CTSが幕張事業所でJRから委託された清掃業務で不正行為を行っていた疑いが浮上している。
「やってもいない全般清掃が、完了したこととして報告されている」。出向させられている組合員から、ずっとこうした声があげられていた。動労千葉でも調査を続けたが疑惑は深まるばかりだった。もし事実なら重大な問題だ。やってもいない業務に対しJRからCTSに多額の金(委託費)が流れていたことになるからだ。しかもCTS幹部はほとんどJRからの天下りばかり。全てが不透明だ。
12月11日、動労千葉は、JRとCTSに緊急申し入れを行った。
運転保安に関わる重大問題
この問題は深刻だ。なぜなら、単なる「不正」にとどまらず運転保安に関わる問題だからだ。
昨年10月以降、JRはCTSに仕業・構内業務を外注化した。もしそこで同じ事が行われれば、検査されてもいない列車が乗客を乗せて走ることになる。JR北海道の安全崩壊を見ても明らかだ。保線や列車の検査・修繕に手が回らず、データ改ざんによるごまかしが横行した。そして、安全の全面的な崩壊を引き起こしたのだ。
社会問題化へ
もし、その不正が事実ならば、CTSには検修・構内業務を受託する資格など100%ない。昨年10月以降受託した仕業・構内業務に関する契約を直ちに解約し、業務と出向者をJRに戻さなければならない。
さらに、動労千葉は、申し入れの回答次第では、告発に踏み切り、直ちに記者会見を行い社会問題化することを決定している。
過酷な勤務実体
CTS成田空港事業所では8月に動労千葉のエルダー組合員が職場で亡くなる重大事態が発生している。動労千葉は、職場の実態の調査に乗り出した。そして過酷な勤務実態が明らかになった。
①夕食を取る時間もないほど休憩のない作業ダイヤ。昼食休憩も30分②泊まり勤務で4~5万歩超(20~25㎞)も歩く。③泊まり勤務を日勤扱いに。④マスクが真っ黒になるほど強烈な粉じん。肺気腫になった労働者も。
労災申請
このような中で勤務を強制された結果、組合員の命が奪われたのだ。これは間違いなく労災だ。それをCTSは、労働実態を一切省みずに「業務とは関係ない」と言い切った。絶対に許せない!
動労千葉は、遺族の要請に応え労災認定の申請を行う。ブラック企業CTSに検修・構内業務を請け負う資格など全くないことを徹底的に追及し、外注化粉砕の闘いにすることを決定した。