2022年4月21日木曜日

日刊動労千葉 第9106号

65歳以降雇用延長・外注化粉砕
千葉地裁 4・18 第1回裁判

希望者全員を70歳まで雇用しろ!

4月18日、千葉地裁において65歳以降雇用延長・外注化粉砕の第1回裁判が開催された。

裁判においては、弁護団から組合側主張を述べたのち、関委員長が意見陳述を行った(別掲)。

天下り管理者だけはヌクヌクと雇用延長

CTSは団交でウソの回答を行って現場労働者のクビを切り、管理者だけはこっそり雇用延長していた。

この事実が暴かれた途端、裁判の書面には「管理監督者層が不足しているので、今後も管理者エルダーとして出向してきている者は、65歳以降もCTSで嘱託社員として雇用する」と書かれている。

結局、現場には「65歳以降も雇える経営状況じゃない」といっておきながら、JRからの天下り管理者だけはヌクヌクと雇用延長するというのだ。どこまでふざければ気が済むのか! 現場をないがしろにするにも程がある!

JR・CTSは希望者全員の雇用延長を行え! 職場からの闘いと裁判・労働委員会闘争でJR・CTSを徹底追及し、闘争勝利まで闘い抜こう。

関委員長意見陳述(要旨)

JR東日本、CTSによる65歳以降の雇用拒否は違法であり、希望者の雇用延長をただちに行うべきだ。

エルダー制度ができて以来、CTSでは65歳を迎えて出向期間を満了したエルダー社員が希望すれば、雇用延長されてきた実態がある。JRももちろんそれを知っている。

しかし、65歳以降の雇用機会の確保が努力義務とされた際、法律の趣旨とはまったく逆に、事実上65歳以降の雇用を拒否する対応に変わった。「情報提供サービス」を新たに作ったが、登録されている職場で千葉から通勤できる職場は皆無に近い。

JRとCTSが行っているのは、65歳以降の雇用を行わないための努力だ。労働組合を排除する目的があるとしか思えない。

この問題について、JR東日本本社、千葉支社、CTSと1年以上にわたって繰り返し団体交渉を行ってきた。しかし、誰も65歳以降の雇用の責任を取ろうとしていない。

JR本社は「情報提供サービスを見て応募してくれ」と繰り返すだけだった。千葉支社は「支社としては何もしない」とまで回答している。

CTSは、「JRで新たな制度ができたから、それを通さないでエルダーの雇用は行えない」「管理者でも情報提供サービスを通す以外に雇用できない」と何度も回答し続けた。そして、「サービスに登録できる経営状況ではない」と言うことで雇用を拒否し続けたのだ。

しかし、CTSの回答はウソだった。実は、昨年12月に65歳を迎えてエルダー出向期間が満了した管理職を、CTSが今年1月以降も雇用継続している事実が明らかになった。「情報提供サービス」にもあげていなかった。

この雇用拒否をめぐっては、千葉県労働委員会にも不当労働行為救済の申し立てを行っている。労働委員会に1月24日付けでCTSが提出した準備書面でも、「21年度に65歳を迎えたエルダー社員との間で新たな雇用契約を一切締結していない」と書かれている。これも真っ赤なウソだった。

組合員の雇用をウソの理由で奪っておいて、「実は違っていました」で済ませようなどあり得ない。すべて撤回して希望者を雇用するべきだ。