JR北海道21年度中途退職198人
「鉄道崩壊」-民営化・合理化で
矛盾を労働者に押し付けた結果
JR北海道の21年度の自己都合退職者は198人となり、過去最高を更新しました。昨年度の183人に続き、10年連続の増加です。
中途退職者は、新卒採用者数の約8割に上り、そのうち9割が30代以下です。会社そのものの存続が成り立たない状況です。
鉄道の必要を感じながらも退職
退職の多くは、給与水準や転勤、配属先など労働環境などが理由です。「利益を上げろ」「赤字だ」と言って、公共交通機関を民営化した矛盾を労働者に押し付けた結果です。もはや鉄道会社としてのあり方も問われる問題です。
退職した20代の元JR北海道社員の声が次のように紹介されています。「体の不自由なお年寄りが通院で通っていた。鉄道は必要だと感じる日々だった」
しかし、JR北海道は鉄道会社なのに列車を次々と削減。営業路線のおよそ半分にあたる10路線13線区について「会社単独では維持困難」と切り捨ての態度を取り、廃線も進めました。
こういう状況の中で若手社員が「自分が必要とされているかわからなくなった」と鉄道の必要を感じながらも退職しているのです。
職名廃止・業務融合、組織再編
JR北海道は「利益優先」「コスト削減」の中で、地域の列車や安全を切り捨て、労働条件を破壊してきました。その結果、鉄道会社としてもはや破綻寸前に行き着こうとしています。
JR東日本も同じです。「2年連続赤字」「厳しい経営環境」とベアゼロや一時金の大幅削減を強行してきました。さらに職名廃止・業務融合、ジョブローテーションを進めています。
JR東日本の現場労働者をないがしろにする施策は、鉄道を破壊するものでしかありません。
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