2013年8月27日火曜日

動労千葉震災レポートNo.57

2013/8/20

ヒロシマ世界大会
安倍の再稼動・原発輸出策動に大反撃

 1945年8月6日の原爆投下から68年目の広島で、すべての核兵器と原発の廃止を求める闘いが、5日、6日の2日間行われた。

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改憲と戦争に突き進む」安倍政権を打倒せよ!

<広島市長松井が「原爆と原発は別」/ 安倍首相「原発推進」>
 広島市の松井一実(Kazumi)市長は、今年の平和記念式典を前にした右翼新聞「産経」のインタビューで、「人殺しのための絶対悪の核兵器と、人間のエネルギー造成のために使う技術は、きちっとした区分けが重要。一緒にしないでください」といった。原発が核兵器生産のために不可欠であること、日本は使用すみ核燃料の再処理によって、原爆数千発分の兵器級プルトニウムと超兵器級プルトニウムを保有していることを知りながら、こんなことをいうのだ。何よりも、現に福島で12人の子どもたちに甲状腺がん、15人にその疑いがあることが発見され、43%の子どもから甲状腺異常が発見されているのだ。
 松井は、厚生労働省のトップ官僚として、また中央労働委員会の事務局長として、労働組合破壊の強行してきた人物だ。彼は巨大資本、原子力マフィアのバックアップで2011年のフクシマ原発事故の直後に広島市長になったのだ。
 松井は、8・6日の平和記念式典で、フクシマ原発事故に一言も触れずなかった。そして、安倍も同式典で原発にも震災も無視抹殺した。

 安倍政権は、原発再稼動と原発輸出を加速している。
 一方で、参院選の終了と共に、福島第一原発からの大量の汚染水放出を発表し、居直っている。
 他方で、アベノミクスの核心である「成長戦略」で「原子力発電の活用」を強調し、また安倍を始めとした政権幹部が世界各国を訪問して、原発を、原発関連施設や、運用技術とパッケージにした輸出をトップセールスしている。

<麻生副首相:「ナチスの手口を学んで改憲」>
 7月29日、麻生副首相は、ナチスの手口を採用すべきだと発言した。
 ナチ賛美だと国内外で非難されたために、安倍政権は必死になって言い逃れしているが、「ナチの手口」への言及の文脈を見れば、「暴力的弾圧によって反対運動を圧殺して改憲するべきだ」としか読みようがないことは明白だ。
 「僕は昭和27年4月28日初めて靖国神社に参拝した。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。
 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒 がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」
 ナチスは、国会放火事件・大弾圧によって反対運動を弾圧し、授権法の採択を強行し、ワイマール憲法を事実上停止した。これと同じことをやる必要があるというのだ。
 また、このナチス賛美は、「かつてナチス・ドイツと組んで第二次世界大戦を起こしたことが正しかった」という主張でもある。当面は、日米同盟を強化するにしても、日米間の帝国主義間争闘戦を激化させ、結局は、アメリカを軸とする戦後世界体制を打破しなければならないということだ。
 日本の労働者人民の中には、改憲による戦争国家化、労働者の権利剥奪への反対が圧倒的に根強い。
 特に動労千葉を始めとする階級的労働運動は、日本の新自由主義の突破口になった国鉄分割・民営化の矛盾を突いて闘い、これまで裁判所が無視抹殺してきた「国鉄分割・民化、1047名解雇は、不当労働行為」を認めざるをえない所まで追い込み、支配体制を震撼させている。
 麻生発言は、彼らが、恐怖と焦りにかられて、ついに本音を吐いたということだ。

<内閣法制局長官の入れ替え>
 安倍は、日本が攻撃されていない時でも米軍との共同作戦を可能とするために、憲法の解釈を変えることを強行しはじめた。憲法解釈を担当している内閣法制局の長官に、法制局出身者ではなく、外務省出身の小松一郎を任命したのだ。彼は、強硬な「集団的自衛権=合憲」論者として知られている。
 そして安倍政権は、「北朝鮮の脅威」を口実にして、日本の核武装を準備している。超兵器級プルトニウム生産のための高速増殖炉もんじゅや、六ヶ所村の再処理施設への巨額投資、H2Bロケットの打ち上げなどに、福島原発事故対策とは桁違いの予算を注ぎ込んでいる。

<軍法会議を復活し、死刑・懲役300年>
 石破茂自民党幹事長は、4月21日のテレビ放送で、憲法第九条を変更して、「国防軍」を設置するだけでははく、徴兵や動員に従わない者に「死刑、無期又は300年の懲役」を課すために軍事法廷を設置すべきだ主張した。自民党が発表している、「日本国憲法改正草案Q&A」でも「国防軍審判所=軍法会議」を設置すると述べている。

https://www.jimin.jp/english/news/117099.html
https://www.jimin.jp/policy/pamphlet/pdf/kenpou_qa.pdf

 フクシマの怒りと結びつき、職場・地域で、そして国際的に団結を強化・拡大し、すべての核兵器・原発の廃絶のために闘おう。
 核兵器・原発を必要とする国家を、根底からひっくりかえそう。

DC通信No.180から転載