2017年7月27日木曜日

外注化阻止ニュース 第330号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka330.pdf


賃上げし要員の確保を
現場は人手不足で会社は数千億円の利益

 人手不足が一段と深刻化しています。
 5月の有効求人倍率は1・48倍。仕事を求める人ひとりに対し求人が1・48社。バブル期の最高1・46倍を上回っています。
 ヤマト運輸などの宅配業界では、サービス残業と人手不足が深刻化し、ネット通販アマゾンでは、商品はあっても「運ぶ人」がいない状況です。ファミレスや牛丼チェーンが24時間営業を取りやめ、コンビニもいずれ深夜営業は成り立たなくなるとも言われています。
 建設業や、医療・介護業界も人手不足が深刻となっています。

人手不足でも賃金が上がらない!

 ところが、人手不足にもかかわらず賃金がほとんど上がっていません。経済学の教科書では、人手不足になれば労働市場のメカニズムで賃金は上昇すると書いてありますが、まったくそうはなっていません。
 安倍首相は、雇用者数が増えたことはアベノミクスの成果だ、と言っています。しかし、その実態は、65歳以上の雇用と中高年の女性の非正規雇用が増えているだけです。確かに、人手不足によってわずかに賃金の上昇傾向はあるのですが、それ以上に非正規雇用が拡大しているため、賃金平均が上がらないのです。

人手不足でも賃金を買い叩くJR

 現場で誰もが感じているように、人手不足の最大の原因は低賃金です。企業が安く労働者を使うので職場に人が集まらないのです。
 JR千葉鉄道サービス(CTS)でも、人手不足が慢性化しています。人手不足を解消するために必要なことは、現場の労働者に耳を傾け、正当な処遇をすることです。何よりも賃金を上げることです。
 今年3月のJR東日本の連結決算は、売上高が前期比0・5%増の2兆8808億円、最終利益は13・3%増の2779億円です。
 本来は賃金となるべき部分を押さえ込んで数千億円の利益をあげているのです。JRは、人手不足でも賃金を買い叩き、ボロ儲けしているのです。
 株主への還元をやめれば、いくらでも賃上げし、働く人を確保できます。JR東日本とCTSは今すぐ賃金を上げろ!

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