米アマゾン社で労働組合を結成
職場に必要なのはしっかり声あげる労働組合
4月1日、ニューヨークにある米アマゾンの物流拠点で労働組合の結成投票が行われ、米アマゾンの創業から28年で初めて労働組合ができました(アメリカで労働組合をつくるには職場の過半数の賛成投票が必要)。
アマゾン社は、組合結成を妨害するための専門家を雇って、組合加入のデメリットを説明する会議を開催して従業員に参加を義務付けました。また、組合結成に反対するように従業員のスマホにメッセージを送ったり、倉庫のあちこちに張り紙をしました。しかし、組合賛成の投票を止めることはできませんでした。
〝私たちはロボットではなく人間だ〟
「私たちはロボットでなく人間だ」――これがアマゾン従業員の声です。
昨年ごろからアメリカでは次々と労働組合が結成されています。
米国では10年以上にわたり企業収益が増加したにもかかわらず、労働者がその恩恵をほとんど受けなかった結果だとも言われています。
IT業界では「労働組合は時代遅れ」と言われてきましたが、グーグルやアップルでも新たに労働組合が結成されています。ストライキの数も、昨年秋以降に急増し、今年に入ってから例年の2倍近くに増えています。
カリフォルニア大学バークリー校の労働調査教育センター所長は「私たちが目の当たりにしているのは労働者の反乱だ」と語っています。
労働者の団結した力こそ必要
JR東日本は「すべての現業職の職名を廃止する」「乗務員と駅を融合させる」「首都圏本部・東北本部を設置し、車両センターはすべて本部所属にする」といった極端な合理化施策を進めています。
さらに会社はベアゼロ、夏季・年末手当の大幅削減などを行ってきました。
コロナ禍でも列車を運行し、鉄道の安全を守っているのは現場労働者です。現場労働者をないがしろにするやり方は許せません。
こうした状況を変える力は、職場にしっかりと声をあげる労働組合をつくることです。
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