ワンマン運転ただちに中止を
外房線 倒木ぶつかり停車、ガラスにひび
ワンマン運転では事故対応や安全確認できない
約11時間にわたる運転見合わせ
5月22日午前6時35分頃、JR外房線・御宿―勝浦駅間で、下り普通電車(8両編成)が線路内の倒木に衝突し、約11時間にわたって運転見合わせとなりました。
運転席の前面ガラスにひびが入る事故でしたが、幸い乗務員・乗客にケガはありませんでした。乗客は約8百㍍離れた御宿駅まで歩いて移動し、大原―安房鴨川駅間では代行バスが運行されました。
内房線では倒木でパンタ破損
2月17日には内房線・千倉~千歳駅間でE131系4両編成が沿線の倒木と接触し、先頭車両のパンタグラフが大きく破損しました。
千倉駅を発車後に運転士が空転を感じてノッチをオフにし、千歳駅まで惰行運転を行いました。駅で車両点検を行い、パンタグラフの破損が発見されました。
ところが、検査派出が廃止・縮小される状況の中で、第1陣が千葉派出から到着したのは2時間後でした。対応は午後を過ぎても終わりませんでした。
ワンマン運転拡大は安全放棄
今回はどちらの事故も、ワンマン運転ではありませんでした。もしワンマン運転であったとすれば、乗客対応や事故対応・安全確認、すべての判断も運転士一人で行わなければなりませんでした。
ワンマン運転は、ドアの開閉や乗客対応など、運転士が運転しながらすべて一人でやらねばなりません。特に事故の際には緊張や混乱が生じ、普段と同じ状態で対処できません。ワンマン運転の負担は、車掌が乗車している時とは桁違いに重くなります。
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列車の安全は、運転士と車掌で守っています。運転士の負担増加は安全破壊に直結します。ワンマン運転拡大―車掌の削減は鉄道の安全放棄です。
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