始まった新自由主義の大崩壊
時代は動き出した!
今こそ新自由主義を終わらせる
労働運動の再生を!
11月労働者集会へ全力で闘おう!
新自由主義の大崩壊が始まっている。われわれの努力次第で労働運動を甦らせることができる時代が到来した。今こそ新自由主義を終わらせる労働運動の再生を!
始まりは第二次臨時行政調査会
日本における新自由主義攻撃は国鉄分割・民営化によって本格的に開始された。この国鉄分割・民営化も、現在の医療崩壊に至る攻撃も、始まりは1981年、中曽根が行政庁長官の時代に設置された、第二次臨時行政調査会だ。「3K(国鉄、健康保険、米)が国を滅ぼす」という掛け声の下に攻撃は進められた。中曽根はこれを「静かなる革命だ」と言い、分割・民営化で20万人以上の国鉄労働者が職場を追われた。
そうした過程を経て、新自由主義は社会全体を飲み込んでいった。労働者を痛めつけ、社会を破壊して暴れまわった。国家・地方公務員は半減し、2100万人が非正規に突き落とされた。しかし、新自由主義は自ら矛盾を生み出し、完全に行き詰っている。
新自由主義の破綻が明らかに
そこにコロナ禍が襲い、新自由主義の破綻を誰の目にも明らかにした。
何より医療の崩壊だ。全国に9700床確保されていた感染症病床は1700まで激減し、825箇所あった保健所は472箇所に削減されてきた。医療従事者はコロナ以前から徹底した要員削減、過労死ライン以上の労働時間などの中におかれてきた。政府は全国424の公立・公的病院の統廃合を掲げ、民営化を推し進めた。その結果、コロナ禍で「入院率1割」という状況にまで陥ったのだ。
だが医療崩壊をもたらした構造を改めるどころか、さらなる民営化と病院統廃合、医療従事者の〝戦時徴用〟を進めようとしている。
郵政は今年10月から土曜配達を休止すると発表した。それに伴い深夜勤が廃止される。夜中一睡もさせずに働かせる深夜勤は、郵政合理化の決定打だった。その結果増えた非正規労働者は、深夜勤があってはじめて生活できる状態に置かれた。それを廃止するということは、郵政の6割を占める非正規労働者の生活が成り立たなくなるということだ。
09年に始まった教員の免許更新制度は廃止されようとしている。これは教育労働者を支配する武器だった。しかし、こうしたことを通して現場を徹底して攻撃した結果、あまりの過重労働の中で教員のなり手がいなくなる事態を生み出した。廃止せざるを得なくなったが、廃止したからといって教員のなり手が集まるわけではない。
新自由主義の核心として行われた攻撃が次々に破綻している。すべてが崩れ落ち、新しいものを作るほかないところに来ている。
そして、こうした危機は国家主義と大軍拡、戦争の危機を深めている。それは日米首脳会談を契機に、「台湾有事」での安保戦争法発動のシナリオを描くなど、決定的にエスカレートしている。
分割・民営化体制の崩壊
JRで起きていることも、30数年に及ぶ分割・民営化体制の全面的な崩壊だ。北海道では、赤羽国交大臣が視察に行って、「本州とは全く状況が違う」「JR北海道の支援はローカルルールを考えなければいけない」と発言している。本来なら東京で記者会見を開いて発表すべき内容だが、あえて「視察」という形にしたのは政治問題にしないためだ。
すべてを切り捨てていきながら、地域の怒りを前に潰すに潰せない。民営化体制の破綻を認めるわけにもいかない。分割・民営化体制が、それほどの危機を迎えているということだ。JR東日本の「融合化」提案も、この破綻をもたらした新自由主義を、さらにエスカレートさせて突き進もうというものだ。
労働運動再生の新たな出発点
だが、われわれの足元でこの破綻・崩壊が進んでいるということは、われわれの闘いが時代を動かす可能性を持つ情勢になったということだ。11・7労働者総決起集会を労働運動再生の新たな出発点としてかちとろう。集会の成功に向けて全力で闘おう。
2021年11月7日(日) 正午
東京・日比谷野外音楽堂