外注化された工場で死亡事故
JR西日本・後藤総合車両所
クレーン操作の合図 統一せず
昨年4月7日、JR西日本の後藤総合車両所で、後藤工業の労働者がクレーンにはさまれて死亡する労災事故が起きました。下請会社との間でクレーン操作の合図を統一することが義務づけられていたにも関わらず、JR西日本は、これを怠り、労働災害の防止措置をとらなかったのです。
下請会社の作業員は、車輪の塗装装置を点検中、近づいてきたクレーンに気づかず、塗装装置とクレーンの操縦席に上半身をはさまれたのです。
クレーンは遠隔操作で動き、その可動範囲の内側で作業員が点検作業をしていました。JR西日本は、2種類の作業を同時並行でやらせ、クレーンの一時使用禁止や作業責任者の配置など危険回避措置を何一つとっていなかったのです。
しかも、作業員がはさまれたクレーンの操縦席は遠隔操作方式に変えられてから不要となっており、操縦席が死角となって危険なので撤去するよう労働局から勧告されていたのです。
後藤総合車両所では、構内業務の約6割を後藤工業が請け負っています。後藤工業は後藤総合車両所の業務を下請けするためにのみつくられた外注会社で、社長はJRの元工場長の天下りです。
◎労基署がJR西日本を書類送検
昨10月26日、現場で働く国労組合員2人が鳥取労働局へ偽装請負を告発しました。その結果、今年3月23日、労基署がJR西日本と後藤車両所の前所長を労働安全衛生法違反で書類送検しました。事故原因の操縦席も撤去させました。
外注化が安全崩壊をもたらすことは明らかです。闘いなくして安全なし。外注化を止めよう。
◎動労千葉、外注化阻止へ8月28日に総行動
9時 DC会館(千葉市要町)集合 千葉労働局へ偽装請負の告発・要請行動を展開
13時30分 東京地裁前に集合。東京地裁に対して外注化ー強制出向差し止め仮処分申請