東京地裁 外注化・強制出向 無効確認 訴訟
裁判所とJRは
北海道問題をどう考えるのか
東京地裁で11月13日、外注化と強制出向の無効を求める裁判が行われました。
これまでJR側は「出向による不利益はない」と強弁してきましたが、今回の裁判では、外注化による安全の崩壊や偽装請負の実態が具体的に示され、JR側も次回以降、反論せざるを得なくなりました。
この外注化は、本来は外注化できないものを無理矢理に強行したものです。そのため本来は必要ない要員が50人も増え、部下がいなくなったはずのJRで管理者が千葉だけで4名も増えています。
JRからCTSへの出向は「技術指導のため」だったはずなのに、実際には、新たな労働者の教育はすべてJRが行っています。
本当は出向させる理由など一つもないのです。すべては偽装請負を隠すための出向なのです。
JRがすべて指示していた
水戸支社では9月の台風による輸送混乱時に、水戸鉄道サービス(MTS)の作業責任者は複雑な指示内容を理解できず、JRの助役が直接指示を行いました。裁判では、この事実をJRの助役やMTSの作業責任者を特定して示しました。
幕張車両センターでのポイント割出事故など、外注化による安全崩壊が既に現実になっています。北海道の安全崩壊を考えれば、外注化による安全崩壊がどれほど社会的な不利益をもたらしているのか。裁判所とJRは、北海道の現状をどう考えているのか。
また、CTSは労働者の生命や健康についてどのように考えているのでしょうか。
幕張車両センターでは今夏、労働者が5回も救急車で搬送されたにもかかわらず、CTSは「機材を買ってまで熱中症対策はしない」と言っています。成田空港駅では職場で労働者が亡くなっても「業務に起因していない」と言い切っています。
JRはこうした状況をすべて分かっていながら、「別会社」だからと責任だけは逃れようとしているのです。すべての業務と労働者をJRに戻そう。