3月ダイ改―鉄道の歴史始まって以来の大転換攻撃に
ストライキで反撃にたとう!
融合化・職名廃止やめろ
組合 職名廃止は「運転も駅もやらせるから個別の名前はいらない」ということか。説明を見ると専門職をなくすということだ。専門的な技術の継承は鉄道会社の一番の基本だ。
会社 全員が毎日違うことをやれるかと言うと、実際問題として難しい。専門家がいないとは言い切れない。
組合 現場からすれば、「今度は企画をやらなきゃ」「何か考えなきゃ」ということが増えていく。乗務中にそういうことが増えるのは問題だ。
融合化はJRで90年代にもやった。西日本は尼崎事故、北海道は保線区での改ざんに行き着いた。教育のあり方、要員削減が問題になった。そういう経緯があるのに、それ以上のことを東日本がやるのか。
会社 そうならないようにしていく。
組合 1年目に問題が出なくても、将来を考えればそうだ。上手くいかなければやめるのか。
会社 その時々の判断だ。状況に応じて組織ができていく。
組合 木更津について、統括センター設置で駅員、運転士、車掌の要員はどうなるか。
会社 車掌の臨時行路を定時行路に変更した分が増になっている。駅員や運転士は増減なしだ。
組合 一つのダイヤで「駅」「乗務」「草刈り」といったものはないのか。
会社 定期行路でいうと、今回のダイ改ではない。やることはあるかもしれないが、現時点で予定しているものはない。
組合 今でも精一杯の状況なのに、運転士に案内設定もやらせるという。負担が増えればミスも増える。融合化は事故に繋がりかねない。
会社 社員から「いろんなことをやりたい」という声が出ている。
組合 運転士ならずっと運転士をやりたいという人が圧倒的に多い。業務融合・職名廃止を中止すべきだ。
ジョブローテーションを廃止せよ
組合 車両も運転士も希望しないのにジョブローテーションだといって異動させられている。組合としてこんなことは絶対反対だ。
組合 内容的に統括センター・業務融合と重なるのでは? この施策が進むとジョブは必要なくなるのか。
会社 そういうこともありうる。
組合 保線や電気は別なのか。
会社 そうだ。すべて一緒にすることは難しい。駅と乗務員を融合させるということが基本的な考えだ。
組合 運輸区と駅の融合も本来「難しい」はずだ。運転士・車掌の仕事は事故がつきまとう。駅の仕事でもさまざまなことがある。企画業務でもミスや失敗も出てくる。本当に運転士、車掌が色んな仕事をやる中で事故が減るのか? むしろ事故が増える。ジョブローテーションも廃止すべきだ。
ワンマン運転を中止せよ
組合 ワンマン列車の乗客が多くて大変なことがある。どう考えているか。
会社 内房線でワンマンの筋を4両編成にした。もともと131系だったところ、現行は臨時列車で209系で走っている。ワンマンからの見直しをした。車掌の行路も臨時でやっていたが、今回のダイ改ではこれを定期にする。利用状況が多い状態が続いていることを勘案した。一定期間以上、そういう状況が続くことは輸送、運輸の方で議論になっている。
組合 利用状況によってはワンマンを解消する場合もあるということか。
会社 そうだ。ワンマン化は今後も検討していく。
組合 安全上の問題について、現状で問題ないという認識か。
会社 乗務員の訓練は行った。車両も設備を付けた。現状で運行の安全は確保できている。事象が出てきた場合にはそれへの対応は検討する。
組合 列車とホームの段差があるなどの問題点は訴えてきた。それを踏まえての回答か。
会社 そうだ。現状で安全が確保されて運行されているという認識だ。
組合 ワンマンでは見る目が一人分減る。危ない芽を一つ潰せれば事故などを未然に防げるが、それをあえて削っている。「赤字だから仕方ない」ということか。
会社 安全は確保されている。
組合 現実に太東駅で乗客が骨折する事故が起きている。ワンマンでは運転士が車掌の仕事もやる。その中で起きた事故だ。今後も起こることが予想される。どう考えているのか。
会社 ワンマンを導入したらそれで終わりではなく、利用状態の確認もある。千葉では支社運輸部、ワンマン担当乗務員区所、幕張車両センターでワンマンのプロジェクトチームを組んで、月1~2回意見交換を行って問題点や声を吸い上げている。今後も成田線など拡大を進めていく。
組合 接続や乗り継ぎなどで不便になっている。乗りにくくなれば乗客がさらに減る。
会社 声のすべてを反映はできない。
必要な要員数を示すべき
組合 回答に「必要な要員は確保していく」とある。運輸区関係でいうと、運転士も車掌も休勤がなければ回らない状況だ。どのくらい発生しているかは把握しているか。
会社 把握している。運転士養成は12月に見極めだ。その前は発生していたが、見極め以降は落ち着いている。波があることは見据えて行う。
組合 会社は「標準数を廃止する」というが、必要な要員数をきちんと計算し、それに対して十分な要員を確保すべきだ。「ギリギリ休勤で回ったからいい」という考えではダメだ。
組合 駅でも改札、出札どちらもやらせて効率化するといっていた。だが、そこで労働者が働いている。人間だからそうはいかないこともある。余裕を持った体制にすべきだ。それが安全に直結する。
派出廃止・削減について
組合 銚子派出廃止・鴨川派出削減とした理由は何か。
会社 銚子、鴨川での仕業検査がなくなった。乗務員勤務等の見直しもあり入出区作業が乗務員の行路内で行うことが可能になった。
組合 入換も乗務員にやらせるということは労働強化だ。そもそも外注化したのは会社だ。派出をJRに戻して、出向されている人を本体エルダーで戻して維持すればいい。
会社 本線乗務員も入換はやっている。ダイ改で列車本数が変わる時、輸送体系が変わった時は、入出区の作業本数が変わる。その時ごとに必要な作業をCTSと協議して、発注作業を決めていく。
組合 直営に戻す考えはないのか。
会社 現段階で発注している業務を戻す考えはない。今後どう変わるかはわからない。
組合 CTSを調整弁にしているのではないか。正社員なら簡単に切れないが、外注化して非正規にすれば、都合の悪いときは契約しなければいいという考えではないのか。だから、外注化はおかしいし撤回すべきだ。
会社 グループ一体で業務を行う。
獣害対策について
組合 行っている獣害対策は?
会社 獣害カメラの設置、近づいたときに圧縮空気を射出する装置の設置、忌避剤の散布、汽笛に反応して作動する装置などだ。報告や目撃情報に対応して、勝浦、御宿、浜金谷、竹岡近辺を中心に対策している。車両側にもスピーカーをつけている。
組合 現場としては草刈りと忌避剤が効果があるという印象だ。定期的にやってもらいたい。乗務員の判断で遅れることがあっても問題ないという確認で間違いないか。
会社 そうだ。危険を感じて減速するなどは問題ない。
70歳までの雇用延長を
組合 70歳までの就労機会確保について、「必要な対応について検討する」という回答だが、本社との交渉内容が支社に伝わっていないことがあった。連携はどうなっているのか。
会社 本社との交渉は聞いている。
組合 支社として、前回交渉から何か動いたことはあるのか。
会社 ない。
組合 勤務先がどう考えても働けないような場所ばかりだ。可能な職場が提示されないなら、「必要な対応を検討している」とはいえない。
会社 登録された職場はエントリーした人に一律に配信されている。
組合 本線エルダーが体を壊した場合、例えば構内へ異動するということもあるのか。
会社 検討するかどうかも含めて一概にはいえない。考えとしてありうる。
今後の検修職場のあり方
組合 今後の検修業務のあり方について、どういう構想なのか。
会社 検修業務は各支社に車両センターがあった。組織再編で首都圏は首都圏本部に一括する。各車両センター間で、支社を介さずに情報が得られる。管理関係もそうだが、情報伝達も早くなる。
組合 その場合、要員の管理などはどこが行うのか?
会社 首都圏本部だ。
組合 幕張車両センターでの仕事が減っているわけではない。要員として数名しか配属されていない。少なくなっている。
会社 採用数は厳しいところもあるが、採用は継続的に行っている。
組合 車両基地関係も将来変わると言われている。機械化を進め、新しい車両になれば要員も減らせるという考えか。
会社 システムは昔の車両と変わった。今後の車両がどうなるかはわからないが、仕事のやり方は変わってくるという考えだ。車両が変わった段階ではありうるが、今の段階で車両が変わるわけではない。
「2027」で機械化は打ち出しているが来年すぐと言う話ではない。車両職の教育は引き続き必要だ。
カメラ・カーテン・トイレ・体調不良時について
組合 監視カメラでなぜ詰所の中まで撮るのか。回答に「職場規律の厳正」とある。JR社員を取り締まるということか。
会社 千葉支社管内ではないが、詰所の中が荒らされたことがあった。
組合 勤務で出入りする人が誰かはわかっている。部外者を見張れば済むはずだ。
会社 人がいない時間帯も出てくる。
組合 そうなれば全部の場所につけるとなる。映像を見れる権限は誰にあるのか。
会社 見るのは関係した限られた人だけだ。車両搭載の防犯カメラは、会社が判断する。現場長だけでなく最終的には支社として判断する。
組合 運転台のカーテンについては、ずっと閉めるべきだと言ってきた。乗務員は後ろから見られるだけでも圧迫感がある。見えなくすることが一番いい。インターネット画像については引き続き対応すること。
会社 適切に対応する。
組合 ホームに乗務員用のトイレ設置を要求している。状況はどうか?
会社 新設の予定はない。駅のトイレもあるので指令に連絡して使ってもらいたい。
組合 乗務員にとって列車を遅らせるのは大変だ。女性の乗務員も多い。折り返し時間が短い箇所も多い。トイレがあると安心感がある。少なくとも各路線ごとに可能なところで設置すべきだ。今後も申し入れていく。
会社 社員の声も踏まえて検討する。
組合 体調不良について、当直で確認するなどの対応は必要だ。乗務員が、熱があって休ませてほしいと言ったら、職場に出てこいと言われたということもある。体調不良のときには代務でできるようにすべきだ。
各区についての要求は、今後申し入れを行う。
以上