「原則3年」はペテン 東労組はウソを言うな
保線や電力では「原則3年」が12年の出向に
東労組は「出向は3年が原則」と宣伝しています。しかし、「原則」という言葉がくせものです。
保線や土木、電力・信通の外注化は01年から始まりました。3千人を超える直営業務が外注化され、そこで働く労働者が強制出向となりました。
このときに言われたのが「出向は原則3年」でした。外注会社に出向した労働者は3年後に戻ることができたのか? 否です。なぜなら戻ろうにもすべて外注化されて、戻る職場がないのです。
結局、出向で働き続けるか、仮にJR本体に戻るとしても不本意な遠距離配転に応じるしかありません。3年のはずが12年も出向が続く労働者が大勢います。
「原則」の言葉が入った瞬間、「例外」がたくさんあるという意味になるのです。違うなら会社も東労組も「3年で必ず戻す」と言うべきです。戻る職場がなくなるのは検修・構内業務も同じです。
出向の次に来るのは転籍
さらに重大なのは、今回、検修職場の外注化のメドがつけば、今度は出向ではなく本格的に転籍が始まります。
検修・構内業務も、保線や信通などと同じく2001年に外注化提案されていましたが、動労千葉などの反対によって10年以上ストップしています。ここが突破されれば、保線や電信なども含めて、出向はすべて転籍にまで進みます。
ここで止めることが肝心です。検修・構内業務の外注化を止めることが、JR東日本の外注化全体の流れを断つことになるのです。
千葉支社管内の線路の管理・検査業務は、10保線区+18保線管理室で行われていましたが、電力・信通・建設業務などの外注化によって、わずか6カ所の保線技術センターに統合されました。1つの職場の守備範囲が3倍になったのです。
これまでベテランの保線労働者は、担当線区の線路の状態を熟知していましたが、外注化によって、一方でものすごい労働強化に、他方で手抜きをせざるをえない事態になってしまいました。