2022年4月20日水曜日

闘いなくして安全なし No.347


JR北海道21年度中途退職198人
まさに「鉄道崩壊」―民営化・合理化
で矛盾を労働者に押し付けた結果

 JR北海道の21年度の自己都合退職者は198人で過去最高を更新しています。昨年度の183人に続き、10年連続増加です。
 中途退職者は、新卒採用者数の約8割にのぼる数の上、そのうち約9割が30代以下です。会社そのものの存続が成り立たなくなろうとしています。

鉄道の必要を感じながらも退職

 退職理由は給与水準や転勤、配属先など労働環境に関する理由が多いとされています。「利益を上げろ」「赤字だ」といい、公共交通機関を民営化した矛盾を労働者に押し付けた結果です。
 同時に、鉄道会社としてのあり方も問われています。
 ある20代の元JR北海道社員の声が報道されていました。「体の不自由なお年寄りが通院で通っていた。鉄道は必要だと感じる日々だった」と語っています。
 しかし、JR北海道は鉄道会社なのに列車を次々に削減し、営業路線の約半分の10路線13線区は「単独では維持困難」と切り捨て、実際に廃線も進めました。その中で、「自分が必要とされているかわからなくなった」と退職した理由を語っています。

職名廃止・業務融合、組織再編ジョブローテーションに反対の声を

 JR北海道は「利益優先」「コスト削減」の中で、地域の列車や安全を切り捨て、労働条件を破壊してきました。その結果、鉄道会社として成り立たないところまで行き着こうとしています。
 JR東日本は、「2年連続赤字」「厳しい経営環境」といいベアゼロや一時金の大幅削減を強行してきました。さらに職名廃止・業務融合、ジョブローテーションなどを進めています。
 鉄道を成り立たせているのは現場労働者です。ないがしろにするなど許せません。

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