9月11日~12日、日本財団が主催する「放射線と健康リスクに関する国際専門家会議」が福島医大で開催されることに対して、「脱原発アクションウィーク」の一翼を担う福島現地行動は、9・11早朝の福島医大前での抗議行動から始まりました。福島県労組交流センターと「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」を中心に、県職員の規制をはねのけて8時~9時まで、30人を超える仲間が思い思いの横断幕、プラカードを掲げて抗議の意思を示し、交流センターの渡辺代表がハンドマイクで、大型バスから降りて会場に入っていく参加者に対し弾劾アピールを発し続けました。
この「国際」会議の反動的意図は明瞭です。「怒りのフクシマ」に身構えての現地・福島での開催であり、行動日である9・11にぶつけてきたということ。そして『国際』『専門家』というネーミングで、被災地特区構想の一環として、福島県を福島大学も含めて「核と放射能被曝医療特区」へと向けていく露払いとして、「住民、特に母親の心配を払拭することを目的」と称して持たれたということです。ICRP(国際放射線防護委員会)や放医研、福島医大(県のアドバーザーである山下俊一が副学長に就任)の共催で、IAEA(国際原子力機関)、WHO(世界保健機構)など、低線量被曝を抹殺してきた名だたる原発推進機関を集めて、「現時点での放射能は安全」という結論を「会議」の名を持って導き出すことは必至でした。私たちは緊急の共同行動としてこれに対応したのでした。
「第2のABCC(原爆傷害調査委員会)許すな!福島県民はモルモットじゃない!子どもたちを放射能から守り抜こう!すべての原発をなくそう!」という弾劾アピールは会場全体を包み込み、子どもネットの中手聖一代表や佐藤幸子世話人らは、阻止線をふりきって参加者に英文のメッセージボードを突きつけ続ける画期的な闘争としてうちぬかれました。
午後からは、「9・11怒りのフクシマ大行動」が6・19と同じ「街なか広場」で取り組まれました。呼びかけ人の清野和彦さん(百万人署名運動・福島県推進委員会世話人)の挨拶を皮切りに、鈴木光一郎さん(農業)、橋本光一さん(国労郡山工場)が発言に立ち、渡辺馨さん(交流センター代表)が午前中の闘いの報告を交えて9・11フクシマアピールを鮮烈に提起しました。リレートークでは多くの労働者、農民らが「フクシマ」の現状を訴えました。
午後3時半、子どもネットの皆さんも会場に結集し、総勢200名で現地対策本部のある自治会館を包囲するデモを貫徹しました。(福島県推進委員会事務局)