すべての怒りを11.6へ
外注化に対しスト・ピケで闘う
フィリピン航空労組と連帯しよう
9月27日、フィリピン航空の最大労組PALEA(3500人)は、早朝から実質上のストライキに突入した。フィリピン航空は、10月1日からPALEAに所属する2300人の地上職の労働者(カウンター業務、荷物・貨物運搬業務、機内食関連業務などを担う労働者)をいったん解雇し、外注先の会社に半分の給料で契約労働者として雇用する方針を出していた。PALEAの闘いによって、2年間にわたって外注化が阻止されてきたことに対し、フィリピン航空は強行突破策に打ってでたのだ。
だが、これに対しPALEAは、27日から外注化断固阻止の決戦に突入した。この日からPALEAの労働者は、外注先での勤務を拒否した労働者をロックアウトしたフィリピン航空の事務所前でピケットを張るとともに、一切の地上業務を拒否した。このため会社側は管理職やスト破り要員を動員したが、多数の航空機が運休を強いられた。労働者の団結した力を資本がわにまざまざと見せ付けたのだ。
10月1日以降、警察は、ピケの労働者を暴力的に排除する動きにでたが、1000人を超える労働者たちがフィリピン航空本社前でキャンプを張りながら抗議行動を継続し、仕事を奪い返すまで闘い続けることを宣言している。
10月6日、労組側と経営陣の最後の交渉が決裂し、政府が介入を宣言した。だが、賃金が半分になり労働条件も劣悪化する外注化によって生きることさえ不可能になる労働者たちは、PALEAのもとに固く団結して闘いを継続している。
利益が上がっているのに外注化でさらに労働者たちからむさぼり取ろうとするフィリピン航空に対するPALEAの労働者の闘いは、日本で外注化と闘い続け、10月1日からの構内検修業務の外注化を阻止した動労千葉を先頭とする日本の労働の闘いと同質の闘いだ。それはニューヨークで資本の横暴を弾劾し、生きるために労働者の権利を実力で要求している「ウォール街占拠」の闘いとも同質の闘いだ。国際連帯の力で、資本の暴力的搾取を絶対に許さず、労働者の生きる権利を要求する闘いを発展させよう。10月14日のフィリピン大使館抗議行動に決起しよう。反原発・反失業の11・6全国労働者集会に結集し、反撃の闘いの一大突破口を切り開こう。
●緊急声明
PALEAストライキ連帯を訴える
PALEA(フィリピン航空労組)は、すべての労働組合の兄弟姉妹のみなさん、正当な賃金、雇用確保と職場の安全のための闘いを支持するすべてのみなさんに、2600人の従業員をレイオフし正規職から非正規職に落とし込める外注化攻撃に対して闘い続ける私たちへの支援を訴えるものです。
PALEAは9月27日に空港とそのほかの事務所でシットイン・ストライキに立ち上がり、ナショナル・フラッグ・キャリアーであるPALの運行に重大な影響を与えました。
PAL(フィリピン航空)とフィリピン政府の対応は、警察と警備員が一体となったストライキ労働者の強制排除でした。労働者はロックアウトされ、10月1日から仕事を奪われました。しかしPALは、抗議を続ける労働者の排除はできたものの、通常運行に復帰することはできていません。このことは、外注化攻撃の破綻との抵抗の戦闘性を示しています。
PALEAは争議解決のための話し合いを要求しています。PALはロックアウトを解除し、外注化計画を白紙に戻し、労働者を正規職として職場に帰さねばなりません。
PALと政府に圧力をかけ続けるため、 PALEAはフィリピンの2大都市であるマニラとセブの国際空港にピケラインを張っています。毎日1000人以上の労働者が、交代でピケに立っています。
PALEAは皆さんの物心両面の支援を必要としています。連帯を示すメッセージと行動を要請します。簡単な文面でも、ピケを張るの組合員が高い士気を維持する助けになります。
政府に対し労働者の権利と要求に耳を傾けるよう圧力を変え続けるため、もしも可能ならば、の現状に重大な関心があることを伝えるため、フィリピン大使館ないしは領事館に代表者を派遣するかピケットを張ることを要請いたします。
労働者グループや支持者からの国際的支援は、闘いを維持し勝利に取ってとても重要です。外注化と契約雇用を止めるため、ご支持をお願いします。
●動労千葉からの連帯のメッセージ
PALEAの組合員のみなさんへ
9月27日の貴労組のストライキはPALの運行に対し激甚な威力を発揮し、多くのフライトの運休が生じ、続く日も正常な運航が確保できていないことが、こちらでも報じられています。仕事と職場を熟知した貴労組組合員の存在が、正常かつ安全なフライトの確保には不可欠であることが満天下に実証されました。
10月1日からのロックアウト攻撃は、貴労組の闘いに追い詰められたPALの姿そのものです。この卑劣な攻撃に、連日1000人以上のピケラインを配置して不屈に闘う貴労組と貴組合員に、あらためて敬意を表します。
私たち動労千葉は、10月1日からの検修業務の外注化を阻止すべく、9月29日から10月1日まで検修職場のストライキを敢行しまし、10月1日実施を完全に阻止しました。
国鉄が分割民営化され、1990年にJJRが発足して以来、JRがその抜本的施策の実施を一時的にしろ実施できなかったのは初めてのことです。
私たちは敵の出鼻をへし折りました。しかしJRは、内包した矛盾の解決の手段を、外注化の強行に据えきっており、2012年4月の検修業務の全面的外注化に一切をかけて来るでしょう。
私たちも貴労組と同じスローガン、“外注化を白紙撤回せよ!”を突きつけて闘い抜きます。
社会全体を民営化のルツボに叩き込み、総外注化・偽装請負化・非正規職化に走る新自由主義と対決し、闘う労働運動の復権を目指して闘います。
●PALは、ロックアウトを直ちに解除せよ!
●PALは、の全ての組合員を正規職として職場に戻せ!
●PALは、外注化計画を白紙撤回せよ!
PALEAのピケラインに光栄あれ!
2011年10月10日
国鉄千葉動力車労働組合・委員長 田中康宏