2020年10月20日火曜日

日刊動労千葉 第8858号

 年末手当削減断固反対!
「コロナ」を一時金カットの口実にするな!
今こそ職場から怒りの声を!

JR東日本は1500億コスト削減(JR東単体1160億円、グループ会社合計400億円)を打ち出している。さらに、JR東日本の人件費について、一時金削減や社員数減などで昨年から304億円削減する計画を発表した。

夏季手当は昨年から0・5ヶ月減という許しがたい内容だったが、それによる削減額は約110億円だと発表されている。年末手当では、さらなる削減が狙われているということだ。

われわれは年末手当削減に断固反対する。怒りを持って職場から声をあげ、闘いにたちあがろう!

◆「コロナ赤字」を押し付けるな!

「コロナ」を口実にして労働者に矛盾を押し付けることを許すわけには断じてはいかない。

会社は深澤社長声明で「会社発足以来初めての通期大幅赤字」「コストが下がらなければ会社は存続できない」と危機を叫んでいる。〝だから、合理化も賃金・一時金カットも受け入れろ〟というのだ。

だが、そもそもJR東日本はこれまで30年余り巨額の利益をあげ続けてきた。それを今期の数字だけを持ち出して、〝千載一遇〟とばかりに現場労働者を黙らせるために利用している。卑劣極まりない!

しかも今年の株主配当は623億円であり、株主のために年間1千億近い巨費が支払われている。6月の株主総会では、株主から配当撤回を求める修正動議が出る中でも300億円強の期末配当を強行した。すでに来年も1株100円の配当(今期比での単純計算で約326億円相当)を行う計画を発表した。

現場労働者はコロナ禍の中でも日々列車運行を担ってきた。管理者の大半がテレワークと称して自宅待機している中でも、感染の危険がある中で通勤し、列車の運行を必死に維持してきた。大株主の金儲けを優先し、「コロナ赤字」の矛盾を現場に転嫁するなど絶対に許せない!

◆ 民営化・利益優先が根本的原因

この「危機」自体、鉄道を民営化して金儲けの道具にしたことの結果だ。

コロナ以前から民営化は、特にJR北海道、四国、九州においてその破たんをあらわにしていた。各社ではコロナ禍に乗じて各地の路線が次々に廃線化され鉄道が消えていっている。

民営化によって「利益追求」が至上命題にされた結果、鉄道業務の大部分を外注化して雇用と労働条件を解体するだけでなく、〝鉄道崩壊〟にまで行き着こうとしているのだ。

JR東日本では深澤社長が「鉄道ありきで考えるな」とまでいっている。公共交通機関を担う鉄道会社であることを放棄し、「一部の大株主が金儲けするための会社」にしろということだ。そんなことのために労働者の権利と生活を犠牲にするなど、断じて認められない!

◆ 黙っているわけにいかない!

この年末手当削減に黙っているわけにはいかない。これは一時金削減だけで終わる攻撃ではないからだ。

実際、会社は「さらなるコストダウンの深堀り」と打ち出している。乗務手当廃止をはじめとした、大々的な賃下げ攻撃が準備されていると考えなければならない。

だが、「社友会」の行き詰まりをはじめ、会社の攻撃も思い通りに進んではいない。攻撃を打ち破る力は、職場からの怒りの声と団結した闘いだ。そして、闘う労働組合の力だ。団結を守りぬくことができれば、労働組合の力は決して小さくない。われわれはそれを現実の闘いの中で何度も実現してきた。

年末手当削減反対! 「コロナ赤字」の矛盾を労働者に押し付けるな! 今こそ職場から怒りの声を! すべての仲間は動労千葉とともに団結して闘いにたちあがろう。

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