2017年10月10日火曜日

実行委員会ニュース 2017年9月13日(第5号)

http://doro-chiba.org/pdf/0171105ji5.pdf


改憲と戦争、民営化と労働法制改悪と闘う1万人行動
実行委員会ニュース 2017年9月13日(第5号)


フランスで労働法改悪に対し
40万人が抗議行動
「働き方改革」一括8法案粉砕へ
11・5日比谷野音集会へ大結集を!

 フランス各地で9月12日、マクロン政権による労働法改悪に反対する大規模な行動が闘われました。フランス労働総同盟(CGT)は、4000のストライキと180箇所の抗議行動を呼びかけ、約40万人が参加したと発表しました。ストはさまざまな公共交通機関で実施され、パリの通勤列車や港湾の一部がストップ。フランス発着やフランス上空が飛行ルートに含まれるフライトも多数欠航しました。
 昨年11月に就任したマクロン大統領は、〝労働市場改革〟を最大の課題とし、CGTやCFDT(フランス民主労働連盟)、FO(労働総同盟・労働者の力)を個別にエリゼ宮殿(大統領官邸)に呼びつけ、労働法改悪への協力を要求しました。
 マクロン政権による労働法改悪は、一つは、労働条件に関する企業レベルの裁量を拡大し、社員代表組織の統合による労使の交渉の簡略化で、企業が、職場で労働問題に関する社員投票を実施することを可能にし、労働法を下回る労働条件を労使で個別に決めた場合にも効力を与えるというもの。
 二つに、現在は、フランスでは整理解雇などについて裁判所の証明が必要ですが、この手続きを簡素化し、さらには不当解雇と判断された場合に支払う賠償額にも上限を設けるという内容などが柱となっています。
 8月31日に改悪案の詳細が公表され、CGTは「これは政府からの宣戦布告だ」と表現し、ゼネストを宣言していました。
 この問題をめぐりマクロンの支持率は急落していますが、フランス議会は現在、マクロン与党(共和国前進)が過半数を占め、すでに7月28日に労働市場改革のための授権法が成立しており、議会の採決を通さずに法令が発布できる仕組みで労働法改悪を9月下旬にも強行しようとしています。これに対して再度の抗議行動が呼びかけられています。

「働き方改革法案」粉砕

 安倍政権が9月末の臨時国会に提出を狙う「働き方改革」一括8法案は、核心的には「生産性向上」の柱を立てて戦後的な雇用政策の全面的な転覆を狙うものです(安倍首相は「生産性革命」と言っている)。
 ①残業代ゼロ制度の新設と裁量労働制の拡大+過労死ライン(80時間)を超える残業100時間の合法化
 ②雇用対策法の目的に「労働生産性の向上」と「多様な就業形態の普及」を加える
 ――など雇用と労働条件を徹底的に破壊しながら、生産性向上に総動員していく恐るべき内容です。労働法制を「欲しがりません。勝つまでは」「お国のために死ぬまで働け」に転換するものであり、もはやその先には戦争しかないと思わざるをえない激しい内容です。
 フランス労働運動は、政権よりのCFDTが民間部門でCGTを抜き、代表権を獲得する状況の中でマクロン政権が労組間の分断を図りながら、最終的には労働組合を完全に無視して改悪を強行する構図に対して労働者の大反撃が叩きつけられています。日本でも連合のペテンを打ち破り、労働法制改悪と改憲反対の闘いをつくりだそう!

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