2017年7月28日金曜日

闘いなくして安全なし No.129



分社化・転籍強制への布石
動労総連合
「エルダー社員の業務範囲拡大」提案で
団体交渉

 7月18日、動労総連合は「エルダー社員のJRにおける業務範囲の拡大」提案についてJR東日本本社との団体交渉を行いました。

さらなる外注化推進を宣言

 JRは提案の中で「水平分業を前提に」と
しています。しかし、その「水平分業」によっ て何を行おうとしているのか、具体的には何 も明らかにしていません。
 「水平分業」による将来の鉄道業務のあり方について会社は「将来的な業務運営のあり方について検討している」という回答に終始し、まともに回答しませんでした。
 その一方、「グループ会社と一体となった業務執行体制」「効率的で生産性の高い業務執行体制」を構築し、駅業務委託
をさらに推進すると明言しました。
 さらに、「JR単体では業務運営が成立しない」「グループ会社と業務を分担し、グループ会社の専門性、得意とする分野での力を発揮してもらい、鉄道業務の安全を確保する」とまでいっています。
 そもそも、鉄道業務はJR本体で行うのが
基本だったはずです。「JR単体では業務運 営が成立しない」状況になったのは、会社自 身が鉄道業務の外注化を進めたからです。
 そうやって、さらなる外注化と分社化・転籍強制への外堀を埋めているのです。

分社化・転籍強制を阻止しよう

 01年に全面外注化された設備部門の多くでは、すでに実際の作業の技術はJRから失われています。JRから外注会社へ出向して技術指導を受けなくてはならない状況です。
 駅業務では、新宿や秋葉原などの大規模駅の外注化が計画され、千葉では直営駅は3分の1ほどしか残っていません。そこから「駅業務委託をさらに推進する」と言うのです。
 今回の提案の背景にある、「車掌と設備部門の人員不足」も外注化の結果です。会社は初めからそのことを承知で外注化を進め、分社化・転籍強制までの「つなぎ」にエルダー制度を利用しようとしているのです。
 「水平分業」・転籍強制阻止、定年延長と65歳まで働き続けられる職場と労働条件の確立へ、動労千葉とともに声を上げよう。

2017年7月27日木曜日

日刊動労千葉 第8312号

7/18JR東日本本社団体交渉
エルダー社員の業務範囲拡大提案
「水平分業」=分社化・転籍攻撃粉砕へ闘おう

 7月18日、「エルダー社員のJRにおける業務範囲の拡大」提案について、提案内容の解明を求める動労総連合申6号、申7号に基づくJR東日本本社との団体交渉を行った。

〈申7号関係〉

◎水平分業の目的・具体的内容


まず、提案で「水平分業を前提に」とあることから、「水平分業」によって何を行おうとしているのか、具体的に明らかにするよう求めた。
 会社は提案について、「グループ会社と一体となった業務執行体制の構築」「駅業務委託のさらなる推進」に加え、「効率的で生産性の高い業務執行体制の構築」の施策の下での提案だとした。
今回の提案と「水平分業」との関係については、あくまで「業務委託は、水平分業における契約部分」であるとした上で、今回の提案は「JRにおいても技術継承が必要と考えて、本体勤務拡大として提案した」と回答している。
 また、「JR単体では業務運営が成立しない」「グループ会社と業務を分担し、グループ会社の専門性、得意とする分野での力を発揮してもらい、鉄道業務の安全を確保する」と回答した。

◎鉄道業務の将来のあり方

 「水平分業」による将来の鉄道業務のあり方について会社は「将来的な業務運営のあり方について検討している」との回答に終始した。
 国鉄採用者が大量に65歳に到達する状況まであと4年と迫っている。その後の業務運営について会社は、「国鉄採がエルダー定年になるまでの間にグループ会社でプロパーを採用してもらい、技術の取得、業務運営を行っていく」としている。
 また、「運転取扱にかかわる部分については、JRが責任を持つ」としている。各職種ごとの「水平分業」についての回答は、以下の通り。

検修:技術管理的な部分はJRが責任を持つ
運転:JRが責任を持つ部分になると考えている
営業:運転取扱駅はJRが持つことになる
施設:現行は契約、管理関係はJRが行っている

〈申6号関係〉

 今後の退職者数についての回答は、以下の通り。

現在の社員:5万7000人(4月1日現在)
今後7年間の退職者数:1万8000人
17~20年:年間3000人程度の退職
21~24年:年間2000人程度の退職

◎業務範囲拡大の対象業務

 エルダー社員をJRに配置する業務について、「資格や適性検査の合格を要する業務」という提案については、「適性等を要する業務(運転士、車掌)、運転取扱駅の輸送職や信号、検修の技官、施設の計画、管理」などがあたると回答した。
 配置する人数については、希望者数を把握した上で、支社、職場毎に決めるとした。勤務箇所については、定年まで働いていた箇所が基本とし、人選は任用の基準によって行うとしている。

◎転勤等の取り扱い

 提案では、「業務量の変化への対応」「業務に必要な資格の喪失や私傷病等業務の遂行が困難な場合への対応」を目的に転勤等を命ずるとしている。
 会社は、業務量の変化について、「事業所の統廃合や要員縮小等」を想定しているとし、「加齢等により適正が困難になる場合もある」「グループ会社との関係もある」と回答している。職名変更に伴う制服、名札の変更はしないとした。

◎勤務の取り扱いの変更

 提案の「社員と同様の勤務種別を適用する」とは、「現行と同様の勤務を行ってもらう」と回答した。その上で、「業務がきついこともある場合を想定し、短日数勤務を導入する」「これで対応できると考えている」とした。
 短日数勤務取得の要件や取得方法について、「取得の理由は問わない」「エルダー社員になる前に申し込んでおいて、65歳まででも取れる」としている。その場合の賃金額については、「無給で賃金が減るが、精勤手当の増額も含めて、現行より手取りは増えると考えている」と説明した。

◎18年度退職者に関する対応

 18年度退職者の面談について「できるだけ早く実施したい」とし、就業先については「スケジュールはきついが、年度内に提示したい」と回答した。
 希望把握の方法については、「現行のエルダー制度の希望把握を行った上で、別紙で本体勤務と短日数勤務の希望を把握する」と説明している。
 また、会社は明らかに東労組と事前に内容を協議した上で提案するという不当な組合差別を行っている。しかし会社は、「指摘のようなことはない」「各組合とは公平に提案し、議論している」と組合の指摘を認めない回答を行った。
 今回の提案は、全面的な外注化と分社化・転籍強制への布石となる重大な攻撃だ。東労組の裏切りを許さず、会社を徹底追及して闘い抜こう。

日刊動労千葉 第8312号へのリンク

外注化阻止ニュース 第330号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka330.pdf


賃上げし要員の確保を
現場は人手不足で会社は数千億円の利益

 人手不足が一段と深刻化しています。
 5月の有効求人倍率は1・48倍。仕事を求める人ひとりに対し求人が1・48社。バブル期の最高1・46倍を上回っています。
 ヤマト運輸などの宅配業界では、サービス残業と人手不足が深刻化し、ネット通販アマゾンでは、商品はあっても「運ぶ人」がいない状況です。ファミレスや牛丼チェーンが24時間営業を取りやめ、コンビニもいずれ深夜営業は成り立たなくなるとも言われています。
 建設業や、医療・介護業界も人手不足が深刻となっています。

人手不足でも賃金が上がらない!

 ところが、人手不足にもかかわらず賃金がほとんど上がっていません。経済学の教科書では、人手不足になれば労働市場のメカニズムで賃金は上昇すると書いてありますが、まったくそうはなっていません。
 安倍首相は、雇用者数が増えたことはアベノミクスの成果だ、と言っています。しかし、その実態は、65歳以上の雇用と中高年の女性の非正規雇用が増えているだけです。確かに、人手不足によってわずかに賃金の上昇傾向はあるのですが、それ以上に非正規雇用が拡大しているため、賃金平均が上がらないのです。

人手不足でも賃金を買い叩くJR

 現場で誰もが感じているように、人手不足の最大の原因は低賃金です。企業が安く労働者を使うので職場に人が集まらないのです。
 JR千葉鉄道サービス(CTS)でも、人手不足が慢性化しています。人手不足を解消するために必要なことは、現場の労働者に耳を傾け、正当な処遇をすることです。何よりも賃金を上げることです。
 今年3月のJR東日本の連結決算は、売上高が前期比0・5%増の2兆8808億円、最終利益は13・3%増の2779億円です。
 本来は賃金となるべき部分を押さえ込んで数千億円の利益をあげているのです。JRは、人手不足でも賃金を買い叩き、ボロ儲けしているのです。
 株主への還元をやめれば、いくらでも賃上げし、働く人を確保できます。JR東日本とCTSは今すぐ賃金を上げろ!

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2017年7月26日水曜日

日刊動労千葉 第8311号

CTS幕張事業所-パン組立作業で有害物質の使用が判明!
JR-CTSは、早急に安全対策を実施しろ!
電蝕防止剤
「危険有害性情報」で、「発がんのおそれ」との記載あり!

 千葉鉄道サービス幕張事業所の上回り業務で行っているパンタグラフ組み立て作業で使用されている電蝕防止剤が、発ガンのおそれがある有害物質を含んでいたことが明らかになった。
 動労千葉は、7月20日、JR千葉支社及びCTSに対して、早急に安全対策を実施すること、安全対策が実施されるまでは作業を行わないことを申し入れた。
http://doro-chiba.org/nikkan_dc/n2017_07_12/n8311.htm

【写真上】 パンタグラフ組立作業。すり板の両側とすり板の間に電蝕防止剤を充てんする(白い部分)。
危険性の教育もされていないままパン組立作業に従事

 左に写真は、パンタグラフ組み立ての状況(写真上)と電飾防止剤(写真中、下)の容器だ。容器には、「危険」の文字が記され、「危険有害性情報」として「皮膚刺激、強い眼刺激、アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ、発ガン性のおそれ」などが記載されている。さらに、「安全対策」として「蒸気を吸入しない」「汚染された作業衣は作業場から出さないこと」などが記されているなど、厳格な取り扱いが必要な有害物質だということだ。
 現在、パンタグラフ組立作業には動労千葉のエルダー組合員も従事しているが、電飾防止剤に発ガンのおそれがあるとや、汚染された衣服の取り扱いを含めた安全に関する教育は全く行われていない状況だ。
 
労安法ー有害性の特定や労働者への周知義務がある!

 労働安全衛生法でも、事業者は、化学物質等の有害物質に関しては、危険性の特定や労働者への危険性や健康障害の程度の把握、安全対策の実施、労働者への周知が義務づけられているのだ。
しかし、JRーCTSでは、これほど厳格に取り扱わなければならないはずの電蝕防止剤について何らの周知、教育も行わずにパン組立作業を行わせていたのだ。
 業務外注化により労働者に対する安全確保や安全対策という考え方そのものが崩壊してしまったということだ。
 
JRーCTSは、早急に安全対策を実施しろ!

http://doro-chiba.org/nikkan_dc/n2017_07_12/n8311.htm

 【写真中】電蝕防止剤のパッケージ。

http://doro-chiba.org/nikkan_dc/n2017_07_12/n8311.htm

【写真下】「危険」の文字があり、さらに下には「発がんのおそれ」と記されている。

日刊動労千葉 第8311号へのリンク

動労水戸情報618号

http://file.doromito.blog.shinobi.jp/d029c297.pdf


目先の利益より自分自身の考えを大切にしよう!
動労総連合出向無効確認訴訟が結審

 都議選で大敗した自民党・安倍政権は、民営化・効率化で労働者を「最低賃金の正規雇用」にすることで労働組合を破壊し、20年改憲へ突き進んでいる。JR東日本はこの安倍政権と共に、鉄道労働の特殊性を投げ捨てて全面分社化に進んでいる。常磐線の全面開通は被曝の強制だけでなく転籍・最低賃金の強制と一体で進められている。
 目先のお金と生活を追わされている間に大変なことが進められている。必要なことは、仲間と一緒にこの時代の本質を見抜き、助け合って闘うことだ。ただの仲良しでは吹き飛ばされてしまう。仲間って、あるいは労働組合って何なのか?そのことが深いところで問われている。

 6月7日、動労総連合「出向無効確認訴訟」が結審した。12年10月からの検修・構内外注化による組合員(千葉・水戸・高崎)59名に対する強制出向の不当性を争ってきた。この問題を真っ向から争ってきたのは動労総連合だけだ。

ウソと違法の数々 「根拠なき出向」を暴く

 外注化出向は元のJR職場に戻れない実質的な転籍であり、本人の同意も組合協定もない「強制出向」だった。会社は「就業規則に出向規程があるから問題ない」と主張してきた。しかし法律は「使用者は労働者の承諾を得なければその権利を第三者に譲り渡すことはできない」(民法625条)と定めている。明らかな違法行為だ。会社は驚くことに「出向は通常の配転と同じ」「同じ職場で同じ仕事をするのだから配転だ」と開き直った。全く論外だ。

 また、労働者の同意がない場合、同意に相当する「特段の根拠」…必要性・適切な人選と手続き・不利益の有無などの根拠が厳格に求められる。今回の強制出向はこれら全てが該当しないことがはっきりした。
 例えば会社は外注化出向の必要性を「技術継承・ノウハウの活用」「エルダーの雇用先の確保」としてきたが、技術継承すべき相手がいないのだ。結審になった2日後、会社から「エルダーの本体枠への拡大」が提案された。「外注化の必要性」がウソなのはますます明白だ。さらに「出向期間は3年」と発令したのに大半の組合員が延長となったことについて、会社証人は恥知らずにも「最初から3年とは考えていなかった。10年と考えていた」と証言している。技術継承など真っ赤なウソだったのだ。
 さらに、外注化後の業務の実態を暴露し、職安法・派遣法に違反する偽装請負=「出向は無効」をはっきりさせた。

崩壊を開始した外注化施策

 6月9日、会社は「エルダー社員の本体勤務枠拡大」の提案を行った。これまで「60歳以上のエルダーは関連会社に出向しなければならない」としていたのを、18年度退職者の中から任用の基準で選抜した者は「JR本体でこれまでの仕事ができる」とした。各組合は「吉報」であるかのように宣伝している。
 しかし、例えば車掌の仕事を約半分の賃金のエルダーにやらせるということは何を意味するのか?それが運転士にも適用されたらどうなるのか?安倍政権が「同一労働同一賃金」と言って9割の労働者を最低賃金にしようとしている。これと一体で考えなければならない。
 JR東労組は外注化攻撃に労働組合として賛成・協力してきた。エルダー制度変更についても「この提案を引き出した」「私たちが要求してきた」「65歳定年延長に向けた大きな一歩」などと主張している。他方、水戸支社の管理者から脱退が出ると、管理職の手当増額を勝ち取ったと宣伝している。東労組の幹部は、一体どこを見て動いているのか?青年たちの未来を見ていないことは確かなようだ。

労働者としての誇りを今こそ取り戻そう

 鉄道は、労働者の力で動いている。運転士・車掌・駅員・保線・検修・電力・信通などの全ての労働者が連携し、列車が乗客を乗せて走っている。たとえ外注化によって会社で分断されても、同じ職場で働く労働者として協力し助け合っている。
 鉄道で大切なことは、日常の努力に支えられた異常時の対応だ。この国の政府も会社も目先の利益にとらわれ、危機や異常時への対応という人間社会の安全の土台を投げ捨てている。 現場から立ち上がった労働組合のリーダーは、人々を危機から守る社会のリーダーでなければならない。JRの労働組合のリーダーには、JRで働く全ての人を束ねるだけでなく、全国・全世界の労働者と連帯して新しい世界をつくっていく役割がある。狭い職場の中にだけ居場所を見つけるようなチマチマした存在ではない。
 動労水戸は、今は小さいが全国の労働者だけでなく韓国、ドイツ、アメリカなど世界の労働組合と連帯している。新しい世界に、共に生きよう!

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2017年7月25日火曜日

日刊動労千葉 第8310号

「解雇撤回・JR復帰」署名3万4860筆
JRは解雇撤回署名うけとれ!
団交拒否弾劾!直ちに団交を開催しろ!

http://doro-chiba.org/nikkan_dc/n2017_07_12/n8310.htm
 
 われわれは会社に国鉄分割・民営化によりJR不採用になった組合員のJR採用を求める申し入れを幾度も行ってきた。
しかし、会社は、団交を拒否し、「解雇撤回・JR復帰」をJR東日本自身に求める署名の受け取りも拒否している。

JRに不当労働行為の責任あり

 5月10日、われわれはJR東日本本社に対して、1047名解雇撤回とJRへの採用を求めて、第3次申入書を提出した。
この間、会社はわれわれの申し入れに対して、「当事者ではない」などといって、団交開催を拒否する不当な対応を行い続けてきた。
 前回の回答では、JR設立委員会の斎藤英四郎委員長がJRの「当事者」であることを認めながら、JR西日本元会長・井手正敬の、「名簿不記載基準の策定を斎藤英四郎委員長が指示した」という発言について、「関知しない」「評価しない」という対応だった。
 しかし、JR東日本の「当事者」である斎藤英四郎が不当労働行為を指示したと、井手が語っているのだ。
 国鉄改革法23条5項には、「設立委員がした行為はJRがした行為とする」と規定されている。
つまり、JR設立委員会の斎藤英四郎委員長の指示によって不当労働行為が行われたということは、JRが不当労働行為を行ったということなのだ。当然、その責任も直接JRに及ぶ。
井手の言っていることは真実なのか、ウソなのか。これは、JR自身に関わる重大な問題だ。それを、「関わりがないこと」などとといって団交を拒否するなど絶対に許すことは出来ない!
 5月10日の申し入れは、この回答を受けて行ったものだ。しかし、2ヶ月以上がたった現在も、会社から何らの回答も返ってきていない。この事自体、許し難いことだ。

解雇撤回・JR復帰させろ

 それだけではない。7月20日現在、「解雇撤回・JR復帰」を求める署名は3万4860筆も集まっている。
この署名は、最高裁が「名簿不記載基準は不当労働行為」と明確に認めたことをもって、JRにその責任を問う署名だ。これほど多くの人からJR東日本自身に向けられた署名の受け取りさえ拒否するというのだ。本当に許し難い! 会社はただちに3万4860筆の署名を受け取り、団体交渉を開催しろ!
 国鉄分割・民営化から30年がたち、今まさに改憲と戦争が現実のものになろうとしている。さらに、戦後労働法制が根本から解体され労働者の権利が破壊されようとしている。国鉄闘争の闘いは、まさに現在の課題だ。国鉄1047名解雇撤回・JR復帰をかちとるまで全力で闘おう。

日刊動労千葉 第8310号へのリンク

2017年7月20日木曜日

被爆72周年8・6ヒロシマ大行動

https://drive.google.com/file/d/0B_IXFBwvuO9rTWV6ZExIZ0ZQSG8/view




被爆72周年8・6ヒロシマ大行動

■国際連帯で、トランプ・安倍の朝鮮戦争・核戦争を阻止しよう!
■ヒロシマ・福島・沖縄の怒りで、改憲・戦争・核武装の安倍たおせ!
■被曝労働拒否! ゼネストで、原発・基地・戦争をなくそう!


●朝鮮戦争・核戦争絶対阻止の8・6ヒロシマ大行動へ

 今年の8・6ヒロシマ大行動の第一の柱は、何よりも切迫する朝鮮戦争を絶対に阻止する闘いにすることです。この戦争を止める力は、労働者民衆の団結と国際連帯の闘いにのみあります。
 トランプや安倍は、北朝鮮を追い詰めながら、新自由主義の延命と韓国から始まった労働者の革命を圧殺するためにこそ戦争を始めようとしています。それはいったん火がつけば、東アジア、全世界をまきこむ核戦争にまでなる戦争です。被爆者を先頭とする「ヒロシマ・ナガサキを繰り返させない!」の誓いと行動は、朝鮮戦争・核戦争を始まる前にとめる闘いとして、貫かれなければなりません。
 8・6ヒロシマ大行動を通して、テグの城西工団労組との団結がつくられ、反原発運動やソンジュのサード配備阻止闘争との連帯も生まれています。8・6ヒロシマから「労働者民衆の国際連帯で、トランプ・安倍の朝鮮戦争・核戦争を始まる前に阻止しよう!」と全世界に呼びかけましょう。

●沖縄の怒り、福島の怒りとつながり戦争と被曝強制の安倍たおせ!

 今年の8・6ヒロシマ大行動の第二の柱は、福島の怒り、沖縄の怒りとますます深く結びつき、戦争と原発再稼働・被曝強制・核武装の安倍政権を打倒することです。
 朝鮮半島−東アジアにおける戦争突入情勢の中で、安倍政権は、辺野古の海の埋め立てを開始しました。沖縄の基地と戦争への怒りは、非正規化と貧困への怒りと一体となり、全島ゼネストの闘いを求めています。この沖縄の怒りと闘いとひとつになり、8・6ヒロシマ大行動をかちとりましょう。
 福島の怒りは、動労水戸を先頭とした被曝労働拒否の闘い、常磐線延伸と被曝・帰還強制に反対する闘いとして、安倍政権とJR資本を直撃し、再稼働阻止を闘う舞鶴や愛媛の自治体労組の闘いへ、都庁のふくしま署名解雇撤回闘争へと広がっています。ふくしま共同診療所の命を守る闘い、全国各地の避難者を先頭とした被曝と帰還強制に反対する闘いと固く結合し、福島とヒロシマの怒りをひとつに安倍を倒しましょう。

●青年先頭にゼネストで改憲・戦争阻止する労働運動を!

 第三の柱は、改憲阻止と戦争絶対反対を貫く労働運動の再生を大きく前進させることです。森友・加計学園疑獄、安倍政権の国家私物化こそ、国鉄から始まった民営化と新自由主義30年の行き着いた先です。高まる労働者民衆の怒りを共謀罪で弾圧し、改憲を強行しようとした安倍政権は、都議選で「安倍を監獄へ!」の怒りに包まれ、歴史的惨敗に追い込まれました。国鉄分割・民営化絶対反対を貫いてきた動労千葉・動労水戸−動労総連合を先頭に、改憲・戦争と被曝強制への怒り、民営化と非正規化への怒り、地方切り捨てと社会崩壊への怒りを結集し、ゼネストで安倍政権を打ち倒す時です。8・6ヒロシマをこの闘いの出発点としましょう。
 改憲で再び戦争への道を開こうとする安倍を、ヒロシマ・ナガサキの被爆者・二世を先頭とする労働者民衆は絶対に許しません。8月6日、原爆ドーム前を「安倍を監獄へ!」の怒りの声で埋め尽くし、安倍を倒しましょう! 

2017年7月3日
被爆72周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会
ビラへのリンク


日刊動労千葉 第8309号

JR東日本は「水平分業」の
具体的中身を明らかにしろ!

「水平分業」=分社化・転籍を許すな!

 6月9日、JR東日本は、「エルダ―社員の会社における業務範囲拡大」提案を行ってきた。会社が必要と認めた場合について、エルダ―社員をJR本体に配置する事が出来るとしたが、原則グル―プ会社等への出向を命ずるとしている。
 この提案は、鉄道業務の全てを別会社化し、労働者の転籍に追い込む攻撃だ。東労組の異様な対応がそのことを示している。今次提案に対し、17年も前の、すでに失効している「シニア制度」とその「覚書」を持ち出して、「その主旨は今も変わらないことを会社と確認した」言って宣伝している。「シニア制度」自体には外注化の「外」の字も書かれていなかった。しかしJR東日本と東労組が結託して「外注化推進条項」を含む「シニア制度」を締結した組合に所属する者だけが再雇用されるという卑劣な手段をとったことにより全面的な外注化攻撃の扉が開け放たれたのだ。今日的に言えば「労使は『水平分業』を深度化し着実に推進する」ことを確認する大裏切りが背後で進んでいるのだ。東労組は「水平分業」=別会社化・転籍への全面協力を約束することで癒着体制を維持しようとしているのだ。徹底的に弾劾する。

東労組の全面協力、大裏切りを許すな!

 分社化・転籍に向けた動きはJR東日本グル―プ会社東日本テクノロジ―の社内報で「今後の車両事業については、JR東日本関係では水平分業が更に進み、実質的に車両検修業務を担っていくことになります。」と常務取締役車両部長が公言し「近い将来JR東日本グル―プでの水平分業が進展し、当社としても今まで以上に自主自立した、責任をもった業務体制を確立しなければなりません。」と書かれている。
 またCTSでも「運転車両業務の受託を拡大してゆく」「JRの機能保全・機動班・技術管理業務との人事交流を行う」「運転車両業務はH35年にはCTSプロパ―社員だけで運営する」等、JR側からは提案もされていない内容の資料が公然と配布されている。
 国鉄採用者が大量に65歳に到達する状況が4年後には始まる。しかしJRはその後の業務運営の在り方をどう考えているのか「水平分業の深度化」というだけで何ひとつ明らかにしていない。この点を全面的に明らかにさせなければならない。
 労働組合の裏切り無しに合理化は出来ない。
 これまでも、国鉄分割・民営化攻撃での動労本部の当局の先兵となっての大裏切り。JRでの分化・転籍攻撃への東労組の全面協力、等々。
 東労組の裏切りが背後で進んでいることは明らかだ。暴露、弾劾する。
 
 大量退職を利用した組織破壊攻撃を粉砕し、定年延長と65歳まで働き続ける職場と労働条件を確立するため全力で闘いぬこう。
 外注化を止める最大の力は組織拡大だ。JR―CTSでの組織拡大の取り組みを強化しよう。
 全支部・全組合員の総力をあげて闘おう。




第2回清掃事業部門交流会

CTS清掃事業部門で働くエルダ―組合員とCTS組合員の交流会を開催します

日時  2017年8月2日(水)18時より
場所  DC会館 2階会議室

参加対象
 本部執行委員
 CTS清掃事業部門で従事するエルダ―組合員
 CTS清掃事業部門で従事するCTS組合員
 今年度、CTS清掃事業部門に配属となる組合員

外注化阻止ニュース 第329号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka329.pdf



水平分業に突き進むJR
外注化推進条項付き協定を結んだ東労組

 JR東日本は6月9日、「エルダ―社員の会社における業務範囲拡大」を提案しました。今回の提案は、会社が必要と認めた場合は、エルダ―社員をJR本体に配置できるが、原則的にはグル―プ会社への出向というものです。
 今回の提案は何を意味するのでしょうか。JR東日本は今後、鉄道業務を別会社化し、労働者を別会社へ転籍に追い込むということです。

東労組が結んだ外注化推進条項

 東労組の対応がそれをハッキリと示しています。この提案に対し東労組は、17年前に失効した「シニア制度」とその「覚書」を持ち出し「主旨は今も変わらないことを会社と確認した」と言っています。
 どういうことでしょうか?
 かつてシニア制度導入に際しJR東日本と東労組は「外注化推進条項」の入ったシニア協定を結んだ組合に所属する者だけを再雇用するという卑劣な手段をとりました。外注化に反対した動労千葉は再雇用を拒否されました。
 その後、シニア制度自体は、全員を再雇用の対象とするエルダー制度に転換され、廃止されました。とはいえ、東労組が外注化推進条項の入ったシニア協定を締結したことで外注化の扉を開けたのです。東労組の役割は重大です。
 今回の事態で言えば、「労使は『水平分業』を深度化し着実に推進する」を会社と東労組で確認し、「水平分業」=別会社化・転籍に東労総が全面協力するということです。

水平分業に備えるグループ企業

 実際、JR鉄道サービス(CTS)では「運転車両業務の受託を拡大してゆく」「JRの機能保全・機動班・技術管理業務との人事交流を行う」「運転車両業務はH35年にはCTSプロパ―社員だけで運営する」――という内容の資料が公然と配布されています。他のグループ企業でも同様です(別掲)。
水平分業や外注化は労働組合の協力なしにはできません。シニア制度も動労千葉が反対を貫く中で廃止になりました。外注化に対してもすでに17年に及ぶ闘いが継続しています。水平分業と転籍は止めることができます。

ニュースへのリンク


2017年7月19日水曜日

闘いなくして安全なし No.128



「水平分業」に突き進むJR
「JR東日本では水平分業がさらに進む」と宣言

 JR東日本は「エルダー社員の会社における業務範囲の拡大」の提案を行いました。東労組は「定年延長に向けた一歩」などと宣伝していますが、全くのウソです。

グループ会社が「水平分業」宣言

 実際に会社は「水平分業が前提」「エルダー社員には原則出向を命ずる」といっています。乗務員を含めてあらゆる業務を外注化し、分社化・転籍へ進もうという狙いです。
 JR東日本テクノロジーという子会社の社内報では常務取締役の車両事業本部長が、「今後の車両事業については、JR東日本関係では水平分業が更に進み、実質的に車両検修業務を担っていくことになります」と語っています。
 また「近い将来JR東日本グループでの水平分業が進展し、当社としても今まで以上に自主自立した、責任をもった業務体制を確立しなければならない」とも書かれています。
 明らかに会社は、「水平分業」の名の下にこれまでとまったく違う次元で外注化・分社化を進めようとしているのです。

東労組の裏切り許すな

 今年6月、東労組は定期大会を開催しました。しかしその報告では、外注化も、業務委託も、水平分業も何一つ語られていません。
 会社がこれほどまでに外注化・分社化の攻撃を進めている時に、東労組は沈黙を守っているのです。これは、シニア制度の時とまったく同じ動きです。
 シニア制度の時には、東労組幹部は自らの現場組合員にも秘密にして、「労使は外注化を深度化し、積極的に推進する」という条項を認めました。今度は、「水平分業=分社化・転籍を積極的に推進する」ことを誓い、労働者の権利を売り渡すことで自分たち幹部だけは生き残ろうとしているのです。東労組の裏切り許さず、分社化・転籍攻撃を阻止しよう。

外注化阻止ニュース 第328号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka328.pdf


外周地域  エルダー雇用先の確保を
定年延長と65歳まで働ける職場を

 動労千葉は、今年度のエルダー希望者について、木更津支部3人、幕張支部1人、佐倉支部1人が雇用契約を結ばずに、再提示を求めて闘ってきました。
 JR千葉鉄道サービス(CTS)は木更津事業所では常時要員を公募しており、さらに3月末には木更津事業所で1人が退職したこともあって、1人については木更津事業所を再提示することが確認されました。しかしJRとCTSは5月になって「木更津にはエルダーが就労すべき勤務種別がない」というウソを並べてそれを覆したのです。
 エルダー社員を配置することが十分できたにも関わらず、動労千葉の組合員が木更津事業所で多数を占めてしまうことを恐れて配置を拒否したのです。

「雇用先はない」はウソ

 これまで、JR千葉支社は外周区へのエルダーの希望を出すことさえ拒絶し、遠距離通勤を強制してきました。その結果、やむなく退職に追い込まれた組合員もたくさん出ています。
 なぜ、JRとCTSは「外周地域に雇用の場がない」と言い続けるのか。千葉支社は、その具体的根拠を何一つ示していません。
 木更津、館山のCTS事業所の社員数は58人。一の宮・鴨川の事業所の社員数は50人、成田・成田空港事業所は69人。銚子事業所は22人の規模業務があります。
 外周区全体のCTS事業所社員数の総勢は173人です。つまり、それだけの仕事が外周区にあるのす。しかもすべてのエリアで募集を出しているのです(右図)。
 「外周区の雇用先はない」はまったくのウソなのです。

組織の総力をあげた闘いを

 最大の問題はJRが外周地域でのエルダー雇用先の確保を意図的に拒否していることです。
 動労千葉は、外周区での雇用先の確保のために、これまでの構えを根本からかえる決意で組織の総力をあげた闘いを展開します。
 「勤務種別がない」とのウソまでついて木更津事業所の配置を拒否したことを謝罪するまで徹底追求します。定年延長と65歳まで働ける労働条件確立を!

ニュースへのリンク
 

闘いなくして安全なし No.127



外周地域に雇用先を確保しろ!
エルダー制度利用し意図的に採用拒否

「外周区に雇用ない」はウソ

 JR千葉支社は、これまで外周区へのエルダー希望を出すことさえ拒否してきました。その地域に住む方は遠距離通勤を強制されます。そのため、やむなく退職に追い込まれた人が既にたくさんでています。
 しかし、「外周区に雇用の場がない」というのは全くのウソです。
 外周地域のCTS事業所の社員数は、全体で200名程もいます。外房線では、一ノ宮、鴨川事業所で50名程度、内房線では、木更津、館山事業所で60名程度、総武本線、成田線では、成田、成田空港、銚子事業所で90名程度。
 これだけの仕事がある職場なのです。その上、すべてのエリアで募集をかけています。
 会社は雇用の場があるにも関わらず、意図的に外周区への雇用を拒否してきたのです。

外注化・別会社化と一体の攻撃

 「エルダー社員の会社における業務範囲拡大」提案では、再雇用後も乗務員を含めてJR本体で雇用する場合があるとしています。
 しかし、ダイ改ごとに労働強化が行われ、現役でも過酷な勤務になっています。その中で、65歳まで乗務を続けられるでしょうか?
 そんな無理をおしてまで乗務員を希望しなければならないのは、外周区からは遠距離通勤を強制されるからです。過酷な乗務員勤務を続けるか、遠距離通勤を選ぶか。どちらを選択しても体を酷使することになります。
 会社は、このような選択を強制し、全面的な外注化が完了するまで矛盾を乗り切るために、エルダー制度を利用しようとしているのです。そのためにウソまでついて、外周区への雇用を拒否してきたのです。こんなやり方は絶対に許せません。外周区への雇用拒否、外注化と分社化・転籍反対の声をあげよう。

2017年7月18日火曜日

日刊動労千葉 第8308号

国鉄分割・民営化と闘って30年
労働運動の変革をめざして
(国鉄闘争全国運動編 発刊)

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8308/

 国鉄闘争全国運動編による「国鉄分割・民営化と闘って30年/労働運動の変革をめざして」が今回発行された。
千葉地本時代の反合・運転保安闘争から始まり、動労千葉結成から分割・民営化反対の闘いを含めて、JRに移行してからの30年の闘いを現場での闘いを振り返りながら、当時の闘いをいきいきと描き出している。
構成は、第1章の動労千葉の出発点―反合・運転保安闘争から始まり、第2章の80年代国鉄分割・民営化阻止闘争から第7章の労働運動の変革をめざしてまでの外注化阻止闘争、1047名解雇撤回闘争、国際連帯の闘い等、年代順に主要な動労千葉の闘いについて触れられているが、本書が問題にしているのは、いま現在の労働運動に問われている課題だ。あらためて労働運動の変革をめざす闘いに起ち上がる決意を新たにする。
動労千葉が結成以来貫いてきた道は、階級的労働運動の道だ。階級的労働運動とは、資本家階級の権力を打ち倒して、労働者が主人公の社会を打ち立てる労働運動だ。
動労千葉の組合員がつくりだした闘い

 階級的労働運動を貫く闘いは、理論だけでなく、動労千葉の組合員の毎日の闘いの中から生まれてきた闘いだ。動労千葉にとって資本との闘いは、闘わずに生き残る道は無かったといえる。結成以来のあらゆる闘いがそうした闘いであった。分割・民営化から始まるJR体制打倒の闘いは、外注化阻止闘争、1047名解雇撤回闘争等、あらゆる闘いが組合員の団結と闘いなしには勝ちとれない闘いであった。
本書では、第1章からそれぞれの闘いについて分担して書かれているが、これらの闘いはひとつで完結するものではなく、あらゆる闘いが関連し合い、またひとつの闘いを様々な角度から掘り下げることでその内容がより充実している。
分離・独立から国鉄分割・民営化阻止闘争、1047名の解雇撤回闘争、外注化阻止闘争など、その攻撃は動労千葉を完全にたたきつぶそうとする攻撃としてかけられ、われわれはそれと真っ向から闘いを繰り広げてきた。
こうした闘いに勝利し、動労千葉の団結は強固になり、分割・民営化以来30年の今、確固として存在している。
新自由主義へ立ち向かった30年間の闘い

 この30年の闘いは、新自由主義との闘いの30年でもあった。新自由主義は、労働組合と労働者の団結を破壊し、労働者をバラバラにして資本の無制限の搾取を実現しようとする攻撃だ。
国鉄分割・民営化を出発点とするこの攻撃に対して、
動労千葉は逆に団結を強固にして打ち破ってきた。外注化攻撃の強行に対してもその弱点をついて外注化を押し止め、攻撃を打ち破る展望を切り開いてきた。
新自由主義に対する闘いは、国際連帯の闘いを生み出し、韓国では百万の労働者の決起を実現した。動労千葉の闘いは全世界の労働者と連帯している。新自由主義の世界を終わらせよう。
労働運動の変革をめざして職場から闘いをつくり出そう。組織拡大、動労総連合の拡大をかちとるため、本書の学習と活用を強く訴える。

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「国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして」
第1章 動労千葉の出発点ー反合理化・運転保安闘争
第2章 80年代国鉄分割・民営化阻止闘争
第3章 1047名解雇撤回闘争と動労千葉
第4章 外注化に立ちはだかる動労千葉
第5章 国鉄闘争の火を消すな!国鉄闘争の新たな全国運動
第6章 国際連帯闘争ー戦争と民営化反対を掲げて
第7章 労働運動の変革をめざして

定価 本体1800円
日刊動労千葉 第8308号へのリンク

2017年7月17日月曜日

日刊動労千葉 第8307号

7・9三里塚現地闘争と樫の木祭りが大成功!


 7月9日、三里塚現地闘争と樫の木まつりが開催されました。「樫の木まつり」とは、天神峰の市東さんの農作業場に80年前からある樫の木の下でおこなわれた夏祭りです。
 デモに出発する前の集会で、田中委員長は「動労千葉を代表して市東さんの畑を守るために共に闘う決意を述べます。ここに来る前に市東さんのところに寄って、祭りの準備を見ました。その雰囲気から、今日は三里塚闘争の新しい出発点なんだと感じました。これから請求異議審の裁判が本当にはじまります。この夏ここに集まったことは重要な意味があります。いよいよ地元では三里塚と芝山の反対同盟が横芝まで拡大して新しい三里塚闘争が始まろうとしています。第3滑走路建設をめぐる住民の怒り爆発です。その前段では安倍政権が進めている選択と集中なるもので、第3滑走路以前に地域がメチャクチャに破壊されていたという現実があります。次から次へと小学校と中学校が撤退し住むことができないような現実。それに加えて第3滑走炉をつくるという騒音と地獄のような現実。つまりこれは安倍政権が進めている政策の縮図で

新しい三里塚闘争の始まり

 「ここで三里塚闘争が新しい一歩を進めて安倍政権を撃っていくということが、この戦争と改憲に向けたガタガタの安倍政権を倒していくという重大な闘いになると、あらためて決意をしています。その先頭に市東さんが立っています。安倍政権はボロボロに負けたがゆえにこの秋、臨時国会で改憲案なるものを提出し、あくまでも突き進むといっています。2020年に新憲法施行するといっています。この1年、日本の腐りはてた社会の在り方をひっくり返していく、そういう本当の意味で目の色を変えて闘い抜かなければならない決戦がこようとしている。その先頭に反対同盟がたっています。動労千葉も同じ決意で闘います」と、連帯のあいさつを行いました。
 デモ終了後、市東さんの農作業場に移動して樫の木まつりが開かれました。手作りの料理や、差し入れのつまみなどを囲みながら、参加者からの挨拶、歌などで三里塚の新たなひとときを過ごしました。
 樫の木まつりの最後に、市東さんが「(農地取り上げの)最高裁判決以降に、ここでまた、このような祭りができることは本当にうれしい。樫の木まつりは大成功」と、しめくくりました。10月の全国総決起集会は8日(日)です。




内房線と地域を守る会が署名要請行動

 内房線と地域を守る会が7月7日、9日と館山駅頭で署名とアンケート調査を行った。関心は高く、3月のダイ改からいっそう不便になったという声が多数寄せられた。


http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8307/ 
(毎日新聞(17年7月11日付け)
 
日刊動労千葉 第8307号へのリンク

2017年7月11日火曜日

日刊動労千葉 第8306号

外周地域での エルダー雇用先を確保せよ!
定年延長と65歳まで働ける職場と労働条件を確立しよう

ウソを並べて配置を拒否

 動労千葉は、今年度のエルダー希望者について、木更津支部3名 、幕張支部1名、佐倉支部1名が雇用契約を結ばず、再提示を求めて闘ってきた。
 CTS木更津事業所に関して、常時要員を公募していることに加え、3月末には木更津事業所で1名が退職したこともあって、1名は木更津事業所に再提示することが確認された。しかしJR―CTSは、5月になって「木更津にはエルダーが就労すべき勤務種別がない」というウソを並べてそれを覆いした。
 エルダーを配置することは十分できたにも関わらず、動労千葉組合員が木更津事業所で多数を占めてしまうことを恐れて配置を拒否したのだ。

「雇用先はない」は全くのウソ

 これまで、JR千葉支社は外周区へのエルダー希望を出すことさえ拒否し、遠距離通勤を強制してきた。その結果やむなく退職に追い込まれた仲間が、既にたくさんでている。
 なぜ「外周地域に雇用の場がない」と言い張り続けるのか。千葉支社はその具体的根拠を何一つ示していない。
 木更津、館山のCTS事業所の社員数は総勢58名。一の宮・鴨川のCTS事業所の社員数は50名、成田・成田空港事業所は69名。銚子事業所は22名の規模業務がある。外周区全体のCTS事業所社員数の総勢173名だ。つまり、それだけの仕事が外周区にあるということだ。さらに、全てのエリアで募集を出している。「外周区の雇用先はない」は全くのウソなのだ。

組織の総力をあげた闘いを

 「エルダー新提案」を受けて現場で最大の問題になるのは、この間JRが外周地域でのエルダー雇用先の確保を意図的に拒否し続けていることだ。
 外周区での雇用先の確保のために、これまでの構えを根本から替える決意で組織の総力をあげた闘いを展開しなければならない。
「勤務種別がない」などとウソまでついて木更津事業所の配置を拒否したことに謝罪するまで徹底追求しなければならない。
 定年延長と65歳まで働ける労働条件確立、全面外注化・分社化と転籍強制粉砕に向け、全力でたちあがろう。

日刊動労千葉 第8306号へのリンク

2017年7月10日月曜日

2017年7月8日土曜日

日刊動労千葉 第8306号

外周地域での エルダー雇用先を確保せよ!
定年延長と65歳まで働ける職場と
労働条件を確立しよう

ウソを並べて配置を拒否

 動労千葉は、今年度のエルダー希望者について、木更津支部3名 、幕張支部1名、佐倉支部1名が雇用契約を結ばず、再提示を求めて闘ってきた。
 CTS木更津事業所に関して、常時要員を公募していることに加え、3月末には木更津事業所で1名が退職したこともあって、1名は木更津事業所に再提示することが確認された。しかしJR―CTSは、5月になって「木更津にはエルダーが就労すべき勤務種別がない」というウソを並べてそれを覆いした。
 エルダーを配置することは十分できたにも関わらず、動労千葉組合員が木更津事業所で多数を占めてしまうことを恐れて配置を拒否したのだ。

「雇用先はない」は全くのウソ

 これまで、JR千葉支社は外周区へのエルダー希望を出すことさえ拒否し、遠距離通勤を強制してきた。その結果やむなく退職に追い込まれた仲間が、既にたくさんでている。
 なぜ「外周地域に雇用の場がない」と言い張り続けるのか。千葉支社はその具体的根拠を何一つ示していない。
木更津、館山のCTS事業所の社員数は総勢58名。一の宮・鴨川のCTS事業所の社員数は50名、成田・成田空港事業所は69名。銚子事業所は22名の規模業務がある。外周区全体のCTS事業所社員数の総勢173名だ。つまり、それだけの仕事が外周区にあるということだ。さらに、全てのエリアで募集を出している。「外周区の雇用先はない」は全くのウソなのだ。

組織の総力をあげた闘いを

 「エルダー新提案」を受けて現場で最大の問題になるのは、この間JRが外周地域でのエルダー雇用先の確保を意図的に拒否し続けていることだ。
外周区での雇用先の確保のために、これまでの構えを根本から替える決意で組織の総力をあげた闘いを展開しなければならない。
 「勤務種別がない」などとウソまでついて木更津事業所の配置を拒否したことに謝罪するまで徹底追求しなければならない。
 定年延長と65歳まで働ける労働条件確立、全面外注化・分社化と転籍強制粉砕に向け、全力でたちあがろう。

日刊動労千葉 第8306号へのリンク

闘いなくして安全なし No.126

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFd0hxcVZUa2NzYVE/view?usp=sharing


乗務手当廃止・別会社化が狙い
エルダー業務範囲拡大提案
さらなる合理化・労働強化と一体の攻撃

 6月9日、 「エルダー社員の会社における業務範囲拡大」が提案されました。これは、あらゆる鉄道業務の全面外注化、乗務員の別会社化・転籍まで行き着く重大な攻撃です。

乗務員の別、あらゆる鉄道業務の全面外注化

 「エルダー社員をJR本体に配置することもある」という提案の背景には、車掌などの深刻な要員不足という事情があります。
 しかし、目の前の要員不足をこんな手段でごまかしても、根本的には解決しません。国鉄採が65歳に達した後の職場がどうなるのかも、何一つ説明されていません。
 さらに、他支社では車掌だけでなく、すでに運転士不足にも陥っています。千葉支社においても、今のペースならば1、2年後には運転士が不足する事態になります。
 しかし、この要員不足は、鉄道業務の外注化をどんどん進めた結果です。それは外注化に手をつけた時から分かっていたことです。
 この提案は、すべての業務の外注化が完了するまでの間、最悪の手段で外注化の矛盾を乗り切ろうというものです。 実際、会社は「水平分業が前提」と繰り返しています。

乗務手当廃止は別会社化への道

 会社は、エルダー社員の超低賃金で、現役と同じ勤務種別を適用するといっています。乗務行路はダイ改のたびに長大化し堪え難いものになっています。それを60歳をこえた者にも適用するなど、常識外れのやり方です。
 短日数勤務の適用もあります。しかし、ルダー社員を標準数として数えれば、事実上の要員削減になります。その矛盾はすべて現役世代にのしかかることになります。
 そこから、乗務員の労働条件解体に進むことも間違いありません。とりわけ、乗務手当廃止は、10年前のライフサイクル制度提案当時から、会社が公然と語っていたことです。
 「乗務員だけ特別に手当があるのは時代遅れ」として、運転士・車掌と駅員を同列に置く。それは、すでに次々に進められている駅業務外注化に続き、乗務員の全面外注化・別会社化への道を開くものです。

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2017年7月7日金曜日

外注化阻止ニュース 第327号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka327.pdf


千葉支社提案
2駅外注化・5駅窓口閉鎖

八街・姉ヶ崎の2駅をJESSに業務委託
飯岡・安房小湊・上総湊・岩井・久留里駅 みどりの窓口廃止
11駅の営業時間短縮と稲毛駅の旅行センター窓口を廃止


 JR千葉支社は6月29日、八街駅と姉ヶ崎駅の2駅を9月1日から東日本ステーションサービス(JESS)に委託するとの提案を行いました。
 これに加えて5駅の「みどりの窓口」閉鎖と、11駅の営業時間短縮(10月1日)、稲毛駅旅行センターのローカウンター廃止(18年4月1日)を提案しました。
 千葉支社は、〈運転取扱駅ではない〉〈乗客の利用が少ない〉〈人身事故が少ない〉を業務委託の理由としています。人身事故が発生した場合は、管理駅(佐倉駅、五井駅)で対応するとしています。
 みどりの窓口の閉鎖は、1日の発券枚数が少ないことを理由としており、廃止後は、乗車票を出し近隣駅で購入してもらうと説明しています。営業時間の短縮も利用客数が減少したことを理由としてあげています。現行営業時間は午前7時前後ですが
短縮後は9時からとなります。
 利用者が減ったことを理由に委託や閉鎖を進め、利用者減少に拍車をかけるやり口です。

業務委託と窓口閉鎖で16人の要員減

 要員関係については、業務委託により管理▲2人、一般▲10人、旅行センターローカウンター廃止により管理▲1人、一般▲6人となり、合計で管理▲3人、一般▲16人になるとの説明です(左表を参照)。

別会社化と転籍に向けた動き

 4月1日現在の千葉支社の駅業務体制は直営53駅、委託66駅、簡易委託4駅、無人34駅、合計157駅。すでに直駅は3分の1を割り込んでいます。今回の提案は、水平分業の深度化そのものであり、別会社化―転籍に向けた動きです。
 JR東日本は駅業務外注化を直ちに中止しろ!

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2017年7月6日木曜日

日刊動労千葉 第8305号

千葉支社 2駅外注化と5駅の窓口閉鎖等提案

◎八街、姉ヶ崎の2駅をJESSに業務委託
◎飯岡、安房小湊、上総湊、岩井、久留里の各駅のみどりの窓口を廃止
◎11駅の営業時間短縮と稲毛駅の旅行センター窓口廃止


 6月29日、JR千葉支社は、八街駅と姉ヶ崎駅の2駅を9月1日から東日本ステーションサービス(JESS)に委託するとの提案を行ってきた。
 さらに、5駅のみどりの窓口閉鎖と11駅の営業時間短縮(10月1日)、稲毛駅旅行センターのローカウンター廃止(18年4月1日)を提案してきた。
 提案の主な内容は以下のとおり。

業務委託と旅行センターの窓口閉鎖で16名の要員削減!
【駅業務の委託について】
◎委託駅 八街駅、姉ヶ崎駅
※委託先 東日本ステーションサービス
※委託理由として千葉支社は、運転取扱駅でないこと、乗客の利用が少ないこと、 人身事故が少ないことを上げており、人身事故が発生した場合は、管理駅(佐倉 駅、五井駅)で対応するとしている。
※今回の提案に伴い委託対象となる駅に勤務する者に対しては、今後面談を実施し、 異動等の希望を把握するとの説明も行ってきた。
※実施時期 9月1日予定。

【みどりの窓口閉鎖について】
◎飯岡駅、安房小湊駅、上総湊駅、岩井駅、久留里駅
※久留里駅はJR直営、それ以外はJESSに委託済み。
※廃止の理由として千葉支社は、1日の発券枚数が多くて30枚程度(安房小湊)で あり、廃止を判断した。廃止後は、乗車票を出すので、近隣の駅で購入してもらうことになるとの説明を行ってきた。
※窓口は閉鎖するが、要員については削減しないとしている。
※実施時期 10月1日予定

【営業時間の短縮について】
◎松尾駅、干潟駅、飯岡駅、松岸駅、八積 駅、太東駅、安房小湊駅、上総湊駅、岩井駅、安食駅、下総松崎駅(全て委託駅)
※営業時間短縮の理由について千葉支社は、利用客数が減少したことをあげている。
※現行営業時間
 松 尾 7時00分~17時45分(長日勤)
 干 潟 7時15分~17時30分( 〃 )
 飯 岡 7時15分~17時30分( 〃 )
 松 岸 7時05分~18時20分( 〃 )
 八 積 7時05分~18時20分( 〃 )
 太 東 7時15分~18時30分( 〃 )
 安房小湊7時25分~17時40分( 〃 )
 上総湊 6時45分~17時30分( 〃 )
 岩 井 6時45分~17時00分( 〃 )
 安 食 6時00分~0時35分(泊勤務)
 松 崎 7時05分~18時20分(長日勤)
※短縮後の営業時間
 9時00分~17時30分
※営業時間短縮により、泊勤務の安食駅に ついては日勤勤務に変更するとし、要員関係については、JESSで検討しているとの説明を行ったきた。
※実施時期 10月1日予定。

【旅行センターローカウンター廃止について】
◎稲毛駅(4窓口)
※廃止の理由として千葉支社は、千葉以西の駅で収入が一番低い(80万円程度)ため廃止するとしている。
※実施時期 18年4月1日予定。

【要員関係】
※要員関係については、業務委託により管理▲2名、一般▲10名、旅行センターロー カウンター廃止により管理▲1名、一般 ▲6名、合計管理▲3名、一般▲16名になるとの説明を行ってきた。(左表参照)

【千葉支社の駅業務体制】(4月1日現在)
※直営53駅、委託66駅、簡易委託4駅、無人34駅、合計157駅。

 今回の提案は、水平分業の深度化そのものであり、別会社化ー転籍に向けた攻撃だ。
JR東日本は駅業務外注化を直ちに中止しろ!

日刊動労千葉 第8305号へのリンク

2017年7月5日水曜日

日刊動労千葉 第8304号

賃金差別容認の不当判決弾劾!
6/29 4月退職者期末手当差別事件 判決

 6月29日、4月退職者だけが夏季手当を受け取れない重大な賃金差別の撤廃を求める訴訟の判決が、東京地裁民事第36部の吉田徹裁判長によって行われた。判決内容は、4月退職者に対する賃金差別を容認するという不当極まりないものだ。われわれは吉田徹裁判長による不当判決を徹底的に弾劾する!

会社主張を丸呑みした不当判決

 判決は結局のところ、「期末手当は賃金ではない」「基準日に在籍していなければ支給されないのは当然」「差別ではない」というものだ。
 期末手当は、「基本的には支給対象期間の勤務に対応する賃金」であり、「生活補填的意味」も持つというのが常識だ。
 しかし、裁判所は「期末手当は賃金」という常識を完全に無視した。労働の対価ではなく、「これまでの労働に報いてさらにはげますためのもの」であり、「将来の意欲向上や貢献への期待」の要素もあるとしている。
 そして、夏季手当が6月、年末手当が11月という明らかに偏った基準日もただ「支給日に近接」していれば良いとして、「不合理とはいえない」と会社の主張を丸呑みした。会社が年末手当の基準日を変更しながら夏季手当の基準日を変更しなかった経緯もまったく無視した。
 何より、4月生まれ退職者への賃金差別について、「他の月の退職者も、調査期間中に就労していても受け取れない部分がある」として、差別の事実を認めなかった。
 また、裁判長は判決文でわざわざ国鉄時代との関係にふれ、「JRは国鉄とは全くの別法人」「それは公知の事実だ」と述べた。JR貨物の規定や、退職後の生活や賃金激減も、「関係ない」と切り捨てた。

会社自身が賃金差別を認めている!

 しかし、判決で触れられなかった部分にこそ真実がある。同一年度の中で、4月生まれの者だけが唯一期末手当を一切受け取れないのだ。それも、わざわざ6月と11月という矛盾した基準日に変更しておいてだ。これが賃金差別でなくて何だというのか!
 この事実に追いつめられたからこそ、会社は6月9日の「エルダー社員の会社における業務範囲拡大と労働条件の一部変更について」提案で、精勤手当の基準をJRと統一し、「定年退職前の社員の期間及びエルダー社員の期間にわたる場合、一つの期間として通算する」と言わざるを得なかったのだ。
 裁判長は、初めから結論ありきで会社の主張を丸呑みし、都合の悪い真実にフタをしてまで賃金差別を正当化したのだ。こんな不当判決を許すことは絶対にできない。われわれは、即刻控訴し、賃金差別撤廃まで闘い抜く。

2017年夏季物販
物販オルグ・販売取り組みの強化かちとろう

 組合員のみなさんの2017年夏季物販の取り組み、全国オルグへの日々の奮闘、本当にありがとうございます。
 6月11日、国鉄闘争全国運動の全国集会が1600人の結集でかちとられ、国鉄闘争の新たな発展に向けた闘いも開始されました。戦争が現実のものになろうとする中、戦争と民営化と対決する階級的労働運動の復権は、重要な課題です。戦後最大の労組破壊攻撃であり戦争・改憲に向けた攻撃であった国鉄分割・民営化との闘いの重要性はますます高まっています。
 物販は、闘う全国の仲間との連帯と団結を勝ち取る原動力であり、その売上を基盤として動労千葉の解雇者を守り共に支えあう闘いです。
 物販オルグ・物品販売の取り組みのさらなる強化に向け、全組合員の支援・協力をよろしくお願いします。

2017年7月1日土曜日

日刊動労千葉 第8308号

第19回動労総連合・強制出向無効確認訴訟
「出向期間3年」「雇用の場の確保」のウソ、
偽装請負が明らかに
外注化・出向命令は無効だ!

 6月7日、第19回出向命令無効確認訴訟が行われ、出向者当該を先頭に、各支部組合員、支援の仲間が結集して裁判闘争を闘い抜いた。

反論できず、開き直るしかないJR

 はじめに組合側の準備書面に基づき弁護団から、出向命令が「実質転籍」であること、出向協定も本人同意もないこと、必然的に偽装請負が行われることなどを明らかにした。
 組合からは、関副委員長、動労水戸の石井委員長、動労連帯高崎の漆原委員長が意見陳述を行った。関副委員長は、外注化による安全破壊や偽装請負の実態、JRによるスト破りでスト権が侵害されていることを述べた。また、昨年12月に習志野運輸区で通告を受けずに入換を開始したために防護無線が発報される事態となったことをあげ、「情報の連絡と同じなどと言えないことは明らか」と断じた。
 会社側弁護士の意見陳述では、なんとこれまでの「出向期間は原則3年」という主張を投げ出し、「10年で出向を解消する計画」といいだした。10年ということは、国鉄採のほとんどは定年まで出向だ。初めから出向から戻すつもりも、計画もない実質的転籍だと自白したのだ。 また、出向の必要性についても、「通常の配転と同じ」「職場も仕事も変わらないから問題ない」という。ならば、なぜ出向させる必要があるのか? 何の理由も主張できなかった。
 安全破壊については、実態を職場から突きつけられて、「針小棒大にいっている」と事故が起こっている現実から逃げることしか出来ず、偽装請負についても、「それを目的にしたわけではない」という反論にもならない反論を持ち出している。証人尋問をはじめ、職場の実態を直接突きつける闘いが、会社を反論もできず、開き直るしかないところまで追い詰めたのだ。

裁判闘争の総括・討論会を開催

 裁判の後には、「出向無効裁判の闘いが切り開いたもの」と題して、この間の裁判闘争で切り開いた地平についての総括・討論会が行われた。裁判での意見書を執筆していただいた近藤昭雄中央大学名誉教授にもご参加いただき、弁護団や組合員、支援の仲間が結集した。
 はじめに弁護団から感想が述べられ、口々に「会社は反論できないくらい追い詰められている」「闘ってきた成果」「社会的に意味のある前進をかちとったと思う」と裁判闘争で会社を追い込んできた勝利感に溢れた発言が行われた。
 その後、近藤名誉教授から発言いただき、支援の仲間を交えて発言・討論が活発に行われた。
 裁判は結審を迎え、判決日は10月10日16時から東京地裁527号法廷にて行われる。
 しかし、結審後に会社が提案した「エルダー社員の会社における業務範囲拡大」提案は、「雇用の場の確保が外注化の目的」という会社の主張の根本を覆す重大な内容だ。審理再開の申し立ても含め、最後まで会社を徹底的に追及して闘う。外注化・強制出向粉砕、分社化・転籍阻止へ全力で闘い抜こう。

総括・討論会の近藤昭雄中央大学名誉教授の発言

 一番強調したことは、労働は労働者の主体的営みだということです。偽装請負も人身売買と同じようなものです。合理化の過程では労働者をコマのように使い、労働組合が唯々諾々と従ってきた。出向は、「あなたのところで働く」と約束したのに、「こっちの会社で働け」といかされるものです。これには労働者の同意が必要です。普通の債権のように譲渡が自由なら売られ売られて、人身売買的な結果を生みます。 今回は、働く場所も賃金も変わらない。だったら、なぜ出向させるのか? 出向させた会社が賃金を払うなんて、あまり聞いたことが無い。では、何のための出向か。労働者をコマみたいに扱い、こき使うということです。みなさんは、これに反対している。だから、この出向問題は反合闘争の一つの形で、大事だと思っています。
 結論は終わるまで分かりませんが、会社の最終準備書面は極めて迫力のない、支離滅裂な主張だと思う。しかし、裁判の結果以上に、出向問題を現代における反合理化闘争として、第2の分割・民営化攻撃との絡みの中で闘っていく意味は極めて重要です。

日刊動労千葉 第8308号へのリンク