2011年10月6日木曜日

国際連帯ニュース No.3

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 9月28日、「難民を含むすべての外国人を人間として扱え」と訴えて東京入管にデモを行った。外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会が呼びかけ、牛久入管収容所問題を考える会、東京入管収容所を考える会、動労千葉、東京労組交流センターや各地の合同ニオン、婦民全国協などが参加。青年労働者と全学連が「すべての原発いますぐなくそう!全国会議(な全)」の横断幕で登場した。
 正午すぎ、品川駅前に滞日外国人が集まる中、「難民を生み出す新自由主義を労働者の団結で打倒しよう」と牛久の会の田中喜美子さんが提起し、バングラデシュやイラン、スリランカの仲間がアピール。動労千葉の中村仁さん、なんぶユニオンが連帯表明。
 午後1時すぎ、60人を超えるデモ隊が品川埠頭にある東京入管へと進んだ。「団結して生きぬこう!」と叫びながらデモ隊は東京入管の外周を一周した。建物し、収容所から指笛や歓声がシャワーのように振り注いだ。被収容者との熱く交歓した。
 デモ終了後、20人で東京入管への申し入れを行い、4項目の要求実現を迫った。


平岡秀夫法務大臣 殿
東京入国管理局長 殿


申し入れ書

 私たちは、難民申請者を含む外国人とその支援者です。私たちは、外国人に対する入管当局の対応があまりにも非人道的であることに、日々憤りを感じています。
 8月下旬から東日本入国管理センターでは、被収容者のハンガーストライキが闘われました。収容所内の処遇改善を求めたハンガーストライキは一旦終息しましたが、問題が解決したわけではありません。特に東日本入国管理センターでは被収容者からの告発で「外国人をいじめるのが楽しい」と公言した職員がいることも明らかになりました。頻繁に自傷行為や自殺未遂が繰り返されています。
 私たちは、面会活動によって、被収容者からさまざまなお話を聞きます。法的には「船待ち場」として規定されている収容所が、刑務所などの矯正施設と同様の現状にあること自体が法律違反であることは明らかです。
 日本は国連人権規約、難民条約を批准し、その国際法の精神を実践する立場を明確にしながら、現実に行われている入管施策があまりにもかけ離れていることに、私たちは怒りを禁じ得ません。抗議の意志を表明し是正を求めます。
 私たちは以下のように要求します。

  1. 難民(申請者とその家族)及び移住労働者を人道的配慮に基づいて扱うこと。特に難民申請者にあっては犯罪者としてではなく、国際法上の難民=庇護すべき対象として、まず措定してください。
  2. 仮放免者について、労働を禁じていますが、人間が働くことは生きる権利であり、現実問題としても生きていくためには働かなければなりません。仮放免者に労働の自由を保障してください。やむを得ず働くことが出来ない、もしくは働くことを禁ずる場合は人間らしく生きられる保護費を支給して下さい。
  3. 長期収容・再収容をやめ、仮放免時の保証金を引き下げてください。
  4. 2012年7月に導入が予定されている新たな在留管理制度=「在留カード」の中止を求めます。

 3・11東日本大震災以降、日本でも失業者が増え、非正規労働者が増え続けています。仮放免中の難民申請者や移住労働者は生活することも困難な状況に置かれています。
 東京入国管理局は、難民を含むすべての外国人にたいして人道的な立場をもって、人権を守る施策を行うよう要求します。

2011年9月28日
9・28東京入管デモ 参加者一同

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