2014年1月30日木曜日
外注化阻止ニュース 第105号
現場労働者の解雇は許せない
JR北海道 現場を犠牲に隠蔽と責任逃れ
JR北海道は1月21日、レール検査データ改ざん問題で計75人を処分し、現場労働者5人を解雇にしました。脱線事故が起きた大沼保線区では定年間際と23歳の2人の現場労働者が懲戒解雇になっています。改ざんを指示した管理職は1ランク軽い諭旨免職。野島社長ら経営陣に至ってはわずかな報酬減額だけです。
現場労働者の解雇は断じて認めることはできません。「トカゲのしっぽ切り」と報道されていますが、そんなレベルの話ではありません。JR北海道の根本矛盾を隠蔽し、責任を逃れるために現場を犠牲にしたのです。なぜ入社してわずか数年の23歳の施設係がクビになるのか。誰がどう考えてもおかしいではないですか。
発覚しただけでも、データ改ざんは部署全体の75%、20年間も続いてきました。公然の秘密で行われてきたことです。北海道全域でレール異常が次々と明らかになる中、組織的な改ざんに拍車がかかったことは明白です。
国鉄分割・民営化の破綻
積雪寒冷地帯の広大なエリアでローカル線を抱えるJR北海道が民間企業として鉄道事業が維持できないことは国鉄分割・民営化の時から明らかです。国鉄時代に2万2640人いた職員数はJR発足時には1万2700人。外注化と要員削減で現在は約7000人。国鉄分割・民営化によって作為的に生み出されたJR北海道の根本矛盾が一連のこの事態を引き起こしているのです。
要員も資金も資材も確保できず、保線も検修も維持できない中で、データの細工を直接あるいは間接に会社ぐるみで行ってきたのです。
事態の核心問題は、国鉄分割・民営化の破綻であり、外注化と非正規化がこの事態を生み出しているのです。現場労働者をスケープゴートにした隠蔽は絶対に許せない! 経営陣が責任をとれ! 外注化と非正規化を直ちに中止せよ!
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