2020年6月16日火曜日

闘いなくして安全なし No.264




減収減益の責任を労働者に転嫁するな!
JR東が夏季手当の大幅減額を回答


 6月10日、JR東日本は20年度の夏季手当について、昨年より0・5ヶ月減の回答を行いました。2割もの大幅減額です。

運行を守ってきたのは現場労働者

 会社は減額の理由を「厳しい経営環境」と説明しています。昨年の2回の台風、さらに新型コロナの影響で営業利益が25%、純利益も37%減少したといっています。
 しかし、現場で働く労働者に減収減益の責任は一切ありません。「コロナ」下でも感染の危険がある中で通勤し、列車の運行を必死に維持してきたのです。「通勤はリスクがある」と出勤自粛してきた幹部が、現場に責任を転嫁するなど絶対に間違っています。

大株主のためには巨額を投入

 この間、JR東は巨額の株主配当を行ってきました。2020年の支払額は597億円 以上、過去10年でほぼ5千億円にもなります。
 さらに、〝株主利益〟のために株価を吊り上げる自社株買いが行われています。その額は毎年4百億円。株主のために年間1千億円もの巨額が投入されているのです。
 もとは国民の財産だった国鉄が民営化され、一握りの株主が信じがたいほどの巨額の利益を手に入れるために使われています。しかし、この巨大な利益は、すべて現場労働者が働いて生み出したものです。

「変革2027をスピードアップ」

 会社は夏季手当回答で、大幅減額だけでなく「変革2027の取り組みをスピードアップさせる」としています。ジョブローテーションのような労働条件解体や要員削減をもっと進めるという宣言です。
 利益のために現場で働く労働者をないがしろにし、さらに権利を奪おうなど本当に許せません。会社の攻撃を止めるのは、現場労働者の声と行動、そして闘う労働組合の力です。

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