2018年10月31日水曜日

闘いなくして安全なし No.188

http://www.doro-chiba.org/ga/tn188.pdf

特急車掌1人乗務・水郡線ワンマン化反対
動労水戸 10/16~17ストライキ

  JR東日本は10月20日、常磐線特急列車の車掌1人乗務化と水郡線のワンマン運転拡大を強行しました。この攻撃に、動労水戸は10月16~17日にストライキで反撃しています。

車掌1人乗務化は安全を破壊する

 車掌1人乗務化は、勝田運輸区28人減など水戸支社管内で計31人の車掌を削減する大攻撃です。そして、乗務員勤務制度改悪、駅業務全面外注化・別会社化と一体の攻撃です。
 何より、車掌業務は列車を安全に運行するための仕事です。それを「運転車掌に後部運転台を空けさせ、駅間で車内改札を 行わせる」「中間運転台でのドア扱いも行っていい」というのです。
 中間車両でのドア扱いは車掌執務基準の後方確認義務も無視しています。これで鉄道の安全を守れるはずがありません。
 水郡線ワンマン運転拡大では、すでに「乗・降車口がわからない」「入区列車に乗ってしまった」など混乱が引き起こされています。
 ワンマン運転拡大は、ローカル線切り捨ての一環です。すでに水郡線のほとんどの駅は無人で、2時間も列車が来ない時間帯があるほど本数も削減されています。コスト削減と同時に利便性を低下させ、乗客減を口実に廃線に持ち込もうという狙いです。

職場からあがる激しい怒りの声

 特急車掌1人乗務化は昨年7月、水戸支社から唐突に打ち出されました。しかし、現場から激しい反対の声があがる中、会社は「その後の検証と検証議論から結論を出す」と従来の2人乗務に戻しました。それにもかかわらず、会社は「調査」結果も判断の根拠も労働組合に何も示さないまま強行しました。
 これは2月以降、会社が30年以上にわたる労務政策を転換し、「東労組解体」に全面的に踏み出したことと一体です。労働運動そのものを一掃し、会社の得手勝手に施策を進める攻撃を許すことはできません。
 会社の狙いを暴き、「安全を守ることが労働組合の使命」と訴える動労水戸に、地域住民から激励の声が寄せられています。動労千葉とともに職場に闘う組合を取り戻そう。

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日刊動労千葉 第9532号

動労水戸 特急1人乗務・水郡線ワンマン反対
10.16~17ストライキ

安全を守ることが労働組合の社会的使命

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8532/


 31人の車掌削減

 動労水戸は10月16、17日、JR東日本が10月20日に強行した常磐線特急列車の車掌1人乗務化と水郡線のワンマン運転拡大に反対してストライキに立った。車掌の1人乗務化は、勝田運輸区での28人削減を始め計31人の車掌を減らす大攻撃だ。この大合理化は、乗務員勤務制度改悪、駅の外注化と一体の攻撃だ。
 ストライキに先立ち、動労水戸は常磐線や水郡線の各駅で連日の街頭宣伝を続けてきた。JRの極限的な合理化と人員削減を暴き、「安全を守ることが労働組合の社会的使命」と訴える動労水戸に、地域住民から激励の声が寄せられた。

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8532/

 16日、水郡線・大子運輸科で木村書記長と外岡執行委員の2人の運転士がストに入った。


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8532/
17日、勝田運輸区で国分副委員長と高野副委員長の2人の運転士がストに入った。動労千葉から大竹副委員長らが応援に駆けつけた。
特急1人乗務は安全を破壊する

 特急車掌の1人乗務化は列車の安全を破壊する。車掌には列車を安全に運行させる責務がある。しかし、これからは運転車掌が後部運転台をカラにして、駅間を運転中に車内改札を行うというのだ。そのために中間運転台でのドア扱いも可としたというのだ。

職場から激しい 怒りが噴出

 昨年7月、水戸支社は昨年10月のダイヤ改正から特急車掌1人乗務を唐突に打ち出した。
この提案に対して現場から激しい反対の声が上がり職場は大混乱し、会社は、「その後の検証と検証議論から結論を出す」と従来の2人乗務に戻した。
 しかし2月にJR東日本は、30年以上にわたる労務政策を転換し「東労組解体」に全面的に踏み出し、「第3の分割民営化」攻撃を開始した。

東労組、分裂と崩壊の新たな局面に

 会社の組合解体攻撃に全面屈服し、会社の施策に全面協力を誓って恭順を示している東労組本部は、特急一人常務「反対」を表明している反本部派の水戸地本に対して「これ以上反対するな」と統制処分で脅し、現場の怒りの声を必死に押さえ込もうとした。 
 JR水戸支社は、「調査」結果も判断の根拠も労働組合に何も示さないまま、10月20日に強行したのだ。
 現在、東労組本部派と反本部派の「対立」が激化し分裂と崩壊の新たな局面に突入している。

ローカル線切り捨てのワンマン運転拡大

 水郡線のワンマン運転拡大は、JR東日本が全域で進めているローカル線切り捨ての一環だ。
 その具体的中身は水郡線の大子~郡山では、休日は全列車ワンマンとする(平日は郡山に向かう朝の下り2本と上り1本、夕方の上下1往復のみがツーマン)、さらに、日中の水戸~常陸太田1往復と常陸大宮~水戸上り1本を新たにワンマンとするという内容だ。
 水郡線のほとんどの駅は無人で、列車本数も少なく2時間も列車が来ない時間帯がある。常陸大子―郡山間はたった1両での運行だ。JRは水郡線の利便性を低下させ、乗客減を口実に廃線に持ち込もうとしているのだ。
  * * *
 労働組合が闘えば地域の怒りを束ねることができる。動労水戸のストライキはまた、「東労組崩壊」で揺れる平成採の心を激しく揺さぶった。

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2018年10月30日火曜日

日刊動労千葉 第8531号

改憲案阻止・安倍政権打倒を!
今だ決戦! 11.4日比谷へ

 安倍は、臨時国会で自民党改憲案を示し、国民投票法改定案の審議再開をもくろみつつ、改憲の突破口を開こうとあがいている。11・4集会は安倍改憲プランを葬る最大の激突点だ。

自衛隊明記は徴兵制につながる

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8531/
自衛隊の年齢分布はビヤ樽型。全体では定員約25万人、実数22万人で充足率約90%。しかし、戦場でコマンドとして動く現場の隊員、18歳~25歳くらいの隊員たちは6千人ほどで、充足率は70%を切っている。

 安倍は憲法9条に自衛隊を明記する理由として「違憲論争に終止符を打ち、国民を守るために命をかける自衛官が誇りをもって任務を全うできる環境をつくるためだ」と言っている。
 憲法に「自衛隊」が加わると、政府に兵力確保の義務が生じる。つまり、自衛官募集や防衛費の増加などが一気に強まる。
 海外派兵が始まってから若者の自衛隊入隊は半減し、戦闘現場に行かされる若手の隊員が激減。この不足を補い、青年を大量組織しようと改憲を狙っているのだ。自衛隊明記は徴兵制につながる。

自衛隊のイラク派遣の現実


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8531/

 安倍は自衛隊員の死をも国威発揚に利用することまで考えて、イラクへは桶20棺を持っていき、武道館で国葬をする準備もしていた。
 また戦死者には賞恤金(しょうじゅつきん)9千万円と首相から特別報奨金1千万円を出すとした。南スーダン派遣では6千~8千万円だ。

経済的徴兵制 

 貧困と格差社会の中で、貧困の固定化をつくりだし、その層から自衛隊員を充足させようとしている。自衛隊の高卒隊員は、多くは年間収入が270万円以下の世帯の者たちで、有効求人倍率が低い地方から圧倒的に輩出されている。アメリカのように経済的徴兵制が日本でも進められているのだ。そして、9条に自衛隊を書き込んでしまえば徴兵制を敷くことも可能だ。戦場で落とす命の値段は1億円だったが、徴兵制では任期制(非正規)で勤続年数も短く、死亡補償額のコストダウンにもなる。まさに戦場のリアルを想定した徴兵の仕組みが着々と進んでいるのだ。
 安倍の9条改憲と「緊急事態条項」(瞬時に戦争状態にできる)の新設を絶対阻止しなければならない。

全力で11・4日比谷へ!
◎11月3日(土)
12時半~ 11・3労働者国際連帯集会
千葉市民会館小ホールにて
18時~  海外代表団歓迎会  DC会館にて

◎11月4日(日)
12時~  11・4全国労働者総決起集会
東京・日比谷野外音楽堂にて
14時~ 改憲阻止1万人行進
15時~ 集会後 デモ行進

◎11月5日(月)
13時~  日韓理念交流会  DC会館にて

2018年10月28日日曜日

日刊動労千葉 第8530号

1047名解雇撤回・団交開催
千葉県労働委員会闘争
忌避申立却下決定の取消を求め
千葉地裁に行政訴訟を提訴

千葉労委署名532筆(総計6565筆)を提出
国鉄1047名闘争勝利へ全力で闘いぬこう!


 10月22日、動労総連合は千葉県労働委員会の忌避申立て却下の決定の取消しを求める行政訴訟を千葉県地方裁判所に提訴し、判決確定までの間、審査手続きの中止を求める仮の義務付けの申立てを行った。

労働委員会の〝自殺行為〟だ!

 われわれは30年を超える闘いの中で、国鉄分割・民営化の国家的不当労働行為の真実を暴きだしてきた。それは国鉄1047名解雇について、「JRに責任なし」とした03年最高裁判決をも覆すものだった。最高裁判決は、「設立委員会が不当労働行為を行った場合は別として」という前提にたったものだった。しかし、われわれは不採用基準そのものが不当労働行為であると最高裁に認めさせた。その基準が、斎藤英四郎JR設立委員長の指示で策定され、JR設立委員会第3回会合で正式決定されていたことも暴き出した。国鉄改革法23条では、「設立委員の行った行為は、JRの行為」と規定されている。つまり、分割・民営化による不当解雇の責任が直接JR東日本に及ぶということだ。
 最高裁判決の前提を覆す事実が明らかになった。そうである以上、事実調べを行わずに不当労働行為の審査を行えるはずがない。だが驚くべきことに、千葉県労委の村上典子公益委員は9月10日、わずか2回の調査で審問(事実調べ)も行わずに突然打ち切りを宣言したのだ。
 労働委員会は、「労働者が団結することを擁護」する機関だ。そのために政府や裁判所からも独立した行政機関として作られている。それにもかかわらず、JRの「最高裁でJRに責任なしと判断された」という形式的な主張に乗っかり、真実に向き合うことから逃げたのだ。これは、「労働者救済機関」としての労働委員会制度の自殺行為そのものだ。
 弁護団はただちに忌避を申し立てたが、千葉県労働委員会は9月27日に忌避申立て却下を決定した。われわれはこの「労働委員会解体」というべき重大事態を決してあいまいにしない決意を固め、行政訴訟の提訴を決断した。

勝利命令獲得まで全力で闘おう

 われわれは同日、千葉県労働委員会に対して「解雇撤回・団交開催」を求める千葉県労働委員会署名532筆(総計6565筆)を提出し、行政訴訟終結まで審査手続きを中止するよう申し入れた。
 今回の行政訴訟は、国鉄1047名解雇撤回まで断固として闘う新たな闘いの開始であり、労働委員会制度解体を許さない闘いだ。「解雇撤回・団交開催」の勝利命令獲得に向けて全力で闘おう。11・4労働者集会への総決起をかちとり、闘う労働運動を復権しよう。

11・4全国労働者総決起集会に大結集を!
◎11月3日(土)
 12時半~ 11・3労働者国際連帯集会
        千葉市民会館小ホールにて
 18時~  海外代表団歓迎会
        DC会館にて

◎11月4日(日)
 12時~  11・4全国労働者総決起集会
        東京・日比谷野外音楽堂にて
        14時~ 改憲阻止1万人行進
        15時~ 集会後 デモ行進

◎11月5日(月)
 13時~  日韓理念交流会
        DC会館にて

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2018年10月27日土曜日

日刊動労千葉 第8529号

台湾特急列車脱線事故
200人以上死傷の大惨事
当該運転士はシフト管理担当者

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8529/

乗務員勤務制度改悪を粉砕しよう!

 10月21日、台湾・宜蘭県で特急列車が脱線し、少なくとも18人が死亡、187人が負傷する大惨事が引き起こされた。

ブレーキ不具合でも運行優先

 詳しい事故の原因などは調査中であり、はっきりとはわかっていない。だが、列車が15分~20分ほど遅延していたこと、当該列車が突然の停止と発車を繰り返していたこと、運転士はブレーキの不具合を複数回にわたって管理部門に訴えていたことなどが分かっている。
 本来なら、ブレーキの不具合が発生し、急停車を繰り返している以上、運行を中止して途中駅で検査を行うなどの対応が当然必要だ。
 だが、管理部門は運行を優先し、運転士に遅れの回復を催促したという。機器についても走行しながらチェックするよう指示したとされている。そして、制限速度75㎞のカーブに140㎞ともいわれる速度で進入し、8両編成の車両すべてが脱線する大事故が引き起こされた。
 会社が安全より運行を優先して運転士を追い詰めた結果であり、まさに尼崎事故そのものだ。

管理者の乗務が事故を引き起こす

 加えて重大な事態が報じられている。事故の当該運転士は、普段はシフト管理を担当しながら、土日は応援業務として列車に乗務していたというのだ。報道からすれば、現場の管理者だったと考えられる。JR東日本が乗務員勤務制度改悪として進めようとしている支社課員・当直(当務主務)・指導員らの定期乗務と同じことが行われていたと考えられるのだ。
 列車の遅延に対して、管理部門から催促があったという報道についても、普段は現場管理者であるからこそ、なおさら指令の指示に逆らえなかった可能性がある。管理者の心理から考えれば、乗務員以上に指令に従わざるを得なかったことは想像に難くない。
 日頃から乗務している運転士がこんな状態の車両に乗務すれば、間違いなく車交を要求していたはずだ。だが、土日だけ駆り出される管理者が、そんなことを要求できるはずもない。

乗務員勤務制度改悪 絶対反対!

 JRでも支社課員らが定期乗務するようになればどうなるのか。多忙な中、複数の業務を掛け持ちしながら乗務する。結局、朝から夜まで働かざるを得ない。そうなれば、「なぜ乗務までしなければならないのか」という思いを抱えざるをえない。しかも、外注化やダイ改合理化で、列車の不具合や遅延が毎日のように起きている。そこで機器の不具合や列車遅延で生まれる焦りが降りかかれば、「事故が起こるべくして起こる」状況が生み出される。
 乗務員勤務制度の役割は、乗務員の健康や列車運行の安全を守るために、拘束時間や一継続乗務時間等を厳しく制限することだ。それを、「資格さえ持っていれば誰でもできる」として片手間仕事のように乗務労働を扱えば、鉄道の安全が守られるはずがない。
 会社は、乗務員勤務制度改悪を強行することで乗務員の労働条件と抵抗力を打ち砕くことを狙っている。それを突破口に、全系統にわたる鉄道業務の全面外注化・別会社化など、あらゆる攻撃を一気に貫徹しようとしているのだ。
 そうなれば、JRで働くすべての仲間の労働条件と鉄道の安全が根本から解体される。大事故が引き起こされる。台湾特急脱線事故はそのことを証明している。乗務員勤務制度改悪絶対反対! すべての仲間は職場から団結して声を上げよう。職場に闘う労働組合を取り戻そう。

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台湾富士ゼロックス労働組合への連帯メッセージ(日本国鉄千葉動力車労働組合)

https://doro-chiba.org/2018/10/26/%e5%8f%b0%e6%b9%be%e5%af%8c%e5%a3%ab%e3%82%bc%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e5%8a%b4%e5%83%8d%e7%b5%84%e5%90%88%e3%81%b8%e3%81%ae%e9%80%a3%e5%b8%af%e3%83%a1%e3%83%83%e3%82%bb%e3%83%bc%e3%82%b8/

 動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)および動労千葉国際連帯委員会は、台湾富士ゼロックス労働組合のストライキに対して、連帯メッセージを送付しました。

↓↓↓ メッセージは動労千葉の下記サイトをご覧ください。

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2018年10月26日金曜日

日刊動労千葉 第8528号

あまりに不合理!
10・18賃金改定等についてCTS団交

・最賃が27円上がっているのに事業所賃金を10円しかあげない
・「深夜早朝手当」30分の休憩が入っているため500円と1500円の差


 10月18日、最低賃金引き上げにともなう賃金改定等についてCTSと団体交渉を行った。

時給1000円は最低限の要求だ!

 まず事業所基本賃金の引き上げについて解明と交渉を行った。
今回、60~65才の時給額を大きく引き上げたが(60才までと同額に)、各事業所の時給額そのものは大半の事業所で10円引き上げにとどまっている。千葉以西の事業所でも、東京都の最低賃金(985円)以下となる。

組合:時給1000円が千葉県内の同業他社でも基本的な水準になっている。最賃が27円上がっているのに事業所賃金を10円しかあげない理由は?
会社:他の施策も実施したので全体を見ての判断。
組合:最賃は昨年が26円、今年が27円。他方、CTSは、昨年10月に10円、春に10円、今回も10円の引き上げにとどまっている。こんなことを続けていたら全体の中でCTSが陥没していくのは明らか。
会社:今回は60~65才の賃金引き上げも行ったので…。
組合:60才以上についても本来あるべき額になっただけ。これまでがおかしかっただけ。全体の賃金額は、いまだに最賃との追っかけっこの状態だ。最賃が3%上がれば、全体の賃金水準も、社員も含めて最低でも3%は上げていかないと。社員からすれば「なんなんだ!」という話になる。
会社:会社の経営が悪化して、社員のみなさんを路頭に迷わせるわけにはいかない。
組合:労働者あっての会社だ。社会全体の賃金水準から陥没していけば、人の募集も定着もない。時給1000円は最低限の要求だ。さらに66才以降の賃金についても、同じ仕事をしているのに「雇ってやるから」最賃額とイコールでよいとはならない。66才以降も同額にすべきだ。

「深夜早朝手当」改定基準の矛盾を追及

 深夜早朝手当の支給基準改定については「深夜の実労働時間4時間」という新基準の矛盾を徹底的に追求し「全事業所一律1500円」支給をあらためて要求した。

組合:それぞれの区分の対象は。
会社:「深夜帯すべてを拘束される」のは運転車両関係と成田空港事業所。「深夜帯4時間以上(1500円)が錦糸町、津田沼、京葉、幕張、西船橋、南船橋、千葉、空港、稲毛の一部。
「4時間未満(500円)」は木更津、館山、鴨川、銚子、一ノ宮、稲毛の一部。
組合:例えば木更津と幕張では終業は同じ午前2時。しかし、深夜帯にわずか30分の休憩が入っているため500円と1500円の差がでる。あまりに不合理だ。仮に、実労働時間で見るにせよ、休憩時間は全体の8分の1。それでなぜ手当が3倍も違うのか。
組合:4時間で区切った意味は
会社:深夜帯は22時~5時の7時間。そのおよそ半分という判断。
組合:だったら3・5時間でいいではないか。深夜2時までの職場(深夜帯4時間)が多い中で「4時間」と設定にすること自体に無理がある。休憩時間が5分でも10分でも入れば500円にななる。
会社:ひとつの基準として会社として判断した。
組合:恣意的に作業ダイヤを変えれば、就業規則を変えなくても手当が引き下げられる。非常に危険な基準設定だ。絶対に許されない。
会社:人件費を削減するために作業ダイヤを変更することはない。あくまで実作業に即して判断する。
組合:作業ダイヤの変更で、実際には月の手取りが1万~2万円も変わってくることになる。そういう不安定な基準を導入したこと自体がおかしい。深夜帯に働く身体的負担は、どこで働いても同じだ。これで終わりとはならない。組合としては、あくまでも「全事業所一律1500円」の支給を要求する。
(以上)

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外注化阻止ニュース 第397号

https://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka397.pdf


最低賃金27円アップでも事業所賃金わずか10円
30分休憩で深夜早朝手当500円と1500円の差
あまりに不合理! 10・18賃金改定等でCTS団交

時給1000円は最低限の要求だ!

 動労千葉は10月18日、千葉県における最低賃金引き上げに伴う賃金改定などについてCTS(JR千葉鉄道サービス)と団体交渉を行いました。
 CTSは今回、60~65才の時給額を60才までと同額にしましたが、各事業所の時給額そのものは大半の事業所で10円引き上げにとどまりました。千葉以西の事業所でも東京都の最低賃金(985円)以下となっています。
組合:時給1000円が千葉県内の同業他社でも基本的な水準になっている。最低賃金が27円上がっているのに事業所賃金を
10円しかあげない理由は?
会社:全体を見ての判断。
組合:最低賃金は昨年が26円、今年27円上がった。他方、CTSは、昨年10月に10円、春に10円、今回も10円。CTSが陥没していくのは明らか。最賃が3%上がれば、全体の賃金水準も最低3%は上げていかないと、社員からすれば「なんなんだ!」となる。
会社:会社の経営が悪化して、社員の皆さんを路頭に迷わせるわけにはいかない。
組合:労働者あっての会社だ。これでは人の募集も定着もない。時給1000円は最低限の要求。66才以降も同額にすべきだ。
「深夜早朝手当」改定基準の矛盾を追及

 深夜早朝手当の支給基準改定については「深夜の実労働時間4時間」という新基準の矛盾を徹底的に追求し「全事業所一律1500円」支給をあらためて要求しました。
組合:4時間で区切った意味は
会社:深夜帯は22時~5時の7時間。そのおよそ半分という判断。
組合:だったら3・5時間でいいではないか。深夜2時までの職場(深夜帯4時間)が多い中で「4時間」と設定にすること自体に無理がある。休憩時間が5分でも10分でも入れば500円になる。
会社:ひとつの基準として会社として判断した。
組合:恣意的に作業ダイヤを変えれば、就業規則を変えなくても手当が引き下げられる。非常に危険な基準設定だ。絶対に許されない。
会社:人件費を削減するために作業ダイヤを変更することはない。あくまで実作業に即して判断する。
組合:作業ダイヤの変更で、実際には月の手取りが1~2万円も変わってくることになる。そういう不安定な基準を導入したこと自体がおかしい。深夜帯に働く身体的負担は、どこで働いても同じだ。これで終わりとはならない。組合としては、あくまでも「全事業所一律1500円」の支給を要求する。
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2018年10月25日木曜日

日刊動労千葉 第8527号

国際連帯で改憲・戦争阻止、
労働大改悪と闘おう!
11・4全国労働者集会へ!

11月4日(日)正午 東京・日比谷野外音楽堂

日本の労働者のおかれた現実


 貧困が蔓延し、世帯収入300万円未満で生活している人が全体の33%、特に年収120万円以下が2千万人に及んでいる。
 非正規職労働者は2023万人に達し、健康保険加入率も厚生年金の加入率も半数。今後780万人余りが生活保護になるといわれている。
過労死は年々増加し、2017年度の過労死の労災申請数は2572件で過去最多、1日7人以上が労災となっている。
 それにもかかわらず働き方改革に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」「雇用関係によらない働き方」によって、労働基準法も、労働組合法も、最低賃金法も、年金や医療保険法も適用されない個人請負化された労働者が膨大に生み出されようとしている。

もうすべてが限界


 「国力低下をくい止めるためには付加価値を生まない地域は淘汰するしかない」という発想のもとに地方切り捨てが激しく進み、全国各地で、水道、交通、年金、医療、生活保護、介護、子育て、教育などへの支援が瓦解し、社会の底が抜け、人間の生命や尊厳が打ち捨てられようとしている。
これらが30年に及ぶ新自由主義によって生み出されたのだ。もうすべてが限界だ。怒りの声は社会の隅々に積み上がっている。労働者の団結した闘いだけがこの現実を変革する力だ。

韓国「ろうそく革命」


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8527/

 その声は韓国では一昨年の「ろうそく革命」となってパククネ政権を倒した。 民主労総は、6月30日には、「非正規職の無い仕事場と差別のない賃金を勝ち取る、実質的財閥改革のための下半期ゼネスト総力闘争を決意する」と、「非正規職撤廃全国労働者大会」がソウル光化門広場で、ムンジェイン政権発足後最大の8万人が結集して闘われた。

「教育崩壊」に大反撃

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8527/

 米国ではウエストバージニアやアリゾナ州など「ラストベルト」地帯の数万、数十万の教育労働者が次々とストライキに立ち上がっている。「子どもたちに十分な教育を!」「教育にちゃんと資金を出せ!」「私たちが生活のために起ちあがるのは、生徒を守るため」ー地域全体がそれを支援し、トランプ政権を揺るがしている。州財政破綻によって、健康保険や年金制度などが年々大幅に改悪され、また教育現場への資金も激減され続けて週4日しか学校が開けず、多くの子どもたちが貧困に苦しむ「教育崩壊」の現実に対して大反撃が始まったのだ。

労働者の国際連帯こそ


 今、時代が大きく動き出している。中国、トルコ、フランス、ドイツ??串世界中で労働者が壮大な決起を開始している。資本による搾取と戦争を止める力は、国境を越えた労働者の国際連帯闘争だ。11月労働者集会・1万人大行進には、韓国、アメリカをはじめ世界各地から闘う仲間たちが結集する。
11・4総結集で、闘う労働運動を取り戻す巨大な一歩を踏み出そう!

韓国から
民主労総ソウル地域本部代表団約30人、

米国から、
全米に拡大する教員ストライキの震源地、米ウエストバージニア州の教育労働者ジェイ・オニールさん(ウエストバージニア・ユナイテッド)が来日し参加する。

外注化阻止ニュース 第396号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka396.pdf


シフト管理担当者が〝片手間〟運転
200人以上死傷の大惨事
台湾特急列車脱線事故

 10月21日、台湾・宜蘭県で特急列車が脱線し、少なくとも18人が死亡、187人が負傷する大惨事が引き起こされました(写真)。「尼崎事故(05年の福知山線脱線事故)」そのものともいうべき大事故です。

安全より運行優先―尼崎事故そのもの

 詳しい事故の原因などは調査中ですが、当該列車が突然の停止と発車を繰り返し、運転士はブレーキの不具合を複数回にわたって管理部門に訴えていたことが分かっています。
 しかし管理部門は約20分の遅れの中で急ぐよう催促し、機器についても走行しながらチェックするよう指示。ついには制限速度75㌔のカーブに140㌔の速度で進入し、8両編成の車両すべてが脱線したのです。
 会社が安全より運行を優先して運転士を追い詰めた結果の、まさに台湾版の尼崎事故です。

「片手間乗務」は安全を崩壊させる

 この事故の当該運転士は、普段はシフト管理を担当しながら、土日は応援業務として列車に乗務していました。支社課員・当直・指導員らの「片手間乗務」……まさしくJR東日本が進める乗務員勤務制度の改悪と同じです。
 多忙な中、複数の業務を掛け持ちしながら乗務することの負担、自分自身も管理側にいるがゆえのプレッシャー。そういったことが日々積み重なる上に、機器の不具合や列車遅延で生まれる焦り……そして大惨事が引き起こされたのです。

乗務員勤務制度改悪がもたらすもの

 乗務員勤務制度の役割は、乗務員の健康や列車運行の安全を守るために、拘束時間や一継続乗務時間などを厳しく制限することです。
 それを、「資格さえ持っていれば誰でもできる」と片手間仕事として乗務労働を扱えば、鉄道の安全が守られるはずがありません。
 JR東日本はメンテナンス部門を次々に外注化し、ダイヤの過密化を進め、長時間行路を増やしてきました。すでに列車の不具合や遅延は日常的に起こっています。
 それに加え、乗務員勤務制度の改悪を強行すれば、間違いなく鉄道の安全崩壊を招きます。
 乗務員勤務制度改悪は絶対に認められません。

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2018年10月24日水曜日

日刊動労千葉 第8526号

10・14三里塚全国総決起集会
10/15JR東日本本社 申し入れ行動

10・14三里塚全国総決起集会 市東さんの農地を守れ!

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8526/


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8526/

  10月14日、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で全国総決起集会が680人の結集で開催された。
北原健一さんが開会のあいさつを行い、第3滑走路建設の攻撃に対し地域住民が反撃に立ち上がっていることが報告され、反対同盟と動労千葉との労農同盟をさらに強固にし、改憲と戦争を許さず、市東さんの農地を守ることを宣言した。
基調報告を萩原富夫さんが行い、12月20日の請求異議裁判の勝利判決をかちとるために、この2カ月が勝負だ。11月19日の耕作権裁判で地裁包囲行動に結集し、署名、要望書を同盟に集中してほしいと訴えた。
連帯のあいさつで、動労千葉田中委員長が、11・4労働者集会・改憲阻止1万人大行進への結集を訴えた。

農地を取られることは、命を取られること

 敷地内の市東孝雄さんは、「農家にとって農地を取られることは、命を取られること。私もがんばります。反対同盟ここにありという闘いをする」と決意を語った。
 動労水戸の石井委員長からは、16~17日には特急車掌1人乗務化と水郡線のワンマン運転拡大に反対してストに立つことを明らかにした。
 集会後、市東さんの天神峰と南台の農地を往復するデモ行進を行った。



常磐線全線開通・車掌削減・ワンマン運転拡大反対 
国鉄1047名解雇撤回!JRは団交に応じよ!
10/15JR東日本本社 申し入れ行動


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8526/

 動労水戸がストライキに起つ

 動労総連合は10月15日、JR東日本本社に対する申し入れ行動に立った。
①被曝と帰還を強制する常磐線全線開通に反対する、②常磐線の特急列車の車掌削減と水郡線のワンマン運転拡大に反対する、③国鉄1047名の解雇撤回へ、JR東日本に団体交渉の開催を求める、の3点だ。
動労水戸の石井委員長と動労総連合の川崎書記長が、JR東日本本社への申し入れに向かった。動労水戸が呼びかけ、全国から寄せられた常磐線全線開通に反対する署名は、5000筆を超えた。署名を受け取ったJR東日本本社の担当者も、「この署名には重みがある」と言わざるをえなかった。
16、17日には動労水戸が水郡線大子運輸科営業所と勝田運輸区でストライキに起った。

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闘いなくして安全なし No.187

http://www.doro-chiba.org/ga/tn187.pdf


台湾特急列車脱線事故
200人以上死傷の大惨事
当該運転士はシフト管理担当者

 10月21日、台湾・宜蘭県で特急列車が脱線し、少なくとも18人が死亡、187人が負傷する大惨事が引き起こされました。「尼崎事故そのもの」というべき大事故です。

安全より運行優先―尼崎事故そのもの


 詳しい事故の原因などは調査中ですが、当該列車が突然の停止と発車を繰り返し、運転士はブレーキの不具合を複数回にわたって管理部門に訴えていたことが分かっています。
 しかし、管理部門は20分程の遅れの中で急ぐよう催促し、機器についても走行しながらチェックするよう指示したとされています。
 そして、制限速度75㎞のカーブに140㎞ともいわれる速度で進入し、8両編成の車両すべてが脱線。会社が安全より運行を優先して運転士を追い詰めた結果の大事故です。

「片手間乗務」は安全を崩壊させる

 事故の当該運転士は、普段はシフト管理を担当しながら、土日は応援業務として列車に乗務していたと報じられています。現場管理者だとすれば、JR東日本が乗務員勤務制度改悪として進めようとしている支社課員・当直(当務主務)・指導員らの定期乗務と同じことが行われていたと考えられます。
 遅延回復についても、普段は現場管理者だからこそ乗務員以上に指令の指示に逆らえなかったことは十分に考えられます。また、日頃から乗務している運転士がこんな状態の車両に乗務すれば車両交換を要求したはずです。しかし、土日だけ駆り出される管理者がそんなことを要求できるはずもありません。
 乗務員勤務制度の役割は、乗務員の健康や列車運行の安全を守るために、拘束時間や一継続乗務時間等を厳しく制限することです。
 それを、「資格さえ持っていれば誰でもできる」と片手間仕事として乗務労働を扱えば、鉄道の安全が守られるはずがありません。
 外注化やダイ改合理化で、すでに列車の不具合や遅延は毎日のように起こっています。加えて乗務員勤務制度改悪を強行すれば、間違いなく鉄道の安全崩壊を招きます。乗務員勤務制度改悪は絶対に認められません。

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2018年10月23日火曜日

日刊動労千葉 第8525号

劣悪な労働条件を改善し、
65歳まで安心して働ける職場を!
エルダー協議会

 大量退職時代を迎え、これから多くの組合員が60歳定年―エルダー・嘱託再雇用を迎えるにあたり、エルダー組合員が抱える様々な問題や職場の状況に対応できるように3月エルダー協議会が結成された。このエルダー協議会の活性化に向け、第47回定期大会においてエルダー担当の2名の特別執行委員が指定された。
 今回は、そのエルダー協議会の越川会長(幕張支部)、山中副会長(木更津支部)に就任にあたっての決意と抱負をお聞きした。

声を上げていく体制をつくっていく
エルダー協議会 越川会長

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8525/ 

  本部役員に久々に戻りましたが、新規にエルダーのために何か役に立てればいいなと思っています。65歳まで働ける労働条件の確立のためにエルダーが一つにまとまってみんなと協力できるように頑張りたいと思います。
●職場の状況はどうですか。
 初めて行う仕事もあり、エルダーとして構内の仕事を一人前に次の人にある程度は教えられるような形にしたい。また、年齢的な問題からくる仕事のミスなども出てくると思うので、高齢者対策のような仕事も要求していく必要があると思います。
 これから先はエルダーの人たちが人数的には多くなりますが、うちの組合員が主体になって交渉しないと何もかちとれない。職場代表選挙に関副委員長がなって、幕張の労働条件が少しでもよくなったと思っているので、この力関係を守っていくために、エルダー協議会としても頑張っていきたい。
 清掃のメンバーも朝行き会ったときには「何か問題はないか」と声をかけています。問題点を引き上げ解決できるように、役に立てるように少しでもがんばって行きたいと思います。
●今後の抱負をお願いします。
 駅の清掃は一番きついという話が出ている。実際どういう仕事をしているのか、一人でどれくらいがんばれる仕事なのか、孤立させない取り組みをいくらかでもできればと思っている。労働条件的には、エルダー組合員が行って一定程度はいい方向に変えていると思う。今後とも声を上げてもらうことが大事だと思う。
 車両清掃の方は、幕張、京葉、津田沼とか他の仲間もいるので孤立はしないが、通勤が厳しいので、できたら銚子とか成田とか外周区に仕事を要求していくことも必要だと思います。これから交流会をやって、そのなかで問題点を話してもらえたらと思います。
 11・4労働者集会は、私も年休を入れましたが、エルダーになった人に声をかけて、出れるような動員体制をやっていきたいと思っています。



清掃代表として普通の労働条件獲得を
エルダー協議会 山中副会長


https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8525/

●清掃の仕事はどうですか。
 最初は昨年の7月の暑い時期で本当にキツかった。清掃は一人仕事が多く、仕事を覚えれば自分なりにポイント、コツをつかんでこなすことができる。最初の頃は疲れ切って、家に帰ると「グラッ」ときた。JRより仕事がきつくて給料は半分。千葉事業所はもっと大変かもしれない。
●職場の状況は。
 人が全く足りない。稲毛の方にも助勤を出している。俺は休勤はやらないけれど、今月すでに勤務変更が3回あった。
 南船橋事業所は、管轄が13駅、48人(標準数)の職場。エルダーは2人。ここにきて急に助勤や清掃競技会に人がとられている。所長は現場に出ないが、副所長が出てなんとか回している。入ったばかりの20歳の若者が休勤も含めて6連勤(日勤・夜勤を組み合わせて)になることもあった。
 職場の環境は、こちらが問題点を言っていくことによって、少しずつだがよくなってきている。今年度、休憩場所や詰め所など何件か改善されるが、今までが本当にひどかった。千葉みなと駅の休憩所つくるのも素人の仕事だった。
●就任にあたっての抱負をお願いします。
 越川君が運転代表、私が清掃代表で特別執行委員になった。普通の労働条件に近づけるために清掃代表として頑張りたい。
 エルダーと本体の組合員数が逆転すると、会社との力関係も弱くなる。エルダーにそんなに力があるわけではないが、これからエルダーが闘いの先頭に立たなければならない。これから全員がエルダーに来てほしい。駅の清掃では職場にエルダー組合員が一人か二人ぐらいしかいない。一人でも声を上げて、職場をよくしていきたい。実際、いろんな問題が先送りになっているのでしっかり取り組んでいきたい。
 交流会などの機会をつくって、「あーでもない、こーでもない」と、それぞれの職場の状況を出し合って、問題点をあげて解決していきたいので、ぜひ参加してほしい。

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2018年10月22日月曜日

日刊動労千葉 第8524号

乗務員勤務制度改悪 絶対反対!
3月ダイ改合理化粉砕
―運転保安確立に向けた動労千葉の要求

 JR東日本は、3月ダイ改で乗務員勤務制度改悪を強行しようとしている。闘いはいよいよこれからだ。そして、各支社におけるダイヤ作成や要員問題は攻防の焦点だ。
 3月ダイ改に向け、動労千葉は下記の要求(抜粋)実現に向けて全力で闘いに立つ方針を確立した。
 乗務員勤務制度改悪絶対反対―3月ダイ改合理化粉砕、運転保安確立、要求実現と65歳まで働ける労働条件獲得に向けて全力で闘いに立とう。




◎乗務手当(特殊勤務手当)廃止、乗務員の輸送スタッフ化、運転士レス運転導入等の攻撃に対しては、絶対反対の立場で闘う。

◎3月ダイ改合理化粉砕に向けて、運転保安の観点から、支社課員等に短時間行路への乗務を指定すること、乗務員の拘束時間のさらなる延長に絶対反対し、次の要求の実現に向けて闘う。

①本線運転士の高齢者対策および育児・介護のために、昼間時間帯に短時間行路を設定すること。短時間行路を設定する際は、他の負担とならないよう行路数および標準数を増やすこと。

②稠密線区における拘束時間延長を撤回し、次のとおり改善すること。
1)拘束時間は、一般線区も含め、日勤行路は9時間以内、泊行路は19時間以内、乗務キロはそれぞれ200㎞(出区がある場合は180㎞)、300㎞(同じく280㎞)以内とすること。
2)とくに明け(乙行路)の緩和を図るため、拘束時間を6時間以内とすること。
3)泊行路の出勤を13時以降、退勤は12時以前とすること。
4)在宅休養時間を確保するため、前夜出勤・後夜退勤の日数を制限すること。
5)行先地の時間について、疲労回復・前途乗務の心身の準備としての位置づけを明確にし、乗務中断の時間を確保すること。
6)「5時間以下の睡眠は飲酒運転と同じ」とした米国自動車協会の報告にふまえ睡眠時間は労働時間Aを除いて6時間以上確保すること。
7)食事時間は40分以上確保すること。

③運転線区・業務内容の習熟という観点から各区各組の交番順序については4週を限度として作成すること。

④NEX53分運転等無理なダイヤ設定、スピードアップ・130㎞運転を中止すること。構内の安全対策を強化すること。

⑤休日の行路数削減・圧縮を中止すること。

⑥各線区の中間駅に乗務員用トイレを設置すること。

⑦外注化を中止し検修・構内を本線運転士の高齢者対策としての位置づけをもつ職場として再確立すること。

⑧組合員が運転中に倒れる事態が起きていること等にふまえ、《運転士や当直に教育・指導を行い、体調不良の場合は必ず申告できる状況をつくること》《申告があった場合、交代の乗務員や指導員を手配すること》《当直や指令に一定の医学的判断ができるよう教育を行うこと》《判断ができない場合は直ちに検診センターに問い合わせる等のシステムを確立すること》《AEDや熱中症測定器を全職場に配備すること》等の具体的対策をとること。

◎運転保安確立に向け、制度・設備・規程等について次のとおり改善を求める。

①運転士が背面から撮影されて動画や写真が流され、それを口実に運転士への処分が行われる等の事態に対し、そのような事象が起きた場合は指令に連絡してカーテンを下ろすとともに、次のとおり求めます。
 1)背後から運転士を撮影することを禁止する旨を表示すること。
 2)運行の安全を確保するために、運転席は客席から遮蔽された構造にすること。それまでの間カーテンは下げた状態を所定とすること。
 3)インターネット上の不適切な映像等については会社の責任で直ちに削除する手配をとること。

②「標準数」の考え方を改め、教育・訓練・研修等のための要員を配置し、年休・休日が完全に取得でき、異常時にも対応できる要員体制とすること。

③運転士の定例訓練について、運転保安を重視した内容に改めること。線見訓練に関する基準を厳守すること。

④小集団活動等を中止し安全確保に専念できる職場体制を確立すること。

⑤「強風時に駅間で停車した列車の移動」「場内信号機に対する進行の指示運転」「閉そく指示運転」「回送扱い列車の車掌省略」「出区点検基準の見直し」等の規制緩和政策―規程改悪を撤回し、原状に復すること。

⑥強風や降雨、地震や津波等、気象異常時対策を強化すること。それまでの間は、北浦橋梁等危険箇所について速度制限を行うこと。

⑦外注化を中止し、技術断層を解消するために技術系統職場の新規採用を増員すること。線路、車両等の保守体制を抜本的に強化すること。

⑧危険踏切の抜本的改善、電車の前面強化を行うこと。

⑨軽量化(ボルスタレス)車両の安全性の検証を行うこと。それまでの間は速度規制等安全対策を行うこと。

⑩レール破断や損傷、異常摩耗の多発について、徹底した原因究明を行うこと。それまでの間は列車の最高速度を制限すること。

⑪列車整理の失敗による混乱の拡大の多発、規程に違反した指令・指示の多発等、列車運行能力が崩壊している事態を総点検するとともに、規程に則った厳格な取り扱いの徹底を図ること。また、現場の状況把握や判断を無視し、指令室のみに判断を集中した運行システムを転換すること。

⑫工臨(DL)業務について、機関車への冷房設置、行路の分割、多車種担当手当新設等の対策を行うこと。

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動労千葉を支援する会ニュース 326号

https://drive.google.com/file/d/1LErl2LnhgpCND8bt7zih-Blkq0z-rdwA/view?usp=sharing


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2018年10月21日日曜日

日刊動労千葉 第8523号

安倍政権 改憲発議を許さない!
11・4日比谷野音へ
自衛隊「9条の2」が加わると、どう変わる?

全国労働者集会&改憲阻止!1万人行進

沖縄県知事選での大勝利


 9月30日の沖縄県知事選で、沖縄の労働者民衆は安倍の先兵である極右の佐喜真淳を完全に圧倒し歴史的な勝利を実現した。安倍は今秋の臨時国会での改憲案提出に向け、自民党総裁選での「圧勝」と沖縄県知事選での「佐喜真勝利」で一気に弾みをつけて突き進もうとしていた。しかし安倍の改憲プランは、自民党総裁選で出鼻をくじかれ、沖縄県知事選での大敗をもって決定的な大破産を突きつけられた。

関生支部大弾圧を許すな!

 安倍はこの結果を受けてますます凶暴化し、日本会議メンバーで固めた第4次安倍改造内閣のもとで、10月24日から始まる臨時国会で自民党改憲案を提出し、今まで以上にクーデター的なやり方で改憲へ突き進もうとしている。
安倍改憲の根本にあるのは労働組合の解体だ。関西生コン支部への大弾圧、JRにおける新たな労働運動解体攻撃も改憲に向けて仕組まれたものだ。
今こそ闘う労働運動の再生を! 改憲発議絶対阻止! 安倍政権打倒! その最大の戦場は11・4日比谷だ。総力決起を訴える。
https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8523/

自民改憲案を斬る!

【日本国憲法】

第9条 戦争の放棄
① 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

【自民党の9条改憲案(2018年3月26日)】
第9条の2
① 前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
② 自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

自衛隊「9条の2」が加わると、どう変わる?

▽「戦争放棄」を殺す?
「前条の規定は、…を妨げず」との文言で、憲法9条に規定されている「戦争放棄・戦力の不保持・交戦権の否認」が無効にされてしまう!
▽武力行使に際限なし
「必要な自衛の措置」に限定がないことから、「集団的自衛権」を含む自衛隊の武力行使が際限なく拡大する。
▽海外派兵も自由?
「国民の安全を保つため」として、「在外法人の保護・救出」を名目とした自衛隊の海外派兵が正当化される。
【戦争は「自衛」を名目として行われてきた。この歴史をくりかえしては絶対にダメ!】

憲法に「自衛隊」が加わると、政府に兵力確保の義務が生じる!

●つまり、自衛官募集や防衛費の増加などが一気に強まる。

徴兵制

●自衛隊は今、海外派兵が始まってから若者の自衛隊入隊は半減し、戦闘現場に行かされる若手の隊員が激減。この不足を補い、青年を大量組織しようと改憲を狙っているのだ。自衛隊明記は徴兵制につながる。

大増税
●自民党の国防部会は、防衛費のGDP2%化(現状の2倍化!)を提唱。そうなれば、福祉切り捨てや大増税になることは明らか。軍事中心の社会に!。

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会報・国鉄闘争全国運動第101号

https://www.doro-chiba.org/z-undou/pdf/news_101.pdf


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2018年10月20日土曜日

日刊動労千葉 第8522号

JR千葉支社 鎌取駅全面外注化、
那古船形駅無人化提案

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8522/

駅業務別会社化・転籍阻止の闘いにたとう!

 JR千葉支社はこの間、駅業務について、鎌取駅の全面外注化、市川駅のびゅうプラザ閉鎖、那古船形駅の無人駅化を提案してきた。

 提案の概要は以下の通り。

【鎌取駅の全面外注化について】

 ◇「効率的な業務執行体制の構築」「エルダー社員の雇用の場の確保」等を目的とし、駅業務委託を実施する。
 ◇現行2徹1日勤の全業務を委託する。要員は管理▲4名、一般▲6名を削減する。
 ◇現状勤務者については、転勤または出向を含め、個別に面談した上で決定する。
 ◇実施時期は19年4月1日。

【市川駅びゅうプラザ閉鎖について】

 ◇マーケットの変化に合わせた店舗体制の構築を目的とし、店舗の閉鎖を行う。
 ◇要員は管理▲1名、一般▲6名を削減する。
 ◇現状勤務者の異動は面談の上で決定する。
 ◇実施時期は19年4月1日。

【那古船形駅の無人化について】

 ◇現行、委託会社において1日勤で業務を行っているところを無人化する。 
 ◇無人化の理由は、採算が合わないため。
 ◇実施時期は19年4月1日以降、準備出来次第。

【千葉支社管内の駅外注化の現状】

 ◇JR直営49駅、委託70駅、簡易委託4駅、無人34駅 鎌取駅は近くに千葉県こども病院やショッピングモール、住宅街などがあり、近年乗降客が増加している駅だ。それにも関わらず、全面外注化するというのだ。
 すでに東京では、今年12月1日に吉祥寺駅、来年3月1日に秋葉原駅の全面外注化実施が提案されている。これほどの大規模駅が全面外注化できるなら、千葉支社管内で外注化できない駅などなくなるということだ。しかも、これまでJR本体で行ってきた。人身事故などの「現地責任者」も委託社員で行うとされている。
 会社は明らかに、駅業務の全面外注化と別会社化の本格的な攻撃に踏み出している。それは、これまでの出向というレベルを超えて、JRで働く仲間の転籍強制まで外注化攻撃をエスカレートするということだ。
 会社はその理由に、「エルダー社員の雇用の場の確保」を挙げるが、まったくのごまかしだ。
 すでに「エルダー本体枠拡大」が実施されている。会社の得手勝手な制度を前提としても、「雇用の場の確保」のために外注化しなければならない理由など一切ない。それを外注化推進の口実に利用するなど絶対に許されない。
 また、会社は「採算」を理由に駅の無人化まで進めている。本来鉄道は、地域の生活を支えるためにはなくてはならない存在だ。利益を優先して公共性を放棄し、地域の足を切り捨てることは鉄道会社として決して許されない。
 駅は鉄道の安全を守る砦だ。その駅業務の別会社化は鉄道の安全を崩壊させる。また、駅業務が別会社化されれば、駅から車掌、運転士という養成体系も解体される。乗務員勤務制度改悪攻撃と一体で、JR・グループ会社の全労働者の権利を根底から破壊する重大な攻撃だ。
 JR―グループ会社を貫く闘いをつくりだし、外注化攻撃を粉砕しよう。




政権改憲発議させない 過労死・非正規化・解雇自由と闘う
11・4全国労働者総決起集会
&改憲阻止1万人行進への大結集を
日時:11月4日(日)12時~
場所:東京・日比谷野外音楽堂

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11・4 全国労働者集会/改憲阻止!1万人大行進 チラシ第三弾

https://doro-chiba.org/wp/wp-content/uploads/2018/10/b7a6a8bf1bcafb5186e46a7148f40380.pdf



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2018年10月19日金曜日

日刊動労千葉 第8521号

乗務員の命と安全より効率化を優先するな!
10/4 乗務員勤務制度改悪提案
JR本社団体交渉(総連合申14号)①

乗務員勤務制度改悪絶対反対!全力で闘いぬこう!

 10月4日、動労総連合申14号の組合要求(日刊動労千葉8505号掲載)に基づき乗務員勤務制度改悪提案に関する団体交渉を行った。交渉では提案理由や今後の展望について、会社の考えを明らかにさせた。

「現時点では外注化とリンクしない」

組合:会社は水平分業推進を掲げている。今回の施策とリンクするのか。
会社:委託化につながるものではない。
組合:今までで乗務員以外が乗務することはなかった。提案の目的は何か。
会社:乗務することで現場の特性がわかる。支社等の短時間行路を作ることで、育児・介護勤務者の選択肢を増やす目的もある。
組合:私鉄では鉄道部門の別会社化が発表された。JRではどうか。
会社:今のところ、その計画はない。
組合:人口減少に対応というが、少ない社員で様々な業務をやるということか。
会社:生産性を上げるという意味だ。育児・介護勤務者も免許を取ってもらったので働く機会を増やしてもらいたい。
組合:現時点では別会社化・業務委託とリンクしないということでいいか。
会社:そうだ。

片手間乗務でも「リスクはない」!?

組合:「片手間乗務」になれば負担が増えるのは当然だ。事故のリスクは大きくなる。
会社:基本的に、まず朝の乗務に集中して乗ってもらう。それから支社に行ってもらう。週3回の乗務機会ならリスクはない。
組合:負担が増えるという認識はあるのか。
会社:今乗務している人に兼務発令することでは、負担にならない。
組合:ダイ改の行路作成時期などは切羽詰まってくる。リスクはないのか。
会社:支社は一人で仕事をしているわけではない。外せない業務があれば別の人に乗務してもらうこともある。
組合:指導員は数を増やさないというが業務量が増えるだけだ。
会社:仕事のやり方も見直す必要がある。
組合:現場ではできるならすでにやっているという声が上がっている。

健康に乗務できることが前提だ!


組合:技術革新は本来労働を緩和するためではないのか。
会社:営業で言えば、マルス導入で生産性があがった。乗務員だけ上がらないという話にはならない。業務内容は緩和されている。車両性能の向上など技術革新の恩恵は乗務員にも十分いっている。
組合:スピードアップで同じ時間でも長距離乗務になる。乗務員の負担は増えている。業務の緩和・軽減が必要という認識は一致するのか。
会社:業務の質をよくして生産性を上げるという考えだ。実労働時間を減らすことにはならない。
組合:健康に安全に乗務できることが前提だ。定年まで体を壊さずに乗務できる人が何人いるのか。
会社:企業だから生産性を求め、収益を上げなければならない。

こんな〝将来像〟は認められない!

組合:運転関係の別会社化を推進するのか。
会社:本線乗務員の別会社化や委託の考えはない。構内入換や入出区についてはグループ会社と一体となって進める。
組合:輸送サービススタッフはどういうイメージなのか。
会社:系統の壁を取り払った社員というイメージだ。行き先地で輸送サービススタッフが駅業務を行っても問題ない。車掌、運転士、車両という職名がなくなるかもしれない。
組合:この時点で示す意味は何か。
会社:会社として目指す方向性を発信した。未来永劫、会社がなくならない、自分の仕事が続くと思っていてもダメだ。
組合:不安をあおっている。
会社:不安が問題意識という意味ならば、いいことだ。
組合:今の仕事へのモチベーションにはならない。運転士も車掌もなくなるという提案は認められない。
会社:あくまで考えてもらう材料だ。自動運転も今の法令ではできない。
組合:鉄道も自動運転にするということか。
会社:技術革新が進めば鉄道でもできる。乗務員の仕事も緩和される。
組合:仕事自体がなくなるということではないか。不安をあおる将来像の提示だ。鉄道会社としての将来像は今後も解明を求める。

組合:今年度に入ってから会社の対応が変わった。今提案も秋葉原駅の全面外注化提案も一方的だ。常磐線特急車掌1人乗務についてもほとんど議論もない。
会社:真摯に議論していく姿勢は変わっていない。スピード感もだが、わかりやすい説明を心掛けている。

健康と安全より効率化優先するな!

組合:現在でも明けで12時を過ぎる行路があり非常に負担になっている。出退勤時間の制限を設ける考えはあるか。
会社:効率が悪化する制限を作ることは考えられない。現行制度の制限で十分だ。
組合:効率が落ちても、負担増を防止する具体的な制限を設けるべきだ。
会社:効率が悪化するならできない。
組合:乗務員は人間だ。健康で安心・安全に運転できることが前提だ。現行制度を守れば安全ということではない。
会社:生産性向上は追求していく。
組合:乗務員の安全、健康の確保とどちらが重要なのか。
会社:両方だ。
組合:効率化すれば負担がかかる。両方が向上することはあり得ない。出退勤時間の制限がなぜ設けられないのか。
会社:そういう制限があれば労働時間Aを7時間10分に近づける行路が作れなくなる。

乗務時間・キロを軽減しろ!


組合:乗務時間・キロの拡大は負担が増して危険がある。会社の見解はどうか。
会社:運転保安上の問題が発生するとは考えていない。7時間10分を越えなければ負担は大きくならない。
組合:実乗務が増えれば、当然負担も大きくなる。もう限界を超えている。倒れている乗務員も出ている。乗務員はエルダー運転士を選べるのかという問題になる。現場はこれ以上乗れないと思っているのに、本社は胸を張って「きつくしますよ」などという制度改正があるのか。
会社:全行路が増えるわけではない。育児・介護にはいいという声はある。
組合:現場では「早朝は絶対に無理」という意見があがっている。
会社:全員が朝に乗れるわけではない。乗れるように努力するよう働きかけはする。選択肢が広がるということだ。
組合:「他の行路がきつくなったのは育児・介護のせい」となったり、「乗務できない人が悪い」とさせてはならない。

 交渉は継続中だが、会社は許しがたい回答に終始している。乗務員勤務制度改悪粉砕へ全力で闘いぬこう。

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闘いなくして安全なし No.186

http://www.doro-chiba.org/ga/tn186.pdf


JR千葉支社
鎌取駅全面外注化、那古船形駅無人化提案
駅業務別会社化は乗務員
解体につながる重大攻撃

 JR千葉支社はこの間、鎌取駅の全面外注化、市川駅のびゅうプラザ閉鎖、那古船形駅の無人駅化を提案しています。これは駅業務の別会社化の攻撃であり、住民の生活より利潤を優先する合理化攻撃です。

レベルを超えた外注化攻撃

 会社は鎌取駅業務について、「効率的な業務執行体制の構築」「エルダー社員の雇用の場の確保」を目的として、現行2徹1日勤の全業務を外注化するとしています。
 鎌取駅は近くに千葉県こども病院やショッピングモール、住宅街などがあり、近年乗降客が増加している駅です。それにも関わらず、全面外注化するというのです。
 すでに東京では、今年12月1日に吉祥寺駅、来年3月1日に秋葉原駅の全面外注化実施が提案されています。これほどの大規模駅が全面外注化できるなら、千葉支社管内で外注化できない駅などなくなるという意味を持ちます。しかも、これまでJR本体で行ってきた。人身事故などの「現地責任者」も委託社員で行うとされています。
 会社は駅業務の全面外注化と別会社化の本格的な攻撃に踏み出しています。出向というレベルを超えて、転籍強制まで外注化攻撃をエスカレートしようとしています。

会社施策に反対の声あげよう

 それは単に駅だけの問題ではありませ
ん。駅業務が別会社化されれば、駅から車掌、運転士へという養成体系も崩されます。そうなれば必然的に乗務員を含めた別会社化・転籍強制へ行きつかざるを得ません。
 そして、会社は乗務員というあり方も解体し、「輸送サービススタッフ」という形で無権利化することを狙っているのです。
 会社の得手勝手な攻撃を許すわけにはいきません。会社施策を止める最大の力は現場から反対の声をあげることです。動労千葉とともに乗務員勤務制度改悪・業務外注化反対の声をあげよう。

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2018年10月18日木曜日

日刊動労千葉 第8520号

第3の分割・民営化攻撃粉砕!
検修部門の全面外注化、
別会社化・転籍阻止へ闘おう

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8520/

 乗務員勤務制度改悪やグループ経営計画「変革2027」の発表を契機に、秋葉原駅の3月1日全面外注化実施が提案されるなど、これまでの次元を超えた外注化・別会社化の攻撃がたちどろころに開始されている。検修・構内部門でも全面外注化攻撃が迫っているのだ。

動き出した全面外注化の攻撃

 会社は車両検修業務について「まだ委託の途上」とし、車両検修会社として設立された東日本テクノロジーの常務取締役は「JR東日本関係では水平分業がさらに進み、実質的に車両検修業務を(当社が)担っていくことになる」と公言しているのだ。CTS管理者も検修部門は「いずれ全部ウチに来ることになっている」と平然と語っている。
 この中で、幕張車両センターに運転シミュレーターが導入されるなど、完全別会社化に向けた動きが次々に進められている。
 シミュレーターについて会社は「JRも使用する」としているが、千葉支社にはすでに導入されている。それなのにJR本体がわざわざ幕張に導入する理由は何なのか? 「CTSのためににシミュレーターを導入した」となった場合、莫大な賃貸料などが発生することをごまかす口実である可能性が高い。こういう形で別会社化の外堀を埋めようとしているのだ。
 また、外注化と一体で、3月にはCBM(コンディション・ベースド・メンテナンス)と称する「モニタリング保全体系への移行」提案が行われた。車両故障や事故を未然に防止するために定期的な検査が必要だという従来の考え方を根本から否定する究極の合理化攻撃だ。
 しかも、工場については完全に定期検査で回っている。そこにCBMを導入すれば、これまでの工場のあり方を抜本的に解体する大合理化につながる。すでに「3つある工場を2つにする」という話まであがっている。また工場でコスト削減と外注化が次々に進められる中、例えばコンプレッサーのメーカーが推奨している部品取替えをやっていなかったために、本線で故障するといったことが何度も起こっている。

安全崩壊と労働者の権利解体

 「変革2027」では、「鉄道を起点としたサービスの提供」から「ヒトを起点とした価値・サービスの創造」に転換するとしている。鉄道部門については「外部の技術・知見を組み合わせてサービスを創造する」とされている。つまり、鉄道部門は全面的な外注化・別会社化ですべて「外部」にするということだ。実際、深澤社長の声明では「グループ会社再編」「JR東日本とグループ会社の役割の見直し」が公然と打ち出されている。
 それはJRで働く労働者を転籍に駆り立て、グループ会社の賃金を解体し、労働者を一生低賃金に突き落す総非正規職化攻撃だ。
 だが、外注化・強制出向が強行されてから6年たった今なお、CTSは検修・構内業務を担う経験や技術力、要請体制や指導体制はまったく確立されていない。JR本体との業務の区分もあいまいなまま行われている。結局、偽装請負=違法行為なしには成り立たないのだ。
 最大の矛盾は安全問題だ。すでに川崎駅での脱線転覆事故、山手線電化柱倒壊事故、松戸駅での保守用車との衝突事故、新幹線台車亀裂事故など、外注化に起因する事故が相次いでいる。
 外注化は業務をいくつもの会社にバラバラにすることで、結局だれも業務全体に責任を取らない無責任体制が生み出される。統一された指揮命令系統も破壊される。そして、技術継承も解体され安全の崩壊をもたらすのだ。

組織拡大実現し外注化粉砕しよう

 外注化は矛盾だらけの攻撃だ。外注化に抵抗する闘いがある限り、矛盾を噴き出し続ける。だからこそ職場から団結して闘うなら必ず粉砕できる。われわれは18年に及ぶ外注化阻止闘争の中で何度となくそのことを示してきた。10年以上にわたり外注化を完全に阻止し、その後の6年間も運転関係における外注化拡大を許さなかった。
 外注化―転籍攻撃を阻止する最大の力は組織拡大であり、JR―CTSの労働者が団結して闘うことだ。その可能性をJR―CTSでの職場代表者選挙が示している。組織拡大を実現し外注化粉砕まで全力で闘いぬこう。

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外注化阻止ニュース 第395号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka395.pdf


乗務員の命・安全より効率化を優先するな
乗務員勤務制度改悪提案
10・4JR本社団体交渉

 10月4日、乗務員勤務制度改悪提案に関する団体交渉が行われました。交渉は継続中ですが、会社は許しがたい回答に終始しています。乗務員勤務制度改悪粉砕へ共に闘おう。

組合 技術革新は本来、労働を緩和するためではないのか。
会社 営業はマルス導入で生産性が上がった。乗務員だけ上がらない話にはならない。業務内容は緩和されている。車両性能の向上など技術革新の恩恵は乗務員にもいっている。
組合 スピードアップで同じ時間でも長距離になる。乗務員の負担は増えている。業務の緩和・軽減が必要という認識は一致するのか。
会社 業務の質を良くして生産性を上げる考えだ。実労働時間を減らすことにはならない。
組合 健康に安全に乗務できることが前提だ。何人が定年まで体を壊さずに乗務できるのか。
会社 企業だから生産性を求め、収益を上げなければならない。

輸送サービススタッフ!?

組合 輸送サービススタッフのイメージは?
会社 系統の壁を取り払った社員というイメージだ。行き先地で輸送サービススタッフが駅業務を行っても問題ない。車掌・運転士・車両という職名がなくなるかもしれない。
組合 この時点で示す意味は何か。
会社 会社として目指す方向性を発信した。未来永劫、会社はなくならない、自分の仕事が続くと思っていてもダメだ。
組合 不安をあおっている。
会社 不安が〝問題意識〟の意味ならば良いことだ。
組合 鉄道も自動運転にするということか。
会社 技術革新が進めば鉄道でもできる。乗務員の仕事も緩和される。

健康と安全より生産性向上


組合 現在でも明けで時を過ぎる12行路があり非常に負担。出退勤時間の制限を設ける考えはあるか。
会社 効率が悪化する制限を作ることは考えられない。現行制度の制限で十分だ。
組合 効率が落ちても、負担増を防止する具体的な制限を設けるべきだ。
会社 効率が悪化するならできない。
組合 乗務員は人間だ。健康で安心・安全に運転できることが前提だ。現行制度を守れば安全ということではない。
会社 生産性向上は追求していく。
組合 乗務員の安全、健康の確保とどちらが重要なのか。
会社 両方だ。
組合 効率化すれば負担がかかる。両方が向上することはあり得ない。出退勤時間の制限がなぜ設けられないのか。

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2018年10月17日水曜日

日刊動労千葉 第8519号

全面的評価制度導入による分断と団結破壊
—– JR貨物・新人事制度提案

 9月28日、「人事制度の見直しについて」提案が行われた。主な内容は以下の通り。

1.職群の新設及び等級の改正


(1)職群、①「プランナー」、②「エキスパート」、③「プロフェッショナル」=主に鉄道現業業務の第一線で業務経験を重ねていく。転勤範囲は採用支社内とする。

(2)等級、①「キャプテン」、②「インストラクター」=レギュラーの中でも非常に業務に習熟し、職場のリーダー的存在になる人。③「レギュラー」=会社の職場における、業務・実務の主力の人。④「ビギナー」

2.昇格等(昇格・降格、昇給)制度の改正

3.評価制度

「人事評価は、ある期間の中で、どのように行動し、どのくらいの成果を上げたか、また現在どの程度の能力を発揮しているかを判定し、処遇へ反映させるとともに、その結果を人材育成に活用する」

「評価の適用(対象)は、原則として、全社員(シニア社員及び契約社員を含む)」

4.賃金制度の改正

「基本給は、職群及び等級毎に最低額と基準額を設ける。また、『60歳定年実施に伴う社員規程』は廃止し、60歳定年まで昇給を行う」(*しかし、55歳到達月の基本賃金71%は変わらず)

「昇給については、職群、等級毎の評価により昇給額を定める」

「所有住宅補助・年2回の支給を毎月の支給に改める。住宅購入価格等を勘案し、月額5000円、10000円、15000円を支給する」

「扶養手当・子育て支援を目的とする家族手当に切り替えるため廃止する」

「家族手当・子育て支援を目的に、配偶者よりも子供を重視した家族手当を新設する。基準外賃金とし、支給対象は『配偶者』8000円、『20歳未満の子』一人につき8000円」

「職務手当・基準外賃金から基準内賃金」

「職種手当・専ら従事する職種により支給する。乗務員手当については特殊勤務手当より移行し現状維持」

5.退職手当制度の改正


「勤続年数に加え、在級年数や在職年数といった退職に至るまでの社員の成長や努力が退職金に反映されるよう見直しを行う」

6.嘱託社員制度

「名称の変更・『嘱託社員』を『シニア社員』に改める」

「特別休日・以下のいずれかを選択することができる。なお、1回に限りコースを変更することができる。コースA 年間56日とする。コースB 年間80日とする」

「基本賃金・調整手当(千葉県)、コースA 171000円+46000円、コースB 150300円+46000円」

「退職慰労金積増し額・コースA50万円、コースB25万円」

7.移行措置

「退職金の移行・2019年4月2日時点で満55歳以上の社員については、既に確定している退職金額とする」

8.実施時期

「平成31年4月1日(月)とする」

 ざっとですが、「公正な評価」によって、昇格・降格、昇給、さらには退職金まで変わるという全面的な評価制度の導入となっています。
動労千葉としては、早急に解明要求・申入れを行い、55歳以上の賃金減額制度の廃止、本線運転士の高齢者対策の確立、嘱託社員の労働条件の改善へ、この間の動労総連合の要求に基づき原則的に闘います。
みんなの知恵と力を結集し、団結の力で65歳まで安心して働ける労働条件を確立しよう!

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動労千葉を支援する会ニュース 325号

https://drive.google.com/file/d/17DR8wGOizV5avSwW5WZThrLQxkrJhPRs/view?usp=sharing


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2018年10月16日火曜日

日刊動労千葉 第8518号

強制執行許さず農地を守ろう!
騒音拡大と新たな強制移転反対!
安倍政権の戦争・改憲攻撃と闘おう!
10・14三里塚全国集会へ

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8518/

 三里塚闘争が重大な決戦局面を迎えています。一昨年の10月25日、最高裁は成田空港会社(NAA)の違法・不法な農地強奪にフタをして、市東孝雄さんに対し農地明け渡しを命ずる不当な判決を下しました。

三里塚闘争52年の正義


 反対同盟は、「違法な強制執行は許されない」と、千葉地裁に執行停止を申し立て、以来、2年近く裁判(請求異議裁判)を闘って執行を止めてきました。三里塚闘争52年の正義は、最高裁が反動判決を出しても、市東さんの農地を強制執行できない状態に国家権力を追い込んできたのです。
 この強制執行を止めてきた「請求異議裁判」が、9月27日に最終弁論がおこなわれ結審を迎えました。いよいよこれからが正念場です。
 この間の裁判で、NAAによる強制執行は「権利濫用」で許されないこと。「原野を開拓し、親子3代・100年にわたり耕し続ける農地」で、誠実に農業を続ける市東さんの農地を守ることの正当性が全面的に明らかになりました。「耕す者に権利あり」これこそが、日本農民が戦後闘い取ってきた農地法の精神です。
   
農地強奪と空港機能強化

 しかし、NAAは今、違法・無法を重ね47年前と同じ強制執行で、市東さんの農地を奪おうとしているのです。それどころか「空港機能強化」と称し、地域住民の反対を足蹴にして新たな飛行時間の延長と第3滑走路の建設を計画しています。
 B滑走路と直列になる配置の第3滑走路が建設されれば、その騒音地域が横芝まで拡大されるのです。騒音地域住民から反対の声が上がっています。「内房線と地域を守る会」「外房線と地域を守る会」のように、反対闘争を北総全域に拡大・発展させるために、反対同盟とともに闘いぬかなければなりません。

『農地は私たちの命』

 反対同盟は呼びかけます。「国と企業の利益のために、住民にさらなる騒音と移転を強制することは許せません。こうした暴挙は、労働法制を改悪し、農業と地方を切り捨てる安倍政権の政治と一体です。
 『農地は私たちの命』これが譲れない思いです。私たちは何があっても体を張って市東さんの農地を守り抜く決意です。日々耕しながら国策と闘うことが、政治を変え、戦争・改憲阻止につながる力になると確信します。
 私たちは、地域住民と連帯し、沖縄、福島の反基地・反原発の怒りと一つとなって闘います。皆さん!一緒に世の中を変えましょう。ぜひ集会に来て下さい」

動労千葉の原点

 反対同盟との労農連帯の闘いは動労千葉の原点をなす闘いです。金と暴力に屈せず、実力闘争で戦争政策と対決してきた反対同盟農民との労農連帯をさらに強化し、安倍政権の戦争・改憲攻撃と闘おう!
 労農連帯の真価を発揮し、乗務員勤務制度改悪をはじめとした第3の分割・民営化攻撃=職場に吹き荒れる新自由主義の攻撃と闘いぬこう!
 10・14三里塚へ! 

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闘いなくして安全なし No.185

http://www.doro-chiba.org/ga/tn185.pdf


「片手間乗務」で安全は守れない
乗務員勤務制度改悪反対の声をあげよう

 JR東日本は「育児・介護」を口実に朝・夕の通勤ラッシュ時間帯に短時間行路を設定し、支社課員・指導員・当直を乗務させようとしています。それは乗務員を徹底的に削減し、労働強化を強制する攻撃です。そして、乗務労働を「資格をもっていれば誰でもできる」ものとして扱い、鉄道の安全も、乗務員という考え方そのものも破壊する攻撃です。

過労死と安全崩壊をもたらす

 会社は支社課員等の勤務に関して、「乗務した日でも必要があれば当然超勤してもらう」と公言しています。
 「早朝に乗務したあと、支社に戻って夜まで超勤」「ダイ改で多忙を極める中、超勤しながら指導員が乗務」など、凄まじい長時間労働が生み出されることになります。
 そんな状態で片手間で乗務することになれば、「なぜ乗務までしなければならないのか」という思いを抱かざるを得ません。それも、ラッシュ時の最も混雑して遅れが出る時間帯に、そういう列車が混ざることになります。生み出されるのは過労死と安全の崩壊です。

手当廃止と一体で労働強化狙う

 会社は「支社等が乗務すれば標準数100に対して本線乗務員90名でいい」と人員削減に利用する狙いを隠そうともしていません。
 さらに、会社が時間額・キロ額の廃止狙っていることは確実です。
 私鉄では乗務手当廃止に伴い、「泊行路+超勤で短時間行路」を所定扱いにされました。人員削減と短時間行路設定、拘束時間延長で「枠組み」をつくり、手当削減で殺人的な労働強化まで強制する狙いなのです。
 会社の思うままにさせてはなりません。攻撃への最大の反撃は、現場の労働者一人ひとりが団結して声を上げることです。その力は決して小さくありません。
 乗務労働を「片手間仕事」扱いにするなど許すことはできません。安全を犠牲にして労働強化と人員削減をもたらす乗務員勤務制度改悪に反対の声をあげよう。動労千葉とともに、職場に闘う労働組合を取り戻そう。

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実行委員会ニュース(第3号)

https://doro-chiba.org/wp/wp-content/uploads/2018/10/b955623726668fc0488db44b754ef0f4.pdf


「働き方改革」との闘いを
裁量労働制と金銭解雇法案を許すな!
講演録「働き方を変える 過労死遺族の思い」

 東京中部ユニオンの主催で9月16日に東京都内で開催された「過労死家族のお話を聞く会」での中原のり子さん(東京過労死を考える家族の会)の講演録要旨です。中原さんのご厚意により事務局で講演録を作成させて いただきました。11・4集会に向けた職場資料としてご活用下さい。

『働き方を変える過労死遺族の思い』
東京過労死を考える家族の会 中原のり子さん

 東京・過労死を考える家族の会の中原のり子と申します。過労死遺族に会うこともめったにないと思うのですが、人ごとではなく、過労死は人災です。社会的な殺人だと思っています。
 夫、中原利郎は小学生の時から小学校の先生か小児科医が夢でした。そんな彼が19年前の1999年8月、勤務する病院の屋上から投身自殺をしました。享年44歳でした。
 ちょうど病院の部長職に就いて半年後の出来事でした。なぜ彼がそんな死に方を選んだのか、私は理解できませんでした。怒りや悲しみ、混乱の中で執務机にあった3枚の便箋を受け取りました。
 『少子化と経営効率のはざまで』というタイトルでした。そこに彼の悩みは書かれていません。「医療費抑制政策」「病院経営の逼迫」「小児科の不採算」「経営効率が悪い小児科の閉鎖」「診療報酬制度の問題点」「小児科の構造的不採算」――私は、小児科がこんなに厳しいことを、夫が死ぬまで知りませんでした。
 総合病院の中で小児科は一番のお荷物だそうです。小児科は特有で、大人なら薬1錠で済むのが、子どもはシロップ剤や粉薬にしたり、非常に気を使う。大人なら1錠を使えばその点数が入るけれども、小児科は大人の10分の1しか計算してもらえない。2~3人がかりで泣き叫ぶ子どもを採血したりCTを取っても、検査分の点数計算しか得られない。
 レポートにはそんなことが書いてありました。夫はいつも事務長から「ベッドの稼働率を上げて下さい」「もっと売り上げに貢献を」とハッパをかけられる状況でした。
 レポートには、頻回の当直による疲労の蓄積が医療ミスにつながるのではないかと書かれていました。それと、女性医師の増加で結婚・出産に伴って他の医師の負担が大きくなると書かれています。
 夫が勤務していた病院には6人の小児科医がおり、男性は彼1人、女性5人の小児科医がいました。19年前、小児科学会では4分の1が女性医師でした。今は3分の1。東京医大の入試問題のように、女子学生は足切りされ、女性が医学部に入れないシステムになっている。
 彼は、その少ない女性医師と組んで医療に当たっていた。その5人の女性医師の1人の60代の先生が定年退職になった。50代の独身の女性医師は月に4回以上の当直をしていたが、50歳を過ぎて「もうこれ以上の当直はできません」と臨床現場を離れて教育現場に異動された。
 3人目の先生は産休を取っていた。夫が小児科部長になるタイミングで彼女は現場復帰するつもりだったけれども、夫が「できるだけお子さんと一緒に」と日勤だけの夜勤がない復帰の稟議書を準備していました。夫が亡くなった後、それがそのまま出てきたので病院は受け取っていなかった。ようするに稟議書を出せる雰囲気もなく、病院側としては「当直もできない医者はいらない」と、その3人目の先生も退職届けを出さざるを得ない状況でした。
 その先生は辞める時、「小児科医なんてリストラか過労死ね」の言葉を残して病院を去りました。その数か月後に夫は過労死した。彼の当直は8回に膨れ上がっていました。
 本当は、5人の女性医師たちが働き続けられる医療労働現場であれば、夫は死ななくても済んだんです。
私は、夫のメッセージを世の中の人に伝えるために、「夫は仕事が原因で死んだ」と労働基準監督署に駆け込みました。しかし労基署から戻ってきたのは不支給の決定です。担当者から「医師の当直は労働には当たらない。中原先生は長時間労働でも過重労働でもない」と言われた。
 私には意味がわからない。そもそも電話番とか郵便物を受け取る軽微な労働しかない宿泊を当直と言う。言葉のすり替えがまかり通っている。EUの判例でも医師の待機時間は労働時間と決まっているので、日本でもきちんと医師の労働実態を国の政策が守るべきだと思います。
 07年、東京地裁に労災不認定取消訴訟を起こしました。夫が亡くなってから8年目です。ようやく東京地裁で「中原の働き方は過重労働」と、行政の判断を取り消した原告勝訴となりました。国は控訴せず、14日後の3月28日に判決は確定した。
 その翌日の3月29日の民事裁判は同じ東京地裁で完全敗訴でした。「当直8回といっても患者がいない時は寝ている」。そんな判決でした。
 納得できずにすぐ控訴しました。東京高裁では「中原先生は大変な仕事をしていました。でも病院は中原先生を殺すつもりで仕事をさせていたわけではない」として〝予見可能性〟という言葉を使い、お咎めなし。好きで当直を8回やっていた、と。
 こんな判決に残されたら、すべての過労死裁判で原告が不利になると思って最高裁に上告しました。1年半後、和解勧告がきました。和解金が600万円で、私は和解を受けないと思いました。ただ裁判所から「わが国におけるより良い医療を実現する観点から双方に和解における解決を勧告した」という言葉をいただいたので、「よし、これで医療者の労働環境を改善するスタート地点に立てた」と思いました。最高裁は年間5千件の個人訴訟があっても和解勧告は1、2件だそうです。地裁、高裁と敗訴で最高裁から和解が出たのは初めてのケースです。
 なぜこういうことが起こったか。私は最初から名前も顔も公表して多くの支援者と一緒に、全国の小児科の先生に命を救われたという患者さんや家族、「明日は我が身。一歩違えば自分も中原先生みたいになっていた」という医師など、たくさんの支援者がこの最高裁の和解に持っていった。
 私は、労働組合の前で話をするときには、非力な遺族は何もできない。友だちや仲間に支えられて最高裁の和解までこぎつけた。1人の力ではできないことも、みんなの力があれば奇跡的なことが起きることを皆さんに伝えたい。どうかダメだと思わないでください。私たちには明日があります。仲間がいます。奇跡は起こすものだって思います。
国会で「働き方改革一括法案」が強行採決される一部始終をずっと見守っていました。傍聴者は反対の声もあげられない。もう数の力で決まっている。それでも私たち家族の会はあきらめきれずに毎日国会に足を運びました。
 その時に気づきました。高プロ制度は労働者の未来を奪う働かせ方。私の夫は高プロ制度の先取りの働き方で死んだ、と。私たち過労死遺族は過労死推進法と呼んでいます。過労死という言葉が出てきたのが30年前です。ツナミとカローシは日本発の世界共通語なんです。長時間残業、サービス残業の蔓延、残業に対する労働組合の規制の力の弱さ。過労死・過労自殺の多発、これが日本的働きすぎの特徴ではないでしょうか。
 闘いが必要だと思います。高プロ制度を導入しない、させない、同意しない。3ない運動です。労働組合の人たちにもがんばってほしい。過労死家族の会もがんばります。

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2018年10月15日月曜日

外注化阻止ニュース 第394号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka394.pdf


列車の安全と乗客は二の次に
常磐線 特急1人乗務とワンマン拡大

 JR水戸支社は10月20日から、常磐線の特急「ひたち」「ときわ」の車掌を、これまで2人以上の乗務を1人にしようとしています。さらに同日から水郡線(茨城県水戸市→福島県郡山市)のワンマン運転を拡大しようとしています。

特急の車掌が1人になったら

 特急の車掌は、列車を安全に運転するための確認のほかに、車内の乗客の改札や案内を行わなければなりません。また緊急の場合は、いち早く列車を止めたり、乗客を避難・誘導することも大事な業務です。
 常磐線の特急は10両もあり緊急時に最後部まで戻るのに時間がかかり、これらすべてを1人で行うことは難しく、安全上も大きな問題です。 結果的に乗客に大きな不便となります。
 3年前に常磐線で起きた事故では、踏切を通過中に列車の中間に自動車が突っ込み衝突、最後部にいた車掌が気づいて列車防護を行い、対向列車との衝突を未然に防いだこともあります。

ワンマンでは後方確認できない

 水郡線は大雨や倒木によって運転中止になることが多く、その際には乗客への案内や避難誘導が必要です。
 ワンマン運転は車掌がいない分、運転士への負担も大きく、とりわけ常陸大子~郡山間は長い距離の区間です。水郡線には車掌が必要なのです。
 車掌は列車が駅を出発する際、列車の最後部がホームを過ぎた時点でホームや線路の異常を確認することが定められています。ワンマン運転では、運転士は後方確認できないため、規程に定められた確認ができません。
 また、水郡線では大半の駅がすでに無人化されており、ワンマン運転では運転中に乗客に対応できません。

利用者減→ワンマン化は廃線の道

 会社は、利用者が減って儲からないことを理由に、列車本数削減や減車、ワンマン化を進めています。今年3月からは常陸大子~郡山間のすべての列車が2両以下となり、上菅谷~常陸太田間では1往復が削減されました。
 ワンマン化が利用者に不便を強い、結果さらに利用者が減る…この悪循環こそが廃線への道をつくっているのです。JR東日本は、しっかりとした人員配置を行ない、誰でも安心して利用できる鉄道をめざすべきです。

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ブログ更新再開のお知らせ



ブログ更新を再開します。

ご迷惑をおかけしました。

2018年10月4日木曜日

ブログ更新休止のお知らせ




ブログ担当がしばらく不在となるため

更新をお休みさせていただきます。

更新再開は10月15日以降となる予定です。

ご迷惑をおかけします。


日刊動労千葉 第8517号

胸をはって65歳まで働ける
労働条件をつくろう!
第47回定期大会(9/29~30)2日目

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8517/


組織拡大へ全組合員が起ちあがろう

 第47回定期大会2日目は、習志野市役所において非正規と正規の労働者を組織して闘う、ユニオン習志野の菊池委員長から来賓あいさつを受けて、議事が再開され、予算案の提起後、大会方針等に対する質疑応答が行われました。
 答弁の最後に田中委員長からの総括答弁が行われ(要旨別掲)、その後、2018年度運動方針案、予算案、スローガン案が全体の拍手で承認されました。決定された方針に基づくスト権投票は、100%で批准。委員・各種委員の選出、大会宣言が発表され、議長団解任あいさつと続き、大竹副委員長の閉会あいさつ、青年部渡辺君の音頭で組合歌合唱、田中委員長の団結ガンバロー三唱で第47回定期大会は大成功のうちに終了しました。
 新役員あいさつでは、今回エルダー協議会から幕張・越川君、木更津・山中君が特別執行委員に指名され、エルダー協議会の議長でもある越川君は「うちの組合員がいなければ労働条件はよくならない。これからの動労千葉のために団結を強化して、もうひとつ頑張りたい」。山中君は「清掃部門を代表してこの役員を受けたい」と決意を語りました。

出された主な意見

▽エルダー短日数勤務の組合費が高いのでは。スト生活基金の取扱について。

▽55歳からと嘱託になってからの組合費について。貨物で古い冷房のきかない機関車での乗務はきつい。震災や台風で貨物ルートが寸断されているが、これを理由とした期末手当の削減などは許さない闘いを。

▽DLの工臨でも冷房車がくるように。エルダーになって体がもたない。

▽乗務員勤務制度の改悪は全職種に波及する、車両技術分科としても認められない。本来、工場でやるべき業務を車両センターでやっている。これは全面外注化・分社化に向けた準備と見る必要がある。

▽2020年内房線ワンマン化、地震など異常時の乗客誘導など一人でできるのか。猪とか鹿が増えていて、沿線の草がボウボウでいつ出てくるかわからない。相当なプレッシャーとなっている。

▽若い人と同じ仕業・乗務は無理。エルダーの運転士に短時間行路を。

▽地元にエルダーの再雇用先の確保。CTSの清掃労働者の大幅賃上げを。

▽駅の清掃はキツイ、60歳をすぎてからやる仕事ではない。

▽CTS幕張事業所でのシミュレーター導入、JR東本社までからんでなぜやるのか。千葉検査派出の冬の2徹体制を。幕張支部が先頭に立って、組織拡大を全力でやっていきたい。

▽エルダー協議会をつくったことの意義について。

▽エルダーとして5年、ちゃんと働ける場所の確保を。

▽エルダーになって同じ仕事を半分の給料でやっている。構内運転士に、昼間の空いている時間帯に清掃の仕事も含めてやるようなこととは徹底的に闘ってもらいたい。

田中委員長 総括答弁

 第3の分割・民営化攻撃に対して全力で闘う。そのために、多くの仲間たちがエルダー・嘱託社員に行くという問題を動労千葉の最大の組織的課題として位置づけて、本当に気持ちをひとつにする。団結を強化し、その仲間たちが胸をはって65歳まで働ける労働条件をつくる。そのための最大の課題は組織拡大だ。
そして、社会全体の問題、労働者の権利、改憲・戦争反対の闘いを動労千葉として貫く。団結して労働者としての誇り高い道を進んで行きたい。そのために。11月4日の集会に各支部からの全力の結集をお願いします。

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大会宣言

 本日われわれは、DC会館において第47回定期大会を開催し、乗務員勤務制度改悪を突破口としたJR大再編―第3の分割・民営化攻撃と対決し、組織拡大をめざして闘う方針を確立した。 われわれは今、30数年に及ぶ国鉄分割・民営化反対闘争の集大成と言うべき攻防の渦中にある。職場をめぐる激しい攻防から改憲―労働法制解体攻撃まで、すべてが2020年を焦点にして動きだしている。
 首相官邸の指示によって始まったJRにおける新たな労組破壊攻撃は、わずか数か月の間に東労組から数万人もの組合員が脱退する事態を生み出し、職場を一変させている。それと一体で、乗務員勤務制度改悪、鉄道業務の全面的外注化=分社化・転籍攻撃、ローカル線切り捨て・ワンマン化・廃線攻撃が堰を切ったように開始されている。JR東日本が発表した『変革2027』は、鉄道部門はすべて「外部」に出すことを前提にして書かれているのだ。JR貨物も人事賃金制度の抜本的な改悪を強行しようとしている。
 それは、恐るべき安全の崩壊、雇用・権利破壊、殺人的労働強化をもたらす攻撃だ。絶対に乗務員勤務制度改悪―分社化・転籍攻撃を許してはならない。ローカル線切り捨てに対する地域ぐるみの闘いを前進させよう。われわれは3月ダイ改合理化阻止に向け、直ちに闘争体制を確立する。
 国鉄分割・民営化との30年におよぶ闘いは、ついに攻撃の本質を白日の下に引きだした。「JRに法的責任なし」どころか、不当労働行為だと最高裁が認定した「不採用基準」を作るよう命じたのはJR設立委員会であった。真実は暴かれた。今こそ国鉄1047名解雇撤回に向けて前進するときだ。
 動労千葉は今、多くの組合員が定年退職(再雇用)する組織的転換を迎えている。会社は、労働者の誇りを打ち砕く酷い労働条件を強制し、さらには外注化拡大のために利用しようとしている。その渦中で組合員が必死に働き、闘っている。大量退職問題への対応を動労千葉の最重要課題と位置づけ、定年延長と65歳まで働き続けることのできる職場・労働条件をかちとるために全力で闘おう。
 CTS幕張事業所における社員代表選挙の勝利は、大きな可能性と展望を示す画期的な勝利であった。労働組合と名のつくものすべてを潰そうという激しい攻撃の最中、動労千葉の候補者が圧倒的な支持を受けたのだ。それは、最低賃金ギリギリの劣悪な労働条件の下に置かれているCTS労働者の怒りの深さを示している。またそれは、18年に及ぶ外注化阻止闘争が切り開いた地平でもある。団結さえ崩さなければ展望は必ず生まれる。この地平をさらに広げ、組織拡大を実現しよう。
 安倍政権は改憲に向かって突進している。米トランプ政権は、中国、日本、全世界に貿易戦争を仕掛け、報復合戦が始まっている。世界経済がギシギシ音をたてて崩壊しようとしている。戦後70年にわたって阻んできた改憲・戦争への扉が開かれようとしている。改憲とは、民主的な社会のあり方を転覆し、「戦争のできる国」をつくろうとするクーデターだ。
 それと一体で、戦後最大の雇用・権利破壊が進行している。「働き方改革」・総非正規職化、社会保障制度解体攻撃と対決し、怒りの声を結集しよう。
 今、連帯労組関西地区生コン支部に大弾圧がかけられている。JRで起きていることも、UAゼンセンを先兵とした連合再編の動きも、日教組・自治労解体攻撃も、すべて改憲のための労働運動解体攻撃だ。今日まで改憲をおし止めてきた国鉄闘争の力を今こそ発揮し、闘う労働組合を歴史の最前線に登場させよう。労働者の国際連帯闘争を発展させ、11月労働者集会―改憲阻止!1万人大行進の成功をかちとろう。ストライキの復権をかけて19春闘に立ちあがろう。三里塚反対同盟との労農連帯闘争、常磐線全線開通強行阻止―被曝労働拒否闘争、沖縄・辺野古基地建設阻止闘争など、全国の闘う仲間と連帯して闘おう。 すべての力を組織強化・拡大の一点に集中しよう。組織拡大闘争は動労千葉の未来をかけた闘いだ。すべての闘いを組織拡大の視点から。職場闘争なくして組織拡大なし。反合・運転保安闘争なくして組織拡大なし。
 動労千葉は結成40周年を迎える。われわれは、自らの歩んできた道を信じて新たな一歩を踏み出す。

右、宣言する。
 2018年9月30日
 国鉄千葉動力車労働組合 第47回定期大会

外注化阻止ニュース 第393号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka393.pdf


CTSは直ちに大幅賃上げを
最低賃金引き上げに伴う賃金改定を提案

 CTSは9月末、最低賃金の引き上げに対応する賃金改定と就業規則改定を提案しました。
 最も大きな変更点は、60歳~65歳の時給額を大幅に引き上げた点です。60歳時点での賃下げをなくし、各事業所賃金に一本化する提案です。試用期間の賃金(入社から3カ月、マイナス20円~60円)もなくすため、入社から65歳までは同一の時給額になります。
 60歳時の引き下げで最大約1万3000円(月額)の賃下げとなっていました。この数年、「60歳時点の賃金引き上げをやめろ」と要求してきましたが、一定、それが反映された提案となりました。嘱託賃金も60歳時の時給額引き上げに伴い引き上げとなります。

基本賃金引き上げはまたもや10円

 他方、事業所基本賃金(時給)については、昨年10月に続き、わずか10円の低額回答で千葉以西の事業所(980円)でさえ東京の最低賃金(985円)以下になります。
 環境アクセスでは千葉エリアも含めてパート社員、一律50円アップが提案されています。CTSの賃金は落ち込んでいくばかりで、要員も集まらず、働き続けることができません。

深夜早朝手当の支給基準を改定

 もうひとつの大きな変更点は、深夜早朝手当の支給基準の変更です。最大で6倍(1500円~250円)の差がありましたが、①深夜帯すべて(22時~朝5時)をすべて拘束している場合(主に運転車両)=1500円、②深夜帯の実労働時間が4時間以上=1500円、③同4時間未満=500円、という新しい支給基準を提案しました。
 しかし、同じ深夜帯に働きながら3倍も格差はおかしい。木更津事業所では、午前2時までが拘束時間(深夜帯4時間)ですが、深夜帯に休憩時間が入るため「実労働時間が4時間未満」となり手当額は500円となります。
 休憩時間の設定は、電車の入区時間などJR-CTSの都合で変動します。他の事業所でも同じことが起きます。こんな不合理で悪質な基準設定はおかしい。
 深夜帯に働く身体的負担を会社はなんだと思っているのか。動労千葉は、全事業所の一律時給1500円を求めて闘います。

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2018年10月3日水曜日

日刊動労千葉 第8516号

CTS 賃金改定と就業規則改定を提案
60~65歳の賃金を大幅に引き上げ
基本賃金引き上げは、またもや10円!

 CTSは27~28日に最低賃金の引き上げに対応する賃金改定と就業規則改定を各労働組合等に提案した。

60~65歳の賃金を大幅に引き上げ
基本賃金引き上げは、またもや10円!

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8516/

 今回の提案で最も大きな変更点は、60歳以上(~65歳まで)の時給額を大幅に引き上げた点。60歳時点での賃下げをなくして各事業所賃金に一本化するという提案だ。試用期間の賃金(入社から3カ月、マイナス20円~60円)もなくすため、入社から65歳までは同一の時給額になる。

職場の怒りの声を反映

 これまで60歳時の引き下げ(80円~30円)により、最大で約1万3千円(月額)もの賃下げとなり「とても食べていけない!」と怒りの声が上がっていた。この数年にわたって「60歳時点での賃金引き上げをやめろ」と要求してきたが、今回それが反映された提案となった。

嘱託の最低額も引き上げ

 嘱託賃金はこれまで「60歳到達時の基本給額×68%、各事業所別の60歳以上の賃金に達しない場合はその額」だったが、60歳~65歳までの時給額引き上げにともない嘱託賃金最低額も引き上げとなる。

基本賃金は10円!

 一方で、事業所基本賃金(時給)については、昨年10月に続いてわずか10円の引き上げ提案となっている。
 昨年は最賃26円引き上げに対して10円、今年も27円引き上げに対して10円だ。今年4月に時給10円アップがあったものの、まったく話にならない低額回答だ! 千葉以西の事業所(980円)ですら東京の最低賃金(985円)以下になる。

環境アクセスは50円!

 他方環境アクセスでは、千葉エリアも含めてパート社員、一律50円アップが提案されている。こんなことをしていたら、CTSの賃金は、全体の中で、ますます落ち込んでいくばかりではないか。要員も集まらなければ、継続して働き続けることもできない。
 千葉以西ですら日勤だけなら手取り額は12~13万円にすぎない。外周地域の事業所では、まさに最低賃金ギリギリの提案だ。あくまでも「最低でも時給1000円」「全事業所で時給1500円」を求め闘っていく。

深夜早朝手当の支給基準を改定

 もうひとつの大きな変更点は、深夜早朝手当の支払基準の変更だ。これまでは事業所ごとに深夜早朝 手当が定められ、最大で6倍(1500円~250円)もの格差があった。今回、CTSは、
①深夜帯すべて(22時~朝5時)をすべて拘束している場合(主に運転車両)=1500円
②深夜帯の実労働時間が4時間以上=1500円
③深夜帯の実労働時間が4時間未満=500円、という新しい支払基準を提案した。

これでは格差の固定化だ!

 これは改善したように見せかけて、事業所間格差の固定化を狙う許しがたい提案だ。同じ深夜帯に働きながら、なお3倍も格差(10徹で月に1万円、15夜勤すれば1万5千円もの開きとなる)が発生するのは絶対におかしい。外周地域では時給額も安いため「せめて深夜早朝手当は同じにしろ」と切実な声があがり続けてきたのだ。これで、この問題を終わらせることなど絶対に許されない。

作業ダイヤ変更で、どうにでもできる悪質なやり方

 例えば木更津事業所では、午前2時までが拘束時間(深夜帯4時間)なのに、深夜帯に休憩時間が入るため「実労働時間が4時間未満」となり手当額は500円となる。こんなおかしな話があるか!
休憩時間の設定は、電車の入区時間などJR―CTSの都合で変動しうる。他の事業所でも、午後10時~午前2時の間に休憩時間が入れば「実労働時間が4時間未満=500円」になってしまう可能性もある。こんな不合理で悪質な基準設定は絶対におかしい。

一律1500円を!

 深夜帯に働く身体的負担は小さい物ではない。事業所によっては4連続夜勤、5連続夜勤など、人間の限界を超えた作業シフトが設定されている。こうした作業を担っている仲間のことを、会社はなんだと思っているのか! 
われわれは、あくまでも全事業所、一律1500円の支払を求めて闘う決意だ。

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外注化阻止ニュース 第392号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka392.pdf


駅業務の別会社化と転籍が狙い
秋葉原・吉祥寺駅の全面外注化提案

 JR東日本は、秋葉原駅の全面外注化を来年3月1日に実施すると提案しました。吉祥寺駅も12月1日から外注化が実施されようとしています。秋葉原駅は1日平均の乗降客数が25万人を超え(17年度・東日本管内9番目)、土日・休日には特急列車も停車する大規模駅です。
 駅業務の完全別会社化と転籍の強制を狙うものです。

安全の基盤そのものが崩壊

 駅業務の外注化は鉄道の安全を崩壊させます。人身事故などが発生し輸送障害が起こった場合、今までは最終的な安全確認は管理駅社員(JR社員)が行っているものを、業務委託駅社員が行うのです。列車非常停止警報装置の復帰扱い業務についても、業務委託駅社員が自らの判断で復帰扱いを行い、管理駅に事後報告します。
 駅における安全の確保に関してJRがまったく責任を取らなくなるのです。
 本来、事故の場合であれ、線路に落ちた物を拾う作業であれ、駅が指令に伝え、指令が列車抑止手配を行い、列車が駅に入らないことが確認されてから作業が行われます。駅も指令もJRが統一した責任をもっていて初めて安全な作業ができるのです。
 駅が本線と分断され、本来の共同作業が外注会社とJRとに分断されれば、安全の基盤そのものが崩壊します。現に事故が多発しています。

阪急・京急は委託を解消

 私鉄の阪急電鉄や京浜急行電鉄では、駅業務などの分社化でコスト削減を進めてきましたが、「偽装請負」の問題、「社員の士気の低下」「安全強化」「情報伝達を一元化すれば災害やトラブルに素早く対応できる」と駅業務の外注化を取りやめ、子会社の社員を直接雇用に切り替えています。

乗務員勤務制度改悪の阻止を

 今回の秋葉原駅全面外注化の提案が、乗務員勤務制度改悪について東労組・国労の妥結が確実になった段階で行われたことは重大です。「最大の攻撃」といっても過言ではない乗務員勤務制度改悪を東労組・国労に認めさせたことをきっかけに全系統で次元の違う攻撃を開始しようとしているのです。
 動労千葉と共に外注化と乗務員勤務制度改悪に反対の声をあげよう。

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闘いなくして安全なし No.184

https://www.doro-chiba.org/ga/tn184.pdf


監視カメラを撤去しろ!
乗務員の監視は安全を破壊する

 JR東日本は、乗務員詰所に監視カメラを設置し、さらに運転台にまで乗務員が映るカメラを設置しようとしています。

乗務員を〝犯人扱い〟するな!

 会社は動労千葉との団体交渉で、カメラ設置の理由を「乗務員室で事象が起こっている」からだと回答しました。
 しかし、部外者による問題の対策なら、乗務員室の施錠の徹底などで対策できるはずです。それなのに乗務員室にカメラを設置するということは、会社が〝乗務員が犯人だ〟といっているようなものです。
 すでに乗務員は乗客からの視線や動画撮影などにさらされています。会社が詰所にまで監視カメラを設置し、休憩中でも監視状態におかれています。その上、乗務中までカメラにさらして〝犯人扱い〟するというのです。

労組解体攻撃に職場から反撃を!

 息もできないような職場環境で乗務を続けて、鉄道の安全を守れるはずがありません。
 監視カメラ設置は乗務員を徹底的に締め付け、モノも言えない職場にするためです。そのために鉄道の安全を犠牲にするなど絶対に許せません。
 これは会社が東労組解体に本格的に乗り出したことと一体の労組解体攻撃です。組合を解体し、乗務員を徹底的に締め付け、乗務員勤務制度解体へ突き進もうとしています。
 しかし、毎日鉄道を動かし、安全を守っているのは現場の一人ひとりの労働者です。職場から団結して声をあげれば、必ず会社施策を打ち破ることができます。そのために職場に必要なのは闘う労働組合です。会社の乗務員勤務制度改悪と労働組合つぶしに反撃しよう。動労千葉とともに職場から声をあげよう。



組合 監視カメラが詰所に設置され、車内と運転台にも付けるとしている。乗務員にプレッシャーをかけるべきではない。
会社 あくまで防犯目的だ。社内規定に則り運用している。プライバシーの問題はない。
組合 どんな位置づけでも、乗務員が撮影されること自体が問題だ。監視状態にされる。
会社 安心して乗務するために設置する。乗務員室での事象が起こっている。カメラがあればなぜかがわかる。防犯目的であるという説明は行いたい。
組合 乗務員室につけるということは、乗務員が監視対象ということだ。乗務中の撮影は論外だ。犯人扱いされながら乗務することになる。撤回すべきだ。

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2018年10月2日火曜日

外注化阻止ニュース一覧表サイト変更のお知らせ

ブログ担当です。

 これまで外注化阻止ニュース一覧表を表示していた「Yahoo!ジオシティーズ」が、2019年3月31日をもってサービスを終了する旨の通知がありました。
 本サイトを使用していた理由は(無料ということもありますが)、初期に外注化阻止ニュースがYahoo!ジオシティーズを利用しており、同サイトは「外部サイトからのハイパーリンクを許可していない」という特性があったため、同サイト内に一覧表を作成していたということです。この問題は、外注化阻止ニュースの公開をYahoo!ジオシティーズ外で行うようになったため、現在は解決済みです。
 そこでサービス終了を機会に、外注化阻止ニュース一覧表を「Google Site」へ移行することにしました。

 本ブログの該当ハイパーリンクは既に以下のものに切り替えていますので、直接リンクされている方は変更をお願いします。

https://sites.google.com/view/siensurukai/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

2018年10月1日月曜日

日刊動労千葉 第8515号

改憲・戦争、労働法制解体許すな!
JR大再編―第3の分割・民営化攻撃と
対決し組織拡大を!

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8515/

第47回定期大会(9/29~30)1日目

 動労千葉第47回定期大会は、9月29日、DC会館において始まった。定期大会は、北嶋副委員長の開会あいさつで始まり、関和幸執行委員の司会で進められ、まず資格審査が行われ、大会成立が宣言された。
 議長団には、津田沼支部の相馬代議員、千葉機支部の大久保代議員を選出し、議事が進められた。
 スローガン案の提起に続き、執行委員長あいさつが行われた(別掲)。
 来賓あいさつでは、最初に三里塚反対同盟から萩原富夫さんが、「請求異議裁判で、農地を絶対に守る決意をこめた弁論を行った。動労千葉とともに車の両輪として、成田空港の完成を阻み、戦争阻止へ闘う」と決意を語った。
 葉山岳夫動労千葉弁護団長は、1047名解雇撤回の千葉県労委闘争について、「第2回調査で突如として審査を打ち切ってきた。設立委員会自身が行った不当労働行為だという事実を無視した反動的態度だ。不当労働行為闘争に絶対勝利する。1047名闘争の名に懸けて断固闘い勝利しよう」と訴えた。
 動労水戸石井委員長は、「常磐線の特急車掌の一人乗務が10月20日に強行されようとしている。合理化のための安全切り捨てに職場の怒りは爆発している。10・15本社前行動を闘い常磐線全線開通阻止で闘う」と訴えた。
 さらに新社会党千葉県本部鳰川書記長、動労千葉を支援する会山本事務局長、永田OB会長、家族会山田会長から挨拶を受けた。
 その後経過報告に入り、一般経過報告、労働協約・協定締結報告、事業部報告、法廷闘争報告、組織・財政・規約検討委答申、会計報告、会計監査報告が行われた。
 議事に移り、大会延期承認、決算承認、労働協約・協定締結承認のあと、18年度運動方針案が執行部より提起され、1日目の議事が終了した。

乗務員勤務制度改悪阻止! 組織拡大へ総力を!
結成40周年を新たな闘いの出発にしよう!


田中委員長あいさつ(要旨)

 第1に、今JRの職場が激変している。分割・民営化に次ぐ労働組合破壊といってもいい。2020年に列車が止まらないようにする。それまでに憲法を改悪する。そのために組合をつぶす攻撃だ。そして3万5千人が脱退した。分割・民営化のときには国労は24万人から4万になった。組合つぶしに率先協力した東労組があったからだ。今度はその東労組までつぶそうとしている。
 JRは、鉄道会社のあり方を覆そうとしている。鉄道業務を放棄する。運転士という考えをなくすということだ。
 乗務員勤務制度改悪を東労組は、8月30日妥結した。その前日の29日秋葉原駅の全面外注化が提案された。乗務員に続き、全職場の勤務制度を見直す。「働き方改革」そのものだ。第3の分割・民営化攻撃は鉄道会社の自殺行為となる。
春闘では、3月千葉検査派出の削減にストライキで闘った。外房線を守る会を立ち上げた。エルダー協議会を結成した。1047名解雇撤回では新たな労働委員会闘争を開始した。社員代表選挙では、CTS幕張事業所で関副委員長が代表になった。
 安倍政権の改憲攻撃は、クーデターに等しい攻撃だ。労働運動が力を取り戻さなければならない。UAゼンセンを通して、安倍政権は連合を改憲・戦争を支持する労働組合に変えようとしている。
 来年3月ダイ改では、乗務員勤務制度改悪阻止へ、絶対反対で闘う。大量退職を迎えるが前を向いて進もう、何としても組織拡大をかちとろう。動労千葉の40年間の闘いは立派に通用する。全てを組織拡大に向け闘おう。
 11月労働者集会へ1万人結集を実現しよう。結成40周年を迎え、新しい闘いに立ちあがろう。

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10・15JR東本社申し入れ行動

https://doro-chiba.org/wp/wp-content/uploads/2018/09/5c18d102b8b26af5b5ff43c4fcc01b8f.pdf


10・20常磐線車掌削減反対!国鉄1047名解雇撤回!

被曝と帰還を強制する
常磐線全線開通反対!
10・15JR東本社申し入れ行動

 国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)は、2011年3・11の福島第一原発事故以降、JRによる被曝労働の強制に反対しストライキで闘ってきました。また、「2020年東京オリンピック開催」を口実に、福島に年間20ミリシーベルト基準での避難指示解除を強行し、帰還を強制するためにJR常磐線を全線開通させようとしていることに対して福島や千葉、東京の仲間とともに反対署名に取り組んできました。署名は全国から約4千筆が集まっています。10月15日にJR東日本本社に対して署名の提出と申し入れを行います。
 またJR水戸支社は、10月20日から常磐線特急車掌の1人乗務と水郡線のワンマン運転の拡大を提案しており、30名を超える車掌の削減が強行されようとしています。福島第一原発の事故は何一つ収束していません。また、3・11で被災した東海第二原発の再稼働も狙われており、車掌の1人乗務化やワンマン運転の拡大が強行されたなら、事故がおこっても乗務員や乗客の命を守ることは出来ません。命と安全を守ることは、鉄道で働く労働者の最大の使命です。動労水戸はストライキを含む反撃に立ち上がります。

10月15日(月)11時
JR新宿駅南口集合
<1047名解雇撤回!JRは団交に応じよ!>

 さらに、国鉄1047名解雇撤回闘争が重大な攻防になっています。今年5月28日、動労千葉争議団9名と動労総連合1047協議会の小玉忠憲さんは、JR東日本に対して「団体交渉の開始と解雇撤回」を求めて千葉県労働委員会に申し立てを行い、新たな闘いに立ち上がりました。
 30年に及ぶ闘いによって、2015年6月、国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)は、国鉄分割・民営化に際して多くの国鉄労働者を「不採用」にした基準が、民営化に反対する労働組合員を排除する不当労働行為意思のもとに作られていた事実を最高裁で確定させました。しかもそれが、当時JR設立委員長であった斎藤英四郎が葛西敬之(国鉄職員局次長・当時)に命じて作成させたこと、さらに設立委員会の会合において正式に決定されていたことも暴き出しました。国鉄改革法23条5項では「JR設立委員の為したる行為はJRの行為」と規定されています。30年の闘いを経て、不当労働行為の責任がJRにあることが明確になったのです。労働委員会に対する闘いとともにJRに対して「団交開始と解雇撤回」を求めて闘います。
 国鉄分割・民営化との闘いは今現在の課題です。JRは今、鉄道業務を何百もの子会社にバラバラに分社化し、労働者を転籍に駆り立て、非正規に突き落とし、安全を破壊する大合理化に突き進もうとしています。
 闘う労働組合が今こそ必要です。10・15JR東本社申し入れ行動に集まって下さい。

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