身体・視覚・聴覚の障害者の方々から
切実な訴え(上)
内房線と地域を守る会
第2回ワンマン運転問題を考える勉強会
ワンマン拡大・駅無人化は許されない!
11月22日、内房線と地域を守る会による「第2回ワンマン運転問題を考える勉強会」が開催され、60人の参加者が集まった。勉強会では、身体・視覚・聴覚の障害者の方々から、今でも鉄道を利用することが困難な現状と、車掌や駅員の必要性が切実に語られた。
内房線と地域を守る会事務局からは、11月27日に国土交通省への要請行動を行うとの報告が行われた。また、JR千葉支社への要請行動も予定されている。障害者の方々からの発言の一部を2回にわたり紹介する。
コスト削減のためだけにワンマン運転を強行し、地域での生活を切り捨てるなど絶対に許されない。ワンマン拡大反対を断固として貫き、3月ダイ改に向かう闘いにたちあがろう。
安房郡市聴覚障害者協会の方から
◆男性の方から
聞こえないために情報が入りにくいという問題があります。乗り換え電車が急遽来ると、何番線から何分に次が出るのかというアナウンスが聞こえず心配です。駅員さん、車掌さんから教えてもらえると助かります。
最近、動物とぶつかる事故が増えているという話をよく聞きます。運転士さん一人の場合、私たちも聞きに行きにくい。車掌さんがいてくださればお聞きすることもできますし、運転士さんの負担も軽くなるかなぁと思います。
「乗り換え情報がほしい」といつも切実に思っています。放送してくれているそうですが、私たちにはそれが聞こえません。運転士さんだけでなく、車掌さんもぜひいてほしいと思っています。それは、障害者、高齢者、妊娠されている方、みんな同じだと思います。
◆女性の方から
雨風の強い時だったか、時間になっても出発しないので駅員さんに筆談で聞いたら、「少々お待ち下さい」と教えてくれました。鴨川駅の乗り換えでは、駅員さんに筆談で「電車は1時間来ませんよ」と聞いて、バスの代替輸送で目的地まで行けました。別の日には表示がないのでどうするか迷って、高速バスで蘇我まで行ってから電車で五井まで行きました。しかし、じきに電車も出発したようです。
仕事から館山に電車で帰ってくる時、君津駅の乗り換えでなぜか1時間も待つことになりました。駅員さんや車掌さんがいないととても不便だと思いました。運転士さんだけになってしまうと、ますます情報が入りにくく、聞きにくくなってしまいます。
◆通訳の方が聞いた体験談
乗車中、人の流れのままに列車から降ろされてしまったことがあったそうです。尋ねることもできない間に、やってきた駅員さんのお声掛けでどうにか乗り継いで帰ることができたというお話でした。無人駅、ワンマン運転になったときには利用できないかもしれないという不安が大きく広がるという体験談でした。
館山市身体障害者福祉会の方から
私は脳梗塞で右上下肢不全になりました。バスや電車が混雑のとき、左しか使えないため、つり革や手すりに捕まって立って、体を支えるのが大変でした。電車に乗るときは、ホームと列車の間に段差があるため、乗り降りに注意が必要です。
鴨川駅で外房線に乗り換えるのに、時間が1分しかなく、私の足では到底間に合わないと思いましたが、駅員さんの介助で間に合うことができました。ワンマン運転になったとき、どうなるか不安です。
館山駅から安房小湊駅まで行くことがあるのですが、安房小湊駅はホームから階段を使って渡らないといけないのでとても大変な思いをします。下肢障害の女性は駅階段の登り降りができないので、電車は乗らないとまで言っています。
事故のときが一番不安になります。他の資料では、「ワンマン運転時の事故対応の負担は、二人で対応できるときとは桁違いに重い」とありました。障害者はどうしたらよいか迷ってしまいます。
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