2017年3月31日金曜日

日刊動労千葉 第8265号

「水平分業」=分社化・転籍攻撃を許すな!

分社化・転籍への外堀を埋める攻撃

 JR東日本が掲げる「水平分業の深度化」とは、鉄道業務の外注化をこれまでとは全く違う次元に進めようとする重大な攻撃だ。鉄道の業務を「駅運営会社」「車両検修会社」「保線会社」等、何十もの会社にバラバラに分社化し、JR本体は鉄道施設を保有しているだけの持株会社にしていく。そこで起きるのは、JRで働く労働者への「転籍」の強制だ。つまり「水平分業」とは、《外注化→強制出向》から《外注化→転籍》への外注化攻撃の質的な転換を意味するものだ。
 実際、JRと同じ時期に民営化されたNTTは900もの子会社に分割され、労働者は、選択の余地がない状態に追い込まれ、3割もの賃下げを伴う「転籍」の承諾書にサインせざるを得なかった。「承諾するかどうかは自由ですが、子会社にしか仕事はありません」と言われるのだ。
 相鉄バスでも、年収が平均350万円もの開きがある子会社への転籍か早期退職が強制されている。2010年に分社化された時点では、組合が抵抗して闘いぬいた結果、賃金水準の変わらない「出向」で押しとどめてきたものが、6年を経てついに「転籍」に踏み出してきたのである。
 JRでも同じ攻撃が開始されようとしている。「仕方がない現実だ」と思わせて、転籍を強制する。JR東日本は、この1年をかけてその外堀を埋めて労働者を追い込もうとしているのだ。

駅、建築土木業務別会社化攻撃

 JR東日本は、今年度でグリーンスタッフの募集・採用を中止した。それは、グリーンスタッフが配置されている首都圏の大規模駅まで外注化することを意味するものだ。すでに千葉支社では直営で運営されている駅は約3割。残りは無人駅か委託駅だ。すでに「駅業務別会社化」寸前まで来てしまっているのが現実だ。
 しかも駅業務が別会社化されたら、車掌・運転士はどうなるのか。駅→車掌→運転士という昇進コースが断ち切られ、車掌・運転士まで「別会社化」への扉が開かれることになる。「まさか」と思うかもしれないが、東武鉄道では、駅・車掌・運転士を丸ごと一緒にして別会社化が強行されている。
 建築・土木関係でも、去年末に業務委託の拡大が提案されたが、その内容は、設計のさらに前段=計画を立てる段階から委託するというもので、JRには何も残らない。「ほぼ別会社化」と言っても過言ではない。あとはいつ「転籍」に踏み切るかだけが残っているのが現状だ。

車両検修業務でも別会社化の動き

 車両検修部門でも事態は進んでいる。2012年に仕業・構内業務の外注化が強行された時点で、「5年後には機能保全や臨時検査業務も外注化」という話がまことしやかにされていたのが現実であった。
 しかも「大量退職問題」を逆手にとって「外注化を拡大するしかない」という意識に現場の労働者を誘導していこうとする卑劣な手段がとられている。すなわち、CTSではプロパーの労働者がどんどん養成され、大量退職に伴って「エルダー」がどんどん仕業・構内に配属され、元々仕業・構内を担当していた者は「出向解除」の名の下に業務を外されていく。しかんしJRに戻っても業務がない。そうやって、「結局そっくり別会社化するしかない」と思わせていく。こうやって転籍攻撃の外堀が埋められようとしているのだ。
 さらに一昨年、東日本テクノロジーという車両検修会社がつくられた。工場などの業務を請負い、海外展開もする本格的な車両検修会社だ。その社長が年頭あいさつで、「いわゆる請負業務から、計画、判断、生産管理、品質保証、設計、施工管理など、より技術的な役割を求められるようになっている」「自ら分析・検討、計画を策定し、実行していく」と言っている。

今闘えば止められる

 分社化―転籍攻撃を止めよう。今闘えば止められる。17年に及ぶ外注化阻止闘争がそのことを示している。
 「7~8年で業務委託の最終段階までもっていく」―これが、2000年時点で東労組と会社が合意した確認事項であった。しかし、千葉から上がった小さな闘いの火は、外注化攻撃を全体揺るがし、17年間にわたってJRを追いつめてきたのだ。
 会社はずっと口を閉ざしてきたが、強制出向無効確認訴訟では、検修・構内外注化攻撃に対して「偽装請負の疑いが極めて強い」という何項目にもわたる指導票が労働局から出されていたことも明らかになった。
 転籍攻撃とは、労働者の賃金・権利・未来を打ち砕く攻撃だ。CTSプロパー採用の仲間たちの賃金は20年働いても20万円までいくか、いかないかの超低賃金だ。
 JR本体とCTSの仲間たちが団結して闘えは絶対に止められる。検修職場から外注化・転籍粉砕の火の手をあげよう。JRの強制出向者も、CTSプロパー採用者も、仕事と一緒にJR本体に戻せ!

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