JR東日本「グループ経営構想Ⅴ」
鉄道業務の全面外注化を宣言
ホームから人がいなくなる!?
ホームには駅員に変わってガードマン
JR東日本は、「グループ経営構想Ⅴ」(10月30日)において、「ホームにおける安全対策」と称して、15年までに山手線でのホームドアを、大規模改良予定駅(新宿、渋谷、品川、浜松町、新橋、東京)を除く23駅に設置すると発表しました。
すでに恵比寿駅、目黒駅にホームドアが設置され、今年12月22日に大崎駅、来年3月末に池袋駅に設置されます。
大崎駅のホームには駅員に変わり主要にガードマンが立つようになっています。これに伴い、これまでホーム勤務についていた労働者が4人削減されようとしています。
この計画こそ、出改札業務を非正規の契約社員(グリーンスタッフ=GS)に置き換え、駅の丸ごと外注化を進めてきたJR東日本が、本格的な駅業務の外注化に踏み込むものです。
07年にGSが導入されて丸5年。いまその数は首都圏5支社(東京、横浜、八王子、大宮、千葉)を中心に2500人にのぼっています。
もはやGSなしに駅業務が回らないにも関わらず、JR東日本は、5年目を迎えた300人のGSを雇い止めにし、また新たな非正規の契約社員を募集しています。
これは、ライフサイクルによる運転士の駅へのたらい回しと一体です。徹底したコスト削減と儲け優先で安全を投げ捨て、非正規雇用を推進する。これがJR東日本の姿です。
10年間で正社員を1万7千人も削減!
05年時点で、首都圏では70カ所、東日本全体では200カ所の駅が委託されました。千葉では千葉駅以東のほとんどの駅が委託化されています。
JR東では、2000年に7万6840人いた社員が11年には5万9650人になり、1万7千人も削減されました。今後5年で1万人が退職予定です。こうした中でJR東日本は、鉄道業務の丸投げ外注化を推進しようとしているのです。