2018年9月21日金曜日

日刊動労千葉 第8511号

一番は、65歳まで安心して
働ける労働条件の確立!
第47回定期大会・貨物の課題

https://doro-chiba.org/nikkan_tag/8511/

人事・賃金制度改悪を許さない

 いまJR貨物では、「いよいよ本体業務の見直しに着手する時期を迎えている」「仕事の進め方や諸制度等を、全社をあげて抜本的に見直し、実行する」「グループ各社を巻き込んで業務改革を展開する」として、2017年から21年までの5年間を対象にした「中期経営計画2021」が進められています。
 その最大の柱が、「新人事・賃金制度」の導入です。しかし、来年4月からの実施としながら、いまだに正式な提案もされていません。

「ぬるま湯」!?

 「カーゴニュース」などの業界誌では、会長や社長が①現行の人事制度は流動性を欠いており、ともすればぬるま湯的になってしまう傾向がある。ある程度流動性やダイバーシティを採り入れる仕組みにしていかないと、組織は硬直化してしまう。

「のびのびした会社」!?

 ②年功序列原則ではなく、働き度合いによって報われる評価制度を「公平、公正」につくる。能力に応じて地域も職種も地位も変わり得る、「そんな自由で、のびのびした会社にしたい」(!)と、インタビューで答えています。
 成果主義・能力主義的人事制度とは、労働者の生活を十分に成り立たせる「生活給」としての賃金を否定し、いかに労働者全体に払う総額人件費を低くおさえるのか、そのための方便にすぎません。
 それどころか、これまでの集団的労使関係から、会社と労働者個々人の契約関係にし、労働者の団結・労働組合を認めないとんでもないものです。

現場労働者の怒りをもって


 55歳からの賃金減額制度、嘱託社員になってからも「千葉県15万円」という酷い低賃金、これまでどれだけ苦しい思いをしてきたのか。現行の人事・賃金制度を逆手にとった改悪を絶対に許してはなりません。組織拡大を展望し、日貨労の裏切り妥結を許さない現場労働者の怒りを組織しなければなりません。

本線運転士の高齢者対策確立を

 一番の闘いの課題は、「65歳まで安心して働ける労働条件」の確立です。何より本線運転士の高齢者対策が切実な課題です。年金満額支給が段階的に65歳となり、本線運転士を続ける以外に働き続ける選択肢がない状況です。千葉機関区では、このまま行けば本線運転士として60歳定年後の嘱託社員としての再雇用が2年後には10名、3年後は18名となります。
 重いカバンを背負っての本線乗務は重労働です。抜本的な仕業緩和、「標準数」の見直し、特休・年休が完全に取得できる要員体制等、今からそれを見据えた労働条件を確立していかなければなりません。そもそも65歳まで体がもつのか、本線運転士を降りることになった時の働く場の確保も重要な課題です。
 JR東日本における東労組崩壊から始まった乗務員勤務制度改悪、労働組合のない会社づくり、第3の分割・民営化攻撃との本格的な闘いに突入するなかで、貨物における闘いも正念場です。第47回定期大会の成功かちとり、職場から団結して闘い、貨物に働く労働者の未来を切り拓こう!

第47回動労千葉定期大会

9月29日(土)13時開会~30日(日)
DC会館