2019年6月7日金曜日

闘いなくして安全なし No.214

http://www.doro-chiba.org/ga/tn214.pdf


シーサイドライン
自動運転で逆走し衝突
JRで起きれば大事故になる

 6月1日、横浜市のシーサイドラインで無人運転の列車が逆走して車止めに衝突し、乗客約50人のうち重傷6人など14人が負傷しま
した。車両側の自動列車運転装置(ATO)の不具合が疑われていますが、詳しい原因はわかっていません。
 緊急時にブレーキをかけるATCは逆走を想定しておらず作動しませんでした。乗務員なら緊急ブレーキをかけられたはずですが、無人の列車は加速しながら衝突。運転指令所が異常を把握したのは衝突後でした。

他の無人運転路線でも事故

 93年には大阪市で無人運転の列車が駅で減速せずに60㍍暴走して車止めに衝突。乗客約210人が負傷しました。
 ブレーキ関係の機械的不具合と推定されましたが、原因は特定できま せんでした。
 運行再開は1カ月半後で、その後約6年にわたって有人運転が継続されました。06年には、東京都・ゆりかもめの車両が車輪脱落事故を起こしています。
 今回の事故は折り返し駅で起きました。途中駅よりシステム上の段取りが多く、その中でトラブルが起きたことも疑われています。
 しかし、シーサイドラインは駅数14駅、路線長10・8㌔、線状のごくシンプルな路線です。車両はゴムタイヤで最高速度60㌔と低速です。それでも逆走という安全の根幹を揺るがす事故が起きました。
 JR東が自動運転試験を行った山手線でも、これらの路線よりはるかに複雑で、列車本数も比べ物になりません。何より1日で数百万人という膨大な乗客がいます。事故原因が特定できない中、山手線で一つでも同じ事故が起きれば、大惨事になりかねません。

「運転士・車掌廃止」阻止しよう!

 毎日、乗客の命を預かって乗務しているのは現場の乗務員です。運転士・車掌という職名には、乗客の命と鉄道の安全を守ってきた歴史と誇りが込められています。「自動運転」を口実に、それを踏みにじるなど絶対に許せません。すべての仲間は職場から「運転士・車掌廃止」反対の声をあげよう。動労千葉とともに職場に闘う労働組合を甦らせよう。

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