2019年6月12日水曜日

外注化阻止ニュース 第429号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka429.pdf


リムジンバス
〝運転中の書類記入は危険〟

6月6日~無期限の記入拒否のストに突入

 羽田・成田空港と各地を結ぶリムジンバスを運行する東京空港交通のバス運転手や事務員でつくる「リムジンバス労働組合」が6月6日から無期限で、輸送人員明細表の記載を拒否するストライキを実施しています。1週間後の現在もストは継続しています。

信号待ちで書類記入の危険

 オレンジ色の車体でおなじみのリムジンバスでは、バス運転手に、乗客数を記録する「輸送人員明細表」を運転中に記入させているのです。停留所ごとの乗客数などを運転手がカウントし、その都度、運転中に記入するのです。
 記載内容は路線によって異なりますが、例えば「羽田~新宿池 袋線深夜便」と書かれた明細表には、「大人」「小人」「うち外国人」という欄があり、それぞれの停留所ごとに人数を書くことになっています。
 この乗客数の記入が運転手の大きな負担になっているのです。
 運転手はバスの運転だけでなく、停車時には乗客の手荷物の積み下ろし作業もしなければなりません。
 そうした作業をしながら停留所ごとに乗客数を正確にカウントし、書類に記録するのはきわめて困難です。このため信号待ちをしている間に大急ぎで書き込むのです。

会社の不誠実な対応に怒りのスト

 労働組合は、信号待ちの別作業で安全確認が十分にできず、事故につながるおそれを指摘してきました。こうした経緯から、労働組合は 2014年11月、会社に対して明細表の廃止を要求しました。しかし会社側は不誠実な対応に終始し、いまだに多くの路線で運転中の記入が強いられているのです。
 このため会社が明細表の廃止などを履行するまで、無期限で明細表の記入を拒否するストライキに至ったのです。
 リムジンバス労働組合は「過密ダイヤに追い立てられながら、こうした書類をバス運行中に書くのは危険だ。安全運転に関わらない仕事は一つでも省きたい」と話しています。
 やはり「闘いなくして安全なし」です。鉄道の安全を守るために共に声をあげよう。

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