7・4国鉄集会 講演
武建一 関西地区生コン支部委員長
関 道利 動労千葉委員長
関生弾圧と労働運動の展望を語る
武 建一 連帯ユニオン関西地区生コン支部委員長
関西生コン支部とは、階級性と大衆性を結合した階級的な観点で闘う組織であり、社会的な任務を3つ考えている。
社会的な3つの任務
1.. 経済闘争をしっかり闘う。
資本は、複雑な賃金体系で労働者が競争し合うような制度を導入する。資本にとって支配しやすくなる賃金構造を関生は認めない。年功序列型賃金ではなく、春闘で賃金を決めるやり方、産業別、業種別的な賃金制度を実施してきた。また、産業別福祉制度として、一人当たり年間15万の福祉基金を支給させ、雇用政策としては、労働組合の推薦する労働者を雇用することを会社に義務付け、年間休日が125日、有給休暇あわせ150日など、経済闘争においては他に誇れる制度が確立できたと自負している。
2.政治闘争
年金改悪とか税金、金融政策など、政治課題は私たちの生活に直結する。それらに対する提言、加えて、政治反動の象徴である戦争政策=反戦平和の闘いを一貫して追及してきた。
3.思想闘争―物の見方、考え方、社会の発展法則、マルクス経済学を学ぶ。これを通して労働者としての階級性を身につける。労働学校を開設して、中小の経営者も一緒になって学べるようにしてきた。また、職場における権利侵害を一切認めない。やくざや権力の導入に一歩も引かない。やられたらやり返す。また、不当労働行為の「やり得」を認めない。企業に二度と不当労働行為は得策ではないということを強制していく。今回の弾圧はそれを狙って来た。
交渉も、個別もするが集団交渉を行う。そのためには産業構造を民主的に改革していく産業政策が必要。労働者にとって働きやすい環境のためには、中小企業は大企業の収奪構造に対して、労働組合との連携協力を展望した政策をつくる。
ストライキこそ労働者にとって最大の有力な武器。集中的な抗議行動や自動車パレードなど大衆行動を組織・展開する。活用できる法制度はおおいに活用する。行政交渉、国会請願なども活用し運動展開する。
国鉄闘争―労働運動再生の起爆剤
国際連帯を強化することが大事。国内では、みなさんと11月労働者集会を20年以上毎年やっているが、これは日本労働運動の再生にとって大きな起爆剤となるのではないか。一層強化していかなければならない。特に国鉄労働者の闘いを勝利させていく。4党合意はJRが雇用責任を負わないとんでもない合意だった。しかし、断じてそれを許さないという闘いは力強く全国に発展している。
日本労働運動再生の大きな中心的な役割を担っているのがこの国鉄労働運動の闘いだ。
資本主義が限界にきている。人類の長い歴史において資本主義はごく短い間の制度であり、永遠不滅でない。労働者と資本家との階級対立が不可避だ。コロナ禍のなかでそれが鮮明に現れている。業種別、産業別的な組織形態を形成し、あるいは人権擁護の闘いなどを全国に発展させていく運動が求められている。
国鉄分割・民営化型の大攻撃に立ち向かう 関 道利 動労千葉委員長
JRの「柔軟な働き方」という提案に職場には衝撃が走っている。鉄道の現業部門のすべての職名を廃止し、駅や運輸区という現業機関を統合し、そこに駅店舗など生活サービス部門なども融合する。勤務は毎日の仕事がクルクルと変わっていく姿だ。「偽装請負」等の制約を解体し、現業すべての分社化・転籍を一挙に進め、大規模な外注化、労働者の総非正規職化・低賃金化の攻撃だ。月60時間までグループ会社での「副業」制度も始まった。さらに、大規模なワンマン化・車掌廃止のすさまじい拡大。駅では「みどりの窓口」の7割廃止、休業・一時帰休を「指定」できる就業規則の改悪、またCTSでも、労働者を徹底的に愚弄した「同一労働同一賃金」対応が強行されている。こんな非人間的なやり方は、JRで働く労働者をボロボロに破壊する。怒りの声は必ず噴き出す。安全の崩壊、重大事故が激発する事態を生み出し、技術継承が断絶する。先日の山手線・渋谷変電所の事故はその一端を示している。
1981年の第2臨調設置-国鉄分割・民営化から始まった日本における新自由主義政策は、自らが生み出した矛盾によって全面的な崩壊過程に入っている。 職場・産別・地域、様々な運動の中で、敵の矛盾・弱点がどこにあり、味方を団結させることのできる方針・展望がどこにあるのかを必死につかみとって具体的な闘いに組織しよう。労働者が団結できる条件は急速に煮つまっている。新自由主義に断を下す労働運動をつくりあげよう。
融合化攻撃と対決し、闘いで鉄道を取り戻そう
動労千葉は融合化攻撃に対し、外注化阻止闘争、反合・運転保安闘争の再構築、そして組織拡大闘争への総決起をもって立ち向かう方針を決定した。検修・構内外注化攻撃が完全に破たんし業務を回せなくなっている現実の中、70歳までの雇用努力の法制化にも係わらず、65歳以上の雇用延長を拒否するJR-CTS双方に対し不当労働行為の申し立てを行う。
CTS職場代表選挙では、幕張事業所での勝利に続き、津田沼事業所でも3回の投票で、接戦の末、勝利した。さらに木更津事業所での若い仲間の結集。労組過半数代表に飛躍する組織決戦をやりぬき、外注化-融合化攻撃を粉砕する。
融合化攻撃はJR東日本の約3割を占める乗務員の大リストラが焦点だ。ワンマン化・車掌廃止反対闘争を職場の闘いと地域ぐるみの闘いを結合して全力で強化する。闘いによって鉄道を取り戻す。これは新自由主義に対抗しうる労働運動の構想をつくりあげることをかけた闘いだ。さらに、国鉄1047名解雇撤回闘争の「勝利へのあと一歩」をつめきる闘いを強化する。
敵の攻撃は矛盾に満ちている。動労千葉のような小さな労組の闘いでも労働者が団結を守り、本気で闘えは資本の思い通りになどさせない力をもっていることを示してきた。労働者の反撃があれば、攻撃は必ず破たんする。必要なのは労働組合の再建だ。関生弾圧を粉砕するために全国の力を結集しよう。改憲と戦争の危機に立ち向かおう。