2016年7月7日木曜日

外注化阻止ニュース 第269号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka269.pdf


ブラック企業大賞  東北大学が焦点に
5年解雇問題
多くの大学で断念に追い込まれる

早稲田大などの闘いで廃止の流れに

 無期雇用の急増を避けたい――。そう考えた多くの大学が、労働契約法が改定された2013年頃から学内の就業規則を変えるなどして非正規教職員の雇用年数を最長5年に定め始めました。しかし早稲田大学で労働組合が大規模な反対運動を展開し、ついに5年条件の撤廃に合意しました。
 結果的に、徳島大や信州大が無期転換を認めることを表明、国立高専(全国53校)は2年後の非正規教職員の無期転換を就業規則に明記するなど、多くの教育機関で5年雇い止め制度は断念に追い込まれました。多くの非常勤講師らは5年を超えて働き続け、無期雇用になる道が開かれたのです。

東北大で3200人に雇い止め通告

 そんな状況にもかかわらず、東北大学は今年5月、3200人以上の非正規教職員に2年後以降、5年継続して勤務した非正規職員を解雇することを通告しました。大半の人は恒常的業務に従事しており、職場で必要とされている人たちです。
 しかし東北大学は後出しで就業規則を変えて、2013年4月1日からカウントして5年を超える前に非正規教職員の大半を雇い止めしようとしているのです。
 東北大学では「希望する人全員を無期雇用に」というポスターが作成され、労働組合の団体交渉などが展開されています。

ブラック企業特別賞の東北大学

 多くの大学で断念に追い込まれたにも関わらずの東北大学のゴリ押しに世論から強い批判が集まっています。東北大は「第2回ブラック企 業大賞」(2013年)で、研究職員の過重労働を理由として、教育機関としては唯一「ブラック企業」特別賞を受賞した筋金入りのブラック国立大学です。
 教育機関の5年問題は、東北大学が最後の抵抗をしています。JR千葉鉄道サービス(CTS)の5年問題は、JR関連企業で働く十数万人にも関わる問題です。就業規則改定をストップさせ、希望者はすべて正社員にさせよう。

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