派遣制度の見直し 3年上限撤廃、無期限に
外注化・雇用破壊と闘う労働組合を
外注化・雇用破壊と闘う労働組合を
安倍政権は、労働者派遣制度の見直しを来年4月から実施しようとしています。見直し案には、3年ごとに派遣社員を交代させれば、企業はどんな仕事でも期限を定めずに、同じ業務をずっと派遣にできるようになります。
正社員を派遣に置き換えたい企業や人材派遣会社にとっては大幅な規制緩和となります。1985年の制定以来、現行の労働者派遣法は、派遣労働を「臨時的・一時的な働き方」としてきました。今回の改定が実施されれば、企業は永続的に派遣を使うことができます。他方で働く側は3年ごとに職を追われることになります。
安倍政権や財界は、派遣の全面自由化のみならず、「限定性社員」「ジョブ型正社員」「多様な正社員」と称して、仕事や職場がなくなれば自動的に解雇できる「正社員」を大量に生み出そうとしています。
このままでは直接雇用される機会もなくなり、多くの労働者が一生派遣社員など非正規の地位のままになりかねません。
労働者を右から左に動かしピンハネ
もともと派遣法の制定以前は、労働者を右から左に動かして手数料をとって労働者を斡あっせん旋することは非合法でした。戦後、職業安定法が制定され、中間搾取や労働者供給事業など手配師の横行を禁止したのです。
JR東日本が進める外注化は、JRで働く労働者を強制的にCTSに送り込み、いずれは契約社員や派遣社員に置き換えて人件費を減らすものであり、偽装請負や違法な出向など手配師まがいのやり口です。
安倍政権の正規雇用を解体する動きと、JRなどが進める外注化や分社化が重なればどんなことになるのか。鉄道の安全を守るためにも、労働者の雇用を守るためにも労働組合の真価が問われます。外注化と非正規化に反対しよう。
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