2017年2月28日火曜日

2017年2月25日土曜日

日刊動労千葉 第8248号

トイレ問題は何一つ終わっていない!
我々は仲間への不当処分を許さず最後まで闘う

東労組組合員に訴える―今こそ動労千葉に結集し闘おう

終わりを迎える東労組支配


 車掌兼務問題、スト権投票問題、36協定問題など、東労組は乱調としか言いようのない対応を繰り返している。
 背景には、会社が東労組・革マルと結託してきた労務政策を転換したことがある。これに東労組幹部・革マルが、「なんとか切り捨てないでくれ」というためだけに方針が振り下ろされているのだ。
 だからこそ、本質的な対立になる外注化やライフサイクル制度、賃金制度そのものの問題には絶対に触れようとしない。現場の怒りや思いとも無関係に、「東労組を無視さえしなければ全部協力する」と会社に泣きついているのだ。
 しかし、水戸支社で1月以降に平成採の集団的な脱退が起こるなど、東労組の支配は完全に終わろうとしている。

生理現象で処分するな!

 東労組執行部の革マルは自らの保身だけを考えているが、職場ではダイ改のたびに限界をこえたロングラン・労働強化が行われている。乗客が運転士や車掌を撮影してSNS等に流すことを利用し、乗務停止や配転、強制出向、処分・解雇を乱発して職場を押さえつけている。
 昨年、佐倉駅で運転席から用を足してしまったことを理由に、会社は「信用を失墜させた」などと言って、当該運転士の運転士生命まで断った。
 これが、運転士生命まで奪わなくてはならないことなのか!? われわれは同じ組合の仲間がこんな形で職場を追われたことを絶対に許さない。
 そもそも、これは乗務員個人を責めて済むような問題ではない。時間厳守が求められ、運転席から離れることもできない乗務員にとって、トイレの問題は本当に切実な問題だ。
 会社は、「指令に連絡すれば駅のトイレに行っていい」「列車が遅延しても構わない」という。しかし、自分のトイレのために列車を遅らせることが、精神的にどれほど大きな負担かは、鉄道で働く者なら誰でも分かっているはずだ。
 千葉支社でも、どうしようもなくなり運転席で洩らしてしまい、座席を交換せざるを得ないという事も実際に起こっている。それほど深刻な問題なのだ。
 そもそも、会社が長大行路を次々に設定してきたことこそが根本的な原因だ。乗務員用トイレの設置は絶対に必要だ。この問題は何一つ終わっていない。こんな事を二度と繰り返させてはならない。われわれは最後まで闘いぬく。

今こそこの現実と対決する時


 さらに深刻なのは、人格や人権まで否定する形で運転士を締め付けていく現実は、尼崎事故を引き起こした問題とまったく同じということだ。こんなことをしていたら必ず第2の尼崎事故が起きる。
 そうして会社が職場を黙らせた後に狙っているのが、分社化・転籍の強制だ。今これと真正面から対決するならば、この攻撃を止めることができる。今こそ動労千葉に結集しともに闘おう。

2017年2月24日金曜日

日刊動労千葉 第8247号

外注化―強制出向粉砕!
水平分業・転籍攻撃を打ち破ろう!
2017年―車両技術分科からの決意

◎外注化から4年が経過しましたが、改めて外注化との闘い、今年の課題は。

山田 水平分業=分社化という話が出てきて、今年から進めると言っています。これとどう闘うかだと思います。「おかしいことはおかしい」と出向に行っている人が声をあげないと。若い人は、水平分業の話が出ているが、外注化をやられた時より関心がないように見える。本当に自分は大丈夫と思っているのかな。
半田 知り合いで東武の車掌がいるが、もう分社化になっている。賃金はそのままみたいですが、その状態がいつまで続くかと思うんですよね。
山田 自分は残れると思ってるね。正社員の自分はCTSの若い人とは違うと思っているんだよね。
 外注化がどんどん進んでも、戻ってこれるみたいにしか考えていない。そうじゃなということをどうやってわかってもらうかにかかっていると思う。水平分業の正体を分からせるしかないと思う。

安全と外注化は共存できない

外山 派出検査にいて思うことは、モチベーションをどう維持できるのかって事だ。分割併合作業で不具合が出た時など、運転士に聞かれても、困ってしまう。偽装請負に加担してしまうと思うから。外注化による度重なる事故では、その責任体制の崩壊現象が明らかになった。山手線での電化柱の倒壊事故では、安全は「神頼み」なのかと、恐ろしくなりました。やはり安全と外注化は共存できない。
山田 「工場行きます」「何とかのアカデミーに行きます」「東南アジア行きます」「なのはなプロジェクトに出ます」―変な会議ばかり出てるけど、ああいうのやっていれば大丈夫だと思っているんだよ。
 これは、動労千葉だけが問題にしていて東労組も何も言わない、国労は歌を忘れたカナリヤみたくなっちゃってるし、どこも言わないでしょう。初めて外注化が行われた時よりも心配してないように見える。自分らは違うんだって、考え違いしちゃってるんじゃないのかね。
半田 同じ若い人だけど、「自分はJRに入ったから大丈夫」だと絶対に思ってる。だから駅のグリーンスタッフがなくなると聞いても、その意味が分からない。駅の全面外注化だということ。その辺を分からせて、組織拡大したい。
 会社は、グローバル化とか言って煽ってる。外国行ったりして、その気になってる。
山田 毎年、工場に3ヶ月行ってる。何の勉強になるのか。行っちゃうと試験受かった気になっちゃってる。
半田 会社があんまり考えさせないようにするため、そんなのばっかり出している。
山田 会社に協力してるような若い奴はどんどん助役発令しちゃう。職場ではCTSとJRの助役は倍くらいになった。若い人が分かってもらはないと外注化も止められな。

◎最近の故障とか仕事の関係ではどうですか。

半田 定例作業、一斉取り替えとか、くだらないのが多い。なんか故障があれば一斉に取り替える。何もなければ知らんぷり。工場で何もやらない。結局、各区所にしわよせがきちゃう。
外山 木更津派出は、DCが主体のためDC車両での「下回り点検」等はあたっていますが、EC異常時対応はあまり来なくなりました。車両の二重化もあり、途中で交換作業などしないということもあると思います。
以前は故障が発生したら指令からの連絡があったけどCTSになって中継しなければならないから、ほんとで来なくなりましたね。
半田 おかしいんだよ。高さ調整弁とかの故障はいっぱいある。入場した時に触らないんじゃないの。
山田 幕張の場合は、イノシシや鹿の衝突でスカートが壊れている車両が毎日はいる。徹底的に修理したら毎日大修になるよ。
半田 エサがないから、イノシシや鹿は里にどんどん下りてきている。ローカルは113系だと吹っ飛ばすことができたが、今の209系では高さ調整弁棒なんてイチコロだよ。田舎を走る電車じゃない。電気連結器も曲がっちゃうし。
山田 今度のダイ改で、快速は君津で折返し、各駅は木更津で折返しになる。イノシシの衝突だって、今までは多くは千葉派出で見てくれたが、今度は鴨川派出になるよ。下に降りないと電気連結器なんて見られない。

「系統分離」の影響は

外山 JRは系統分離とかいっているが、2年前に特急列車「さざなみ」が館山まで行かなくなり、それに変わる快速列車もなくし、朝の2番、3番列車も廃止、昼間帯は、千葉への直通運転も無くなる。久留里線でも始発列車と終列車が無くなる。地域の人の通勤、通学が困難になる。また、故障が起きても千葉へ上がっていかないから、そのまま走らせるようになる。
山田 木更津折返しだから、千葉派出から行くのか、本区でやるとか、きちんと決めとかないといけない。あそこは気動車の基地だしね。木更津は実質1人だから。
外山 木更津は一人派出のためEC作業は、千葉派出に出動を頼んだり、巌根寮や近辺に住む人を呼び出し、時間帯によってはJRの検修で対応している。
半田 今度のダイ改で各駅は木更津で折返しになると、幕張車両センターに上がってこないから。
山田 見に行ってくれと言われても、直せないものは直せないよね。昼間は幕張に帰って来ないってことだから。列車が止まっても「仕方ない」くらいのこと考えてると思うよ。イノシシ対策どうすんの、できるわけがない。
外山 やっぱり千葉派出へ集中するようになっているだよね。

◎その派出ですが、その後の動きとかは。

山田 当分廃止とかはないんじゃない出動は多いよ。昔みたいに直したりするのは無くなったけど、蘇我に迎えに行ってくれとか、自動放送がだめで特急乗って海浜幕張あたりで直っても、結局東京まで行く。勝浦の仕事があったり、佐原の仕事があったり、結局増えているんだよね。なくすってのはできないんじゃないかな。
 千葉派出は二人が行くと、二人は残ってないといけないから。やるとしたら全部外注化するしかないよね。
半田 その方向ですね。
外山 タブレットで写真だけ撮って送ってくれとの要請があるが、写真を撮ったからと言って何も解決しない。本来は派出の強化が必要ですよね。

◎これから本格的な大量退職が来るわけですが、エルダー制度について、また今年の抱負について聞かせてください。

あと5年、組織拡大第一で頑張る

山田 外注化について若い人は見て見ぬふりをしているし、エルダーについてもどうなるか、どこに持っていくか。
 最初に組織拡大したときは本気になって全力で組織拡大に入った。その当時のように、エルダーで次の職場に行って、あと5年は組織拡大第一で頑張っていきたい。このままじゃ大きい事故が起きるかもしれない。会社もダメになるよ。
外山 自分もエルダーの対象年代となり、複雑な気分です。支部では、外周地区でのエルダーの雇用先がないことから「エルダーを希望しない」という選択を余儀なくされた人も何人かいます。雇用先の確保ができなかったら、JRでの定年延長を可能にすべきだ。労働組合の真価が問われる年だと思います。
半田 とにかく組織拡大で頑張っていきたい。
 分割・民営化になってから検修体制が変わって、何かあると車両センターなどでは一斉点検で、すごく負担が増えてる。それは分割・民営化の矛盾でもある。、外注化されて工場の部品の質も低下するわけだから。
 真面目に考えている若手もいるんけど。イエスマンではだめ。検修人として安全の確保をどうしたらいいか、車両技術分科としたらどうしたら良いかを発信していく。あとは組織拡大一点で頑張っていきたいと思います。

◎ありがとうございました。

日刊動労千葉 第8247号へのリンク

反戦ニュース4号

http://millions.blog.jp/archives/69532083.html


とめよう戦争への道!百万人署名運動サイトから転載

2017年2月23日木曜日

日刊動労千葉 第8246号

 2・4館山集会に関する2月15日付け朝日新聞(千葉版)の記事を紹介します。

 このまま列車の削減が続けば館山での生活が本当に成り立たなくなってしまう。 内房線沿線地域で生活する組合員も多い。地域の一員として、そして労働組合として、交通網を破壊し地域社会を破壊するダイ改を許す訳にはいかない。地域の仲間とともに、列車削減の3月ダイ改阻止の闘いにたちあがろう。

日刊動労千葉 第8246号へのリンク

外注化阻止ニュース 第302号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka303.pdf


安心して働き続けられる職場を
CTS本社に対して春闘第1弾の申入書を提出

 動労千葉は2月14日、CTS本社に対して、春闘第1弾の申入書を提出しました。
 一つ目は、3月ダイ改に伴うCTS各事業所の労働条件についてです。内房線や久留里線で列車削減が計画され、房総半島外周地域のCTS各事業所では、雇用や労働時間、健康保険の取り扱いなどについて不安が広がっています。
 第2は、昨年の就業規則改悪に伴う「無期雇用転換」に関して。第3、第4は、健康診断の取り扱い、作業手当てについてです。
 今後、組合アンケートに基づく基本賃金引き上げ要求は追って提出します。




労働条件及び無期雇用転換等に関する申し入れ(その1)
2017年2月14日

1 JR東日本のダイ改にともなうCTS各事業所の労働条件に関して、以下の点を明らかにすること。

1 JR東日本の3月ダイ改にともなう内房線での君津・木更津折り返し運転、及び内房線、久留里線の列車削減に関連して、館山事業所、鴨川事業所、木更津事業所の要員数、作業ダイヤの計画について。
2 「特急列車の削減」「木更津・君津系統分離」等、ここ数年、千葉以東の列車削減が相次いでいることに関連して、CTS各事業所の将来展望に関する会社の考え方について。

2 契約社員・パート社員の「無期雇用転換」に関して、以下の点を明らかにすること。

1 2017年度中に雇用期間4年目を迎える契約社員・パート社員(無期雇用転換の該当者)の事業所ごとの人数について。
2 無期雇用転換に関する「申請」「面接」「判定」の実施時期、実施要項の詳細について。

3 定期健康診断については、労働者の健康確保のために会社が実施義務を課せられていることから、労働時間として取り扱うこと。

4 作業手当てについて次のとおり取り扱うこと。

1 夜間作業手当については、全事業所一律に、一日あたり1500円に改めること。
2 ポリッシャー作業を行っている実態があることに踏まえ、ポリッシャー手当てを復活させること。
3 汚物処理、人身事故後の車両洗浄など、精神的・肉体的負担が過大な作業をおこなった場合は、作業手当てを支払うこと。
(以上)

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2017年2月22日水曜日

日刊動労千葉 第8245号

安心して働き続けられる職場を

動労千葉は2月14日、CTS本社に対して、春闘第1弾の申し入れ書を提出しました。


労働条件及び無期雇用転換等に関する申し入れ(その1)

2017年2月14日

1.JR東日本のダイ改にともなうCTS各事業所の労働条件に関して、以下の点を明らかにすること。
(1)JR東日本の3月ダイ改にともなう内房線での君津・木更津折り返し運転、及び内房線、久留里線の列車削減に関連して、館山事業所、鴨川事業所、木更津事業所の要員数、作業ダイヤの計画について。
(2)「特急列車の削減」「木更津・君津系統分離」等、ここ数年、千葉以東の列車削減が相次いでいることに関連して、CTS各事業所の将来展望に関する会社の考え方について。

2.契約社員・パート社員の「無期雇用転換」に関して、以下の点を明らかにすること。
(1)2017年度中に雇用期間4年目を迎える契約社員・パート社員(無期雇用転換の該当者)の事業所ごとの人数について。
(2)無期雇用転換に関する「申請」「面接」「判定」の実施時期、実施要項の詳細について。

3.定期健康診断については、労働者の健康確保のために会社が実施義務を課せられていることから、労働時間として取り扱うこと。

4.作業手当てについて次のとおり取り扱うこと。
(1)夜間作業手当については、全事業所一律に、一日あたり1500円に改めること。
(2)ポリッシャー作業を行っている実態があることに踏まえ、ポリッシャー手当てを復活させること。
(3)汚物処理、人身事故後の車両洗浄など、精神的・肉体的負担が過大な作業をおこなった場合は、作業手当てを支払うこと。           
 (以上)


会社は責任をもって雇用・生活を守れ

 一つ目の項目は、3月4日のダイ改にともなうCTS各事業所の労働条件についてです。
 内房線や久留里線で、またも列車削減が計画されています。房総半島外周地域のCTS各事業所では、雇用や労働時間、健康保険の取り扱いなどについて不安が広がっています。CTSと親会社であるJR東日本には、雇用した仲間の仕事と生活を守る責任があります。

ひとりの首切りも許さないぞ!

 第2は、昨年の就業規則改悪にともなう「無期雇用転換」に関してです。早くも今年から、無期転換に向けた「申請」「面接」「判定」の手続きが始まります。2014年3月以前から働いているすべての契約・パートの仲間が対象となります(2014年4月以降に入った方は、来年度以降)。
会社は昨年の団交で「契約・パート社員は最長5年で雇用満了。無期雇用転換は新たな採用行為と考えている」とふざけたことを言っていましたが、会社の勝手な選別=解雇を絶対に許してはなりません。こんな差別・選別の制度は、絶対に撤廃させなければなりません。

生きていける賃金を出せ!

 第3、第4は、健康診断の取り扱い、作業手当てについてです。
 ポリッシャーを実際にやっている人に手当てが出ない、汚物処理などの大変な作業にも手当てが出ない。健康診断は「自分の時間」で行け。現状は矛盾だらけです。10月以降、若干の基本賃金引き上げがありましたが、職場の仲間は「ぜんぜん上がった実感がない」「何十円アップなんて子どものこづかいじゃあるまいし」と口々に言っています。
 仕事や仲間にやっと慣れても、あまりの低賃金で働き続けられない。その結果、要員不足や、残った者への労働強化が慢性化しています。手取り確保のために無理して夜勤を増やし、体調を崩している仲間も多いです。カゼを引いても、なかなか治りません。日勤だけで生活していけるだけの賃上げこそ、すべての問題の土台であり、みんなの最低限の要求です。

声を上げよう

 今回の申し入れ書は、大幅賃上げを求める闘いの第1弾です。組合アンケートにもとづく基本賃金引き上げ要求は追って提出します。一人ひとりが声を上げることこそ、会社に対する最大の力です。賃上げと労働条件改善をかちとり、安心して働き続けられる職場をともにつくろう!

日刊動労千葉 第8245号へのリンク

闘いなくして安全なし No.109

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFeF9BQzZJc1Q3clU/view?usp=sharing


トイレ問題は何も終わってない!
動労千葉 ダイ改基本要求で交渉始まる

 動労千葉は、2月10日、3月ダイ改に関する基本要求に基づくJR千葉支社との団体交渉を行いました。
 そこでは、ダイ改提案で千葉支社が「系統分離」という言葉を隠していたこと、削減を提案した内房線の乗車人員の推移、外房線での「系統分離」の計画、派出の存続、DLへの冷房設置などについて議論されました。

全駅への乗務員用トイレ設置を

 またこの交渉では、駅への乗務員用トイレの設置要求についても議論されました。
 動労千葉が全駅への乗務員トイレ設置を要求したところ、千葉支社は、「全駅にある方がよい」と認めました。その上で具体的には、各支部の要求に基いて議論を行うことになりました。動労千葉は各路線ごとに重点駅を定めて、駅への乗務員用トイレの設置を要求しています。
 昨年、佐倉駅で運転席から用を足してしまったことを理由に、動労千葉の組合員が減給処分にされ、CTSへの強制出向まで命じられました。
 こんな事を二度と繰り返させないという強い決意のもと、闘いは継続されています。

長大行路と過密ダイヤが根本原因

 会社は「信用を失墜させた」などと言い、生理現象を理由に運転士生命まで断ちました。しかし、これは乗務員個人を責めて済むような問題ではありません。
 時間厳守が求められ、運転席から離れることもできない乗務員にとって、トイレの問題は本当に切実で深刻な問題です。
 会社は、「指令に連絡すれば駅のトイレに行っていい」「列車が遅延しても構わない」といいます。しかし、自分のトイレのために列車を遅らせることが、精神的にどれほど大きな負担かは、鉄道で働く者なら誰でも分かっているはずです。どうしようもなくなり運転席で洩らしてしまい、座席を交換せざるを得ないという事も実際に起こっています。
 そもそも、会社が長大行路を次々に設定していることが根本的な原因です。乗務員用トイレの設置は絶対に必要です。この問題は何一つ終わっていません。乗務員用トイレ設置を実現し、3月ダイ改―乗務員への労働強化、内房線切り捨てに反対しよう。

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2017年2月18日土曜日

日刊動労千葉 第8244号

ダイ改基本要求で団交始まる
3月ダイ改・内房線切り捨て阻止!
労働条件確立へストで闘おう!

 2月10日、3月ダイ改に関する基本要求に基づく千葉支社との団体交渉を行った。

○「系統分離」隠した千葉支社

 まず、ダイ改提案において千葉支社が、「系統分離」と言う言葉を使わなかったことについて追及した。
 組合から、「本社が使っているのに、なぜ『系統分離』という言葉を使わなかったのか。今回の内房線の君津折り返しや列車削減は、『系統分離』の考えに基づいたものではないのか」と追及したところ、千葉支社は、「内容としては系統分離の内容」と認めた。その上で、「列車が折り返し、乗り換えになるという意味。内房線を分離して切り捨てるということではない」と回答した。
 結局、「系統分離」という言葉を使うことで現場から内房線切り捨てに対する怒りがわき上がることを恐れ、あえて「系統分離」と言わずに事の本質を隠そうとしたのだ。

○内房線関係

 内房線の乗車人員の推移について、千葉支社は分割・民営化時を100%として、アクアラインが開通して料金が800円になった09年以降は40%ほどだと回答した。
 また、削減を提案した東京―館山間の特別快速1往復について、下りの降車人数は君津で80人、館山で20人、上りの乗車人数は館山で30人、君津で80~100人程と回答した。
 同じく削減を提案した2番、3番列車の乗車人数について、館山で8人、君津で30~40人と回答した。
 特別快速は木更津で切離しを行い、木更津~館山間は4両で運行されている。館山~君津間の他駅での乗り降りも含めて考えれば、どちらも決して少なくない乗降人数だ。
 そもそも乗降人数の回答が館山と君津のみで、その間の駅でどれだけ乗り降りがあったのかは調べられてもいない。はじめから君津での分離を考えているから、そうなるのだ。
 また、特別快速は特急列車削減の代替として新設されたはずだ。それもわずか2年で廃止された。会社が君津以南の分離と全面的な切り捨てを狙っていることは明らかだ。

○外房線関係

 外房線での「系統分離」について千葉支社は、「外房線に入れる217系車両が足りないため、今のところはできない」と回答した。
 また、鴨川運輸区では車掌11名減という大幅な人員削減が提案されている。千葉支社は、「内房線の列車削減が理由で、一時的なもの」「基地の縮小や再編は現在のところ考えていない」と回答した。
 しかし、どちらの回答もあくまで「現時点で」計画がないというものにすぎない。この間会社は、「選択と集中」を掲げて首都圏70㎞圏外の切り捨てを進めてきた。外房線でも系統分離とローカル線切り捨てを狙っていることは間違いない。

○派出関係

 派出関係では、①千葉派出は現状のまま存続、②線区終端には必要性があるとして、派出の縮小や廃止の計画はないと回答した。

○乗務員用トイレ設置要求

 昨年、トイレを理由に組合員が減給処分にされた上にCTSへの強制出向まで命じられた。こんな処分は絶対に許せない。二度とこのような事態を繰り返させてはならない。
 全駅への乗務員トイレ設置を要求したところ、千葉支社は、「全駅にある方がよい」と認めた。その上で具体的には、各支部の要求に基いて議論を行うこととなった。
 そもそも、会社が長大行路を次々に設定していることが根本原因であり、乗務員トイレは絶対に必要だ。この問題は何一つ終わっていない。これからが本当の闘いだ。絶対に曖昧にせず最後まで闘おう。

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8244/


○DL冷房設置関係

 千葉支社は、冷房のついていたDE10が2編成とも故障していたが、1編成を廃車に、もう1編成を修理して使えるようになったことを明らかにした。この車両は、3月ダイ改でその車両が大宮から高崎に移管になる。それについて、「千葉の業務に回すよう手配は努力する」と回答した。また、臨488行路の分割については、「現状では検討できていない」とし、継続して議論することを確認した。
 DLへの冷房設置に関しては、昨夏に指名ストを闘った。これは今夏にむけて再び焦点になる問題だ。DL業務の労働条件確立へ全力をつくそう。

日刊動労千葉 第8244号へのリンク

闘いなくして安全なし No.108

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFaGIxenlVcXVhRE0/view?usp=sharing


地域から将来の希望を奪うな!
内房線切り捨てのダイヤ改正に反対し170人が結集

 2月4日、内房線と地域を守る会(松苗禮子代表)が呼びかけた「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催され、地域住民など170名が参加しました。

地元住民から次々に反対の声

 腹話術でアピールした松苗禮子代表は、「『JRのやり方はおかしい』『各駅停車の折り返し運転はやめて』『特急を走らせて』と運動ができれば大きな力になる」「運動の秘訣は絶対に諦めないこと」と訴えました。
 青木愛参議院議員、館山市議の鈴木順子議員、石井敏宏議員や多くの地域住民の方たち から発言がありました。
 「安房地域を活性化させたいのに、これではますます寂れてしまう」
 「田舎はますます不便になる。直通運転の廃止は何としても止めてほしい」
 「公共交通である鉄道を住民の意志を無視して運行すること自体がおかしい」
 「さらなる列車削減、第3セクター化に向けて反対運動をつくりたい」
 地域住民の思いは本当に切実です。

地域と内房線を守りぬこう

 動労千葉を代表して発言に立った木更津支部の山田繁幸本部執行委員は、これまでダイ改のたびに館山運転区廃止や特急の廃止などの地域切り捨てが行われてきたことをあげ、「会社のいう『系統分離』は、分離運転―ワンマン化への一歩」と訴えました。
 また、ワンマン運転が導入された久留里線は、日中は5時間半も列車が来ないほど列車が削減された上に、駅も無人化され、さらに上総亀山駅発の初電、亀山着の最終列車の削減が提案されています。
 この地域切り捨ての実態に対し、「自分たちの地域と内房線が切り捨てられるのを、会社の言いなりで黙っていられない。館山と内房線を守るために怒りの声をあげ続けていきたい」と決意を語りました。

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2017年2月17日金曜日

3.3三多摩集会

https://drive.google.com/file/d/0B2HgPUAlbi38TG95WHkzakJRVkk/view?usp=sharing


ブラック企業 JRをぶっとばせ!
労働組合をつくろう!
3.3三多摩集会

3月3日(金)19:00〜
立川市女性総合センター(アイム)・第2会議室
資料代:300円
主 催:三多摩労働組合交流センター


動労東京に入って一緒に闘おう


 私たちはいま、闘う労働組合=動労総連合(国鉄動力車労働組合総連合)をJRの中につくろうと全国の仲間とともに闘いを進めています。
 東京でも昨年6月、動労東京(国鉄東京動力車労働組合)が結成されました。そしてすでに、JRの車両清掃業務を担う交通機械サービスの仲間が分会を立ち上げて、要員不足など職場環境を改善させるための団体交渉を行なっています。動労東京は、JRとJR関連で働くすべての労働者、正社員と契約社員・パートなどの非正規労働者がひとつに団結し、JR東日本と闘う労働組合です。

民営化は大破産した

 JR北海道が「路線の半分が維持できない」と発表したことが社会全体に激震を走らせています。
 JR東日本は、「選択と集中」「ダウンサイジング」と言って続こうとしています。品川や渋谷の再開発や中央ラインモールなどエキナカ事業で金儲けに走る一方、ローカル線を切り捨て、鉄道の本体業務を外注化しています。安全が崩壊しようが事故が起きようが一切責任をとらない。人が生きていけなくなろうが社会が崩壊しようが金儲けさえできればいい。これが民営化30年の成れの果てです。

全面外注化を阻止しよう

 JRはこの間、安全の要である駅の委託化・無人化を進め、直営の大規模駅でも業務ごとの委託化を進めてきました。しかも、⾧年働いた労働者をエルダーで出向させたり、5年で雇い止めにしたグリーンスタッフを「駅に残りたければ外注会社に行け」と追いこんだり、卑劣なやり方で進めてきたのです。
 そしてついに、JRはグリーンスタッフの採用を中止し、すべての駅の全面外注化へと動き出しました。今年の3・4ダイヤ改正で狙われている国分寺駅での輸送職全廃、三鷹駅のびゅうプラザ廃止などは、すべて全面外注化に向けた動きです。
 さらに、直営駅がなくなれば、次は車掌や運転士の分社化・転籍です。「ライフサイクル」と称して青年運転士を駅要員不足の穴埋めにかりだしたあげく、外注会社への転籍を迫ろうとしています。
 駅で案内業務を担ってきた有期契約労働者に対しても、無期転換権を与えないよう配転や雇い止め、新たな5年限度採用者との入れ替えを狙っています。
 あらゆる鉄道業務を分社化・外注化でバラバラにし、すべての労働者を超低賃金に追いこみ、使い捨てていく。こんなことを許したら、現場から技術や経験、協働が失われ、安全は最後的に崩壊します。

労働者が団結したら勝てる

 交通機械サービスの労働者は、「清掃なんて簡単な仕事だ」「お前たちの代わりはいくらでもいる」と言うJRに対して怒りをもって立ち上がりました。動労水戸(国鉄水戸動力車労働組合)に結集する青年運転士は、「運転士の仕事をなめるな!」とライフサイクル絶対反対で立ち上がっています。ここには、自らの労働への誇りとともに、労働を軽視し、労働者から誇りや共同性を奪うことで利益を得ようとする資本の論理との根本的な対決があります。
 実際に業務を担い、鉄道を動かしているのは労働者です。だから、労働者が団結して闘えば、職場と労働を資本の支配から奪い返すことは必ずできます。

この闘いは世界とつながっている

 30年前の国鉄分割・民営化に反対してストライキで闘った動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)は、外注化に対しても絶対反対で闘っています。外注会社の青年労働者を組合に組織し、正規と非正規がひとつに団結して「仕事も人もJRに戻させよう」と闘っています。地方切り捨てに対しても、地域全体を組織して絶対反対で闘っています。
 韓国の鉄道労働者は民営化や成果主義賃金に反対する74日間のストライキに立ち、「民営化も競争も悪だ。社会を変えよう」という大きな闘いをつくり出しています。私たちの闘いは、韓国、アメリカ、イギリスなど全世界とつながっています。
 JRと関連会社で働く労働者のみなさん。動労東京に結集し、ともに闘いましょう。

ビラへのリンク

2017年2月16日木曜日

日刊動労千葉 第8243号

民営化をぶっ飛ばそう!
戦争と改憲を止めよう!
国鉄分割・民営化で不当解雇から30年
2・12労働者集会 650人が結集
 

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8243/

 国鉄闘争全国運動の呼びかけで「国鉄分割・民営化で不当解雇から30年―2・12労働者集会」が、東京・すみだ産業会館で650人の結集で開催された。

新たな闘いの足場を築いた

 集会の冒頭、越谷市職の女性労働者が埼玉の弾圧を粉砕し3人の仲間を取り戻したと報告。
 開会あいさつに立った全国運動の呼びかけ人の金元重さんは、「国鉄闘争の火は、時には風の前に揺らぎ、炎がか細く見えたこともあったが、粘り強い署名運動を展開し、裁判闘争を闘い、不当労働行為の認定をかちとり、解雇撤回闘争を発展させる足場を築いた。これは、分社化・転籍の第2の分割・民営化を阻止・粉砕する闘いの拠点になりえる。そして韓国・民主労総との連帯をつくり出してきた」と訴えた。

運動のさらなる拡大を

 主催者挨拶で、伊藤晃さんが「この社会で苦しむ多くの労働者が、この運動に共感しないはずがないというところから出発した。この人びとに口を開いてもらい討論する場に国鉄闘争全国運動がなれるかどうかが今年の課題だ。この運動を2倍、3倍と広がる年にしたい」と提起した。

新しい闘いを始めよう

 動労千葉の田中委員長は、「分割・民営化に反対したから民主労総とつながれた。日本と韓国で、社会のあり方の根本からの変革を実現するために、この闘いを大きくしたい。職場から『民営化をぶっ飛ばそう。戦争と改憲を止めよう』という新しい闘いを始めよう。3月4日のダイヤ改定阻止へ、4~5日、館山―東京で全力の闘いを貫きたい」と提起。
顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士は、「出向無効裁判はJRを追い詰めている。必ず勝利を。弁護団は戦争・改憲阻止、労働法制改悪阻止、新共謀罪粉砕へ皆さんと連帯し闘う」と決意を語った。
 山本弘行さんが全国運動の4つの行動方針を提起。1047名当該から、動労千葉争議団の中村仁君、国労闘争団の成田昭雄さん、小玉忠憲さんが決意を語った。
 外注化阻止の闘いの報告として、動労千葉の関副委員長、動労水戸の石井委員長、石田弁護士が、出向無効裁判の報告を行った。木更津支部の佐野君と内房線と地域を守る会の朝生進さんが2・4館山集会の報告、動労福島の橋本委員長が3・11郡山への結集を訴えた。
 現場から、動労千葉青年部、動労神奈川が決意表明、動労東京から新支部結成が報告された。
 最後の決意表明を都労連労働者、群馬合同労組中央タクシー分会、全学連が行い、集会のまとめを呼びかけ人の花輪不二男さんが行った。

*集会には、韓国鉄道労組ソウル地本のパク・チョンソン本部長、 前テグ車両支部長のイジェシクさんから連帯のメッセージが寄せられた。

だから、勝たなければならない

動労千葉争議団 中村 仁 

分割民営化から30年たちました。JR不採用、国鉄清算事業団に3年間、そして90年3月31日に解雇されました。動労千葉の12名の清算事業団解雇者は外に働きに行きましたが、JR本体の組合員と共にこの30年間闘ってきました。
 1990年3月の動労千葉の事業団解雇阻止の84時間ストが、国労中央の動揺を打ち破り、国労闘争団、そして動労千葉争議団を生みだし、1047名解雇撤回の闘争が始まりました。これは間違いのない事実です。そしてこのストに決起した組合員が私たちを支え、物販や署名など全国の闘う仲間が支えてくれました。本当にありがとうございます。
 いま着ているセーターは、宮城で物販を共に回ってくれた仲間で、病で亡くなったHさんから預かったものです。この全国の仲間の熱い思い、そして運転士なのに駅や売店に不当配転されながらも動労千葉として誇りを持って闘ってきたことが、私を支えてくれました。だから、勝たなければならない。 最高裁で不当労働行為を認めさせることは出来たが、全金本山のように裁判に全部負けても職場に戻ったように、私もJRの職場に必ず戻りたい。そのためには、この正義の闘いをもっと大きくしましょう。

日刊動労千葉 第8243号へのリンク

外注化阻止ニュース 第301号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka301.pdf


内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する
館山集会に170人
地域社会から将来の希望を奪うなの声

 館山市内で2月4日、「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催され、地域住民など170人が集まりました。
 元教員の松苗禮子代表は、腹話術でアピール。「『JRのやり方はおかしい』『各駅停車の折り返し運転はやめて』『元のように特急を走らせて』と運動できれば大きな力になる」「運動の秘訣は絶対にあきらめないこと」と訴えました。
 地元出身の青木愛・参院議員、館山市議の鈴木順子議員、石井敏宏議員も発言。さらに地元住民からさまざまな発言がありました。
 「地域を活性化させたいのにますます寂れてしまう」「住み慣れたところを離れることはできない」「直通運転の廃止は何としても止めてほしい」
 「生徒の移動は列車、直通でないと不便で仕方がない」「地域から廃止できない状況をつくりたい」(元教員)
 「公共交通である鉄道を住民の意志を無視して運行すること自体がおかしい」「近い将来の列車削減、第3セクター化に向けて反対運動をつくりたい」(弁護士)
 「鉄道文化を残したい」「東京方面から内房線で館山まで4回も乗り換えた。これでは大変。みんなが自然に使える環境が必要」(元新聞記者)

地域と内房線を守ろう

 動労千葉木更津支部の山田繁幸・本部執行委員は、ダイ改のたびに館山運転区廃止、特急の廃止などの地域切り捨てが行われてきたことを指摘し、「『系統分離』は、分離運転―ワンマン化への一歩」と訴えました。
 さらに、ワンマン運転が導入された久留里線は、日中は5時間半も列車が来ないほど削減され、駅も無人化、初電、最終列車の削減も提案されていることを報告し、「自分たちの地域と内房線が切り捨てられるのを、会社の言いなりで黙っていられない。館山と内房線を守るために怒りの声をあげ続けていきたい」と決意を語りました。

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2017年2月15日水曜日

日刊動労千葉 第8242号

トランプ登場ー崩れゆく世界、
未曾有の大激動期に突入
労働者階級はこの情勢にいかに立ち向かうか
全支部活動者研修会2日目

時代認識を明確に

 部活動者研修会2日目は、「アメリカ・トランプ大統領の登場はなにを意味するか。崩れゆく世界、未曾有の大激動期に突入。労働者階級はこの情勢にいかに立ち向かうか―韓国労働者階級をはじめ全世界の労働者人民との闘う連帯を深め、労働者の力で1パーセントの資本家・支配階級にとどめを」として、動労千葉労働学校講師である藤村一行先生の講義です。
 藤村講師は「韓国の情勢が激しく展開した。そしてトランプというとんでもないアメリカ大統領が誕生したのが極め付け。労働運動の現場で闘うためにも、〈一体何が起きているのか〉を整理し、基本的時代認識を明確にしていく必要がある」と、熱い講義を行いました。
 感想文の一部紹介をもって講義のポイントの報告とします。

動労千葉の真価が問われる

「アメリカ・トランプの本質が良くわかった。又、この一年間、安倍政権の動き・考えが良く理解出来た」
 「アメリカ・トランプ大統領の登場はなにを意味するか。資本主義体制は、労働者を食わせることができなくなった。資本主義体制は、戦争する以外に延命できなくなった。資本主義体制は、歴史的命脈が尽き、社会の発展の桎梏になってしまった」
 「日本では小池都政が誕生し、アメリカではトランプ政権が誕生し、色々な意味で世界が変わったこの1年間。労働者の目線で今後も世界を観察し、日々起こる出来事に関心を持つべきだと感じた。日本はどうなっていくのか。労働者はどうするのか、動労千葉・動労総連合の真価が問われる。その一員として前に進んでいきたい」

民営化、外注化・・への反発

 「最悪の大統領トランプが、なぜ勝ったかを考えると、トランプが勝ったのではなく、オバマ政権の後継のクリントンが労働者からの支持を得られなかったからだという事がわかった。オバマは民営化、外注化、労組破壊と社会保障解体を、共和党より激しく進めた。それに反発したという事の結果だ」
 「オバマ政権において対立と分断、貧困化、差別化が進み、行き詰ったアメリカをトランプは何とかしてくれるだろうという期待があった。声に出してトランプ支持とは言えない、かくれトランプ派が多くいたこと。それだけアメリカは病んでいるということだと思った。トランプの動きはアメリカを立て直すのではなく世界体制をも激しく破壊することがよくわかった」

「第2のヒトラー」

 「昨年もたいへんな情勢の年だったが、今年は、それどころではない激動の年になる。文字通り、トランプ・アメリカの元で、世界の体制が崩れ落ちようとしている。そのことが講演を通して実感できた。TV等で、熱烈にトランプを支持する労働者の姿を見て不思議に思っていたが講演を通して、トランプ=ファシスト、第2のヒトラーであり、決して軽視してはならないということがよくわかった」
 「トランプ大統領の誕生がヒトラー誕生と似ているからはじまり、今の世界や日本の情勢を解りやすく講義してくれました。この講義に踏まえて闘って行きます。ありがとうございました」
 「トランプ大統領の登場についてわかりやすく話されたと思います。30年代の情勢をふまえて説明されトランプ政権の性格がよくわかりました。アメリカ、韓国の情勢も含めて日本の労働者の問題だと提起され、その通りだと思います」

「世界の労働者は団結して闘うしかない」

 「労働者階級が今の時代、情勢を正しくどう見るのか。労働者としての認識を持ち、いかに立ち向かうかが問われています。労働者が社会の主人公になる世の中を築かなければならない。職場での奪われた権利を奪還する闘いを展開しなければならない!」
 「世界の労働者は団結して闘うしかない」

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2017年2月14日火曜日

2・12労働者集会に650名

国鉄分割・民営化で不当解雇から30年
2・12労働者集会に650名





2017年2月11日土曜日

日刊動労千葉 第8241号

危機に揺らぐ東労組(下)
騒動の本質は何か?
「車掌兼務問題」の本質とその顛末

【8238号より続く】
 東労組は、スト権投票騒動の前は車掌兼務発令問題を大騒ぎしていた。たしかに、車掌の欠員を運転士で埋めるというやり方は絶対許せないことだ。だが、この問題の本質は今回のスト権投票と全く同じで、運転士が下位職充当されようとしていることへの職場の怒りとは全く別のところにあった。東労組の意図は「兼務発令」そのものを問題にしたのではなく、会社が東労組を無視して現場で事態を進めたことが問題だったのだ。実際、車掌の欠員を運転士で一時的に埋めるやり方は、東労組の承認のもとに何年も前から行なわれてきたことだ。つまり、会社が労務政策を転換し、東労組・革マルを〝用済み 〟として使い捨てようとしていることへの泣訴なのだ。もっと正確に言えば、革マル分子の自己保身のためだけの「抵抗」だったのである。

「車掌兼務問題」の本質

 だから彼らは、絶対に本質的な対立になる問題には触れないという形で、「東労組を無視さえしなければ全部協力する」というメッセージを会社に送り続けた。逆に会社はその足元を見透かして東労組を揺さぶり続けたのが事の経緯であった。それは「スト権問題」や「36問題」でも全く同じであった。
 実際、多くの職場で車掌の欠員不足が深刻化している。一体何が問題なのか。最大の原因は駅の外注化が激しく進められたこと、外注化と一体で駅に「5年で使い捨て」のグリーンスタッフが導入されたことにある。千葉でもJR直営駅は全体の三分の一しかなくなっている。車掌は駅から養成される。それを外注化してしまえば欠員状態が蔓延するのは当たり前のことだ。車掌の欠員状態はあと1~2年すれば運転士にも波及していく。
 つまり、車掌の要員問題は外注化の矛盾の表れに他ならないのだ。それは誰にも分かることである。しかし東労組は、あれだけ大騒ぎしたにも係わらずそれには絶対に触れなかった。なぜか。「外注化推進協定」を締結し、グリーンスタッフの導入を進めた張本人だからだ。だがそれだけではない。「分社化も、転籍も全部認めるから見捨てないでくれ」というのが本音なのだ。

事はそれでは終わらない

 JRは、グリーンスタッフ(GS)の採用を今年度で中止し、GSが配置されている首都圏の大規模駅まで外注化する重大な攻撃に踏み出している。それが進めば、事はそれでは終わらなくなる。駅の現実は「完全別会社化」の寸前まで来ているのだ。JESS(東日本ステーションサービス)という駅業務運営会社もできている。駅員はJRではなくJESSが採用する。そうなれば、否応なく車掌や運転業務も《分社化・転籍》以外選択肢のない状況に追い込まれていく。東武鉄道などですでに施されている方式だ。それと一体で、車掌と運転士を融合した業務運営や、ホームドア設置を理由にした車掌廃止や無人運転化など、運転保安を無視した究極の労働強化が職場にのしかかることも間違いない。
 だからこそJR東日本は、東労組・革マルとの結託体制も清算しようとしているのだ。そして革マルは「全部協力するから今までの関係を壊さないでくれ」と嘆願している。これが事の本質だ。

車掌兼務問題の顛末

 東労組はそれをひた隠し、一方、一定の対抗関係をつくらなければボロ雑巾のように使い捨てられてしまうという危機感にかられて乱調な対応を繰り返している。
 車掌兼務問題でも、「ライフサイクルは『運輸のプロ』を育てるという確認の下にやったから良いが、今度の車掌兼務は欠員補充のためだから安全上問題がある。ライフサイクル協定違反だ」というのだ。だが、これで納得する者など誰もいない。
 ライフで運転士を駅に放り出すことを進めていながら、同じ運輸区の中で車掌に運用することは安全上問題があるという主張が成り立つはずがない。「そんなに人が足りないのならライフを中止しろ」と誰もが思っている。そもそもライフサイクルが「運輸のプロをつくるため」だなどと信じている運転士は一人もいない。運転職場以外の組合員はもっとシラけた目で見ている。しかし、会社と癒着して「虎の威」をかり続けてきた東労組の革マル役員にはそれが全く見えていない。そして当然にも組織的混乱をきたし、毎号『緑の風』を全面埋め尽くすほど重大視されていた問題なのに、年末には昨日までのことがウソだったかのように突然沈黙、というのがこの問題の顛末であった。

革マル支配は終わった

 東労組の革マル執行部は自らの自己保身だけを考えているが、職場では、ダイ改のたびに限界をこえたロングラン・労働強化がのしかかり、息もできないような職場支配が日々強化されている。会社は、乗客が運転士や車掌の一挙手一投足を撮影してSNSに流すことを利用して職場を支配する卑劣なやり方で、乗務停止や配転、強制出向、処分・解雇を乱発している。それは分社化・転籍に向けて職場を黙らせるための攻撃だ。こんなことをしていたら必ず第2の尼崎事故が起きる。この現実と真正面から闘わなければいけないときだ。第2の分割・民営化攻撃を粉砕しよう。東労組の支配は終わろうとしている。今こそ動労千葉に結集しともに闘おう。

日刊動労千葉 第8241号へのリンク

2017年2月10日金曜日

日刊動労千葉 第8240号

地域社会から将来の希望を奪う
JR3月ダイ改へ怒りの声あがる
2・4内房線切り捨てのダイヤ改正に
反対する集会に170人が結集

http://doro-chiba.org/nikkan_tag/8240/

 2月4日、内房線と地域を守る会(松苗禮子代表)が呼びかけた「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催され、地域住民、各支部組合員など170名が参加し、怒りの声を上げた。

地元住民から次々に反対の声

 主催者あいさつにたった松苗禮子代表は、腹話術でアピールを行い、「『JRのやり方はおかしい』『各駅停車の折り返し運転はやめて』『元のように特急を走らせて』ということで運動ができれば大きな力になる」「運動の秘訣は絶対に諦めないこと」と訴えた。
 国会議員からの報告として青木愛参議院議員、市議会議員からの報告として館山市議の鈴木順子議員、石井敏宏議員が発言にたった。
 次に各界からの訴えとして、内房線と地域を守る会の呼びかけ人を中心に様々な方からの発言があった。
 駅を利用して地域で生活する立場から、「安房地域を活性化させたいのに、これではますます寂れてしまう」「都会は便利に、田舎はますます不便になっていくが、住み慣れたところを離れることは出来ない」「直通運転の廃止は何としても止めてほしい」という訴えがあった。
 また、地元から以下のような方の訴えもあった。
 元教員の方:「生徒の 引率などの移動は列車だが、直通でないと不便で仕方がない」「地域から廃止できない状況をつくりたい」
 弁護士の方:「公共交通である鉄道を住民の意志を無視して運行すること自体がおかしい」「近い将来あるであろうさらなる列車削減、第3セクター化に向けて反対運動をつくりたい」
 元新聞記者の方:「鉄道文化を残したい」「東京方面から内房線で館山まで来ようとすると4回も乗り換えた。これでは大変。みんなが自然に使える環境をつくることが必要」

地域と内房線を守りぬこう

 動労千葉を代表して発言に立った木更津支部の山田繁幸本部執行委員は、これまでダイ改のたびに館山運転区廃止や特急の廃止などの地域切り捨てが行われてきたことをあげ、「会社が『系統分離』といっているのは、分離運転―ワンマン化への一歩」と訴えた。
 また、ワンマン運転が導入された久留里線は、日中は5時間半も列車が来ないほど列車が削減された上に、駅も無人化され、さらに上総亀山駅発の初電、亀山着の最終列車の削減が提案されている。内房線や久留里線の切り捨てについて、「田舎者は我慢しろと言わんばかりだ」と弾劾した。
 そして、「自分たちの地域と内房線が切り捨てられるのを、会社の言いなりで黙っていられない。館山と内房線を守るために怒りの声をあげ続けていきたい」と決意を語った。
 まとめの発言を守る会の朝生進さんが行い、集会アピールが採択された。 最後に、守る会呼びかけ人による南房総版南京玉すだれで会場が大いに盛り上がる中、集会は締めくくられた。

日刊動労千葉 第8240号

闘いなくして安全なし No.107

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFVE1TbVo4UXVOREU/view?usp=sharing


東労組で何が起きているのか?
「格差ベア反対」「車掌兼務反対」のペテン

スト権投票で大混乱

 昨年末、東労組は「格差ベア反対」を掲げてスト権批准の一票投票を2ヵ月間かけて実施しました。しかし、『緑の風』では、投票数は書かれておらず、「実質上のスト権確立」という表現で報告されているだけです。
 しかも、突如として2月10日に臨時大会を召集するとされています。その目的は「大会代議員によるスト権批准投票を行なうため」です。全組合員の一票投票を実施したのであれば、本来開く必要はないはずです。
 一票投票の結果がスト権を正当化できないほど酷いものだったのではないでしょうか。
 このスト権投票の目的は、「格差ベア反対」とされています。JR東日本の、「賃金のベースアップも所定昇給額に応じて行なう」という回答により、等級の高い者ほどベアも高くなり賃金格差がさらに拡大されます。
 それは確かに本気で闘うべき課題です。

東労組幹部の裏切りの歴史

 しかし、東労組はこれまで業務外注化やライフサイクル制度など、すべての施策で会社の言うがままに協力し、組合員に強制出向や 駅への配転を強制してきました。
 賃金制度についても、本当に問題なのは11年に改悪された人事賃金制度そのものです。
 成果主義賃金で格差を拡大し、ほとんどの人にとって賃下げになるものでした。しかし、東労組は何一つ抵抗せず、まともに職場討議にもかけずに認めてしまったのです。
 「格差ベア反対」というなら、現在の賃金制度そのものの抜本的改善を求めて闘うのでなければ、理屈があいません。
 「運転士と車掌兼務」も、もともと東労組自身が認めたことです。それを昨年、「中止を求める」と突然言い始めたのです。
 しかし、さらに問題のあるライフサイクル制度については問題にもしませんでした。そして、すでに「車掌兼務問題」も、まったく触れられなくなっています。
 結局、「スト権投票」や「車掌兼務問題」も、「平等な賃金制度」や、現場の労働者のためにやったことではないのです。一部幹部が自分たちの地位や利権を守ることが目的です。

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2017年2月9日木曜日

日刊動労千葉 第8239号

「第2の分割・民営化」と闘う決意を固める
全支部活動者研修会を開催

不当解雇から30年、2・12国鉄集会へ 

全支部活動者研修会が1月29~30日、山梨県石和市において開催されました。今回で25回目となる全活は、CTSの仲間と動労水戸の青年組合員も参加し、2017年第2の分割・民営化阻止決戦と闘う決意を固める研修会として大成功しました。
1日目に田中委員長が「国鉄分割・民営化から30年、新自由主義の破産と第2の分割・民営化攻撃」を提起、2日目には労働学校講師である藤村一行氏が「アメリカ・トランプ大統領の登場はなにを意味するか~崩れゆく世界、未曾有の大激動期に突入。労働者階級はこの情勢にいかに立ち向かうか~」と題する講演を受けました。
詳しい内容は、「機関誌・動労千葉」で報告されます。まず、1日目の田中委員長の提起から当面する取り組みについて報告します。2・3月を全力で闘い、2017年の大きな展望を切り拓こう!

3月ダイ改阻止闘争へ!

当面する最大の焦点として、3月ダイ改阻止闘争に全力で立ち上がる。「木更津・君津系統分離」―内房線・久留里線切り捨て反対、仕業緩和―65歳まで働き続けることのできる労働条件確立、佐倉駅等への乗務員用トイレの設置、運転保安確立をめざしてストライキを配置して闘う。
外注化反対闘争を全力で強化する。幕張支部に対する組織破壊攻撃を絶対に許さない。
国鉄1047名解雇撤回闘争を断固として継続する。最高裁決定を武器にJRを徹底的に追いつめる。
大量退職問題に対して、組織の総力をあげて立ち向かう。
動労千葉全体の課題としてCTSにおける「5年で雇い止め」攻撃粉砕、賃金・労働条件の抜本的な改善を求める闘いを強化する。
JR貨物における賃金抑制攻撃や大合理化・労働強化攻撃に立ち向かう。ダイ改闘争に引き続き、3~4月、貨物―CTS春闘に総決起する。

「組織拡大春闘」勝利へ!

⑴ 1047名解雇撤回、国鉄闘争全国運動の本格的発展へ、「不当解雇から30年、2・12国鉄集会」の成功に向け、各支部は全力動員体制確立を。
分割・民営化30年にあたって、全国運動が30年間の闘いを総括し、この時代における労働運動の展望を明らかにする本を作成中です。

⑵ 外注化粉砕闘争について。2月19日に開催される車両技術分科会定期委員会で、組織拡大を焦点とした具体的な闘いの方針について意思統一を図る。

⑶ 17春闘について。「組織拡大春闘」と位置づけて、労働運動の復権に向けてストライキを含む闘いを配置して、CTSと貨物を焦点に17春闘勝利をめざす。
3・4ダイ改阻止闘争、各支部ダイ検に基づいて2月上旬に集中交渉を行う。闘争方針については、春闘決戦段階の方針とともに、2月25日に開催される第76回定期員会で決定する。
3月21~23日、2018年度退職者全員集会を開催し、万全の意思統一を図る。

⑷ 17春闘と結合して、①「原発事故から6年、3・11郡山集会」、②今年の三里塚闘争は、市東さんの農地強奪粉砕、第3滑走路建設阻止に向けた闘いの正念場、「3・26全国集会」を全力で取り組む。

外注化阻止ニュース 第300号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka300.pdf


格差ベア反対の大ペテン!?
スト権投票で大混乱
東労組で何が起きているのか
会社との結託体制は終わった!! 

 「スト権投票」や36協定をめぐって東労組の組織的混乱が深まっています。いったい何が起きているのでしょうか?

スト権投票で大混乱

 昨年末、東労組は「格差ベア反対」を掲げてスト権批准の一票投票を実施しました。しかし投票から1か月が経つというのに、その結果はまったく発表されていません。
 東労組の機関紙『緑の風』は、投票数も公表せず「実質上のスト権確立」という奇妙な表現で報告しています。しかも東労組は2月10日に臨時大会を開き、「大会代議員でスト権批准投票を行う」と言っています。全組合員の一票投票を実施したのであれば必要のない大会です。
 『緑の風』は、「組織強化への課題が不十分だった」「『ストでお客さまに迷惑がかかる』という議論に止まってしまった」と書いています。一部の地方では「×」と書いて投票した者に対する追及行動が始まっています。
 スト権投票に際し、多くの組合員からは「今まで会社の言いなりだったのに今さら何を」「本気で反対するわけでもないのに何がスト権だ」との声があがっています。
 これまで東労組は、業務外注化やライフサイクル制度、人事賃金制度改悪など、すべての施策について会社に協力し、強制出向や駅への配転、成果主義賃金を組合員に強制してきました。

賃金制度改悪の裏切り

 今回の「格差ベア」も、本当に問題なのは2011年に改悪された人事賃金制度です。東労組は、その内容を組合員にまったく知らせずに水面下で協議を進め、合意しました。
 新人事賃金制度で基本給表も廃止となりました。もはや誰がいくらの賃金をもらっているのか分かりません。「係数」「飛び級」「特別加給」など会社のさじ加減でどうにでもなるのです。


 東労組が「格差ベア反対」と言って騒いでいることがいかにペテンなのか。「格差ベア反対」なら、なぜ2011年に裏切り妥結したことを自己批判し、抜本的改善を求めて闘わないのか。
 結局、東労組の迷走は、現場の組合員のためではなく、御用組合の地位を守るためのものでしかないのです。

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2017年2月8日水曜日

日刊動労千葉 第8238号

危機に揺らぐ東労組(上)
一体何が起きているのか?
スト権投票で大混乱・・
「格差ベア反対」のペテン

「スト権投票」や運転士の車掌兼務発令問題をめぐって東労組が揺らいでいる。会社とべったり癒着して職場を支配してきたこれまでのあり方とは何の整合性もなく、しかも職場の組合員の意識とはかけ離れた形で「方針」が上から振り下ろされてくる状況の中、組織的混乱は深まるばかりだ。一体何が起きているのか?

スト権投票で大混乱

昨年末、東労組は「格差ベア反対」を掲げてスト権批准の一票投票を実施した。12月31日まで2ヵ月間を費やして行なわれた組織の総力をあげた取り組みであったが、1月末現在、投票が終わって1ヵ月が経つというのに、その結果は全く発表されていない。
『緑の風』では、投票数を明らかにしないまま、「実質上のスト権確立」などという奇妙な表現で報告されているだけだ。一体なぜ発表しないのか?
投票結果が東労組の革マル幹部たちにとってあまりにも都合の悪いものだったからとしか考えられない。
しかも事はそれだけで終わらなかった。東労組は、突如として2月10日に臨時大会を召集すると言い出したのだ。しかもその目的は「大会代議員によるスト権批准投票を行なうため」だというだ。全組合員の一票投票を実施したのであれば、本来開く必要の全くない大会だ。おそらくは、一票投票の結果がスト権を正当化できないほど酷いものだったのだろう。だから急遽臨時大会を召集し、代議員投票でスト権を「正当化」しようとしているのだ

取組みは大失敗に終わった

実際、臨時大会の開催を呼びかける『緑の風』は、一票投票について、「組織強化への課題がまだまだ不十分だった」「格差ベアの本質に迫れなかった」「労働者意識を向上させられなかった」「ストを『する』『しない』という闘争形態のみの議論が自立化して『ストでお客さまに迷惑がかかる』という議論に止まってしまった」等羅列し、取り組みが大失敗に終わったことを隠そうともしていない。その一方、一部の地方では「×」と書いて投票した者に対する追及行動が始まっているという。

何のためのスト権?

今回の「スト権騒動」の本質は何なのか。「格差ベア反対」がスト権の目的だという。この3年、JR東日本は賃金のベースアップも所定昇給額に応じて行なうという不当な回答を続けている。等級の低い者はベアも少なく、等級の高い者はベアも多いという形で賃金格差がさらに拡大されている。
それは確かに本気で闘わなければいけない課題だ。しかし、東労組組合員の反応は冷ややかだった。「全部会社の言いなりになってきたのに今さら何を言ってるんだ」「ストなど本気で考えてもいないのに何がスト権だ」「そもそも今の東労組にストなどできるはずもない」「組合員の権利について真剣に考えたこともないのに何のための投票なんだかさっぱり分からない」。
助役や出世をめざしている層はさらに見向きもしない対応であった。

賃金制度改悪の裏切り

東労組がこれまでやってきたことを考えれば、それは当然の反応である。業務外注化やライフサイクル制度、人事賃金制度改悪など、すべての施策で会社の言うがままに協力し、強制出向や駅への配転、成果主義賃金を組合員に強制してきたのだ。
「格差ベア」の件も、本当に問題なのは2011年に改悪された人事賃金制度そのものだ。この時、東労組は、その内容を組合員に全く知らせずに水面下で協議を進め、現場に明らかにされた時にはすでに大筋合意してしまっているという大裏切りを行なった。その内容は、職場討議にかければ怒りの声が沸騰せざるをえないものだった。

2011年の改悪とは?

この時、会社は、基本給表を廃止してしまうという極端なやり方で賃金制度を改悪している。職能に応じた賃金等級はあっても号俸は存在しない。だから実際のところ誰が幾らの賃金をもらっているのか全く分からない。こうやって労働者が分断されているのだ。
定期昇給も号俸を廃止してしまったために「係数」などという全くおかしな方法で上がってゆく。「係数4」を基本に定期昇給していく賃金制度だが、誰が係数幾つ昇給しているのかは本人にしか分からない。さらに「飛び級」だとか「特別加給」だとか、会社の匙加減ひとつでどうにでもできるように裁量権が拡大されたのだ。
しかも、基本給表を完全に廃止するというやり方は、現場的な業務は全部別会社化し転籍させる布石に他ならない。つまり、JR本体には「持ち株会社」としての機能しか残さないのだから基本給表など必要ないという発想だ。
また、改悪前と比べ、35歳以降は賃金カーブが下がり続け、55歳時点では1万円以上賃下げとなるように生涯賃金が設定された。管理者だけが優遇されほとんどの者は賃下げ。それが11年に強行された賃金制度改悪であった。

「格差ベア反対」のペテン

東労組はこれを何ひとつ抵抗もせず、職場討議にかけることすらなく呑んだのだ。その一点で、東労組が今「格差ベア反対」と言って騒いでいることがいかにペテンなのかは明らかだ。「格差ベア反対」と言うのなら、それとは比べものにならないほどの格差や分断を強制している現在の賃金制度について、2011年に裏切り妥結したことを自己批判し、抜本的な改善を求めて闘うのでなければ理屈が合わない。
要するにこの間の「スト権確立騒動」は、平等な賃金制度の確立や現場の組合員のことを考えてやっていることではなく、全く違うよこしまな理由に基づくものなのだ。

2・4内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会

地域社会から将来の希望を奪うな!
2・4内房線切り捨ての
ダイヤ改正に反対する集会



 「内房線と地域を守る会」(松苗禮子代表)が呼びかけた集会に、地域住民、JRで働く労働者など170名が結集した。

2017年2月7日火曜日

日刊動労千葉 第8237号

17年の闘いへの青年部の訴え
動労千葉に入り、
怒りと誇りをもって共に闘おう!

3月ダイ改反対、外注化粉砕、CTS大幅賃上げ―就業規則改悪撤回、組織拡大に向けた17年の闘いの決意を、青年部に語っていただきました。

〈参加者〉
北嶋青年部長(千葉運転区支部)
渡辺青年部書記長(幕張支部)
HK 常任運営委員 (京葉支部)

乗務員への締め付け、内房線切り捨ての3月ダイ改反対

北嶋:トイレの問題で組合の先輩が退職に追い込まれたことは、若い人との間でも話題になったね。「悔しいですね」って話してた。動労千葉としては、この問題は終わったわけじゃなくて、これからが本当の闘いだって構えている。やっぱり悔しいって思いを行動に移してほしいって思うね。
渡辺:3月ダイ改に関しては、内房線の館山―千葉の直通運転廃止は大きな問題ですよね。
北嶋:「系統分離」って言い方をして、君津以南は切り捨てようって狙いが見えてる。「心配だ」とか、「おかしい」って言葉にするところから一歩進んで、何かできると思うよ。
HK:言葉にできるだけ凄いなと思いますよ。何もないところだと、言うことも大変ですから。
北嶋:いってくれれば、うちらは動けるからね。目の前に俺たちがいるわけだし、一緒にできることもあると思う。何かやってほしいって思うね。会社のやっていることは、本当に重大なことだから。

全面的外注化・別会社化と転籍攻撃を阻止しよう

渡辺:来年度からグリーンスタッフの採用停止っていうのもありましたよね。
北嶋:駅の全面的な外注化がこれまで以上に進むよね。ライフサイクルで駅に行っている人たちも、もしかしたら強制的に出向って話になるかもしれない。違う制服で仕事をさせられることになりかねない。実際に検修ではそういうことになってるしね。
渡辺:自分は強制出向させられて、今はJRに復帰した。だけど、運転免許を活かせない職場で働いているのはもどかしい。俺以外にも免許があるのに、それを活かせない仕事をしている人もいる。
北嶋:悔しい思いをしてきてるよな。俺も、ライフサイクルに3年行かされたけど、何にもならなかった。ライフから帰ってきた人もみんなそう。3年も運転から離れるのは大変なこと。運転士は経験が物を言う仕事なのに、それをリセットされる感じだよ。
渡辺:強制出向させられて、違う制服を着せられた時の悔しさは忘れられないですね。
北嶋:ライフに行かされる人も、嫌だって声を上げてほしいね。去年あたりから乗務員への締め付けも凄い強化された。背面監視されたり、ちょっと下を向いたら「居眠りだ」ってネットで拡散されたり。それに対して、反発するくらいの気持ちでないと。
渡辺:外注化だって、このままだったら別会社化までいく。転籍まで狙っているのは間違いない。それって若い人たちも嫌じゃないのかって思うけどね。しかも、この間の裁判でも会社側の証人がとんでもないことを言った。本社の人間が、「一人の人間が掃除も仕業も運転もやれば、人件費が削減できる」って。それって究極じゃない。でも、そういうことを会社が考えているということだよ。
北嶋:間違いなくそういうことをやろうと思っているよね。仕業をやりながら掃除して、運転までするってことか。仕事としておかしくなっちゃうよね。
HK:そんなことやって、まともに車両を回せるのかな。
渡辺:止めなくちゃマズイよね。
北嶋:矛盾もいいところ。そんなこと言わせてる場合じゃないよ。机にばっかり向かって、仕事を知らない奴らがそういうこと考えて、実際にやろうとしてるんだよな。
渡辺:好き勝手にやらせたら無茶苦茶になっちゃうよね。外注化そのものが間違っていたと撤回させるべきだよ。
北嶋:職場回って話聞いてみろよってね。みんなにも悔しい思いがあるなら、それをひっくり返すくらいのことをやろうって言いたいね。

CTS―春闘で大幅賃上げと月給制の実現を

HK:CTSも課題がたくさんあります。最近も辞める人がでていて、若い人も辞めてる。去年10月に強行された就業規則の改悪で、契約社員は最大5年とされた。今年から面接が始まって、それに受からなければクビになる。そんなことが通っていいのかと思いますね。
北嶋:そもそもすごい低賃金で生活させられてるよね。
HK:だから辞める人が出るんですよ。この先、これじゃ生活できないって。夜勤をやっても16万円とか17万円。60過ぎると手取りが10万円を切るとか。
渡辺:幕張でもプロパー社員が辞めてるよね。正社員でも20年働いて20万円いくかどうか。だから、他の会社に受かると辞めちゃうんだよ。
HK:職場でも賃金が低すぎるって話になります。これから春闘も始まりますが、就業規則改悪で時給制にされたのを、次の契約更新で月給制に戻したい。時給制になったから、休み前の夜勤は2時間半も長く働かないと賃金が下がるようになった。休みも年休じゃなくて特休を入れられると賃金が下がっちゃう。
北嶋:外注化して転籍までいったら、全員がそうなるってことだよな。

動労千葉でともに闘おう

HK:他にも、ロッカーが狭すぎるとか、労働環境も変えたいですね。職場は怒りが溜まってますよ。職場を変えるためにも、なんとか動労千葉に獲得したい。春闘かんばります。
渡辺:清掃職場でも闘わないといけない課題はいっぱいある。構内にもCTSの仲間はいるしね。JR本体でもCTSでも、もっと仲間を増やすように頑張りたい。
北嶋:国鉄採の先輩たちが抜けたあと、俺たちが何も言わなくなったら、会社が好き勝手できるようになっちゃう。そういう会社にはしたくない。現場で働いている人たちがダメだって言ってることを会社はやるわけでしょう。それは止めなきゃいけないよ。そのためには、行動しないと変わらない。怒りや不満があって変えたいことがあるなら、先輩たちがいる間に一緒にやるっていうのは手だと思うよ。神奈川の青年が、「怒りと誇りを持った労働者は絶対に勝てる」って言ってたけど、現場で働いてるのは俺たちなんだよな。このまま会社の好き勝手にやられていいと思っているのでないなら、動かないと。それが訴えだね。

2・4内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会

集会アピール

昨年12月16日、JR東日本千葉支社は、3月4日実施予定のダイヤ改正の内容を発表しました。それによれば、現在昼間帯に運行している館山駅~千葉駅間の普通列車は全て木更津駅で折り返し運転とされ、千葉への直通列車はなくなります。また、15年3月のダイヤ改正で削減された特急列車の代替として昨年3月に新設された館山駅~東京駅間の特別快速列車も廃止されます。さらに、内房線の各駅停車が全体で10本廃止が含まれています。
久留里線の上総亀山駅~久留里駅間では、上総亀山駅発の初列車と最終の終着列車が廃止されようとしています。すでに、日中時間帯は5時間半も列車が来ないように削減された上にです。
このダイヤ改正が実施されれば、公共交通機関である内房線の利便性は大きく損なわれます。また、一昨年には平日の館山着・発の特急列車が廃止されたことで大きな影響を受けた安房地域の経済・社会に、再び大きな打撃を与えることは間違いありません。地域の過疎化や経済・社会の疲弊化を一層促進するダイヤ改正は、断じて容認できません。
JR東日本は、館山駅~千葉駅の直通運転廃止を「君津・木更津系統分離」と呼び、君津より南側を分離して、さらなる削減と切り捨てを進めようとしています。「選択と集中」と称し、利潤だけを求めて列車を削減して地域を切り捨てるものです。しかもこれは、千葉だけの問題ではありません。
私たちは、3月4日実施予定のダイヤ改正に反対します。列車削減によって南房総が切り捨てられていくことを黙ってみていることはできません。今日の集会を期して、内房線切り捨てのダイヤ改正の撤回を求めて、地域をあげた取り組みを行っていくことを、ここに宣言します。
 
 2017年2月4日
内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会 参加者一同

2017年2月5日日曜日

2017年2月4日土曜日

日刊動労千葉 第8236号

3月ダイ改の労働条件に関する申し入れ(抜粋)
動労千葉申第13号 2017年1月23日

3月ダイ改の労働条件に関して、下記のとおり申し入れるので、団体交渉により誠意をもって回答すること。


1.検修・構内全面外注化により重大事故が続発していることに鑑み、運転保安を確立する観点から、業務外注化施策を直ちに中止し、JR直営に戻すこと。また、乗務員からのCTS車技手配が要請されたにもかかわらず派出からの出動が行われないという事態が発生している状況等も踏まえ、JR直営とすること。

2.3月ダイ改に関して次の点を明らかにするとともに、「君津系統分離」による内房線切り捨ての今時ダイ改を中止するとともに、この間削減した列車を復活させること。
(1)「ダウンサイジング」の具体的内容について。
(2)「木更津、君津系統分離」を行う理由及び今後の輸送体系  の詳細について。
(3)千葉~館山間、千葉~木更津間の普通列車を削減する理由  について。
(4)久留里線・亀山駅~久留里駅間の初列車及び久留里駅~亀山駅間の最終列車を廃止する理由について。

3.3月ダイ改の要員提案に関して、次に点を明らかにするとともに、要員削減を撤廃すること。
(1)蘇我運輸区について、車掌1名を削減する理由について。
(2)鴨川運輸区について、車掌11名を削減する理由について。
(3木更津運輸区について、運転士2名を削減する理由について

4.駅業務委託等に関して、次の点を明らかにするとともに、駅業務外注化等を中止すること。
(1)平井駅の業務を委託する理由について。
とくに、この間千葉支社は、業務委託の条件として「グリーンスタッフがいないこと」を上げていたにもかかわらず、今回グリーンスタッフがいる駅の業務委託を行うとの提案を行ってきたが、その理由について。
(2)「駅業務委託の深度化を実施」するとしているが、今後の駅業務委託及び、駅業務運営のあり方等の具体的内容について。
(3)幕張本郷、新検見川、佐貫町、安房勝山、潮来の各駅のみどりの窓口を閉鎖する理由について。
(4)長者町、佐貫町、安房勝山、富浦、南三原、笹川の各駅の営業時間を短縮する理由について。
(5)新検見川、西千葉、検見川浜、千葉みなとの各駅に駅遠隔操作システムを導入する理由について。
(6)幕張本郷、新検見川の各駅の要員を削減する理由について。

5.グリーンスタッフの採用を今年度で終了する理由を具体的に明らかにするとともに、現在働いているグリーンスタッフについては、無期雇用の正社員として登用すること。
また、今後の駅要員及び車掌、運転士の要員確保の考え方について明らかにすること。

6.この間、本線を乗務中に運転士が倒れる等の重大事態が発生しているが、こうした状況はダイ改毎に限度を超えた労働強化が行われ結果であることは明らかであることから、直ちに行路の緩和を図ること。
(1)泊明け行路(乙行路)の軽減を図ること。
(2)睡眠時間の拡大を図ること。
(3)泊勤務の出勤は13時以降、退勤は12時以前とすること。

7.生理的限界を超えて本線運転が強制されている現状に踏まえ、全ての駅に乗務員用のトイレを設置すること。

8.今後、60歳近い運転士がハンドルを握らざるを得ない現実に踏まえ、以下のとおり、会社の責任において乗務員の体調管理の徹底を図ること。
(1)当直や指令に一定に医学的判断ができるように教育すること。
(2)判断ができない場合は、直ちに診療センター等に問い合わせできるシステムを確立すること。
(3)運転士にも教育・指導を行い、体調不良の場合には必ず申告できる状況をつくること。
(4)体調不良が発生した場合、本人の事故責任に帰することなく、乗務を外す、指導員をつける、救急車を程愛する等、会社の責任で判断すること。

9.本線運転士の高齢者対策について、次のとおり行うこと。
(1)業務外注化を直ちに中止し、構内・検修業務をJRに戻し、  本線運転士の高齢者対策としての位置づけをもった職場として  再確立すること。
(2)高齢者交番の設定等、本線運転士の高齢者対策を講ずること。
(3)外周区(居住地に近い地域)に、雇用の場を確保すること。

10.運転士に対する撮影の横行や、インターネット等に動画や写真が流されるなど、運転士が不安と緊張の中で本線乗務を強制されている状況は運転保安上重大な問題であることから、次のとおり対策を講ずること。
(1)背後から運転士を撮影することを禁止する旨を表示すること。
(2)社会的状況が変化していることに踏まえ、運行の安全を確保 するために、運転席は客席から完全に遮蔽された構造とすること。
また、それまでの間、カーテンは下げた状態を所定とすること。
(3)インターネット上の不適切は映像等については、会社の責任   で直ちに削除する手配をとること。

11.DL業務について、次のとおり改善すること。
(1)冷房装置の設置を早急に行うこと。なお、冷房装置が取り付け られるまでの間、7月~9月についてはDL業務を行わないこと。
(2)工臨488行路を分割し、業務の軽減を図ること。
(3)DL業務を担当できる運転士を増やすこと。
(4)DL等を担当する運転士に対して、「多車種手当」を設けること。

12.動力車乗務員の行路・交番について、次のとおり改善すること。(略)
以上

-以   上-

日刊動労千葉 第8236号へのリンク

3.11反原発福島行動’17

https://drive.google.com/file/d/0B6y4rccbE8WTUDRaajMtYUczY3M/view?usp=sharing


奪われてたまるか!
避難 いのち 子どもの未来
3.11反原発福島行動’17

日時: 2017年3月11日(土)12時開場 13時開会 15時デモ出発
会場: 開成山・野外音楽堂(郡山市開成1−5 開成山公園)


2017年2月3日金曜日

日刊動労千葉 第8235号

乗務員分科 17年の課題と闘いの決意
乗務員への締め付けやめろ!
ローカル線切り捨て反対!
組織拡大をかちとろう!

●昨年1年間、運転士に対する背面監視などの締め付けが激しく行われ、運転士にとって耐えられない状況だっと思います。
相馬 何年も前から背面からの撮影があった。今はインターネットなどで出されてしまう。しかも会社はそれを利用してハンドルから手を放したとか居眠りした、あぐらをかいたといって締め付けてきた。乗務員も気を付けなければいけないけど、会社のやってることは許せないね。
山口 運転士からすれば、信号機の喚呼を全部声出してやってたらそれこそまいっちゃう。
相馬 そういうことも含めて運転士は一人で運転して責任を負っている立場だからね。
山口 これに対して、「運転士を守れ」と言っているのは動労千葉だけ。他の組合だって抗議をすべきだよ。動労千葉が団交で追及して、「安全上支障がある場合は、指令に連絡した上で、運転士の判断でカーテンを閉めても構わない」と千葉支社に回答させたのは大きかったよね。
相馬 あとは、「撮影禁止」の表示や、動画の削除を絶対にやらせなくちゃいけないですね。
●9月にDL業務で行路指定のストライキを闘いぬきました。
山口 「労働環境」を整えなければいけないのに会社が放棄した。行路指定のストライキは非常によかったと思う。だから会社も異様な対応に出て、予備も含めて3人が同じDL行路になった。ストをやめたらどうするのかと聞いたら、「3人で乗務してもらう」と。笑い話だね。
相馬 これだって、また今年の夏には問題になる。徹底的にやったほうがいいね。
●9月に佐倉駅でのトイレ問題が発生しました。
相馬 以前、錦糸町電留線で同じことがあった。内容は全く同じ。乗客から通報されたんだけど、現場長も「気を付けてくれよ」ぐらいで、何の処分もなく笑い話でおわった。条件は全く同じなのに、佐倉の件では減給処分が出され、さらにハンドルを奪われて強制出向。結局、会社の体裁を保つこととマスコミ対策として処分して、それで済まそうとしたということだね。
山口 締め付けもあるけど、組合対策という点も強いと思ったね。確かに背面監視―締め付けという点もあるけど、これは、次元が違う問題ですよ。
相馬 団交で何回も佐倉駅ホームにトイレを作れと言ってきた。
山口 会社だって「各駅に乗務員用トイレがあるのがベスト」だと回答するわけですよ。それだったら、金をかけて付ければいいじゃないですか。
相馬 この間で付けたのは両国だけ。乗務していて、「あそこまで行けばトイレがある」というだけで安心できる。会社は簡単に「指令に言っていただければトイレに行ってかまいません」と言うけど、そんな簡単な問題じゃない。若い運転士や車掌も、この問題では動労千葉の言ってることに全面的に賛成してくれる。「こんな処分出たらたまんないですよ」とみんな思っている。女性乗務員も折り返しで5分しかないからトイレに行けないと言ってた。結局、我慢しちゃうわけ。
山口 「各駅にあるのがベスト」というのも口だけでしょ。佐倉駅も排水が問題だというけど、今の技術でトイレが設置できないわけがない。結局、儲からないことには一切お金を出さないってこと。
相馬 会社が何もやらないから、我慢できずに佐倉駅でトイレをしただけで処分が出されたことは絶対許せない。だから俺もこだわってる。今回のダイ改でも千葉まわり、三鷹まわりの行路があるけど、トイレ問題をからめて会社を徹底的に追及しようと思っているね。
山口 DLに冷房がついていないのと一緒。会社は、「稼げ、稼げ」って言うけど、それなら駅に乗務員用トイレをつけるべきなんだよ。
相馬 トイレ問題は終わった訳じゃなくて、これからが本当の闘いになる。動労千葉としてもこだわってやっていくってことですね。
●3月ダイ改で千葉支社は、内房線について「君津・木更津系統分離」と称して千葉までの直通運転廃止や列車削減等を提案しました。
相馬 「系統分離」は、君津から下りは系統が違うという考え方だよね。儲からないところは切り捨てて、儲かる君津より上りは優遇するということだよね。
山口 今に始まったことじゃない。実際、昼間の成田線は5時間ぐらい1本もない。成田空港行きの快速なら1時間に最低1本、多くて2本ある。これを内房線に導入した。早ければ来年のダイ改では外房線ということになる。
相馬 会社の意図は、将来的にはワンマン運転や第3セクター化、バス代行を考えてるね。「風対策」だと言っているけどそれなら柵をつくればいいわけ。
山口 会社が「系統分離」と初めて言い出した。明確に方向性を出してきた。君津から下りは3編成あれば回っちゃう。その結果、乗務がきつくなるということだね。
相馬 「おいでよ房総」とか言って勝浦~館山間にSLが来たけど、常時人が来れるような環境がないと駄目だね。
山口 これだって、「JRはこれだけ努力しました」と言って、後は切り捨てるための理屈にしようとしてるんじゃないかな。特休廃止の時も同じだったからね。
●2月4日に館山で地域集会が開催されます。地域の人が中心になって結成された「内房線と地域を守る会」が呼びかけです。
相馬 館山運転区廃止問題や特急廃止問題の時以上に地域が相当危機感があるよね。館山運転区廃止だと俺らサイドから反対だけど電車が来なくなったら廃線だってね。
山口 北海道などは輸送密度2000人以下で廃線の報道もあった。会社は東京方面への利便性向上と言うけど、ローカルについては儲からないからという理由で切り捨てしか考えてない。
相馬 内房から通っている人がいるけど、千葉までの直通運転廃止で君津で乗り換えるため、寝られないって言ってた。今まで以上に睡眠不足になるし、深刻だね。
●久留里線も初列車と終列車が切られようとしています。
山口 久留里線の初列車の調査内容が日刊に載ってたけど、廃止予定の初列車と最終列車の両方を使う人もいるなど、深刻だね。
相馬 車のない人は、久留里まで行く手段がないと言ってるけど、JRはこういう人たちがいることについてどう考えてるのかね。
山口 外房線でも昨年、勝浦初電が大原発にされた。勝浦から大原まで6人位乗ってたんだけど、どうしたんだろって考えちゃうね。
相馬 会社側は、そんな何人かは関係ないという考えで、地域と人を切り捨てちゃうんだよね。
山口 そういう意味でも、2月4日の館山での地域集会は大きいね。ここを成功させて、3月4日のダイ改では、地域と一体となって反対の声を上げていきたいですね。
●毎年のダイ改で乗務効率の向上と称して仕事がきつくなっている現実があります。
相馬 津田沼では大型行路が減らない。何年も前から会社には要求してるけど、東京も含めて一回白紙にしてダイヤを組まないといい行路にならないね。若いうちは大丈夫でも、平成採の上の方、とくにライフサイクルから戻ってきた運転士は「きつい」と言ってる。
山口 今回のダイ改では、木更津の行路で一番心配したのが、朝の館山8時2分の木更津折り返しから始まって1往復半位持たされる可能性がある。逆に東京方面は持ち切りにさせることが出来る。千葉から乗り継いで君津~東京、また東京~君津まで、飯の時間だけあればさらにもう一丁つけられる。そういったことが出てくるということなんだよ。結局「系統分離」といのは、上りは上りだけでやりますよということになる。そうなると乗務員区の再編という問題になってくる。そこまでキチンと見ないといけないね。
相馬 大量退職の後のタイミングだと思いますね。そうなると若い人が大変になるね。
山口 積算乗務距離でいうと、今は俺たちがトップになる。でも、5年ぐらい国鉄を経験しているからまだいい。今の人は用意ドンでJRだから、未知の世界に足を踏み入れることになる。
相馬 このままでは退職まで乗務員やれないよ。ボロボロになっちゃう。しかもその後だって駅や構内は外注化されて行く場所がない。
山口 だから動労千葉は反合・運転保安闘争や外注化反対闘争を闘ってきた。この闘いは俺たちだけの問題ではなく、若い人たちのための闘いだからね。
相馬 そういう意味でも、組織を拡大して一緒に闘いたいよね。
●最後に、今年1年間の抱負を聞かせてください。
相馬 当面は、3月のダイ改闘争ですね。行路の緩和や運転士への締め付けに対して反撃しないといけない。ストライキを構えてやらないと駄目だと思いますね。
山口 行路緩和は絶対にやらせなくちゃいけないですね。それから、トイレ問題は全ての乗務員の問題として執念深くJRを追及しなくちゃいけないでしょ。あと、DL業務の関係では、夏に向けて冷房や工臨行路の分割問題が焦点になりますね。いずれにしても、闘いの年になると思いますので宜しくお願いします。
●ありがとうございました。

動労千葉乗務員分科会 鈴木会長
3月ダイ改では、内房線の「君津・木更津系統分離」が出されてきました。これは、首都圏70㎞圏直通構想をさらに深度化した攻撃です。君津までは利便性向上をはかると言いながら、房総南線をはじめとしてローカル地域は露骨に切り捨てるというものです。今後は、外房線や総武本線へも拡大されることも含め、重大な問題として危機感をもっています。また、今後の乗務員基地再編や運転士の再配転にもつながる問題としてキチンと見据えなければなりません。いずれにしてもて今回のダイ改は正念場の闘いになりす。
運転士への背面監視や責任転嫁については、職場から本格的反撃を開始しなければなりません。
また、トイレ問題はまだ何も解決していません。限界を超えた乗務を強制し、トイレにも行けない状況は絶対に認められません。
さらに、DL業務についても今年の夏に向けて冷房の設置や行路緩和も焦点になります。乗務員分科会は、反合・運転保安確立に向けて組合員の先頭で闘います。

日刊動労千葉 第8235号へのリンク

闘いなくして安全なし No.106

https://drive.google.com/file/d/0B6_MNKzi3eCFd1QzTk9WaWVGMTQ/view?usp=sharing


週刊金曜日 “ 長時間の拘束・労働で疲弊する運転士”
ダイ改合理化に反対の声を!

 1月13日付の『週刊金曜日1119号』で、〝西武鉄道「乗務員一同」から告発文書 長時間の拘束・労働で疲弊する運転士〟と題する記事が掲載されました。

乗務員への限界を超えた労働強化

 記事によれば、〈24時間を超える勤務は増える一方〉〈極端な場合、24間以上の拘束時間のうち、約11時間が「ただ働き」〉で、「休憩」時間にも、管理者による指導や報告書作成などが行われているそうです。
 また〈長時間労働な上に仮眠時間の少なさから、いつ事故が起きてもおかしくない状態〉の中で、運転士が意識を失って交代の運転士が到着するまで電車がストップしたり、運転士が救急搬送されて死亡した事例があるとされています。
 しかし会社は「乗務員が自ら勉強している可能性はあるが業務指示はない」という主張で、会社の責任を否定しています。

闘う労働組合こそ必要

 さらに、〈ダイヤ改正するたびに労働条件は悪化する一方〉だったといいます。
 JR東日本においても、会社はダイ改のたびに労働強化を行い続けてきました。
 大型S字行路、5時間半も持ち切りの行路、明けが12時を過ぎる泊行路、4時間ほどしか仮眠がとれない行路……。出勤退勤時間は早朝4時前から深夜1時過ぎまで全部バラバラな上、拘束時間は平均で10時間近く。
 その中で、乗務できない病気になってしまった人が何人も出ているのが実態です。
 しかし、JRは自らの責任逃れのため、乗務員個人に全ての責任を転嫁しようとしてきました。そして、「背面監視」などで乗務員への締め付けを徹底して強化しています。最大の原因が、会社の進めるダイ改合理化と乗務員への労働強化にあるにも関わらずです。
 告発文書では、西武鉄道の組合は〈一般労働者が守られるような組合ではなく、会社側や管理職が優遇される御用組合〉で、労働条件などの改善を訴えても、〈「意見として受け取ります」などの返答だけ〉とされています。
 現場労働者のために闘う労働組合こそ必要です。動労千葉とともに3月ダイ改合理化・乗務員への労働強化反対の声をあげよう。

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2017年2月2日木曜日

外注化阻止ニュース 第299号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka299.pdf


JR蕨駅で死亡事故  ホーム要員削減が原因
改札窓口も一人で声かけの余裕はない

 1月14日朝、京浜東北線・蕨駅で盲導犬を連れた視覚障害者がホームから転落し、大船行きの普通列車にはねられて死亡する事故が起きました。ホームに駅員は1人も配置されておらず、非常ブレーキも間に合いませんでした。
 ホームに駅員がいれば状況は違っていたはずです。しかしホーム要員は削減され、障害者や高齢者が犠牲になる事故が増えています。障害者団体は、飯田橋・渋谷・新宿駅を危険駅ワースト3に指定し、改善を要求しています。にもかかわらず、JRは、安全要員の削減、駅の外注化・無人化を強行しているのです。

大半の時間はホームに駅員不在

 蕨駅はJRの社員とグリーンスタッフ(契約社員)で運営される中規模駅です。平日のラッシュ時はもとより休日でもホーム全体に乗客が並びます。ホームには平日の午前7時30分から1時間だけ要員が立ちますが、その他の時間帯は無人です。事故の当日は土曜日でホームは終日無人でした。

安全要員の削減こそ事故原因だ

 「障害者への声かけを駅員が怠った」などと報道されていますが、改札窓口は1人で切り盛りしていて、声をかける余裕はありません。
 列車乗降時に渡り板を敷いて車椅子を案内するなどの業務も、JRは指示だけ行い、実務はステーションサービスやセントラル警備保障系列のガードマン会社SCSPに押し付けている状況なのです。

千葉支社4駅の改札無人化を提案

 JR千葉支社は3月1日から平井駅をJESSに外注化し、2月1日から新検見川、西千葉、検見川浜、千葉みなとの各駅で遠隔操作を導入して改札無人化を強行しようとしています。
 監視カメラやインターホン対応では事故は防げません。
 外注化と安全要員の削減の結果が今回の事故をもたらしたのです。しかし、JRは3月4日のダイ改でいっそうの要員削減・外注化・非正規雇用化を「異次元のレベル」で進めようとしています。闘いなくして安全なし。安全破壊の外注化と要員削減に反対しよう。(写真は、土曜日午前7時過ぎの蕨駅ホーム。大勢の乗客がいるのに駅員は1人も配置されていない

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