動労水戸は9月26日、外注化絶対反対の第4波ストライキを打ち抜き、10月1日からの外注化体制を迎え撃つ決意を固めた。JR東日本が東労組と結託して今年5月21日「10・1外注化」を明言してからわずか約4か月強。この期に及んでも計画も準備も労働者への納得のいく説明も何一つまともにできていない!現場労働者を強制出向に追いやり、業務の煩雑化・多忙化のみをもたらす、労働者にとって「百害あって一利なし」の外注化は、10月1日から強行した瞬間に即破綻に追い込まれることは間違いない。そのことは現場で働く仲間が一番よく理解している。闘いは終わりではない。青年の強制出向を許すな!奪われた職場と安全を奪い返す闘いに猛然と打って出よう!
日を追うごとに破綻が鮮明に
10月1日を前にして外注化のための事前説明会が行われる中で、現場からは「こんなことは聞いていない!」「会社もMTSもこんなことにも答えられないのか!」という驚きと怒りが噴出している。通勤のための駐車場は「半額は自分持ちで上限は5千円、場所は自分で探せ」となった。冗談じゃない! 同じ職場に来るのになぜ10月1日から突然駐車場が使えなくなるのか!休日も5日減らされ、2か月先の休みを入れることもできなくなった。サークル活動や団交の勤務解放はどうなる?何も決まっていない。会社もMTSもとことん無責任を決め込む気だ!
今や、会社が「全く無責任である」ことは言うまでもない!何か聞けば「MTSが決めること」だとか「MTSに聞いてくれ」と繰り返すばかり。現場長に至っては「支社に聞いてくれ」とまで言っている。仮にも現場長であろう人間が、社員にまともに説明できない! それでも現場長と言えるのか?さらに、出向期間や出向後の戻る職場について追及すれば「都合によっては出向期間の延長や短縮もある」や「今回出向する80名全員が3年後に必ず戻れるとは限らない。戻れる場所もなくなる」と明言している!会社は「10月1日に外注化できれば後は知らない」と言わんばかり。こんな身勝手なことを許していていいはずがない!
何も知らないMTS上層部
先日行われた「外注化社員説明会」には、MTS勝田事業所の所長も参加していた。動労水戸組合員が、具体的な例として「仕業検査の夜間作業」や「現在のプロパー社員数、今後のプロパー社員の採用計画」について質問した回答には、怒りを通り越してあきれてしまう!仮にも30名程の出向社員を受け入れる人間であるにも関わらず、プロパー社員の採用計画を把握していないどころか、「プロパー」という言葉の意味すらも分かっていない反応だったと言う!さらに「仕業検査が2人体制である」という基本的なことすらも分かっていない。こんな労働環境下で働くことを強制するJRよりもはるかにひどいありさまだ!こんな身勝手なことを誰が許せると言うのか!
外注化に協力する必要は一切ない!
労働者を強制出向に追いやり、現場をいたずらに混乱させ、結果的に鉄道の安全の崩壊をもたらす外注化。こんな会社の計画に労働者が付き合わされる筋合いはない! 出向に出されたからといって、デタラメな業務を黙ってやっていていいのだろうか?出向社員の協力なしに会社は外注化を進めることはできない。仕事を頑張れば頑張るほど、さらに外注化が進み、全面外注化と転籍の道が待っているという本末転倒な状況だからこそ「外注化したせいで仕事が全く回らない」という事実を会社に対して叩きつけることが必要だ。外注化による業務の破綻の責任の一切はJRとMTSにあるということだ。
重要なことは職場の団結だ。出向に出される者と本体に残る者で分断され、暗い雰囲気の職場でこの先も働きたいとは誰も思わない。「出向から早く戻りたい」「自分は出向には行きたくない」というのは労働者として当たり前の気持ちだ。しかし、自分だけは逃げたいと仲間と競争すればするほど、会社の思うつぼだ。労働者を分断することによってはじめて、会社は労働者を支配することができる。求められているのは競争ではなく団結して闘うことだ。10年後もその先もこの職場で仲間と共に働き続け、例外なく全員がまともな給料をもらって家族を養っていくために、今いかなる決断が必要なのか。今がその時ではないだろうか?動労水戸は本気で青年の未来をかけて闘う。10月1日を迎えても、この決意は不変だ。終わったこと、始まってしまったことと諦める必要は全くない。動労水戸と共に、奪われたものをすべて奪い返すために立ち上がろう!