2020年7月30日木曜日

外注化阻止ニュース 第490号




〝医療を社会保障として取り戻す〟
船橋市の病院労組がストライキ


 コロナの影響で医療機関の倒産も始まりました。感染者を受け入れた病院の8割近くが4月の経営は赤字でした。感染者の受け入れによる費用増と、他方で一般患者の受診抑制などが理由と報じられています。
 東京女子医大病院では4、5月だけで30億円の赤字が出たとして労使交渉で夏季一時金のゼロ回答が示され、400人の看護師から希望退職の声が上がり社会問題になっています。

病院ストライキが大きな反響

 そんな中で船橋市の病院で7月10日、「コロナによる医療機関の大幅減収を労働者のボーナスカットで穴埋めするのは間違っている」としてストライキが決行されました。ストは大きな反響を呼び、連日、TVや新聞などに取り上げられました。
 ストを決行した労組は次の5項目を経営側へ要求しました。

①2020年夏季一時金を、正規雇用労働者も非正規雇用労働者もすべて1・5カ月支給すること。
②退職金規定改定案(減額提案)を白紙撤回すること。
③4週8休提案(労働時間延長提案)を白紙撤回すること。
④医療減免制度撤廃案を白紙撤回すること。
⑤安全と労働基準法を守ることが出来るだけの人員配置(大幅増員)をすること。

 またスト決行にあたって出された「ストライキ指示書」には、上記の5項目の要求の他に「このストライキで医療を社会保障として奪い返す」との主張が示されました。

労働組合が強くなれば大きな影響力

 同労組はスト後の記者会見で「労働組合が力強くなれば、ものすごい影響力を社会に持つ。『おかしい!』という人がいて、そこに声が上がる。それに多くの人が賛同し、大きな力になっていく」と訴えました。
 医療機関だけの問題ではありません。この間、鉄道をはじめあらゆる公共的なものが営利主義で破壊されてきました。こうした状況を変化させるためには労働組合の存在と活動が大きな力になることを今回の病院ストは示したと思います。

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2020年7月29日水曜日

日刊動労千葉 第8824号

今こそ民営化との闘いを!

労働運動の再生をめざす7・26国鉄集会を開催

7月26日、東京・江戸川区総合文化センター大ホールで、全国から730名が結集し、国鉄闘争全国運動の集会がかちとられた。
新型コロナ感染拡大ー「緊急事態宣言」で「6・7集会」は延期されたが、7・26集会は、万全の感染対策が行われる中で開催された。
コロナの時代は全世界で労働者の覚醒を促し、時代が大きく動き、変わろうとしている。医療や社会機能を維持する最前線の労働者、職を失った労働者が全世界でストライキや実力闘争に立ち上がっている。
国鉄闘争全国運動10年の切り開いてきたものはとてつもなく大きい。7・26集会は労働運動の再生への新たな出発点を築いたのだ。


集会は、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さん、元国鉄闘争に連帯する会の山下俊幸事務局長の連帯あいさつで始まった。

次に、呼びかけ人の金元重さん、伊藤晃さんが、国鉄闘争全国運動10年の闘いを総括し今後の闘いの展望を提起した。つづいて、港合同の木下浩平さん、動労千葉の関委員長が発言した。関委員長は、「コロナによって民営化が間違っていたことが全面的に示された。分割・民営化に反対して闘ってきたことの正しさを実証した」と訴え、「労組なき社会」、外注化・総非正規職化を強めるJRと対決し、闘う労働運動を復権させる決意を述べた。

1047名解雇撤回に向けて、弁護団、動労千葉争議団、1047協議会が登壇し、中村書記次長が、「労働者は傷つけられれば傷つけられるほど闘いに立つ。闘いはまだまだ続く」との決意を語った。

JR現場から動労千葉の北村執行委員、動労水戸の木村委員長、動労総連合から山田青年部長が闘いの報告と決意を語った。

関西地区生コン支部の代表が、満場の拍手を浴びて登壇し、「無罪を勝ち取るために闘うが、最終的には組織を拡大し大衆行動で決着をつける」と宣言した。関生弾圧を許さない東京の会の共同代表の木下武男さん、関生の武委員長の半生を描いた映画「棘(とげ)」の杉浦監督、鈴コン分会書記長の吉本さんが弾圧粉砕に向けての思いと決意を語った。

次に、医療、教育、自治体の現場で闘う労働者、8.6ヒロシマ大行動実行委員会、動労千葉国際連帯委員会、川崎動労千葉書記長が登壇し、コロナ情勢に立ち向かい新自由主義と闘う労働運動への決意が語られた。

閉会のあいさつを、支援する会事務局長の山本さん、団結ガンバローを呼びかけ人の花輪不二男さんが行い、集会は大成功をかちとった。


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闘いなくして安全なし No.270




“人口減少”“乗客減少”を
ワンマン化の口実にするな!


 JR東は「変革2027」で、人口減少で乗客が減り、鉄道業務は「急速に利益が圧迫されるリスクが高い」としています。7月のJR東グループ社長会でも「鉄道事業のコスト構造にメスを」「働き方の柔軟化を進める」と語っています。狙いは明らかに人員削減や雇用・労働条件解体、ローカル線切り捨てです。ワンマン運転推進もその一つに位置づけられています。
 〝人口減少〟は「採用が難しくなるから要員削減は仕方ない」というウソにも使われています。しかし、「乗客が減るからコスト削減」というのはまったく別問題です。利益を優先して必要な要員を削減するというだけだからです。
 
安全・労働条件を犠牲に利益優先するな


 「利益」がすべての基準にされる社会のあり方は根本的に間違っています。象徴的なのは医療・介護の現場です。政府は「医療費削減」を掲げ、「一般病床が多すぎる」と病床削減を病院に迫ってきました。しかし、コロナ感染症の患者の多くは一般病床に入院して治療を受けました。政府の意向通りに病床削減が進んでいれば、事態がさらに深刻だったことは明らかです。
 東京女子医大はコロナ感染症による経営悪化を理由に「夏季手当ゼロ」と回答しました。現場労働者は感染の不安や誹謗中傷の中で、「命を守るために」と激務に耐えてきたにも関わらずです。これをきっかけに「看護師400人が退職希望」と報道されました。これでは医療は成立しません。「医療は社会保障として維持されるべきだ」と声があがっています。
 鉄道は公共交通機関であり、社会的なインフラです。地域生活に必要な列車を守り、安全に列車を運行させることこそ「最大の使命」です。
 「利益」をすべての基準にして、「乗客が減ったから列車も要員も削減していい」「儲からないから切り捨てていい」というあり方は絶対に認められません。「人口減少」をワンマン運転拡大の口実にするなど言語道断です。

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2020年7月28日火曜日

2020年7月24日金曜日

日刊動労千葉 第8823号

7・12天神峰 樫の木まつり

B滑走路閉鎖を体感

 7月12日、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で第3回天神峰樫(かし)の木まつりが、140人の結集で開かれた。

飛行機も騒音もない


猛烈な暑さのなか正午過ぎ、B滑走路を目の前に見る市東さんの南台の畑に続々と集まった。状況は完全に一変していた。飛行機は一機もない。騒音のもない。天神峰の本来の姿が今ここにあった。

 デモ出発前の集まりに東峰の萩原さんが「B滑走路が閉鎖され、実に穏やかな暮らしになっています。騒音が消えて市東さんも体調がよくなったそうですが、あらためて騒音のもたらす健康被害の重大さを実感します」と訴えた。決戦本部長の太郎良さんの音頭で団結ガンバローを三唱し、市東さん宅南の東峰開拓組合道路までデモを貫徹し、市東さんの離れの広場で樫の木まつりが始まった。

反転攻勢へ


最初に萩原さんが、「航空会社や空港自身の経営危機が進んでいる。反対同盟が掲げてきた『空港廃港』が現実のものになろうとしている。市東さんの農地を奪うことなどありえない! 反転攻勢へ」と訴えた。続いて動労千葉・川崎書記長が、7・26国鉄集会への参加を呼びかけた。祭りには、騒音下に暮らす空港周辺の住民も参加し、「未来の生活環境を守るために皆さんの協力を」と訴えた。動労水戸も参加し、木村委員長があいさつした。

コロナ情勢のもとで、飲食は控えられたが、スイカと麦茶がふるまわれ、「浪花のパギやん」こと趙博さんの弾き語りミニライブで大いに盛り上がった。祭りの最後に市東さんが「コロナや豪雨被害の中で、今日のまつりをどうしようかとも思ったが、皆さんの明るい顔も見られて本当に開いてよかったと。コロナや災害に負けず、三里塚闘争をますます強固なものにしていきたい」と締めくくった。

陸自オスプレイ配備撤回!
木更津を出撃基地にするな!

▼7日19日学習講演

7月19日DC会館で、「陸自木更津駐屯地  への 暫定配備を考える学習講演会」が改憲・戦争阻止!大行進運動千葉の主催で開催された。

講師には、習志野市在住の頼和太郎さん。1996年12月、米軍基地を抱える市の議員たちと共に「追跡!在日米軍リムピース」を立ち上げ、その編集長を務める。
延期されていた陸自オスプレイ木更津駐屯地配備が7月10日に一機、そして16日には二機目が配備された。来月8月にも試験飛行するという。

今回の学習講演会で、オスプレイとは何か、その危険性、戦争でどのような役割を果たすのか、市民生活への影響、なぜ今木更津配備なのかなど、詳しく語られた。多くの質問や意見が出され、非常に充実した学習会だった。

▲7月6日オスプレイ来るな! 緊急抗議行動
(木更津・内港北公園)






2020年7月23日木曜日

日刊動労千葉 第8822号

国鉄闘争全国運動10年が
切り開いてきたもの
7・26国鉄集会を成功させよう


 コロナ禍を生き抜くための闘いが始まっている。医療や社会機能を維持する最前線の労働者、職を失った労働者が全世界でストライキや実力闘争に立ち上がっている。

 1047名解雇撤回闘争の〃政治決着〃に抗し、「国鉄闘争の火を消すな!」と訴え、新たな闘いを開始して10年。7・26国鉄集会は、国鉄闘争全国運動10周年となる記念の集会だ。この時代を切り開く、闘う労働組合の再生をめざす集会として、大成功させよう。

友を売るまい、心を売るまい


動労千葉の歴史の中で、最大の闘いは国鉄分割・民営化反対闘争だ。国鉄分割・民営化が強行されたのは1987年のことだが、その攻防は33年経ついまも続いている。国鉄分割・民営化攻撃は、支配階級によって新自由主義政策を日本の労働者全体に貫徹する天王山と位置付けられた、戦後最大の労働運動破壊攻撃だったのである。

一人ひとりの組合員にとって、人生最大の試練であり、決断であり、悩み、苦しみ、葛藤しながら、あの時、闘っていなかったら・・・「友を売るまい、心を売るまい」、三井・三池闘争の合言葉を胸に、鉄路に生きる国鉄労働者としての誇りにかけて渾身のストライキ闘争を闘い抜いた。仲間を裏切らず、団結を守り、今も闘い続けていることは人生最大の財産であり、かけがえのない宝物だ。

屈することはできない

1047名解雇撤回闘争は、国鉄分割・民営化反対闘争の継続だ。階級的力関係の転覆から国家の大改造を狙ったこの攻撃に対し、1047名の国鉄労働者が大争議団を結成して闘いを継続し、根底的なところでその貫徹を阻んできた。新自由主義に対し、日本労働運動史上最大の労働争議となって対抗してきのである。

動労千葉は一貫して「104名闘争は戦後労働運動の精華であり、闘争団・争議団は日本労働運動の宝だ」と評価してきた。それは1047名闘争の中にこそ日本労働運動の復権の可能性と展望があると考えた。
しかし、2010年の4・9政治和解は、「謝罪も、解雇撤回もなく、いくばくかの金銭によって国家的不当労働行為を正当化し、人生をかけて闘いぬいてきた1047名の思いを踏みにじるものだと言わざるをえない」(動労千葉の声明)ものだ。

国鉄分割・民営化を正当化し、国鉄分割・民営化反対闘争、そして1047名解雇撤回闘争の最後的な幕引きを狙った攻撃であり、なかんずく国鉄闘争のみならず労働運動全体の息を止める攻撃だった。

こんなことに屈することはできない!「国鉄闘争の火を消すな!」。動労千葉はこれまで国鉄闘争を支援・共闘してきた全国の労働組合・労働者に訴え、国鉄闘争を闘う全国的規模の運動を呼びかけた。それが、「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動(略称・国鉄闘争全国運動)」だ。動労千葉の訴えに予想を超えて全国から数多くの人々が結集してくださり、この運動は出発した。

あきらめないことの大切さ


国鉄闘争の継続を新自由主義に対抗する労働運動の形成に結びつける努力は、翌年2011年3月11日の東日本大震災と原発事故に対しても労働運動としての立脚点を確立するものとなった。

一方職場では、2012年、外注化が強行された。10年以上、組織の総力をあげた闘いで阻止してきた攻撃が強行される困難な状況の中で動労千葉を支えてこれたのも全国運動であった。
だから今、われわれは組織拡大で勝利する方針の下、職場代表選で大勝利し新たな挑戦に踏み出すことができている。

1047名闘争をめぐっては「国鉄改革の真実」を暴き、2016年には、最高裁において不当労働行為を明確に認めさせる画期的な裁判闘争の前進を勝ち取った。

5月29日深夜、641日ぶりに奪還された、関西地区生コン支部の武健一委員長は、インタビューに応えて、労働運動で大切なことは「あきらめないことだ」と語っている。まさに、そのとおりだ。

全国運動10年の切り開いてきたものは、とてつもなくでっかい。コロナの時代は全世界で労働者の覚醒を促し、時代が大きく動き、変わろうとしている。国鉄闘争全国運動は、この時代とかみあい、今こそ光り輝き、力を発揮する。7・26集会を新たな闘いへの出発点にしよう!

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2020年7月21日火曜日

闘いなくして安全なし No.269





「人口減少で人材確保が困難」?
真っ赤なウソだ!
なぜワンマン運転に反対するのか③


 JRは、中・長編成のワンマン化・無人運転化や鉄道業務の外注化、地方ローカル線の切り捨てを次々に進めています。「少子化」「人口減少」はその理由に挙げられています。「将来的に要員確 保が困難」「だから、限られた人材を〝人ならではの創造的な仕事〟にシフトする」というのです。

これでは要員確保どころか使い捨て〟

 しかし、本当に要員確保ができなくなると思うなら、鉄道業務の外注化は進められないはずです。JRですら困難なら、賃金・労働条件が格段に低い下請け会社で要員を確保できるはずがありません。外注化で車両検修や保線、電力や信通関係の保守、駅業務などを担う要員を確保できなくなり、鉄道会社として破たんすることになります。
 また、なぜ「ジョブローテーション」を強行するのでしょうか。要員確保を真剣に考えるのなら、運転士・車掌職廃止という暴挙を強行するはずがありません。〝同一担務最長10年〟〝その間に自らのキャリアを形成できない者は配転・出向〟という方針が出るはずがありません。
 要員の確保どころか〝使い捨て〟ようとしているのが今のJRの経営姿勢です。
 
何が「人ならではの創造的仕事」だ!

 「人ならではの創造的仕事にシフトする」という言い方はあまりにふざけています。鉄道の運行と安全を守ってきたのは現場労働者です。それを 幹部連中がおとしめるなど絶対に許せません。
 しかも、そのほとんどは機械化等で無くならない仕事です。苛酷な条件で鉄道を動かす仕事を全 部無人化など絶対にできません。結局、攻撃の本質は労働者を徹底して低賃金化することです。そのために、「人ならでは」などとキレイ事を掲げて、〝外注化・非正規職化〟しようという攻撃です。

目先の利益追求は鉄道破綻もたらす

 ワンマン化も利益とコスト削減のためだけの施策です。車掌を削減し、運転士の地位を低下させ、安全と地域の生活をないがしろにするものです。
 しかし、目先の利益だけを追求する政策は鉄道を破たんさせます。地方都市の民営化されたバス路線では、低い労働条件で運転士を集めらず撤退が相次いでいます。自治体側もバス運行の力を失い、住民の移動手段がなくなることが社会問題になっています。鉄道でも起こることは同じです。
 労働者の権利を徹底して奪う施策は安全を崩壊させます。技術がいかに発展しても、安全の最後の砦は現場で働く人間だからです。鉄道は公共交通機関です。金儲けの道具にさせてはなりません。

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2020年7月19日日曜日

日刊動労千葉 第8821号

「人口減少で人材確保が困難」?
真っ赤なウソだ!
なぜワンマン運転に反対するの
か④


 会社は、ブレーキの壊れた車のように、鉄道業務の外注化や中・長編成列車のワンマン化・無人運転化、AI化、地方ローカルの線切り捨てを強引に進めている。

 その口実として掲げられているのが「少子化―人口減少」論だ。「将来的には要員の確保が困難になる」「仕方のないことだ」と描き出そうとしているのだ。さらには、「限られた人材を人ならではの創造的な仕事にシフトする」という。だが、ここには二重三重のウソがある。

「採用困難」なら、なぜ外注化?

 第一に、そのウソが最も分かりやすく示されているのが鉄道業務の外注化だ。本当に人口減少で要員の確保ができなくなると考えているなら、絶対に鉄道業務の外注化などしない。JRですら要員が確保できないなら、なぜ賃金・労働条件が格段に低い下請け会社が要員を確保できるのか? なぜ丸投げ外注化を平気で進めることができるのか?

 会社の言うとおりなら、JRは外注化によって車両検修や保線、電力や信通関係の保守、駅業務などを担う要員を確保することができなくなり、鉄道会社として破たんすることになる。

要員確保どころか〝使い捨て〟

 第二に、要員の確保ができなくなるというのなら、なぜ「ジョブローテーション」なる暴挙に訴えたのか? JRが要員を確保したいと真剣に考えているのなら、運転士職・車掌職を廃止するという愚かな政策を強行するはずがない。

 まして「同一担務最長10年」として、〝その間に自らのキャリアを形成できない者は出向か配転〟という方針がどこから出てくるのか。要員の確保どころか〝使い捨て〟ようとしているのが今のJRの経営姿勢だ。

何が「人ならではの仕事」だ!

 第三に、「人ならではの創造的仕事にシフトする」などというふざけた言い方は絶対に許せない。鉄道の運行と安全を守ってきたのはわれわれ現場の労働者だ。運転士であり、車掌であり、車両検査係であり、線路や施設の保守係であり、駅員だ。机の前でふんぞり返っているお前らに、こんな言い方をされる筋合いはない。

 しかも、その仕事のほとんどは機械化やシステム化では無くなることのない仕事だ。「人ならでは」などとキレイ事を言いながら、そこで働いている労働者ごと外注化し、下請け会社に突き落としているのが現実ではないか。ワンマン運転拡大・車掌廃止にしても、すべての責任を運転士一人の肩に背負わせているだけではないか。安全や輸送障害時の対応、地域に人が生き生活していることを蔑ろにしているだけではないか。

 そういう貪欲な知恵を働かすことが「人ならではの創造的仕事」だと言うのか。だがそれは、企業の利潤は〝創造〟しても、人間にとって、社会にとっての価値は何ひとつ生まない仕事だ。人間社会を破壊してでもJRだけがボロ儲けすればいいという仕事ならざる〝稼ぎ〟に過ぎない。

「AI化」の本質は非正規化攻撃

 第四に、会社が描くAI化された将来の会社の姿も、そのほとんどが〝神話〟でありフィクションだ。無人運転も、ロボット化された無人の工場も、できるのは莫大な投資をしてもコストが回収できるごく限られた職場、線区だけだ。なぜなら投資の絶対的基準は、機械化・システム化にかかる費用が人件費より安価であるかどうかだからだ。〝カネの亡者〟である資本は労働者に楽をさせようとして機械化することなど絶対にない。

 しかも、苛酷な条件下で鉄道を動かす仕事を全部無人化することなど絶対にできない。だから、〝外注化=非正規職化〟こそが攻撃の本質なのだ。どこまで労働者を低賃金でコキ使うことができるのか。そのために外注化し、非正規職化する。実際、職場で何が進んでいるのかをよく見てほしい。

 むしろ、外注化で現業の人件費を徹底的に抑え込んだ結果、集中的に投資してシステム化するべき箇所が浮かび上がってくるという形で事態は進行している。しかしそれは何を生むのか? 今社会全体で起きていることだ。鉄道で働く労働者が絶望的な格差に引き裂かれ、首都圏と地方が引き裂かれる。これがJRが進めていることだ。

利益追求が鉄道破綻もたらす

 結局JRがやっていることは、どんな手段を使ってでも労働者の権利を打ち砕いて人件費を削減し、利益を最大化するということに尽きる。それを貫徹するために組合つぶしを進め、JRを「労組なき企業」にしようとしているのだ。その口実に「人口減少」等を持ち出しているだけだ。

 だが、目先の利益だけを追い求めるその政策こそが鉄道を破たんさせる。

 民営化された地方都市のバス路線が現実にそれを示している。多くの場合、路線毎に民間バス会社に丸投げされている。だが、最低賃金スレスレの酷い労働条件で運転士を集められなくなり、丸ごと撤退する事態が相次いでいる。その時には地方自治体がバス運行する能力は失われており、住民は完全に移動の手段を失う。これが社会問題になっているのだ。起こることは鉄道でも同じだ。

 さらに、民営化・外注化で労働者の権利を徹底して打ち砕こうという施策は〝安全の崩壊〟をもたらし、JRを破たんさせる。技術がいかに発展しようと、安全の最後の砦は現場で働く人間だ。それを絞りとるだけの雑巾のように扱えば、安全は確実に崩壊する。

 鉄道は公共交通機関だ。カネ儲けの道具にしていいはずがない。われわれは断固ワンマン運転に反対する。

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2020年7月18日土曜日

日刊動労千葉 第8820号

第82回定期委員会決定に基づき、
JR千葉支社、
CTSに申し入れを提出

動労千葉は、6月28日に開催した第82回定期委員会の決定方針に基づき、JR千葉支社及び千葉鉄道サービスに対して左記のとおり申し入れを行った。乗務員に対しては、睡眠時間が短いにもかかわらず泊勤務でのシーツや枕カバー、毛布カバー交換が強制されている。JRが責任を持って行うべきだ。また、コロナ感染対策では、PCR検査を受ける日だけは有給になっているが、結果が出るまでの間は有給として取り扱うべきだ。
さらに、外房線、内房線での動物との衝突対策は、ほとんど行われていないのが現状だ。抜本的対策が必要だ。
予備勤務が自宅で待機する場合、タブレットで課題を強制しているが、これも大問題だ。即刻中止すべきだ。
CTSは、つり革全ての消毒を新たに受注したが、要員の増加や手当の支払を全く行おうとしていない。CTSだけ丸儲けなど絶対に許さない。
JR・CTSは組合要求に基づき労働条件を抜本的に改善しろ。

2020年7月16日木曜日

外注化阻止ニュース 第489号




〝必要な要員・手当を要求していこう〟
動労千葉 CTS清掃部門交流会


 動労千葉は7月6日、CTS(JR千葉鉄道サービス)の清掃部門で働く組合員が集まり清掃交流会を開催しました。
 関委員長は「コロナで現場の仕事は増えているにもかかわらず、CTSは人もつけない、金も出さないという姿勢に終始している。現場からの意見を会社にぶつけていきたい」とあいさつしました。
 今回は、水戸鉄道サービス(MTS)勝田事業所で清掃業務を行っている労働者も参加。職場ビラを紹介しながら「コロナ対策で窓を開けているが、全線開通が強行された常磐線では車両が福島第一原発の直近を通過する」と問題を指摘しました。

【交流会で出された主な意見】

▼熱中症の対策も JR千葉支社は「消毒作業の発注は行ったが、要員や手当についてはCTSが決めること」と無責任に丸投げの姿勢。CTSに新たな仕事を発注したのに、人もつけない、手当もつけないのなら、その契約金はどこに行ったのか。

 ▼もっと突っ込んで追及を 「自宅待機」について清掃だけ除外されていた。許しがたいと団交で認めさせた。団交では担当部長が「消毒作業のノウハウも指導体制もない」と言った。「じゃあ、やらなくていいんだな」と追及すると黙り込んだ。この辺をもっと追及してもらいたい。

 ▼差別は許さない 世の中で医療従事者への差別が言われているが、駅清掃でごみの回収をしている仲間に「コロナをまき散らすな」と暴言を吐いた客がいた。こうした問題へも取り組みを。

 ▼人を増やさないと 大きな事業所ではなく同じ人数でやっているので、本来の清掃の仕事が手薄になっている。人を増やさないと対応できない。

 ▼あまりにひどい 清掃の設備はあまりにもひどい。個人の机もない。洗濯機や乾燥機、トイレ、手洗いの数も人数の割に少なすぎる。女性は昼休みにトイレ待ちで並んでいる現状だ。改善させていく必要がある。

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2020年7月15日水曜日

闘いなくして安全なし No.268




JR東 株主配当300億円
ワンマン運転拡大反対!
株主利益優先するな!


撤回求める修正動議も否決

 JR東日本は6月23日に株主総会を開催しました。新型コロナ感染症拡大による減収を理由に現場労働者に大幅な一時金カットを行いながら、総額300億円強の株主配当が強行されました。株主配当の撤回を求める修正動議が出されましたが、否決されています。
 深澤社長は「固定費割合が大きい鉄道事業を中心に経営体質を抜本的に見直す」とさらなる要員削減、外注化や雇用・賃金破壊を進める考えを明らかにしました。
 巨額の株主配当の裏では鉄道の現業機関をすべて「外部化」するとされています。「自動運転推進」、「AI活用」「労働の柔軟化」といい、非正規職化や人員削減などを行おうとしています。
 4月からは「運転士」「車掌」の職名が廃止され、中・長編成を含むワンマン化が次々に具体化・提案されています。「戦略的ダウンサイジング」と称して、ローカル線切り捨ても加速させようとしています。現場を犠牲に、「株主利益」を何より優先しています。

利益優先で現場を犠牲にするな!

 コロナ感染症拡大は、「利益がすべて」という社会のあり方がいかに間違っていたかを明らかにしました。とりわけ医療・介護をめぐる状況は深刻です。この間の国の医療費削減政策の中で、すでに病院の多くが赤字、黒字でも1~2%という状態でした。「効率」を優先して病床や人員削減などを要求する政 策が、「医療崩壊」を作り出してきたのです。
 鉄道会社の役割は株主利益を上げることではありません。公共交通機関として地域の生活に必要な列車を守り、安全に列車を運行させることこそ「最大の使命」です。
 ワンマン運転は車掌削減・コスト削減のためだけの施策です。ローカル線を切り捨て、運転士の地位を今以上に低下させる攻撃です。鉄道の安全のためでも地域のためでもありません。絶対に認められません。

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2020年7月14日火曜日

国鉄闘争全国運動7・26全国集会に結集を



闘う労働組合の再生を目指す
国鉄闘争全国運動
7・26全国集会に結集を


民営化・外注化が社会を破壊した!
国鉄1047名解雇撤回!


駅ナカはデパートのようにきらびやか。民営化のすばらしい成功?でもその裏側で、駅も、車両検査も、線路や電気関係の保守も、何もかもが外注化され、そこで働く労働者は下請会社につき落とされています。

JRは、コロナ非常事態宣言の渦中、車両や駅の消毒一つやっていませんでした。清掃部門で働くのは法定最低賃金レベルの非正規職の仲間たちです。当然いつもギリギリの要員体制。できなかったのです。

6月以降ガイドラインが定められ、車両の消毒をやらざるを得なくなっても、下請労働者に無理強いするだけで、職場では悲鳴があがっています。見せかけだけ何本かの列車を消毒しろというのです。

JR北海道、九州、四国がコロナで経営破たんしました。事実上倒産状態です。1987 年に国鉄が民営化される過程でも、北海道・九州は半分以上の線路が赤字を理由に剥がされました。そして今、〝鉄道崩壊〟〝地域社会の総崩れ〟が始まろうとしています。

鉄道をカネ儲けの道具にしたからです。首切り、労組破壊、非正規化 国鉄の民営化は、戦後最大の首切り攻撃であり、労働組合破壊の攻撃でした。民営化までの6年間に20万人の国鉄労働者が職場を追われ、25 万人を組織していた国労は4万人まで切り崩されて、日本の労働運動は瓦解していきました。そして、2 千万人を超す非正規職労働者が生み出されたのです。

国鉄民営化は、憲法改悪をはじめとした政治反動を解き放つ攻撃でもありました。 私たちは、解雇撤回、外注化・非正規職化阻止を掲げ、民営化攻撃と闘い続けてきました。社会的に絶対不可欠な労働者とその仕事がどれほど軽んじられてきたのか。

今こそ、30有余年に及ぶ反労働者的政策の是非を問うときです。この旗の下にぜひ結集を! ともに闘おう!

440公立病院をつぶすな
都立病院民営化絶対反対


ベッド削減を予算化
 

にわかには信じがたいことが起きています。安倍政権は、〝医療崩壊〟の危機が叫ばれる最中の3月、全国440 の公立・公的病院を統廃合し、2025 年までに20 万床を削減する構想を具体化するために200 億円以上の予算を計上したのです。

同じ3月31 日、小池東京都知事は、2022 年度中に都立8病院と都保険公社6病院を民営化(独立行政法人化)することを決定しました。

新型コロナなどの感染症に対応できる病院は全国に475 病院しかなく、その8割が公立病院です。それなのに感染症や災害時などの行政的医療に携わる数少ない拠点病院をつぶしてしまおうとしているのです。

病院をつぶすな! 一体なぜこんなことが?


「日本の医療は世界最高レベル」と思いこまされてきたその裏でとんでもないことが起きているのです。1996 年に9716 床あった感染症病床は2018 年には1882 床まで激減し、1993 年に848 か所あった保健所は2020 年には469 か所に削減されました。人口10 万人あたりのICU(集中治療室)数は、わずか7.3 床でアメリカの5分の1。先進国の中では最低レベルです。病院数全体も約2割減りました。

病院を〝競争原理〟という熱湯の中に放り込んだ結果です。ひたすら利益をあげることに特化された医療体制は、感染症に対応する余地を失っていき、PCR 検査一つまともにできない現実を生み出したのです。

新自由主義という疫病


もう一つの疫病、新自由主義という疫病が社会にはびこっています。この国の政治は、すべてを粉砕して進む戦車のように社会を破壊しました。雇用、社会保障制度、介護や保育、教育、地方と地方自治、そして労働組合、社会生活の全分野を破壊し、絶望的な格差と貧困を生み出したのです。

「民営化すればすべてうまくいく」は真っ赤ウソでした。持続化給付金をめぐる政権と電通の癒着、利益をしゃぶり尽くしてすべてを無権利・非正規の下請け労働者に次々に丸投げしていく構造。
〝民営化〟は言葉のごまかしで、Privatization の本当の意味は「私有化」「私物化」です。社会も政治も、ひと握りの資本家・政治家が私物化していく。こうして社会が蝕まれていったのです。

声を! 声を! 声を!

もう沢山だ! 公立病院をつぶすな! 都立病院の民営化を止めよう。病院を守れ! 声を!声を! 声を! 私たちがこう訴えるのは国鉄民営化を経験したからです。その恐ろしさを身をもって体験したからです。民営化と闘ってきたからです。生きる権利と同じように労組する権利をとりもどそう!

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2020年7月12日日曜日

日刊動労千葉 第8819号

7/6 CTS清掃部門交流会

CTSとJRの両方をさらに攻め、
必要な要員や手当を要求していこう!

7月6日、CTSの清掃部門で働く組合員が集まり清掃交流会を開催した。
冒頭、あいさつに立った関委員長は「今年前半のコロナ感染症対策や職場代表選挙の取り組み、大変ご苦労さまでした。コロナで現場の仕事は増えているにもかかわらず、CTSは人もつけない、金も出さないという姿勢に終始しています。本日、現場からの率直な意見をどんどん出していただき会社にぶつけていきたい」と述べた。

職場代表選挙 2倍から4倍の支持

続いて川崎書記長が、CTS幕張事業所をはじめとする職場代表選挙での大きな前進を振り返り「各事業所で組合員数の2倍から4倍の支持が寄せられている。この力を何としても組織拡大に結実しよう」と呼びかけた。北村執行委員が①春闘、②コロナ対策、③夏季手当、④職場代表選挙を中心に今年前半の経過を報告し討論に入った。

水戸の仲間も参加

また今回初めて、水戸鉄道サービス(MTS)勝田事業所で清掃業務を行っている動労水戸の杉井執行委員も交流会に参加した。独自の職場ビラを紹介しながら「コロナ対策で窓を開けているが、全線開通が強行された常磐線では車両が福島第一原発の直近を通過する」と問題を指摘し「改めて被曝労働の問題に取り組みを強める」と述べた。
討論のあと、会食を行いながらさらに討論と交流を深め、夏から秋にむけた闘いの体制を固めた。

【交流会で出された主な意見】

▼熱中症の対策も
本日、JR千葉支社と吊り手消毒について団交を行った。「消毒作業の発注は行ったが、要員や手当についてはCTSが決めること」と無責任に丸投げの姿勢だ。CTSに新たな仕事を発注したのに、人もつけない、手当もつけないのなら、その契約金はどこに行ったのか。CTSとJRの両方をさらに攻め、必要な要員や手当を要求していくべき。日刊にも津田沼の吊り手消毒について書いてもらったが、これから熱中症も問題になってくるので、さらに対策を求めていく。

▼もっと突っ込んで追及を

コロナにともなう「自宅待機」について清掃だけ除外されていた。許しがたいということで団交やって認めさせた。団交では担当部長が「うちは清掃会社で消毒会社じゃない」「消毒作業のノウハウも指導体制もない」とはっきり言った。「じゃあ、やらなくていいんだな」と追及すると黙り込んだ。この辺を、もっと突っ込んで追及してもらいたい。

▼自分も驚いている

職場代表選挙は宣伝不足だったし、点呼の時間もバラバラなのでなかなか全員と話ができない中だったが、多くの人が票を入れてくれて自分でも驚いている。仕事面での要望を聞いたり、仲のいい人には日刊動労千葉を読んでもらったりしてきたが反応はいい。

▼差別は許さない
世の中で医療従事者への差別が言われているが、駅清掃でごみの回収をしている仲間に「コロナをまき散らすな」と暴言を吐いた客がいた。こうした問題へも取り組みを。

▼人を増やさないと
・大きな事業所ではなく同じ人数でやっているので、日常清掃の中で窓閉めや手すり消毒に加えて吊り手の消毒までやって、本来の清掃の仕事が手薄になっている。人を増やさないと対応できない。

・夏になると列車内の天井にクモの巣がたくさん発生し、その対応もしなければならない。本当に要員を増やしてもらいたい。

▼あまりにもひどい
エルダーになって半年。構内も上回りも清掃も、同じCTSなのに清掃の設備はあまりにもひどい。個人の机もない。洗濯機や乾燥機、トイレ、手洗いの数も人数の割に少なすぎる。女性は昼休み、トイレ待ちで並んでいる現状だ。改善させていく必要がある。

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2020年7月11日土曜日

日刊動労千葉 第8818号

ワンマン運転拡大 絶対反対!
なぜワンマン運転に反対するのか③


千葉支社は、今月にも2両ワンマン車両E131系を投入し、今夏・秋にかけて訓練を開始しようとしている。断じて許すことはできない。ワンマン運転拡大に職場から反対の声をあげよう。

シリーズ第3回は、車両故障・小動物衝突等・乗換案内の問題について訴える。



車両故障・小動物衝突等・乗換案内の問題

小動物との衝突多発


 会社は「房総エリア」に中編成ワンマン車両を導入するとしている。だが、内房線や外房線では、は小動物との衝突が多発している。車両故障を引き起こした場合などは、車両の確認や処置も必要になる。駅間での停車・確認が必要になれば、抑止手配も必要だ。ワンマン化されれば指令への連絡ややり取り、乗客への案内も含めて、すべて一人で行わなければならない。

 駅間で停車する場合でも、車掌がいれば、乗客に状況を案内し、車外へ出ないよう呼びかけを適宜行うことができる。運転士一人で、車両の確認と乗客への案内を同時に行うことはできない。万が一、乗客が線路上に降りてしまったらどうするのか? 安全確保のためにも車掌は絶対に必要だ。

 会社は小動物との衝突発生場所を把握しているはずだが、柵設置などの対策もおざなりにされている。運転士はただでさえ神経を使って運転せざるを得ない。そんな中でワンマン化となれば、運転士への負担はさらに大きくなる。安全を犠牲に車掌を削減し、運転士への負担を強いる。こんな施策を許すわけにはいかない。

輸送混乱時の案内は不可能

 JR東日本では日常的に列車の遅れや輸送混練が発生している。原因は事故や天候、小動物との衝突、乗客対応など多岐にわたる。ワンマン化されれば、通常時でさえ乗換案内は困難だ。輸送混乱時の終着駅等での乗換案内は完全に不可能だ。

 現行ならば、通常時には車掌が乗換用の時刻表を確認しながら適宜案内を行っている。輸送混乱時には、指令に列車接続を問い合わせることで接続を確認し、車内放送で案内することができる。

 だが、運転士一人ならば走行中に車内放送を行うことはできない。列車接続を指令に問い合わせる場合も、途中駅での停車中に行う以外にない。輸送混乱時にそんなことを行えば、余計に遅れを拡大することになる。輸送混乱時には、乗客が降車駅での放送を確認する以外にない。

 会社は駅業務の外注化や無人化を次々に進めている。さらにワンマン化まで進めて、輸送混乱時の対応が取れるのか? ワンマン化は安全のためでも乗客のためでもない。人員削減と利益追求のためだけの施策だ。われわれは絶対反対だ。

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2020年7月10日金曜日

日刊動労千葉 第8817号

事故車両を時速80㌔で回送!?
JR東の安全無視を許すな!


5/8外房線安房鴨川―安房天津駅間 脱線事故

スカート亀裂も「問題ない」!?

定期委員会で怒りの声あがる


5月8日、外房線の安房鴨川―安房天津駅間で発生した脱線事故では、事故車両を時速80㌔で回送するという驚くべきことが行われました。また、多発している車両のスカート(下部覆い)取付部分の亀裂についても、会社側は団交で「構わない」と回答しています。6月28日の定期委での車両技術分科からの発言を紹介します。

脱線後、300㍍以上走行

5月8日に、外房線の脱線事故があり、事故車両を回送するにあたって時速80㌔まで出して回送したということがあった。

脱線時は時速90㌔くらいで走っていて、脱線してそのままコンクリート製の枕木の上を3百㍍以上走って停車した。当該の乗務員は車体がふわっと浮き上がるような感覚があったと話している。幕張に入ってきた車両を見たら、フランジや車輪踏面もガリガリの状態だった。台車も相当の衝撃を受けているし、車軸の方にもかなりの衝撃があったはず。


当初の計画は、夜間に遅い速度で回送する予定だった。事故があけた朝9時前に回送をはじめて、昼13時前にはもう幕張車両センターに到着してました。

総合車両センターの台車課の担当者が回送にOKを出したらしいが、どこまでOKということだったのか。「80㌔まで出していい」ということでは、なかったんじゃないのか。

列車自体は、ブレーキ軸割合が80%以上の場合は時速85㌔キロで走行できるとされている。でも、車軸に本当に問題ないかどうかは、軸箱を開けてみなければわからない。こんな状態の車両を時速80㌔で回送なんて、無謀だとしか言いようがない。

この先にあるのはスカート脱落

小動物との衝突の話が出てましたが、幕張でもスカートの修繕がすごく多くて、現場は大変な状態です。この間、団交で会社は「スカート取付部分に亀裂が入っていても構わない」っていうふざけた回答をしている。

亀裂というのは10㍉くらいのものなんだけど、その亀裂のところにまたぶつかるわけですよ。そうすると40~50㍉くらいの車体側のスカート取り付け面の受け側がちぎれてめくれあがるんですよね。会社はその状態でも別にいいと言うんだよね。

その先に何があるかと言ったら、下手したらスカート脱落ですよ。亀裂が入ったりちぎれた状態で踏切事故等の大きな事故に遭遇したらと思うと…。それに対して会社側は「何とかする」という、あいまいな対応で終わった。こんな安全を無視した、会社のひどい考えに怒りを向けていくことが必要だ。

・・・・・・・・・・・

定期委員会では、改めてJR千葉支社への申入れ、団交を行い、対応について追及していくことが確認されました。


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2020年7月9日木曜日

外注化阻止ニュース 第488号



JR東 株主配当300億円
株主配当ではなく要員確保と賃上げに


撤回求める修正動議も否決

 JR東日本は6月23日、都内で定時株主総会を開催しました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でJR東日本だけで数千億円の減収が出ているにも関わらず、総額300億円強の2020年3月期末株主配当を強行しました。撤回を求める修正動議が出されましたが、否決されました。
 深沢社長は「固定費割合が大きい鉄道事業を中心に経営体質を抜本的に見直す」と、西野副社長は「技術開発やICT(情報通信技術)を生かし、安全とサービス向上を前提にコストが少ない構造に変えていく」と述べ、さらなる外注化や雇用・賃金破壊を進める考えを示しました。現場を犠牲にして株主配当金をひねり出すつもりなのです。

現場を犠牲に株主配当を捻出


 巨額の株主配当の裏側で、駅も、車両検査も、線路や電気関係の保守も、何もかもが外注化され、そこで働く労働者はグループ会社に移されています。いずれ現業機関をすべて外部化しようとしています。
 さらにJR東日本は、山手線での自動運転システムの実験を進め「AIの活用」「労働の柔軟化」として非正規雇用や人員削減、定期的なメンテナンスの廃止、中編成列車のワンマン化など、従来の鉄道の価値観を覆すような合理化を強行しようとしています。「戦略的ダウンサイジング」「23線区の輸送モード転換(廃線のこと)」と称して、ローカル線の廃線も加速させようとしています。
 新型コロナ対策で、要員も足りない中でCTSなどグループ会社の現場労働者は低賃金で必死に働いています。株主配当に使う金があるのなら、要員確保と賃上げに使うべきです。しかし会社の最優先事項は株主なのです。

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2020年7月8日水曜日

闘いなくして安全なし No.267




なぜワンマン運転に反対するのか②
脱線・踏切・人身事故発生時の問題


 ワンマン運転は運転士にすべての責任を負わせて激しい労働強化をもたらし、鉄道の安全を破壊する攻撃です。異常時の対応は大きな問題です。
 脱線や踏切事故などの場合、まず運転士が列車防護措置を行い、車掌に連絡して状況を説明します。車内放送や乗客の状況確認等は車掌が行います。
 人身事故の場合も、運転士は一連の列車防護措置の後に車掌に連絡し、警察への電話連絡や乗客への放送は車掌が行っています。事故状況の確認も、場合によっては車掌が行うこともあります。再出発時には、車掌の出発指示合図によって運転を再開します。

すべて一人で行えというのか!

 車掌がいなければ、すべての対応を運転士一人で行うことになります。何を優先して対応するか、運転士一人で瞬時にいくつもの判断を迫られます。
 脱線時には車両の転覆の恐れもあり、現行なら運転士は車両の確認を優先して行います。しかし、乗客のけがや病気が深刻で、すぐに救急車を手配する必要がある場合もあります。車両の傾きによっては、すぐに乗客を車外に誘導しなければなりません。
 人身事故の場合は現場の確認や警察対応、乗客への説明を一人で行わなければなりません。運転再開時も混乱した状態で運転士が一人で状況を判断して出発することになります。
 事故時には、どうやっても緊張や混乱が生じます。その状況でのワンマン運転の負担は、二人で対応できるときとは桁違いに重くなります。
 事故対応を誤れば、被害や事故の拡大を引き起こしかねません。運転士への負担の増加は、間違いなく事故に直結する重大な問題です。

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2020年7月7日火曜日

日刊動労千葉 第8816号

闘う労働運動の再生をめざす
国鉄闘争全国運動7/26全国集会
への全力結集を


 コロナ後の大恐慌と大失業の到来を前に生き抜くための闘いが始まっています。医療や社会機能を維持する最前線の労働者、職を失った労働者がストライキや実力闘争に立ち上がっています。

労組する権利は 生きる権利 

 民主労総は、「ロウソク革命」(2017年)以降組合員を増やし、100万人陣容から200万人組織化を掲げ、韓国最大のナショナルセンターとして闘いを継続しています。
民主労総はそのためのスローガンとして、「労組する権利は生きる権利」、(労働組合を結成し、参加し、活動をする、これは生きる権利と同じことなんだ)と打ち出しています。

ロウソク革命から 職場の革命へ

 当たり前のように聞こえますが、韓国でもこの権利が不当にはく奪され疎外されている多くの労働者がいます。民主労総は、パククネを打倒したロウソク革命から、自らの職場を変えていく力へと転化させていく闘いに挑戦しているのです。

労働組合の無い職場は労働者にとって最悪のドレイ職場です。長い歴史の中で、どれだけの労働者が未組織であるがゆえに権利を奪われ、涙を流してきたのかを考えたとき、労働組合の無い職場は絶対につくらせてはなりません。

起ちあがる世界の労働者

 コロナ感染症と警察による黒人男性虐殺事件を契機に、これに抗議する大闘争が全米で燃え広がっています。日本のマスコミはほとんど報道しませんがアメリカである種の革命が始まっています。

抗議行動の発端となったミネアポリスで市議会は、全会一致で警察を解体することを決議。他の州でも警察の非武装化、人員・予算の削減、社会福祉予算への転換が始まっています。ワシントン州シアトルでは、労働者・民衆がバリケードを築いて「自治区」を宣言し、街を自主的に運営するに至っています。

労働運動復権の大きな可能性

 コロナ感染症は、世界でも日本でも、労働運動の条件をそれまでとは全く違うものに変えようとしています。長いトンネルを抜けて、労働運動が力を取り戻し、復権する条件、大きな可能性が生まれています。

コロナ感染症は、医療・介護、鉄道・運輸、学校、郵便局、スーパー、清掃など社会的に必要不可欠な仕事をする労働者の存在の重要性をあらためて浮き彫りにしました。マスコミなどは「エッセンシャルワーカー」という呼び方をしています。しかし必要不可欠な労働者がこの30年余り、どれほど軽んじられ、蔑視され、非正規職に突き落とされ、権利を奪われてきたのかが、否応なく社会的問題として取り上げられざるを得なくなったのです。

UNION YES!今こそ、労働組合!

 JRでもそうです、外注化・強制出向や運転士職廃止に見られるように、あるいはグループ会社の超低賃金に見られるように「どうでもいい存在」としてしか扱われてこなかった。しかし、膨大な労働者が、それがどれほど理不尽なことであったかを自覚し始めた。これは大きな変化です。

さらには、社会生活のすべての分野を破壊して暴れ回った新自由主義の積み重なった矛盾が明らかになったことによって、例えば、医療、介護、教育、地方自治体等の労働者が現状を真剣に訴えて闘いに立ち上がれば、産業をこえた多くの労働者が支援し、応援する条件が生まれています。これは画期的なことです。

7・26国鉄集会は、国鉄1047名解雇撤回闘争を先頭に、闘う労働組合の再生をめざす集会です。労組する権利は、生きる権利!今こそ、労働組合を! 組合員の全力結集で集会の大成功をかちとろう!

ILWUが西海岸の港湾封鎖6・19奴隷解放記念日
封鎖された港を背に市内へと向かうデモ隊の列



2020年7月5日日曜日

日刊動労千葉 第8815号

要員を増やさないで作業だけ増やす
これを9月末まで続けろと言うのか

6月10日以降、CTSで行われているつり革全てを含む車両消毒作業は、現場で消毒作業を行う労働者に過酷な労働を強いています。6月28日の定期委員会で津田沼事業所で働く相馬委員の発言と、本部の答弁を紹介します。

これって絶対におかしいですよ



 6月10日からCTSは、JRから新たな作業として、幕張40両、京葉40両、そして津田沼50両分の吊り革消毒を追加受注しました。1日50両×30日×9月末まで、(休日は20車両)吊り革の消毒作業を受注したのですが、どのくらいの委託料で受注したのかわからない状況です。

 職場では、「結局われわれの仕事だけ増えて、手当なんか一銭ももらっていない。これって絶対おかしいですよ」と話が出ています。さらに新たな仕事として「窓閉め」も加わっている。現場はみんな疲弊しています。JRからCTSには委託料=金が追加されているのに、現場には振り分けない。絶対に許せない。

手当を出せ! 要員を増やせ!


 この間、私も吊り革の消毒をやりました。1両約130本、10両で1300本。それを午後から2班で2600本です。両手をあげたままの格好で三角形のところを消毒するという作業を、3時間ぐらいかけてやるんです。本当に大変な作業です。これを9月末まで続けるのか! 要員を増やさずに作業だけ増やすというのは、絶対おかしい。「手当を出せ」とか「要員を増やせ」という闘いをやらなければいけないと思います。

真剣に取り組んで


 これからは、非常に暑くなるし、梅雨も本番で真夏になっていろんな問題が出てくると思う。同じ現場で働く組合員とも相談しながら、また一緒に清掃をやっている人たちといろんな意見を交わしながら、本部に問題を持ち掛けますので、ここは真剣に取り組んでください。

 私も清掃職場にきて4ヶ月経ちますけど、これから真夏を迎える不安というのもありますけど、頑張ってやっていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

本部側の答弁

 相馬委員から出された吊り革の消毒ですが、これは津田沼、幕張、京葉も含めてやられている状況です。

 団交でCTSは、「吊り革の消毒作業については、通常の清掃作業とは別作業」とはっきり回答しています。JRも別作業として契約を行ったということを確認しています。3月から始めている手すりの消毒も本来であれば通常の清掃作業とは別の作業です。そうなるといくらで請け負ったのか、あるいは発注したのかということになります。CTS側は「回答できない」と言って回答を拒否している。CTSが受注したということはその分の業務量が増え、要員分を計算しているはずです。1車両いくらで、人工(にんく)を計算して受注し、その分の単価ははっきり出ているはずです。少なくとも要員をつけるだけの契約はしている。

 危険手当など組合は要求していますが、それを出さずにつり革消毒を9月末までやれると言っているのですから、要員をつけない、手当も付けないということになると、CTS側の丸儲けになるわけです。

 労働者には感染のリスクを負わせて、1編成1300本の吊り革を1本2秒か3秒で消毒する。これを強制しておいて、CTSは金をもらうけど現場には出さない。こんなことは絶対に許せない。組合としては手当の要求、要員の増員を今後も求めていきたいと思います。


 そして、これを実現する力は現場にあります。職場での組織拡大です。全力で組織拡大に起ち上がりましょう。そしてCTSの労働条件を抜本的に改善させましょう。

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2020年7月2日木曜日

日刊動労千葉 第8814号

なぜワンマン運転に反対するのか②

脱線・踏切・人身事故発生時の問題点

ワンマン運転拡大絶対反対!


JR東は来春から内房線・外房線・鹿島線でワンマン運転を行うと提案した。さらに24年度以降、房総エリアに中編成ワンマン車両を導入する計画も進められている。他支社の区間でも全面的にワンマン運転拡大が進められようとしている。われわれはワンマン運転拡大に絶対反対だ。

シリーズ第2回は、脱線・踏切・人身事故発生時の問題点について訴える。


ワンマン運転は、鉄道の安全を破壊する。とりわけ、異常時の対応は大きな問題だ。

脱線や踏切事故などの場合、まず運転士が非常ブレーキ・防護無線発報・警笛吹鳴・信号炎管点火・パンタグラフ降下(TE装置で一括して作動)などの列車防護措置を行う。その後、車掌に連絡して状況を説明し、乗客への放送・説明や乗客の状況の確認などは車掌が行う。

人身事故の場合も、運転士は一連の列車防護措置の後に車掌に連絡し、警察への電話連絡や乗客への放送は車掌が行っている。事故状況の確認は基本的に運転士が行うが、場合によっては車掌が行うこともある。再出発時には、車掌が出発指示合図によって運転を開始する。

すべて一人で行えというのか!

だが、ワンマン化されれば、車両の確認などに加えて、これまで車掌が行ってきた対応も運転士一人で行わなければならない。脱線時には車両の転覆の恐れもあり、現行なら運転士は車両の確認を優先して行う。

だが、乗客のけがや病気が深刻で、すぐに救急車を手配する必要がある場合もある。車両の傾きによっては、すぐに乗客を車外に誘導しなければならない場合もある。車掌がいなければ、何を優先して対応するか、運転士一人で瞬時にいくつもの判断を迫られる。

また、人身事故の場合は現場の確認や警察対応、乗客への説明を一人で行わなければならない。さらに、運転再開時も混乱した状態で運転士が一人で状況を判断して出発することになる。

事故時には、どうやっても緊張や混乱が生じる。冷静に、普段と同じ状態で対処できるわけではない。その状況でワンマン運転の負担は、二人で対応できるときとは桁違いに重い。

事故対応を誤れば、被害や事故の拡大を引き起こしかねない。運転士への負担の増加は、間違いなく事故に直結する。

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2020年7月1日水曜日

日刊動労千葉 第8813号

ジョブローテンション撤廃!
ワンマン運転拡大阻止!
反合運転保安闘争確立!
コロナ情勢に職場から闘おう!


全ての力を組織強化・拡大へ!     

第82回定期委員会開催 


 6月28日、DC会館において第82回定期委員会を開催し、改憲阻止―安倍政権打倒、第3の分割・民営化攻撃粉砕、CTS職場代表選の勝利をもとに全力で組織拡大にたちあがる闘いの方針を決定した。
 委員会は、千葉機関区支部の梶ヶ谷君を議長に選出。スローガン提起の後、関委員長があいさつを行い(別掲)、動労千葉を支援する会の山本事務局長から「組織拡大へ攻勢のチャンス、コロナ情勢下でともに夏季物販を成功させ、7・26国鉄集会、9・5支援する会総会を飛躍的に闘い抜いて、11月集会へ」と、熱い来賓のあいさつを受けた。
 その後、経過報告、当面する取り組み、共済適用承認、CTS職場代表選・闘いの報告を渡辺執行委員(津田沼事業所)、山田特別執行委員(千葉事業所)から受けて、質疑応答が行われた。総括答弁の後、委員会宣言が発表され、組合歌合唱・団結ガンバロ―を三唱し委員会は成功裡に終了した。

出された主な意見

▽職場代表選へのビラまきありがとうございました。CTSは新たにつり手の消毒を受注して利益を上げているが、現場には要員の確保も危険手当も支給されない。おかしすぎる。これから暑くなる、いろんな問題が出てくる、真剣に頑張ってやっていきたい。

▽PCR検査を受けた日だけ有休というのはおかしい、必要な日数は確実に(年休ではなく自宅待機)有給休暇にすべき。

▽猪と鹿とぶつかるのが増えている。この数年、柵をつくるなど支社は何の対策もしていない、取り組みの強化を。

▽木更津はワンマン運転反対の拠点として闘っていく。コロナで自宅待機の運転士にタブレットを持っていって、宿題とか訓練をやれというのはおかしい。

▽休養室のシーツ交換、寝る時間もないなかで、疲れて寝床にいって乗務員にやれというのはおかしい。

▽予備勤務の時、「出勤」「自宅待機」を、全職場で統一することはできないのか。

▽先日の外房線の脱線、80キロ出して回送したことはあまりにも無謀だ。動物との衝突でスカートの被害・修繕が多い。亀裂を会社は構わないと言うが、亀裂したところにまたぶつかればちぎれる。その先はスカートの脱落、脱線につながる、ひどい会社の考えに怒りを向けていく。

▽木更津では、3名のエルダーの配属がまだ決まっていない。支部も頑張りますので、本部も取り組みの強化をさらによろしくお願いします。

関委員長あいさつ


 本定期委員会で獲得しなければいけないことは何か。
第一に、「コロナ後の社会」、後退し続けてきた労働運動が力を取り戻す条件が広汎に生まれている。職場は矛盾に満ちている。多くの仲間が労働組合を求めている。動労千葉に組織するために一人一人が総決起すること。
第二に、3月10日、中労委は1047名解雇撤回を求めていた事件で一回の調査もせず「却下・棄却」の反動命令を交付してきた。これを徹底弾劾し、国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利に向けて全力で闘う。
第三に、改悪乗務員勤務制度導入、運転士・車掌職名廃止、外注化・転籍、ワンマン拡大、「労組なき企業」等、JR大再編攻撃の渦中で、反合理化・運転保安の旗を高く掲げ、組織拡大こそがこれを粉砕する最大の課題であるという立場に立って職場から闘いを組織していく。
第四に、安倍政権は改憲・戦争のできる国への野望を強めている。「働き方改革」「労組なき社会」化攻撃、関生支部への大弾圧は改憲と一体の攻撃だ。新たな決意で階級的労働運動再生に向けた闘いを強化する。
最後に、「すべてを組織拡大の観点から」「職場闘争なくして組織拡大なし」を合言葉に、JR―CTSでの組織拡大闘争に全力で立ちあがっていきたい。

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外注化阻止ニュース 第487号




誰もが平等に正社員になれる職場に
CTS職場代表選挙
幕張で勝利、津田沼・京葉・千葉事業所で善戦


 6月12日からCTS(千葉鉄道サービス)の各事業所で職場代表選が行われ、動労千葉の組合員は幕張事業所、津田沼事業所、京葉事業所、千葉事業所で立候補しました。
 幕張事業所では、関委員長が有権者223名中131票(前年117票)を獲得し、2位のCTS労組委員長(得票63票、前年70票)に2倍以上の差をつける圧勝となりました。一昨年の職場代表選から3回連続の勝利をかちとることができました。
 多くの方が動労千葉の候補に投票してくれました。投票してくれた皆さんに心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 コロナ感染症対策は、長期にわたって続くことを覚悟しなければなりません。そうであれば最低でも生活の見通しが立つような労働条件が絶対に必要です。「全員が平等に正社員になれる職場」は最低限の要求です。

労働条件の抜本的な改善を

 清掃職場は労働条件の悪さのせいで要員はいつもギリギリです。その上、膨大な量の窓閉めや車両消毒など、これまでにない労働強化が行われています。
 その現状のまま「つり革をすべて消毒しろ」「不特定多数が触れるところは消毒しろ」「トイレを消毒しろ」は不可能です。
 真剣に感染対策を考えるなら、要員増が絶対に必要です。それは労働条件の抜本的な改善なくしてありえません。危険手当の支給も当然の要求です。

労働組合の力で職場を変えよう

 コロナ感染症拡大の中、医療や介護、保育、鉄道、交通運輸や郵便、清掃やごみ収集などで働く労働者は「エッセンシャルワーカー」とも呼ばれるようになりました。社会にとって「必要不可欠な労働者」という意味です。
 しかし、こうした労働者こそ非正規職や低賃金、無権利状態に置かれてきました。
 この現状を変えるためには労働組合の力が必要です。すべての皆さんにあらためて動労千葉に結集して共に闘うことを訴えます。動労千葉は職場の仲間の皆さんと共に闘います。

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