2015年5月28日木曜日

外注化阻止ニュース 第192号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka192.pdf


動労千葉の運転保安の闘い
数百キロのレール交換を実現させた

 動労千葉の取り組みの中心に、〝運転保安の確立〟があります。

相次いだレール破断(04~05年)

 2004年頃から総武快速線や京葉線など千葉支社管内でレールが真っ二つに折れるなどの破断・損傷が相次ぎました。特に05年2~3月にかけて写真のような破断が連続4回も発生しました。
 JR東日本はこの数年前から保線業務を外注化していました。外注化にあわせて線路の徒歩巡回周期や列車巡回周期も約3倍に延伸されました。外注化以前はベテラン労働者が自ら線区を歩き自分の目で線路の状態を確認していたのですが、そうした体制もなくなっていたのです。
 会社は、〈最新テクノロジーを活用した検測車を導入したから大丈夫〉として検査周期を伸ばしました。しかし、まったく機能していないことが事実をもって突きつけられたのです。

福知山線脱線事故(05年4月)

 05年4月、福知山線脱線事故が起き、107人の生命が奪われました。首都圏で相次いだレール破断は、JRで働く労働者にとっても乗客にとっても深刻な問題でした。
 動労千葉は組合内での激論の末、労働組合として、①無理な回復運転は絶対にしない、②危険箇所ではスピードを落とす、③危険箇所の点検を組合で実施――などの方針を確立し、会社との団体交渉や国土交通省への申し入れを行いました。

安全運転・危険箇所点検へ

 JR千葉支社は当初、動労千葉の行動を違法争議として処分しました。しかし、動労千葉の安全運転・危険箇所点検行動は、沿線住民からも絶大な支持を受け、組合事務所には応援の電話、JRには抗議電話が殺到しました。
 こうして追い詰められたJRは、最終的に数百キロに及ぶレール交換を動労千葉との団体交渉の場で約束し、実際に交換したのです。

ニュースへのリンク