2013年5月4日土曜日

外注化阻止ニュース 第68号

外注化阻止ニュース第68号

 

闘いなくして安全なし!
現場労働者が安心してプライドを
もって働ける職場環境をつくろう

 京葉線で車両ドアを全開のまま時速100㌔で列車を走らせた事態を取り上げた記事(66号)に複数の感想や意見が寄せられました。
 「外注化阻止ニュースの取り上げ方はあっさりしすぎ」「その場で乗務拒否するぐらいの重大な事態」「誰の指示でこのようなことが強制されたのか追及すべきではないのか」
 ひとたび事故が起きれば、乗務員や乗客は重大な生命の危険にさらされます。そして責任をとらされるのは現場の労働者です。

乗客の移動、車両交換が通常の扱い

 故障や事故でドアが閉まらない場合、幕を張り駅員が乗務することになっています。しかし、乗客については別の車両に移動させ、その上で速度を制限して運転し、車両基地の近くの駅で入区させるのが通常の手配です。
 会社は、「満員」で乗客を別の車両に移動できず非常用の緊締幕で対応したと言っています。しかし、ドアは安全を守るための重要な部分であり、ドアが故障した場合は車両を交換するのは当たり前のことです。
 写真や映像をみると、幕の後ろに乗客の姿が見える状況で100㌔の運行が乗務員や駅員に強制されたのです。

列車運行を優先させたJR

 列車は通常、ドアがすべて閉まらなければ運転台のパイロットランプが点灯せず発車できません。ドア故障が発生した場合は、対策後に駅と車掌が確認し、運転士に合図して発車することになっています。このように本来はドア故障の場合の取り扱いは厳重に行われるはずです。
 にもかかわらず、会社が「満員」を理由にきわめて安易に列車運行を優先させたのです。会社は「決められたことは守れ」「コンプライアンス」などと言って労働者を締め付けていますが、やるべきことをやっていないのは会社側です。
 「止めなければならない列車が止められない」「危険と思ってもパニックを避けるためには仕方ない」というような状況全体を変えなければなりません。
 現場労働者が安心して働ける、プライドをもって働ける職場環境を要求することは当然の権利です。会社にはその責任があります。動労千葉―動労総連合は「闘いなくして安全なし」という安全確保の原点を守り、反合理化・運転保安確立を闘います。

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