2013年12月21日土曜日

動労水戸 ライフサイクルは駅の全面外注化への道だ!

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ライフサイクルは駅の全面外注化への道だ!

百害あって一利なしのライフサイクル制度

 JR東日本が08年から導入したライフサイクル制度は、運転士はもとよりあらゆる現場労働者から年を追うごとに怒りの声が大きくなっています。
 ライフサイクルは、平成採の運転士を例外なく3年以上駅に配転し、「運輸のプロ」をつくるという美名の下に開始されました。しかし、ライフサイクルから運転士に復帰した動労千葉の滝厚弘副青年部長が実態を暴露・弾劾しているように、「ただ遺失物対策をやらされただけだった」「非常に無駄な時間を過ごした」「3年で帰れない人も出ている」と、駅の要員不足の穴埋めで行かされていることが明らかになっています。会社ですら団交の中で「数字で出るような成果は出ていない」と認めているのです。会社の言う「運輸のプロ」養成は完全に失敗しているのです。

 駅の要員不足の原因は、駅業務を外注化し、委託駅を増やす、「駅業務はライフサイクルの運転士と非正規職のグリーンスタッフで回せばいい」と会社が駅員の養成を行ってこなかったことにあります。運転士は運転士の、駅員は駅員の仕事に誇りと責任を持って働ければ何の問題もないのです。私たちは駅の要員不足を埋めるための都合のいい駒なのでしょうか。そんなことは断じて認められません。

 会社が進める外注化・子会社化は、JRで働く労働者全体の問題です。鉄道の安全の根幹を担う検修・構内業務の外注化の結果、多くの労働者が子会社への出向を強制されています。外注化の結果、同じ鉄道で働く労働者が違う会社にバラバラにされ、意思疎通すらままならない状況です。何より、鉄道の安全がないがしろにされています。安全こそが第一の使命である鉄道労働者こそ、職場や職種の違いを越えて、団結して外注化とライフサイクルに反対しなければなりません。

運転士も駅員も簡単な仕事ではない

 会社は最近では、様々な理由で運転士を続けられない労働者を、簡単に駅に配転しています。労働者を駒のように扱い、運転ができないなら駅に行けというのです。職種の違いなど関係ない、簡単にやらせされると会社幹部は思っているのではないでしょうか。
 水戸支社管内ではただでさえ運転士の要員をぎりぎりで回しているのが現状です。ライフサイクルで人を出せば要員が回らないということも起きかねません。さらに、ライフサイクルで駅に行かされる30代半ばの運転士は、経験も技量も知識もあり、脂ののってきた運転士です。その運転士が駅に行くことは、運転職場にとって取り返しのつかない損失です。
 数少ないDLやELの運転士は、30代半ばの運転士が免許を持っており、また様々な臨時行路に対応できる能力もあります。いくら作っても駅に持っていかれるので、指導員・構内関係の人たちも総動員で毎年養成しなければならないのです。養成される運転士も電車にようやく慣れても、また別車種をやらされるので大変な負担です。百害あって一利なしです。

「守られない協約」にしがみつく東労組本部

 東労組幹部は掲示板に、ライフサイクルについて「会社は協約を守らない」「会社は議事録確認を守れ」などと書いて貼り出しています。これほどおかしなことはありません。
 協約・協定は本来、会社と組合が対等な立場で話し合って合意した結果、締結したものです。会社が守らないなら破棄できるものなのです。しかも東労組本部の結論は「私たちが作り上げたライフサイクル」の「さらなる定着をはかっていく」です。「協約を守らせライフサイクルを定着させる」などと誰が願うでしょうか。運転士の本当の思いとまったく真逆なのです。
 このことが意味するのは、東労組幹部は会社とライフサイクルについて完全に合意しており、逆らえない状況にあるというこではないでしょうか。
 ライフサイクルの話が最初に持ち上がった時のことを思い出して欲しい。最初は誰もが反対していたはずなのに、「反対ばかりしていてもしょうがない」と現場労働者の怒りを抑え込んでライフサイクルを導入したのは東労組幹部です。彼らは果たして本当に私たちの「代表」なのでしょうか?私たちがライフサイクルに出されて大変な思いをしていることに、何か責任を取っているでしょうか?徹頭徹尾、労働組合の問題なのです。

 今後は国鉄採用の駅員の退職が進んでいきます。ライフサイクルから戻れないという事態が頻発することは避けられません。今ライフサイクルに行っている全員がこれから運転職場に戻れる保証はありません。まだ行っていない若い運転士はなおさらです。自分が望む職場で働き続けられない制度を強制するライフサイクルは、「改善」ではなく絶対反対で廃止にするしかありません。動労水戸と共に闘いましょう。

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