11/4埼京線ATACS導入
仙石線に続き首都圏で初―自動運転に布石
仙石線に続き首都圏で初―自動運転に布石
JR東日本は11月4日、無線による列車制御システムであるATACSを埼京線の池袋~大宮駅間に導入しました。11年10月10日に導入された仙石線(あおば通~東塩釜駅間)に続く2例目の導入です。実際に運用して試験する段階から、本格導入に向けて会社が動き始めたことを示しています。
「一閉塞一列車」の原則を解体
ATACS導入は、列車防護の考え方を根本から転換する重大事態です。これまでの閉塞方式では、地上設備によって列車の位置を検知し、一区間に一列車だけ進入するようにすることで安全を保ってきました。
一方ATACSは、列車側で位置を検知して無線で拠点となる装置に送信。列車同士の距離から「最適な速度パターン」を自動的に作成して列車間隔を維持する仕組みです。
「一閉塞一列車」という絶対的な停止基準を廃止すれば、わずかなミスや停電、電波トラブル等が事故に直結することになります。
過密ダイヤ・労働強化と安全破壊
ATACS導入の「メリット」とされるのは、自由に列車間隔を詰めることができることと、地上設備削減によるコスト削減です。
固定した閉塞区間がなくなるため、簡単に列車間隔を詰めることができるようになります。それは、さらなる過密ダイヤと乗務員への労働強化、鉄道の安全破壊につながります。
また、「システムに従えばいい」という形で教育訓練をコスト削減の対象にすれば、安全は破壊されます。実際、エアセクションに停車・再発車したことで架線が切断された事故は、「ATSに従っていればいい」という形で教育訓練を怠ったことが原因でした。
あらゆるものを自動化し、すべてをシステムに組み込んでいく。乗務員への教育訓練を削減する。これは自動運転導入―乗務手当廃止に向けた布石でもあります。「技術的には無人運転も可能」「乗務員に特別の手当は不要」と乗務手当廃止を狙っているのです。
安全破壊も労働強化も乗務手当廃止も絶対に許すことはできません。
ニュースへのリンク
「一閉塞一列車」の原則を解体
ATACS導入は、列車防護の考え方を根本から転換する重大事態です。これまでの閉塞方式では、地上設備によって列車の位置を検知し、一区間に一列車だけ進入するようにすることで安全を保ってきました。
一方ATACSは、列車側で位置を検知して無線で拠点となる装置に送信。列車同士の距離から「最適な速度パターン」を自動的に作成して列車間隔を維持する仕組みです。
「一閉塞一列車」という絶対的な停止基準を廃止すれば、わずかなミスや停電、電波トラブル等が事故に直結することになります。
過密ダイヤ・労働強化と安全破壊
ATACS導入の「メリット」とされるのは、自由に列車間隔を詰めることができることと、地上設備削減によるコスト削減です。
固定した閉塞区間がなくなるため、簡単に列車間隔を詰めることができるようになります。それは、さらなる過密ダイヤと乗務員への労働強化、鉄道の安全破壊につながります。
また、「システムに従えばいい」という形で教育訓練をコスト削減の対象にすれば、安全は破壊されます。実際、エアセクションに停車・再発車したことで架線が切断された事故は、「ATSに従っていればいい」という形で教育訓練を怠ったことが原因でした。
あらゆるものを自動化し、すべてをシステムに組み込んでいく。乗務員への教育訓練を削減する。これは自動運転導入―乗務手当廃止に向けた布石でもあります。「技術的には無人運転も可能」「乗務員に特別の手当は不要」と乗務手当廃止を狙っているのです。
安全破壊も労働強化も乗務手当廃止も絶対に許すことはできません。
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