2022年7月5日火曜日

日刊動労千葉 第9141号

6/27組織再編・統括センター化
千葉支社団交
 運転士・車掌の相互運用
解明申入れ

組織再編・統括センター化等に関して6/27千葉支社団交(申24号)開催

6月27日、動労千葉申第24号に基づいて組織再編や業務融合化、統括センター化等に関する千葉支社との団交を行った。交渉概要は以下の通り。

組織再編の目的は何か?

組合 「鉄道起点のサービスからヒト起点のサービスへの転換」とは具体的にどういうものか。

会社 鉄道サービスをやらないわけではない。乗客が求めるものを提供する。鉄道だけでなく駅ビル、ショッピングセンター、IT・スイカを利用する人もいる。「ヒト」には、乗客も従業員も含む。

組合 営業収入をあげることが目的の一つということか。

会社 それはそうだ。そのためには組織を筋肉質にする必要がある。そのための組織再編だ。

組合 あくまで「鉄道会社」だ。安全や要員確保を犠牲にしてはならない。

会社 安全がトッププライオリティであることは変わらない。

組合 乗務員でも企画業務をやるとか、統括センター化で駅の見習いをやるということも起こっている。千葉運輸区では車掌の見習いに7月から3名がつく。管理者も乗務を拡大するとされている。タブレット化による負担もある。次々に運転以外に気を取られるようなことが増やされている。ミスに繋がりかねない。

会社 スピーディーにやっている。現場労働者に納得してもらうことは必要だ。

営業統括センター化について

組合 営業統括センター設置は10月1日実施とされている。どういうビジョンか。

会社 変革2027の推進、活躍フィールドを拡大して働き方の柔軟化を進める。

組合 「柔軟な働き方」とは具体的にどういうことか。

会社 支社業務の一部が現場に移管されることが一つだ。また、駅の助勤という形も、エリア内なら通常で働くことができる。それも柔軟な働き方だ。

組合 営業統括センター化で要員が減らされている。業務上の影響はないのか。

会社 少ない出面数でできるようになる。何かあれば体制は取れるようにする。

組合 作業ダイヤ本数が減らされたことで異動が発生するのか。

会社 異動の人もいるかもしれないが、いきなり体制が増減するわけではない。変更の必要性が見えてきたら判断する。

組合 訓練等はやっているのか? 10月1日にいきなり「営業統括センターです」とはならない。

会社 駅の体験会はやっている。いきなりということはないと思う。

組合 「柔軟」「活躍フィールドを広げて」というが、資格が必要な仕事について、基準を下げることを考えているのか。

会社 今回の施策で変える予定はない。

統括センター設置の予定は?

組合 今後の統括センター化の予定は?

会社 現時点で具体的なことはない。順次進めていく。

組合 銚子、鴨川では融合化プロジェクトをやっていた。

会社 プロジェクトは続いているが、統括センター化は別の話だ。統括センターの予定が決まっているわけではない。

組合 銚子・鴨川の話はないということか。

会社 示せるものはない。示せるタイミングに説明する。

車両部門の組織再編について

組合 車両センター等の組織再編について、具体的にどういうことか。

会社 幕張、京葉車両センターが来年6月に首都圏本部所属になる。車両部門が各支社で分かれていたものが一つにまとまり、首都圏本部が一括でみる。

組合 車両の配置はどう変わるのか。

会社 車両の配置を変える計画はない。

組合 事故や故障が発生した場合の対応は? これまでは車両課や運輸が支社にいた。

会社 まず指令からの指示になる。車両課がやっていたことは首都圏本部が連携取りながらやっていく。首都圏本部所属で当番的に支社に出てくるなどを検討している。

組合 一元管理というが、千葉のことは首都圏本部より千葉支社の方が分かる。

会社 作業方法としては首都圏本部一括の方がいい。異常時の対応は何がベストかは検討中だ。首都圏本部所属にした上で、その体制をどうするかだ。事故等については今と変わりない体制を組んでいきたい。

組合 予備品や消耗品管理はどうなるのか。

会社 予備品は総合車両センター、消耗品は各現場で管理している。大きく変える話はない。

組合 転勤の範囲はどうなるのか。支社またぎの異動はあるのか。

会社 本人の希望でそうなることはある。一概には言えない。

組合 今までは支社がやっていた契約関係はどうなるのか。

会社 車両清掃の契約、設備の契約、仕業の契約などがある。どの方法が良いかグループ会社含めて調整している。

組合 「新たに現場で担う主な業務」として、「契約業務に関しては各支社で行っていた契約業務の一部を総合車両センターで担う」とある。

会社 検討中だ。契約にも様々にある。

組合 「各支社で行っていた車両センターの車両検修設備は、総合車両センターで担う」とはどういうことか?

会社 転削の機械、洗浄の機械については、管理や修繕を含めて、総合車両センターで一括してやる方向で考えている。今までは千葉支社の企画課設備グループの業務だが、首都圏本部の総合車両センターで行う。

組合 首都圏本部に移す段階で、要員の変更はあるのか。

会社 業務内容を精査している。基本的にはないと思う。

組合 団交の場はどうなるのか。勤労ユニット宛に申し入れるのか。

会社 基本的にそうだ。事案によって首都圏本部が窓口となる。千葉支社の場合は千葉支社だが、車両センターは首都圏本部となる。

設備部門の組織再編について

組合 設備部門の組織再編について、あくまで保線は保線、建築は建築ということか?

会社 そうだ、そこは変わらない。専門化されているので、系統ごとに分けた形で行う。

組合 体制見直しで一般8、管理1を削減というが、どういうことか。

会社 安全指導や教育業務について、共通する知識、技術指導、教育、管理は新たに設ける設備技術センターに集約する。

組合 保線なら保線での各現場の安全教育は今後も行うのか?

会社 それは引き続き行っていく。一般的な知識等を設備技術センターで行う。保線なら保線技術センターは今まで通りで、新たに保線設備技術センターをつくる。技術センターで支社の仕事も一体的に出来るようにもする。

組合 現場の業務はほとんど委託されている。JRは監督だけという状況だ。技術継承の問題はないのか。

会社 作業自体はそうだ。各系統に教育担当がいる。技術継承は順調に進んでいる。

組合 JR内で叩き上げで現場の技術を覚えることはできない。

会社 施工会社は施工の専門、JRは設備管理のプロという区分けはあるが、現場のことを知らないと管理できない。積極的に勉強させたり、場合によっては出向させたりしている。

組合 列車運行に直接関わる部分だ。安全にかかわることをないがしろにしてはならない。

検診センター再編について

組合 検診センターについて、業務内容や要員体制は変わるのか。

会社 健診センター、健康推進センターが支社ごと別々にやっていたものを一元化する。中期ビジョンの目標数値があるが、今は支社ごとだ。それを全体の数字を考えて取り組む。健康推進センターの現業機関になることで、今の建物からなくなるということはない。組織的な位置づけが変わるということだ。

企画部門再編・現場業務見直し

組合 企画部門の仕事について、支社での仕事、現場での仕事はどういったものか。

会社 提案時の参考資料を見てほしい。支社の体制が「監査室」「地域共創部」「鉄道事業部」「企画総務部」となる理由・目的については、「現業機関および再編後の本社に合わせた業務執行体制」ということだ。支社の機能が本部等に集約され、残ったものがこれらだ。今は班という形でいろいろなグループがあるが、ユニットは複数のグループをまとめたものだ。組織が融合してみんなでやっていくことで、筋肉質な組織を作る目的だ。

組合 企画部門への配属は本人希望なのか。

会社 希望もあるが適性も見ている。試験ではない。任用の基準で行う。もともと持っていた企画業務を現場でもできるようにして、支社にいかなくてもできるようにもしていく。

組合 企画の仕事を現場でやる場合、現場長が指名するのか。

会社 ケースによって様々だ。副長が決めることもある。人を募る場合もあれば、適格性を見て声掛けをして集める場合もある。

組合 支社の仕事を現場でやることで支社の要員が減るといったことはあるのか。

会社 示している部分でしか言えないが、そういうこともありうる。要員削減を目的にしているわけではない。

組合 現場での業務見直しについて、現段階で具体的に何が示せるのか。

会社 資料で示した範囲だ。

組合 示せる段階になったらその都度示すということか。

会社 この施策だけでなく、できるものは随時やっていく。その都度示すことは難しい。

以上

 

運転士・車掌の相互運用反対!
6/27解明を求め申し入れ

2022/6/27(申25号)
千葉運転区における乗務員の乗務に関する申し入れ

運転業務と車掌業務の相互運用について次の点を明らかにすること。

(1)相互運用を行う目的を具体的に明らかにすること。
(2)線見、見習いの期間、方法を明らかにすること。また、対象の行路、区間等を具体的に明らかにすること。
(3)人数規模について、明らかにすること。また、今後の展望について、具体的に明らかにすること。