員は契約打ち切り=解雇するというのは、あまりにおかしいではないか。
‎ そもそも、JRから天下りしてきた各事業所の管理者の中には、過去にも、現在でも、数多くのセクハラ、パワハラ、現場労働者への恫喝事件などをおこしている者がいる。しかし、誰か「首」になった管理者がいるのか。管理者の起こしたことはモミ消し、勇気をもって声をあげた社員からの抗議や告発も無視するダブルスタンダードが、CTSでは平然とまかり通っているのだ。

明白な違法・脱法行為!

 本来なら5年を越えて、くり返し契約更新してきた労働者は、申請するだけで無条件に無期転換できる。会社は、これを一切、拒否できない。これが労働契約法で定められた「5年ルール」だ。無期雇用転換は、会社が「判定」したり「許可してあげる」ような恩恵ではなく、長年働いてきた労働者の権利なのだ。
‎ CTSは、この5年ルールをすり抜けるために、2年前に「限定社員試験」導入を狙った。これが現場からの抗議で撤回に追い込まれると、「無期転換の申請・面接・判定」制度を新設し、会社の気に入らない社員を雇い止め=解雇する仕組みを導入したのだ(2016年10月の就業規則改悪)。


全社員にかけられた攻撃だ

 これは一部の契約・パート社員だけの問題ではない。CTSで働く全ての労働者にかけられた攻撃だ。これ以上、CTSを「もの言えぬ会社」にしてはならない。
 こうした極悪の就業規則改悪に同意を与えたCTS労組、東労組の責任はあまりにも重大だ。仮に「問題」を起こした社員がいたとしたら、その人の雇用と生活を守るために全力をあげるのが、労働組合の最低限の存在意義ではないのか。
 今回の首切り通告は、労働契約法に違反し、5年ルールをすり抜ける脱法行為であり無効だ! 絶対に認められない。CTSは直ちに、雇い止め通告を撤回しろ!

 無期転換ルールとは、労働契約法の改正により、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。 無期転換申込権の発生後、有期契約労働者が会社に対して無期転換の申込みをした場合、使用者は承諾したとみなされ、無期労働契約が成立します(使用者は断ることができません)。  

*厚生労働省「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」より

日刊動労千葉 第8401号へのリンク

2018年2月6日火曜日

日刊動労千葉 第8400号

JRは解雇撤回・団交開催しろ!
新たなJR労働委員会闘争・署名運動へ
2・11国鉄集会に結集しよう!

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8400/

国鉄闘争の新たな段階へ進むとき

 安倍政権は「2020年新憲法施行」を掲げ今秋にも国会上程、来春にも国民投票強行へ突き進もうとしている。戦後70年の歴史を覆し、「戦争のできる国」への大転換を狙う攻撃だ。
 同時に「働き方改革」と称して、労働法制の最後的解体、「正社員ゼロ=総非正規職化、解雇自由」社会をつくろうとしている。地方では鉄道・学校・病院などの廃止が相次ぎ、地域そのものが打ち捨てる攻撃がかけられている。
 だからこそ、国鉄分割・民営化を曖昧にすることは絶対にできない。それは、すべての出発点が国鉄分割・民営化だからだ。
 分割・民営化以降、労働運動が力を失い、膨大な非正規職が生み出され、労働者の権利が次々に奪われていった。当時の首相・中曽根はのちに「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込むことを明確に意識してやった」「お座敷を綺麗にして立派な憲法を安置する」とあけすけに語っている。国家的不当労働行為であり、改憲・戦争に向かう出発点だったのだ。全国で相次ぐ廃線も、分割・民営化の矛盾そのものだ。
 国鉄闘争はまさに現在の課題であり、闘いは何一つ終わっていない。この時代だからこそ、国鉄闘争の新たな段階に闘いを進めるときだ。

JR労働委員会闘争開始を決定

 JR東日本は、われわれの3度にわたる申し入れに、「当事者ではない」「当事者に社員がいないから、団体交渉に応じるつもりはない」などと団交開催を拒否し続けている。昨年10月には団交に応じることを求めた労働委員会へのあっせんさえ拒否してきた。
 すでにJR不採用・解雇の基準自体が不当労働行為であることは最高裁で確定させた。その不当労働行為である基準の作成を指示したのがJR設立委員長の斎藤英四郎であることも暴き出した。87年2月12日の設立委員会第3回会合ではその基準が正式に決定されている。そして、国鉄改革法では、「JR設立委員会の行為はJRの行為」と規定されている。
 不当解雇の責任がJR自身にあることはもはや明らかだ。それにも関わらず申し入れも労働委員会のあっせんも拒否。絶対に許すことのできない不当な対応だ。これに対して、われわれはJRに解雇撤回・団交開催を求める労働委員会闘争を新たに開始する方針を固めた。
 また、元国労闘争団の仲間たちは1047名解雇撤回を貫き国労本部から組合員資格まで奪われた。そして、闘いを貫くために動労総連合に結集し、「1047名協議会」を結成した。
これまでのJR東日本に対する「解雇撤回・JR復帰」署名運動を拡大し、JR北海道、九州に対する署名運動が開始されている。
 2・11集会は、約4万筆に及ぶJR東日本に対する「解雇撤回・JR復帰」署名に加え、団体交渉開催・解雇撤回を要求するJR労働委員会闘争と署名運動、JR北海道、九州に対する署名運動の新たな出発点となる闘いだ。大結集で成功を勝ち取ろう。




2・21出向裁判控訴審 第1回に結集を

 2月21日、出向裁判控訴審の第1回裁判が行われる。10・10地裁判決は、「外注化・出向は合法」という結論ありきの、判決とも言えない判決だった。安倍政権の働き方改革と一体の、政治的意図に貫かれた判決だ。
 それは外注化阻止闘争が核心をついた闘いであることを示した。外注化粉砕、控訴審勝利へ全力で闘いに立ち上がろう。
◎不当解雇から31年 2・11国鉄集会
2月11日(日)午後3時30分~
船橋市勤労市民センターホール

◎出向裁判控訴審 第1回
2月21日(水)10時30分~
東京高裁606号法廷

第78回定期委員会 2月25日(日)13時~DC会館

日刊動労千葉 第8400号へのリンク

3・11実ニュース 第3号

http://fukushimaaction.blog.fc2.com/


「福島は安全」と楢葉町で集会!?

 清水修二福島大学名誉教授らが執筆した『しあわせになるための「福島差別」論』(かもがわ出版)という本が出版されました。論陣をはる軸は日本共産党系の学者です。彼らの言説にのっかり、著名な作家が「心配された小児甲状腺がんも含め、被曝の健康被害が限りなくゼロに近かったどころか、事故による追加被曝量そのものが、しろうとの予断はおろかおおかたの科学者の予測すら裏切ってきわめて低かった」(池田香代子氏)と断言するなどたちの悪い本です。清水氏は、「原発事故がもたらした差別と分断を乗り越えるには、『科学的な議論の土俵を共有すること』」と述べますが、事故からたかだか5、6年の、しかも不十分なデータで、放射能の影響を「ほとんど問題ない」としてしまうことが科学の名に値するでしょうか。「放射線被曝の問題は一度『原発是か非か』という政治的次元から切り離して生活の次元で論じることが肝要です。」(清水)にいたってはあきれてものも言えません。

避難者と保養に攻撃の矛先を向ける本末転倒

 この清水氏らが呼びかける「2018原発のない福島を! 県民大集会」が3月17日、福島第一原発からわずか15㌔の楢葉町の天神岬スポーツ公園で開催されます。「子どもを『安全な場所』に保養に出すという行動は、福島が『危険な場所』であることを認める行動でもあります。それは農産物の生産者を苦しめ、保養に子どもを出していない親を苦しめ、福島で子育てをしているすべての親を苦しめることになりはしないか」(清水)と述べ、原発再稼動へ突き進む安倍政権にではなく、攻撃の矛先を避難者や保養に向ける彼らは、「福島は安全」キャンペーンの確信犯です。

被曝労働拒否で闘う動労水戸につづこう!


 トランプと安倍が本気で核戦争を始めようとしているいま、福島から再稼動にも核戦争にも反対していく労働組合の真価が問われます。被曝労働拒否で労働者も住民も守ろうと、常磐線全線開通絶対反対で闘う動労水戸・動労福島とともに3・11反原発福島行動’18に参加しよう!




「闘う相手は国家権力」。米沢自主避難者裁判

 米沢の雇用促進住宅に自主避難している人たちのうち8世帯に対する住宅明け渡し要求訴訟の第2回口頭弁論(1月12日、山形地裁)を傍聴しました。被告とされた自主避難者を代表して福島市から避難している武田徹さんが陳述しました。武田さんは米沢に住み続ける理由について「住宅補助が打ち切られ生活は苦しい。福島の土壌は汚染されたままで子どもの内部被ばくが心配で帰れない。地域のつながりも奪われた」と訴えました。
 記者会見と報告会で武田さんは、「私たちが闘っている相手は国家権力。だからなかなか声を上げられない。私はみんなの声を代弁していると思っている」「避難者の個々の事情を無視して、一方的に補助を打ち切る、そんなやり方はまちがっている。正していく」とキッパリ。
 「武田さんたちを絶対孤立させない! 最後まで闘う!」と涙ながらに決意を語る他県への避難者の方もいました。武田さんのおつれあいと娘さんの毅然とした姿がとても印象に残りました。裁かれるべきは国と東電です。本末転倒をゆるさず、共にたたかいましょう。
(ふくしま合同労組委員長・市川潤子)

次回実行委員会のお知らせ
☆2月19日(月)夜7時から
☆郡山市です(会場未定)

【3.11反原発福島行動】サイトへのリンク

2018年2月5日月曜日

日刊動労千葉 第8399号

全国の貨物職場から怒りの声を!
2018年・闘いの課題

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8399/

本線運転士の高齢者対策確立

 貨物でも最大の闘いの課題は、「65歳まで安心して働ける労働条件」の確立です。何より本線運転士の高齢者対策が切実な課題となっています。年金満額支給が段階的に65歳となり、本線運転士を続ける以外に働き続ける選択肢がない状況です。千葉機関区では、このまま行けば本線運転士として60歳定年後の嘱託社員としての再雇用が3年後には10名、4年後は18名となります。(会社全体としても、5529名の社員の内、56歳以上が924名と17%を占めています)
 抜本的な仕業緩和、「標準数」の見直し、特休・年休が完全に取得できる要員体制等、今からそれを見据えた労働条件を確立していかなければなりません。本線運転士を降りることになった時の働く場の確保も重要な課題です。

人事・賃金制度改悪を許さない


 いま、「いよいよ本体業務の見直しに着手する時期を迎えている」「仕事の進め方や諸制度等を、全社をあげて抜本的に見直し、実行する」「グループ各社を巻き込んで業務改革を展開する」として、2017年から2021年までの5年間を対象にした「中期経営計画2021」が進められています。
 その重要な取り組みとして、経営統括本部総務部に、「新人事・賃金制度」を導入するための「人事制度改正推進室」が新設されました。
 「社員が働きがいのある会社にするための人事・賃金制度の刷新などを柱に取り組んでいく」としています。しかし、「生涯賃金をいっさい変えない定年延長」=ただ働きの強制、定年延長と引きかえの賃金ピーク制、若年の賃金を削り込む、成果主義を導入する=賃金による分断支配等の人事・賃金制度の改悪には、絶対反対の立場で闘います。

新たな決意で18春闘総決起へ!

【18春闘重点項目】

①ベアゼロ回答打破!大幅賃上げ獲得へ。ベアゼロの連続は、なによりも青年労働者を直撃します。働けど働けど雀の涙でいいわけがない!
 全社会的にも、貨物会社でも、「嘱託社員」がいなければ業務が回らなくなるのです、堂々と、「人が足りない→それなら賃金上げろ!」と、闘おう!

②人事・賃金制度改悪との闘いにおける勝利の道は、これから起きようとしていること、真実を明らかにし、全国の貨物職場から怒りの声を上げ、日貨労の裏切りを許さない闘いをつくりだすことです。
 そのためにも、動労総連合の全国的建設=組織拡大の展望を切り開こう。

③千葉機関区への新規採用者の配置、今後の石油輸送など、将来展望の明確化。

④貨物における反合・運転保安確立=本線運転士の高齢者対策の確立。
【例会にあつまろう】

 毎月の例会は、組合員の意思統一の場として大切なものです。身近な問題点、諸要求を持ち寄り、団結して闘い、誰もが安心・安全に働ける職場環境を整えなければなりません。
 「線路実態」、「指令の指示について」などの調査関係、「施設設備の改善要求」等、協力して頂いた結果を集約する場でもあり、また、本部貨物協議会、支部からの大事な報告や指示を伝える場でもあります。勤務者以外、全員の参加を訴えます。一人ひとりの知恵と力を結集し、展望と希望を切り開いていきましょう。
 当面、3月ダイ改、18春闘へ総決起を開始しよう!



分割・民営化による不当解雇から31年
2・11国鉄集会に総結集を!

2月11日(日)午後3時30分~ 船橋市勤労市民センター(地下二階ホール)


日刊動労千葉 第8399号へのリンク

2018年2月3日土曜日

日刊動労千葉 第8398号

エルダー組合員 18年の闘いの決意
—65歳まで働き続けられる労働条件、
就労場所、生きていける賃金を!

組織拡大実現へ全力で闘おう!

 大量退職を迎える中で、エルダー組合員の闘いはますます重要になっています。エルダー職場の現状と闘いの展望を聞きました。(文責編集部)

―エルダーになった時期、職場を教えて下さい。
山田護(幕張支部長):昨年5月1日から幕張事業所の上回りに行きました。
繁沢敬一(京葉支部長):去年1月から、京葉事業所の上回りです。ちょうど丸1年です。
山田繁幸(木更津支部):昨年6月から千葉東事業所に行きました。今は西事業所と合併して千葉事業所になりました。
―本人希望の就労先を貫く闘いもありました。
山田繁:木更津を希望しましたが、千葉東を提示されサインを拒否して闘いました。いい加減なことをいってごまかそうとすることに一石を投じて波紋が広がった。最後は千葉東に行きましたが無駄じゃなかったと思います。木更津が固まるのを恐れて、何が何でも入れさせないという思惑が見て取れましたね。
繁沢:希望は車両の検修と清掃で希望を出したけど、はじめに提示の出た錦糸町は基本的に一般清掃でした。最後、引っくり返して京葉に行くことができました。プロパーも育ってないし、技術継承ができていない。それで希望している人間を検修に持っていかないのはおかしい。まだまだCTSで押し込む余地はあると感じてます。 生活できる賃金・労働条件を

―職場の状況はどうでしょうか?
山田護:作業内容は交番検査の上回りで、コック磨き、椅子、窓、カーテン、フィルター交換・清掃、運転室の各機器、ドア、ガラスなどです。パンタグラフのすり板製作もあります。
繁沢:仕事内容は同じような感じです。
山田繁:千葉事業所は駅清掃です。トイレ、ゴミ抜き、床洗浄、階段、手すりの磨き。ほかにグリーン車の椅子返し等。千葉駅はすごく大変。五井から千葉駅になった人は駆け足でやってると言ってた。それだけハードスケジュール。
山田護:同じ検修で千葉派出でも上回りを少しやっていたのですがやっぱりきついです。動きっぱなし立ちっぱなしで1ヶ月は体が持たなかった。労働条件が悪い。仕事も交番検査やってから臨時検査とかその逆とか。故障が出ても誰がどこをやったか分からない。おかしいといって作業分担を進めました。午前中に座る間なんてなかったけど、どうにかやれるようになってきました。
山田繁:千葉駅は人混みの中での作業だから、駆け足はかなり危ない。全体が終わらないとみんなが帰れないから、遅れないように駆け足になっちゃう。工事してるからホームや階段も狭い。ゴミ袋を持って真ん中は通れないからホームの端を通る。そこに電車が来れば運行妨害だって言われかねない。
繁沢:冷房フィルターのゴミを機械で吸い取ると、マスクはしててもホコリがすごい。詰め所の窓ははめ殺しで開かない。換気扇も一つで夏は暑い。CTSに要求するよう言ってもJRの管轄だから改善されてない。フィルターは1両に4個で10両だと40個。ほこりまみれの中で1時間以上はかかるよね。JRが粉塵の調査にはきたけど、検査結果は全然いってこない。
山田繁:こちらも夏は大変です。手を洗う所、顔を洗うところもない。汗をかいてもシャワーも浴びずに帰ることになるから電車に乗るのもすごい気を使う。
山田護:すり板製作に使う電蝕防止剤に発がん性物質が入っていた。安全対策もとられていなかったことを追及して、対策をとらせた。法律上の問題になるような仕事内容は当然やっちゃいけない。あとは休みが減って、給料が安くて、仕事が大変になった。60歳すぎたから組合運動もほどほどになんて、とんでもなかった。闘わないと殺されちゃう。まず食える賃金を確保すべき。手取りが8万7千円。ボーナスも夏冬あわせて14万円。どうやって生活しろというのか。ここで怒らないと労働組合でやってきた意味がない。これから続く人のためにもね。そういう怒りはうちの組合員だけじゃないと思う。来年度から手当やボーナスが多少改善されたのは、うちが最先頭で声を上げたのが一番だけど、国労でも東労組でも労働者だから怒りがある。会社の失敗は食える賃金を出さなかったことですよね。労働条件は悪いし、金は安いし、手当もない。年金が出ない上に税金もある。あまりにひどい。退職金も生活費に回さないといけない。もっと早くから本気で声を上げるべきだったなと反省しています。

エルダー木更津配置をかちとろう


―来年度からエルダー本体雇用が始まります。
山田繁:駅清掃は大変だって話はみんな聞いてるし通勤の問題もあるから、運転士に残れるならって人は多いよね。
繁沢:清掃に行けばやったことない仕事だし人間関係も一からつくらないといけない。本体なら今までの仕事だし、人間関係もあるからね。ただ乗務員に残っても責任もあるし大変だと思うよ。
山田護:清掃でもCTSでも駅でも、年を取ってから通勤が大変っていうのが問題だよ。とくに外周区の人たちは、掃除は仕事も通勤も大変だから乗務員が良いと思うのも分かる。でも8万とか10万とかでお客様の命を守って今までと同じ仕事をしろって絶対におかしい。行ってすぐはともかく、1年たったらふざけるなって思うと思う。
繁沢:清掃のエルダーも動労千葉が中心で、文句言えるのも動労千葉だよね
山田繁:他の組合は、要求一つできないんだもん。エルダー組合員に「動労千葉から言ってくださいよ」って言ってくる人もいる。そういう意味では動労千葉が職場にいる意味は大きいよね。
山田護:本体雇用でも清掃にいっても問題があるしね。会社は労働者を舐めてるよ。やっぱり定年延長しかない。同窓会に行ったって、そんなひどいところはないって話になる。賃金は3分の2くらいで仕事は楽になって休みが増えてって。4月生まれだけボーナスが出ない会社もどこにもない。労働者のこと、部下のことを考えないで儲けばっかり考えてる会社に未来はないよ。
―外周区では木更津へのエルダー配置が焦点になっていまです。
山田繁:遠距離通勤を理由に退職した人がもう何人もいる。もともとエルダーがいたんだから、そこに穴を開けて入れさせたい。まず一人入れさせることだよね。
繁沢:転勤させろって人は清掃にも多いよ。エルダーの場合、就業規則上転勤がないけど、来年度からは転勤が入る。木更津で穴が開けられていれば、転勤で行かせろっていえるよね。勝浦とかからだと通勤も大変だよ。千葉より上りに行くしかない状況だもんね。
山田護:うちの職場でも通勤が大変で、清掃でいいから家の近くが良いという人もいる。幕張支部としても全力で取り組まないといけない。仕事がないわけがない。なのに行かせないっていうのは許せない。木更津で穴を開けないと他もいかない。エルダー担当としても幕張支部長としても、木更津にエルダーを入れることを全力でやっていきたい。

「目の前の一人」の組織拡大を

―今年度は動労千葉エルダー組合員が60人で今後ますます増えていきます。エルダー組合員としての闘いの課題と展望をお願いします。
山田繁:まだ半年だから、周りは様子見という感じです。でも、聞く話は不平不満ばっかりだから、それを所長に要求するとかしていこうかなと。
山田護:上回りも清掃もうちの組合員がいって詰め所がおかしいとか、道具が必要だとか、労働条件を良くするためにやっている。みんなそれを見ていると思う。当たり前のことをやってるんだけど、他の人から見れば来てくれて良くなったって言ってくれる。
繁沢:京葉ではJRとも一緒に小集団活動をやってる。鉄道サービス関係で発表会もある。長崎に行って駅の清掃を見に行くとか。会社は何とかプロパーを取り込もうとしてるよね。一緒に仕事するから話もするし、組合の話もする。変な感情はないとは思うけど、まだ労働組合がどんなものってそこまで知らない。何となくは動労千葉が何をやってるかは知ってるだろうけど。
山田繁:いつも人は足りないし仕事は大変。その中で清掃部門の交流会が始まったのも良いと思う。何年か前はエルダーになったら一息つける感じだったけど、今はそうじゃないもんね。働いている以上、労働者である以上、職場の労働条件を良くするためには闘うしかない。今まで通りやっていきたい。
繁沢:京葉は構内が2人になって、清掃も上回りもいる。結構な勢力だよね。車両センターのエルダーは増えてくるから中心になると思う。眼の前にいるのはCTSのプロパー。プロパーの新採はみんな大卒だけど、給料が安くて先が見えない。辞めちゃうのもいる。そうすると、やっぱり動労千葉に入ってもらうしかないなと思いますね。
山田護:労働条件を良くするためにも、組織拡大をしていきたい。うちに来ることで、労働条件も職場の環境も良くなる。それはみんな分かってると思う。あと一歩ですよね。一人、二人が10人、20人につながる。やっぱり目の前の一人、仲間を作るために全力でやっていきたい。60歳になってもうちの組合で育って大人しくしてるわけがない。おかしいことはおかしいと言う組合だから。あと5年、全力で闘っていきますんでよろしくお願いします。

闘いなくして安全なし No.151

http://doro-chiba.org/ga/tn151.pdf


JR東海 リニア工事 ゼネコン4社談合
原発再稼働と一体のリニア建設
―公的資金投入事業で不正

 リニア中央新幹線の建設工事をめぐり大手ゼネコン4社(大林組、鹿島、大成建設、清水建設)が工事入札をめぐり談合を繰り返していたことが明らかになりました。大林組と大成建設が中心的な役割を果たして受注調整を行ったと言われています。
 当時のJR東海幹部が工事情報を大成建設に流したり、大成建設の共同企業体(JV)が受注する方向だった工事をJR東海子会社と組んだ大林組のJVが逆転で受注するなど、JR東海自身も深く関与していました。

JR東海は事実隠蔽にはしる

 リニア建設には3兆円もの公的資金による財政投融資が行われています。国家プロジェクトそのものです。
 その中での不正・腐敗の発覚は重大です。
 この間、森友・加計学園問題、スーパーパソコン問題など、安倍首相自身やその周囲で不正や腐敗が相次いで明らかになりました。葛西敬之JR東海名誉会長も安倍首相の盟友です。
 これほど重大な事態である以上、すべての事実が明らかにされるべきです。しかし、JR東海は情報公開を拒み、すべてが闇の中に隠されています。

利権と原発再稼働のためのリニア

 リニア新幹線はすべて遠隔操作で、車内のブレーキもありません。大型停電時など、安全性は何も確証されていません。また、昨年12月には長野県でトンネル掘削によって県道沿いの斜面崩落が起きました。建設工事によって地域住民の生活が脅かされています。
 その工事に大量の公的資金が貸し付けられる一方、北海道で多くの住民から鉄道が奪われる深刻な事態には、「民営化されたJR北海道に財政投入はできない」としています。
 背景には、巨大な利権とともに、原発再稼働を進めたい安倍政権の思惑があります。
 原発がなくとも日本の電力を賄えることは明らかになっています。福島原発事故も何ひとつ解決していません。それでも「原発は必要」とする口実に、大量の電力を必要とするリニア新幹線が位置づけられています。腐敗にまみれたリニア新幹線建設を阻止しよう。

ニュースへのリンク

2018年2月2日金曜日

闘いなくして安全なし No.150

http://doro-chiba.org/ga/tn150.pdf


鉄道と地域きりすてるな
2・4内房線と地域を守る会 結成1周年集会

日  時 2月4日 14時~
     館山商工会館2階大ホール
呼びかけ 内房線と地域を守る会

 内房線では、特急列車が廃止され、昨年の「君津・木更津系統分離」により昼間帯の館山直通列車が廃止になるなど地域切り捨てが強行されてきました。
 内房線と地域を守る会は、地域と鉄道を守る活動を続け、「JR東日本内房線の利便性及び安全性向上を求める署名」5467筆を11月29日にJR東日本と国土交通大臣あてに署名を提出しました。
 国交省の審議官は「地方の鉄道については地域と相談するのが一番いい形」とし、JRも「しっかり受け止めていきたい」と対応しました。
 しかし今年3月ダイ改では館山~安房鴨川間1往復の削減が提案されました。会社が房総南線のワンマン運転化や別会社化も狙っていることは間違いありません。
 内房線と地域を守る会が実施したアンケートで南房総地域の5高校2183人の学生の内、半数以上の1108人がJRを利用していることが分かりました。
 しかも、削減が提案された館山から安房鴨川方面の駅を利用する学生が62%、692人もいると明らかになりました。

全国で相次ぐ列車削減


 外房線では5本の列車削減が提案されその内4本は茂原や上総一ノ宮以南が切り捨てられています。「系統分離」「首都圏70㌔圏以外切り捨て」の攻撃です。
 JR東日本全体でも列車削減やワンマン運転化が相次いで提案されています。JR北海道は営業路線の約半数を「維持困難」とし、JR九州は発足以来最大の117本の運行削減と発表しました。
 民営化以降、利益がさらに優先され、地域の生活が犠牲にされています。列車削減は、乗務員の合理化・労働強化と一体の問題です。
 動労千葉は地域住民とともに3月ダイ改阻止の闘いに立ち上がっています。2月4日、内房線と地域を守る会1周年集会に集まりましょう。

ニュースへのリンク

2018年2月1日木曜日

外注化阻止ニュース 第356号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka356.pdf


鉄道と地域 きり捨てるな

 内房線はこの間、特急列車が廃止され、昨年のダイ改では昼間帯の館山直通列車が廃止になるなど地域切り捨てが強行されてきました。
 地元で結成された「内房線と地域を守る会」は、地域と鉄道を守る活動を続け、「JR東日本内房線の利便性及び安全性向上を求める署名」5467筆を11月29日にJR東日本と国土交通大臣あてに提出しました。
 国交省の審議官は「地方の鉄道については地域と相談するのが一番いい形」、JRも「しっかり受け止めていきたい」と対応しました。
 しかし今年3月ダイ改では館山~安房鴨川間1往復の削減が提案されました。会社が房総南線のワンマン運転化や別会社化も狙っていることは間違いありません。
 内房線と地域を守る会が実施したアンケートで南房総地域の5高校2183人の学生のうち、半数以上の1108人がJRを利用していることが分かりました。
 しかも、削減が提案された館山から安房鴨川方面の駅を利用する学生が62%、692人もいることが明らかになりました。

全国で相次ぐ列車削減

 外房線では5本の列車削減が提案され、そのうち4本は茂原や上総一ノ宮以南が切り捨てられています。首都圏70㌔圏外の切り捨てです。
 JR東日本全体でも列車削減やワンマン運転化が相次いで提案されています。JR北海道は営業路線の約半数を「維持困難」とし、JR九州は発足以来最大の117本の運行削減と発表したことに対し、怒りと批判が殺到し、社長が「自治体の実態を把握できていなかった」と見直しを明言する会見に追い込まれました。
 民営化以降、利益が最優先となり、地域の生活が犠牲にされています。列車削減は、乗務員の合理化・労働強化と一体の問題です。
 動労千葉は地域住民と共に列車削減反対を闘っています。2月4日には内房線と地域を守る会の1周年集会が開催されます。


2・4内房線と地域を守る会
結成1周年集会
日  時 2月4日 14時~
     館山商工会館2階大ホール   
呼びかけ 内房線と地域を守る会

3.11実ニュース 第2号

https://drive.google.com/file/d/12z1d1G9hvSqZczy0Z4p5cHM1IRNgS2NA/view?usp=sharing

http://fukushimaaction.blog.fc2.com/


甲状腺エコー検査を縮小するな!

 福島県が実施している「県民健康調査」の第29回検討委員会が昨年暮れの12月25日に開催されました。前回から委員に就任した大阪大学講師の高野徹委員は、「スクリーニングで強調文死亡率が改善するわけじゃないことは学術的にすでに決まっていること」「学校で授業の合間に検査を行うことは強制性があり、やめた方がいい」と「過剰診断」を理由に学校での一斉検診をやめるよう求めました。

福島医大が学校検診の打ち切りを狙っている

 これにたいして、検査を担当している福島県立医大の緑川早苗医師は、「早期診断にメリットがないことを説明できていない。親御さんに十分理解してもらっているとは思えない」「学校での受診率はゆうに90%を超えている状況。『受けない』意志表示をしにくい状況と言わざるをえない」と回答。福島医大が、甲状腺検査について、「早期発見早期治療にメリットがない」という立場であることが明らかになりました。

多数の甲状腺がんが隠されている可能性

 現在、県の公式発表ですら194人もの小児甲状腺がんが見つかっています。県民健康調査の公表データに含まれていない多数の症例がこの間、明らかになっています。昨年3月、事故当時4歳の男児の甲状腺がんが判明し、通常診療扱いである「経過観察」中にがんが見つかった場合はデータに含まれていないことが分かりました。民間の支援団体による患者へのアンケート調査で、さきの男児を含む少なくとも8人が県のデータに含まれていないことがわかっています。甲状腺がんの子どもは明らかになっただけでも200人を超えたということです。

 福島医大は2700人の子どもを「経過観察」としています。この中から何人ががんになったかを公表していません。実際には、いったい何人の子どもが甲状腺がんになっているのか。恐るべき事態が進行しています。被曝の現実を隠し、健康被害の実態を隠蔽(いんぺい)することなど絶対に許されません。

 
 「次の事故に備えて」!?
国際専門家会議の正体

 IARC(国際がん研究機関)による「甲状腺モニタリングに関する国際専門家グループ」がこの4月にも提言を予定しています。グループの目的は、今後また放射線被曝事故が起きた際に甲状腺モニタリングをどうするかを議論することであり、原発推進が前提です。
 1月11日に福島市で、このグループの構成員全員(21人)と上記の高野氏はじめ検討委員や甲状腺評価部会員との公開意見交換会が持たれました。「アメリカ、パキスタン、インドなど原子力を使っている国でフクシマと同様のことが起こる可能性があるのでサポートしていきたい」との露骨な発言まで出ました。
 甲状腺がんの多発については、メンバー全員が「過剰診断」論であり、口をそろえて「フクシマはチェルノブイリと違う、線量は低い」。「科学的」「第三者的」がきいてあきれる原子力推進に偏った構成メンバーが「福島はもう安全」と宣言し、甲状腺検査を縮小に導くことを絶対に許してはなりません。
 国や県の圧力に負けず、被曝の現実と向き合い住民の不安に寄り添うふくしま共同診療所と共に検査の継続・拡充を実現しましょう。

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