JR北海道 車両の3割で検査不備
検査省略、整備記録に空欄
石勝線事故
異なるサイズの部品やナットが手で緩む状態
昨年5月にJR石勝線事故(列車脱線炎上事故・79人負傷)が起きたJR北海道が昨年度に行った延べ約3100車両の検査のうち、約3割で社内の安全規則が守られていなかったことが、会計検査院の調査で明らかになりました(10月19日付毎日新聞など)。
JR北海道によると、交番検査などで、ナットを締め付ける強さなど検査の細目を定めた社内の安全規則に基づいて行われているといいます。しかし、取り外した部品の洗浄など一部のメンテナンスは関連会社に委託しています。
検査院が昨年度の交番検査などの記録を分析した結果、約900車両で必要とされる検査の一部が省かれていました。また約1600車両の整備記録の一部に空欄があり、検査結果が完全に把握できない状態でした。
石勝線事故では、車両の設計図と異なるサイズの部品が使われていたことや、ナットが手でゆるむ状態だったことが運輸安全委員会の調査で判明しています。
またJR北海道では10月20日、千歳線でレールが35㍉も破断し(写真)、71本が運休しています。