鉄道分割・民営化に反対し
韓国鉄道労組 無期限スト
韓国の全国鉄道労働組合が12月9日から韓国の鉄道公社の民営化に反対して無期限全面ストライキに入っています。鉄道民営化反対署名が100万筆以上も集まり、ソウル地下鉄などストは各所に拡大しています。
韓国のパククネ政権は、鉄道公社(KOAIL)を持株会社に転換して、そのもとに複数の旅客会社や貨物会社などの子会社を設立し、鉄道業務の運営を子会社にまかせる分割・民営化を強行しようとしています。2015年に開通する予定の高速鉄道KTXの新路線(ソウルの水西を起点にソウルと釜山、ソウルと木浦を結ぶ新線)からこの方式を採用し、順次、全国の全路線に拡大する計画です。
パククネ政権は、鉄道を突破口に、電気やガス、水道、医療など公共部門の民営化を一挙に強行することを狙っているのです。
鉄道労組は理事会の中断を要求していましたが、鉄道公社側が労使交渉を拒否、鉄道労組は9日から無期限全面ストに突入しました。鉄道公社は翌日10日、警察を配置して臨時理事会を強行し、水西発KTX運営会社を設立する決議を上げたのです。
民営化で何が起きたのか
鉄道民営化が鉄道の安全を破壊し?鉄道労働者にどんな災難をもたらすのかは尼崎事故(福知山線脱線事故)やJR北海道をみれば明らかです。1990年代に民営化が強行された英国では2000年のハットフィールド事故などの大事故が続発し、補償金の増加でついに破綻、政府の責任で非営利企業になりました。
鉄道労組のキム委員長は「水西発KTXを分割・民営化すると4千億ウォンの損失だと言ったのは鉄道公社であり?社長は就任前に民営化に反対という立場を明確に述べた、私たちは、国民の鉄道を死守して、鉄道主権を守る」とアピールしています。
動労千葉も「私たちも鉄道民営化絶対反対の立場を絶対に放棄せずに闘い続けます」とのスト連帯メッセージを送りました。