怒りに火花を散らそう!
―11・7労働者集会 第2回実行委員会―
9月2日、11月労働者集会に向けた第2回実行委員会が東京都内で開催された。「改憲・戦争阻止!大行進」よびかけ人の高山俊吉弁護士がかけつけ、「怒りに火花を散らそう」と熱い訴えを行った(別掲)。
討論では、瓦解の危機を深める菅政権の動揺のなか(翌日、菅は辞任を表明)各地域で11・7労働者集会に向かって運動が前進し始めたことを実感させる報告が相次いだ。
動労千葉から田中顧問が、冒頭、韓国・民主労総のヤンギョンス委員長が来月のゼネストを前に2日に不当逮捕されたことを弾劾して、「コロナ感染者が『自宅療養』という名の『自宅放置』に置かれている。新自由主義が行き着いた社会、この崩壊は全面的なものだ。アメリカはアフガンへの戦争で20年間武器やカネ、兵士、政権の作り方などあらゆるものと投入して結局崩壊した。新自由主義的世界支配は通用しない。JRで進行していることも同じだ。新自由主義を終わらせる労働運動を再生しよう」と提起。
関委員長が「11月労働者集会がもつ可能性は大きい」と具体的な闘いに向けてまとめた。
「時来たれり」 高山俊吉弁
情勢が「時来たれり」という感じがする。しかし、いくら燎原の火のように広がる根源が客観的にあったとしても、そこに火花が散らないと爆発はしない。私たちは火花を散らさなければいけない。
燎原の火を現実にする
最近の事例では、横浜市長選。この国の権力を担う勢力が瓦解している。国会に政党、会派を持っている政党を支持している人が4割しかいない。過半の人々がこの人たちにレッドカードを突きつけている。
怒りは充満した。それを燎原の火のように現実のものにするための力、そこで引っ張る人たち、運動が今ない。そこに力を入れるところに、私たちの存在理由があると思っています。
今ほど菅内閣を批判し、菅を批判する声を聞いたことがない。コロナの問題で、どうしても納得がいかないと言う人たちが非常に多い。その人たちは正しい答えを何とか求めようと足掻いている。怒りでいっぱいになっている。けれど「ここで闘おう」という方向がまだ示されていないし、自分自身でなかなか立てない状態だと思う。それを私たちが切り開こう、扉を開こうというところにいると思っています。
改憲・戦争阻止をスローガンの先頭に
アメリカはアフガン戦争の大敗北の決着を中国戦争、台湾海峡というところに向けようとしている。日本はそれに完全に呼応している。防衛予算、軍事予算の内容、概算要求が、かつてないものになると報道されている。そういう形で戦争体制に進もうとしている。そのことを私たちのスローガンの一番前のところに置く必要があるとつくづく考えています。
そっくり参加する運動を
労働者、労働組合が立ちあがって、そこに呼応する運動が起きてきて全体が一つのつながりになっているところを示す。これが11月集会の本質的な中身だと思うんです。それを理屈でなく現場で実感する、そういう集会をどうやって作れるだろうかと。
まず、みんなが参加する集会にしたい。なかなか東京まで来るのは交通費も含め大変だ。しかし、あの野外音楽堂で感じることが私たちの運動の精神なんだということを現場で実感できるものにしよう。「来てごらん。こんなに実感を持てる集まりは(他には)ないんだ」とみんなに言って回りたい。みんなを誘いたい。みんなで参加する。そっくり参加するということ。それをこの2、3か月の闘いの基本に置きたい。
一工夫も二工夫も必要
自分たちの闘いがコロナ等の状況の中でどう変わったかを報告し、自分たちの運動が、自分が直接その真っ只中にいない闘いとどこでつながっているかと考えるような問題提起ができないだろうか。
すさまじい勢いで進められている戦争・改憲の具体的な動きと、実は私たちが今当面している課題とがつながりを持つということ。これが会場の中で行き来できる、議論が一致できるような中身にできないだろうか。そうなった時に、「ああ、ここへ来てよかった」「ここで自分の次の力を蓄えた」と思うものになるのではないだろうか。そこのところに参加の形、報告の内容においても、一工夫、二工夫をする必要がある。定石や定例や常識や、そういうもので考えるところから離れていくことが必要だと思います。
◎ 2021年11月7日(日) 正午
◎ 東京・日比谷野外音楽堂