2021年10月23日土曜日

日刊動労千葉 第9019号

10/4「仕業検査有効期限の見直し」に
関する申し入れ(申59号)
千葉支社団体交渉


外注化の破たんを検査周期延伸・要員削減でごまかすな!安全軽視の仕業延伸を撤回しろ!

10月4日、申59号に基づき仕業検査有効期限の見直し提案について千葉支社との団体交渉を行った。交渉の概要は以下の通り。

仕業延伸の根拠について

組合 仕業検査の有効期限を延長する根拠は?

会社 新系列車両が大部分を占めるようになり、車両の信頼性が向上していることを踏まえ、輸送の安定性向上等を目的に見直す。

組合 他のJRや私鉄はどうなのか。

会社 国の基準は10日が上限だ。会社ごとに周期を決めていることもある。他社の規定について回答はできない。

組合 東海と西日本は調べて回答してほしい。東日本だけが突っ走っているように見える。

会社 これまで社内の標準規定で6日としていたところ、実施基準10日の範囲内で9日まで延長するということだ。

組合 実施基準は何年から出来たのか。それ以前はどうだったのか?

会社 10日になったのは2001年だ。それ以前の情報は手持ちにない。

組合 新幹線はそのまま48時間か?

会社 今、明確に回答できない。

気動車・255系まで延ばすのか

組合 気動車は新系列車両ではないはずだ。気動車も含めて期間を延ばすのはおかしい。

会社 気動車は新系列車両の位置づけではない。対象はEC車両と気動車だ。

組合 古い気動車も一部走っているはずだ。

会社 古い車両は走っているかもしれないが、かなり置き換わっている。

組合 それも調べて提案してくれ。エンジン等は変わっていても、車体が持たない。それも一律に延伸するのは異常だ。

組合 新系列の中でも255系は古い。すぐ雨漏りするような車両だ。それを「新系列」とひとくくりに扱うことはできない。

会社 旧系列が走っている段階から周期は変わっていない。それを基準内で9日にするということだ。

組合 255系は「椅子が濡れている」「雨漏りだ」と直している。

会社 255系すべてが雨漏りするわけではない。255系も含めて9日に延長する。

組合 工場から出てきても、もって1年だ。2年目からはどれも雨漏りする。それを直すと言っても削ってコーティングするくらいしか出来ない。3ヶ月か5ヶ月もすればまた雨漏りする。サビもすごい。乗務員室の開き戸もガタガタになる。

会社 雨漏りの状況は確認させてほしい。

組合 255系も9日で耐えられる根拠について、明確な回答をすること。

要員削減・検査派出体制について

組合 周期延伸は要員に関係する。その点の考えはどうか。

会社 周期を延ばせば年間の仕業検査の回数は減る。CTSへの発注業務量も減る。

組合 銚子や鴨川などの検査派出は今後どうなるのか。

会社 どの箇所がどう減るかまではまだ見えていない。ダイヤを組んで車両の運用ができた段階で、どこの仕業が減って発注業務を減らすということになる。

組合 便抜きは9日で持つのか。

会社 ルール上の周期は6日から9日に延伸するが、実際に9日で回すところまでは議論していない。便抜きについても結論は出ていない。ダイ改時期になる。

組合 仕業検査の発注量を決めるのはJRということでいいか。

会社 車両運用や便抜き、どこで仕業を行うかなどはJRで作成して発注する。発注業務がなくなれば、そこでの要員がなくなるということはある。

組合 発注業務を変更するのはダイ改時か。

会社 変化点という意味ではCTSとの契約のタイミングもある。一概にダイ改時とも言えない。今の契約は10月1日からの契約だ。次の契約がいつかはこれからだ。

組合 銚子派出は5名全員が来年度中に65歳を迎えるエルダーだ。CTSは要員不足を合理化、効率化で回すといった。人が集まらないから周期を延伸したとしか見えない。外注化が上手くいっていなくて、CTSで採用しても辞めてしまう。だから、周期を延伸して要員を減らすしかないということか。

会社 仕業検査以外でも業務の見直しは提案している。そうしなければいけない状況だ。会社として業務見直しは避けて通れない。その中の一つがこれだ。ただ、それだけが目的で今回の提案をしているわけではない。

組合 法令は10日が上限でも、JR内では6日でやってきた。それをまた延伸するなど考えられない。提案を撤回すること。

(以上)