2015年5月23日土曜日

日刊動労千葉 第7909号

安保法制―戦争法案許すな!

戦争と改憲の安倍倒せ! 6・7国鉄集会へ!

 安倍政権は、5月14日安保法制の関連11法案を閣議決定した。集団的自衛権を行使できるようにする武力攻撃事態法改正案や戦争中の多国軍を後方支援する恒久法案など、どれも戦争をするための法案だ。今国会内で一括して成立をめざすという。一内閣の閣議で勝手に憲法解釈を変え、こんなとんでもない戦争法案を決定することなど断じて許す事はできない。

「国民を守る」の大ウソ

 今回、閣議決定された関連法案は、武力攻撃事態法、周辺事態法改正案(重要影響事態法に名称変更)、国連平和維持活動(PKO)協力法改正案など改正案10本を束ねた一括法案「平和安全法制整備法」と、自衛隊をいつでもどこでも紛争地に派兵することのできる恒久法「国際平和支援法」という新法の二本立てだ。誰もが認める戦争法案だが、国会で質問されて「戦争法」の言葉を削除要求し、「平和」と名づけたところが、この法案の本質を露わにしている。戦争は常に「自衛のため」という名目で行われてきた。誰も戦争をするといって戦争にいくものはいない。本当に「命と暮らしを守る」ためならすべての基地や原発を今すぐなくせ。

戦争法案から改憲に突き進む安倍

 安倍政権は、この戦争法案を突破口に来年末にも改憲国民投票をめざすとしている。9条改悪の抵抗が強いために、そのまえに「緊急事態条項」や「環境権」などで改憲を「姑息かもしれないが改正に慣れてもらって」(自民党・船田元・憲法改正推進本部長)行うとあけすけに語っているのだ。

自衛隊はどうなる

 これまでの「戦争をさせない」ためのしばりを取り払って、集団的自衛権としての戦争行為(例えば米軍を攻撃してきた第3国への反撃、機雷の掃海など)を自衛隊の主任務にし、これまでの「非戦闘地域」にしか行けないという「制限」をなくし、「戦闘地域」まで行って「後方支援」や武器・弾薬の提供、多国軍の防護、治安維持活動、駆けつけ警護、任務遂行のための武器使用、武器を使っての邦人救出、地球規模の船舶検査などが目論まれている。派兵されれば「まちがいなく戦死者が出る」(元政府官僚)状況だ。これまでもイラク・アフガンからの帰還隊員が帰国後40人もPTSDなどで自殺している(政府答弁より)。

団結して安倍を倒そう!

 しかし、多くの労働者民衆はこの法案に反対の声をあげている。今回の安保法制についても成立「必要ない」は60%、「必要」23%、自衛隊派兵の恒久法も「反対」54%、「賛成」30%など、反対が圧倒的に上回っている。安倍が「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にない」とした説明に「納得できない」68%、「納得できる」19%(朝日新聞線論調査5/19)と不信感も強い。
 5月3日改憲反対集会(横浜)に3万人、17日の沖縄の辺野古新基地建設反対県民集会に3万5千人が結集、いずれも安倍政権の戦争・基地政策にNOの声をつきつける大集会となっている。また同17日の大阪都構想の住民投票も反対多数で廃案となり橋下は打倒された。これも3万5千人の自治体職員の分限免職=一旦解雇で労働運動の解体が狙われていたものだ。

改憲を阻んできた国鉄闘争

 これまで歴代の自民党政権は、改憲に向かって労働運動の解体を何度も試みてきた。国鉄分割・民営化攻撃は、これをもって労働運動をつぶし、改憲する目的をもった最たるものであった。しかし、国鉄闘争が今も闘いぬかれていることによって、その根本のところで改憲を阻み続けている。今も解雇撤回闘争を支援する10万筆に届く署名が集められ、広範な陣形が存在している。労働者が団結してたちあがったとき、安倍と戦争法案を打倒することができる。ともに闘おう。
6・7国鉄集会に大結集を!

国鉄1047名解雇撤回・外注化粉砕! 
戦争と改憲、民営化と総非正規職化の安倍政権倒そう!
6・7国鉄闘争全国集会へ!
6月7日(日)12時30分 東京・日比谷公会堂

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