2019年10月18日金曜日

日刊動労千葉 第8690号

運転士・車掌を軽んじるな!
「10月から面談実施」
乗務員にこだわり「反対」貫こう

「10月から面談実施」ジョブローテーション提案を撤回しろ!
乗務員にこだわり「反対」貫こう


 会社は10月、「新たなジョブローテーションの実施について」なる文書をタブレットに一方的に配信した。そこでは、10月からジョブローテーションを前提とした自己申告書面談を行うとされている。

何が「主体的にキャリアを描け」だ!

 文書では「ジョブローテーションをきっかけに主体的に将来設計を」「自らのキャリアを主体的に描け」などと書かれている。
 しかし、「主体的に」といいながら、その前提とされるジョブローテーション提案では「同一担務は最大10年」「生涯乗務員ではなく多様な経験を」などと言っているのだ。これのどこが「主体的なキャリア形成」だというのか!
 会社の狙いは、現場労働者を〝もう今の職を続けられない〟という思いにさせ、諦めさせることだ。「既に10年を超えている社員については今後数年を目途に異動又は担務変更」といって不安を煽り、現場の団結を破壊することだ。
 その上で自己申告書を書かせ、「社員の希望した異動だ」という口実に利用しようとしているのだ。「外部へのオープンなマインドセット」などと、出向を〝希望〟させようとまでしている。会社による人の気持ちを弄ぶ卑劣な策動を許すことは絶対にできない!

〝反対〟貫くことが攻撃うち破る道

 会社は自己申告書に別様式を追加し、業務や勤務エリアの希望を詳細に把握するといっている。だが、ジョブローテーションを前提にした〝希望〟は会社の得手勝手な配転の口実に利用されるだけだ。
 そもそも、会社自身が「希望通りいかないこともある」といっている。しかも基準は「任用の基準」だ。それは会社の都合の良いように判断するということでしかない。
 この攻撃を打ち破る道は、現職にこだわり、〝ジョブローテーション反対〟を貫くことだ。会社も現場が反対を貫き声を上げる限り、乗務員を好き勝手に配転し続けることなどできない。経験が重要な乗務員を「最大10年」で異動させる狙いは現場労働者の団結を破壊すること以外にない。矛盾に満ちた施策なのだ。団結を守り徹底して反対を貫く中にこそ、その矛盾を暴き、攻撃を打ち破る力がある。
 われわれは、あらゆる不当労働行為や組合破壊に対して闘いぬいてきた。JR発足以降、動労千葉や国労組合員には組織破壊を目的とした強制配転や配属差別が行われた。だが、われわれは職場復帰を求めるストを断続的に打ち抜き、団結を守って闘い抜いた。そして、最後には職場復帰をかちとったのだ。
 動労千葉の組織破壊だけを目的とした業務移管や乗務員基地廃止攻撃に対しても、組織をあげて反撃し、徹底して反対を貫き団結を守り抜いた。07年の館山運転区・木更津支区廃止反対闘争は、これまでストに抗議してきた観光協会をはじめ、地元の圧倒的な支持を受けた。廃止に伴う配転先も「第1希望以外書かない」という方針を確認した。「組合の指示に従って第1希望だけだと、どこに飛ばされるかわからない」という会社の卑劣な切り崩しも、組合員全員が一糸乱れぬ団結を見せて打ち破った。そして、組合員をバラバラに配転し、団結を破壊しようという最大の狙いを打ち破ったのだ。

今こそ職場から声をあげ闘おう!

 会社はジョブローテーション提案の趣旨は乗務員や駅社員だけでなく、全系統に適用すると宣言している。
 「変革2027」では、鉄道の現業部門はJR本体から一掃し、すべて「外部化」する構想まで打ち出されている。すべての鉄道業務の外注化と一体で、JR社員の転籍に手をかけようとしているということだ。
 10月8日には組合への提案もなく「20年度末常磐線へ自動運転導入」とまで発表した。ワンマン運転拡大・車掌削減を強行しようとしている。そして、会社は明らかに乗務手当(特勤手当)の改悪・廃止を準備している。
 だが、会社の構想も現場から反乱が起きれば頓挫せざるを得ない。だから、会社は現場労働者の団結破壊に全力をあげているのだ。一人ひとりの労働者が職場から声を上げることの力は決して小さくない。今こそ職場から声をあげよう。団結してともに闘いにたちあがろう。

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