2020年6月30日火曜日

日刊動労千葉 第8812号

万国の〝エッセンシャルワーカー〟
団結せよ!



 CTS職場代表選で、幕張事業所では関委員長が2位に倍以上の差をつけて圧勝(3回連続)。津田沼事業所では28票対32票というギリギリの接戦。京葉事業所や千葉事業所でも昨年を大きく上回る支持を得ました。
今号の日刊動労千葉においては、津田沼事業所で大奮闘した渡辺執行委員の代表選へのお礼文を紹介します。コロナ情勢下で闘う動労千葉の心意気を表しています。全組合員で共有し、たたかいは「いまから・これから」、新たな闘いを開始しよう!

津田沼事業所職場代表選挙投票御礼!

 6月18日CTS津田沼事業所職場代表選挙の開票がありました。約半数の方から、支持を得られました。誠にありがとうございました。私の力不足で残念ながら職場代表にはなれませんでした。

根本的に間違っている!

 この間、「エッセンシャルワーカ―」という言葉がよく使われるようになりました。社会にとって「必要不可欠な労働者」という意味です。医療や介護、保育、スーパー、鉄道・交通運輸や郵便・清掃やごみ収集、自治体など、緊急事態宣言の中でも職場に行って働かなければ社会の機能が維持できなくなる仕事をしている労働者をさします。
しかし今の社会では、こうした「エッセンシャルワーカ―」こそ、契約や派遣、パートなどの非正規雇用とされ、低賃金・無権利の状態に置かれているのが現実です。
コロナの蔓延は、こうした社会のあり方が根本的に間違っていることを突き出しました。こうした労働者が、非正規雇用で、低賃金の状態に置かれている今の現状は本当に間違っています!

現場から声をあげよう!


 新型コロナウイルスは便に大量に含まれ、トイレでの感染リスクが高いと言われています。また、ゴミ収集の労働者の感染リスクにも社会的な注目が集まっています。車両や駅の清掃をする仲間たちはその危険と隣り合わせで働いています。
一日中ゴミを収集し、トイレを清掃し、嘔吐物などを処理する。危険手当等の労働条件整備も絶対必要かつ緊急の課題です。現在のあまりに酷い賃金・労働条件を改善することが最低必要です。
労働者と乗客の安全は、現場から一人ひとりが声をあげることによってしか実現しません。今後とも様々な声をお聞かせ下さい。

  2020年6月20日 渡辺 靖正

* * * * * *  * * * * * *

私たちの仕事が社会の根幹を支えているのです。私たちは団結して、声を上げます。堂々と誇りをもって要求します。

1.必要な要員確保!

人を集めるためには、現在のあまりに酷い賃金・労働条件を改善することが絶対に必要。

2.誰もが平等に正社員に!

 感染症対策の専門家が指摘するように、今の事態が長期に続くことを覚悟しなければなりません。そのためには、最低でも生活の見通しが立つような労働条件や制度が確立される必要があります。

3.危険手当の支給!

 雑巾一つ絞ったこともない会社の幹部は年収1千万円、現場労働者は時給900円!感染の危険と隣り合わせで働いている。危険手当など労働条件整備は絶対に必要だ。

 全世界で、日本でも医療福祉の現場を先頭にあらゆる産別で労働者が団結して立ち上がっています。コロナ危機との闘いの中で闘う労働組合を甦らせよう!
「万国の〝エッセンシャルワーカー〟団結せよ!」

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闘いなくして安全なし No.266


ワンマン運転拡大  絶対反対! ①
房総エリアに中編成ワンマン車両導入計画


 JR東日本は来春から内房線、外房線、鹿島線で2両編成のワンマン運転実施を提案しました。さらに、房総エリアに中編成(3~6両)のワンマン機能を搭載したE233系車両を24年度以降に導入する計画を示しています。水戸線で今年度末に5両ワンマン導入の提案が行われるなど、全社的に中・長編成を含めたワンマン運転導入が激しく進められています。動労千葉はワンマン運転拡大に断固として反対を貫き闘いぬきます。

①何よりワンマン運転は運転士にすべての責任を背負わせて激しい労働強化をもたらします。それによって鉄道の安全を破壊する攻撃です。
 乗務中の鉄道の安全は運転士と車掌とで守っています。車掌は通常の運行時もホーム上や後方の安全確認、乗客への案内や対応を行っています。異常時には、さまざまな連絡や乗客の状 況の確認、避難誘導などを担います。
 とりわけ事故などの緊急時には、事故状況や車両の確認、指令や警察との連絡、乗客への案内や誘導などを行わなければなりません。
 ワンマンになれば、異常時の混乱の中、運転士一人で瞬時にいくつもの判断を迫られます。運転士への負担の増加は事故に直結する問題です。
 昨年8月の外房線踏切事故は、列車後方に軽自動車が衝突したものでした。今回は車掌が非常ブレーキを引きましたが、運転士だけなら衝突に気づかなかった可能性が高い事故です。安全を破壊する攻撃を許すわけには絶対にいきません。

②ワンマン運転の全面的な拡大は、車掌の激しい減少と、職場に激変をもたらす攻撃です。
 中編成までワンマンとなれば内房線、外房線の相当な部分が対象です。山手線のワンマン化も「大異動」を起こします。JR東の運転士は約7千人、車掌は約6千人弱。この規模で要員削減の対象となれば、職場のあり方は根本から解体されます。
 駅から車掌、運転士という養成体系も成り立たなくなります。ジョブローテーションはこのための攻撃だったといっても過言ではありません。
 「最大10年」で運転士・車掌を次々に配転する。その先には「もうJR本体に車掌の仕事はない」と下請会社への出向や転籍に追いやる。そして、運転士の地位を今以上に低下させる。
 会社が大規模配転と職場の激変を現場労働者の団結破壊に利用しようとすることは明らかです。ゴマスリと競争、足の引っ張り合いが蔓延するような職場にさせるわけにはいきません。
(続く)

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2020年6月29日月曜日

日刊動労千葉 第8811号

ワンマン運転拡大 絶対反対!
なぜワンマン運転に反対するのか①


房総エリアに中編成ワンマン車両導入計画

中央線快速 E233系

 JR東日本は来春から内房線(木更津以南)、外房線(上総一ノ宮以南)、鹿島線(佐原~鹿島神宮)で2両編成でのワンマン運転を実施すると提案してきた。さらに、房総エリアには中編成(3~6両)のワンマン機能を搭載したE233系車両を24年度以降に導入する計画を示している。水戸線で今年度末に5両ワンマン導入の提案が行われるなど、他支社でも中・長編成を含めたワンマン運転導入が激しく進められている。

 われわれはワンマン運転拡大に絶対反対だ。

①何よりワンマン運転は運転士にすべての責任を背負わせて激しい労働強化をもたらすことによって、鉄道の安全を破壊する攻撃だからだ。

 乗務中の鉄道の安全は運転士と車掌とで守られている。車掌は通常の運行時もホーム上や後方の安全確認、乗客への案内や対応を行っている。異常時には、さまざまな連絡や乗客の状況の確認、避難誘導などを担う。

 とりわけ事故などの緊急時には、事故状況や車両の確認、指令や警察との連絡、乗客への案内や誘導などを行わなければならない。ワンマンになれば、異常時の混乱の中、運転士一人で瞬時にいくつもの判断を迫られる。運転士への負担の増加は、事故に直結する。

 昨年8月に外房線で起きた踏切事故は、列車後方に軽自動車が衝突したものだった。ワンマンならば気づかなかった可能性が高い。今回は車掌が非常ブレーキを引いたが、運行を続けてしまえばさらなる事故に繋がりかねない。鉄道で働く者として、安全を破壊する攻撃を許すわけには絶対にいかない。

②ワンマン運転の全面的な拡大は、車掌の激しい減少と、職場に激変をもたらす攻撃だ。

 内房線、外房線の中編成までワンマンとなれば、相当な部分がワンマン化される。山手線のワンマン化だけでも「大異動」が引き起こされる。JR東の運転士は約7千人、車掌は約6千人弱だ。この規模で要員削減の対象となれば、職場のあり方は根本から解体される。

 駅から車掌、運転士という養成体系も成り立たなくなる。ジョブローテーションはこのための攻撃だったといっても過言ではない。「最大10年」で運転士・車掌を次々に配転する。その先には「もうJR本体に車掌の仕事はない」と下請会社への出向や転籍に追いやる。そして、運転士の地位を今以上に低下させる。

 会社が大規模の配転と職場の激変を現場労働者の団結破壊に徹底的に利用しようとすることは明らかだ。ゴマスリと競争、足の引っ張り合いが蔓延するような職場にさせてはならない。

③「人口減少で要員確保が厳しい」などというのは完全なペテンだ。目的は要員削減と労働条件解体によるコスト削減・利益追求だけだ。

 世にいう「人材不足」とは、「低賃金でこき使える労働者が足らない」というだけに過ぎない。実際、ZOZOタウンでは時給を1千円から1千3百円に引き上げただけで、2千人の応募枠があっという間に埋まった。会社が人材不足を心配するのは、「鉄道業務はすべて別会社化し、低賃金にする」つもりだからだ。こんな攻撃を許すことはできない。

④ローカル線切り捨て、地域切り捨ての攻撃だからだ。地域の過疎化に拍車をかけ、安全をないがしろにするワンマン拡大に、地域から怒りの声があがっている。

 すでにワンマン運転が導入されている久留里線では、「夫婦で乗ろうとしたが妻だけ取り残された」「2時間列車がないので引き返さざるを得なかった」「学生が列車後方につかまり一駅乗ったことがある」といった声が寄せられている。

 内房線と地域を守る会、外房線と地域を守る会をはじめ、地域の仲間とともにワンマン運転拡大・ローカル線切り捨てを許さず闘おう。

すべての仲間はともに闘おう


 会社は「変革2027のスピードアップ」を掲げている。だが、現場から反乱が起これば、攻撃はストップせざるを得ない。

 動労千葉はワンマン運転拡大に断固として反対を貫き闘いぬく。すべての仲間に訴える。動労千葉に結集し、ともに闘いにたとう。

(今後、ワンマン問題をシリーズで連載します。)


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2020年6月27日土曜日

2020年6月26日金曜日

日刊動労千葉 第8810号

CTS職場代表選 幕張事業所
関委員長「圧勝」で三選かちとる!


津田沼・京葉・千葉事業所でも多くの支持あつまる

誰もが平等に正社員になれる職場を!
投票してくれた仲間の皆さん、ありがとうございました



6月12日からCTS(千葉鉄道サービス)の各事業所で職場代表選が行われ、動労千葉の組合員は幕張事業所、津田沼事業所、京葉事業所、千葉事業所で立候補しました。

幕張事業所では、関委員長が有権者223名中131票(前年117票)を獲得し、2位のCTS労組委員長(得票63票、前年70票)に2倍以上の差をつける圧勝となりました。一昨年の職場代表選から3回連続の勝利をかちとることができました。

津田沼事業所では惜しくも敗れたものの28票対32票というギリギリの接戦でした。京葉事業所や千葉事業所でも昨年を10票以上上回る支持を得ることができました。

組合員はもとより、多くの他労組・組合未加入の仲間が動労千葉の候補に投票してくれました。投票してくれた仲間の皆さんに心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

要員増・労働条件の抜本的な改善を

コロナ感染症対策は、長期にわたって続くことを覚悟しなければなりません。そうであれば最低でも生活の見通しが立つような労働条件は絶対に必要です。「全員が平等に正社員になれる職場」は最低限の要求です。

JRはCTSにつり革消毒も委託しました。1日あたり津田沼50両、幕張40両、京葉40両分です。つり革は1両120個以上あります。例えば津田沼事業所では消毒担当のうち2人が20両ずつ担当します。2千数百ものつり革を腕を上げたまま消毒しなければなりません。

清掃職場はあまりの労働条件の悪さのせいで、ただでさえ要員はいつもギリギリです。その上、すでに膨大な量の窓閉めや車両消毒など、これまでにない労働強化が行われています。その現状のまま「つり革をすべて消毒しろ」「不特定多数が触れるところは消毒しろ」「トイレを消毒しろ」など不可能です。

真剣に感染対策を考えるなら、要員増が絶対に必要です。十分な要員の確保は、労働条件の抜本的な改善なくしてありえません。

そして、危険手当の支給は当然の要求です。車両や駅の清掃では毎日ゴミを収集し、トイレを清掃し、嘔吐物などを処理しています。鉄道で感染者が出れば、その場所の消毒も必要になります。つねに危険と隣り合わせで働いているのです。

闘う労働組合の力で職場を変えよう

コロナ感染症拡大の中、医療や介護、保育、鉄道、交通運輸や郵便、清掃やごみ収集などで働く労働者は「エッセンシャルワーカー」とも呼ばれるようになりました。社会にとって「必要不可欠な労働者」という意味です。しかし、こうした労働者こそ非正規職や低賃金、無権利状態に置かれてきました。

雑巾一つ絞ったこともないJRからの天下り幹部が年収1千万円も取り、CTSの現場労働者は時給900円あまりで必死に働いている――こんな現実は根本的に間違っています!

この現状を変えるためには、現場労働者の団結に依拠してJR・CTSと対決する労働組合の力が必要です。

すべての仲間の皆さんに改めて訴えます。動労千葉に結集してともに闘おう。そうすれば職場はもっと変えられます。動労千葉は職場の仲間の皆さんとともに闘います。

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動労千葉を支援する会ニュース 346号




2020年6月25日木曜日

日刊動労千葉 第8809号

6・7国鉄闘争全国運動活動者会議

7.26集会の成功へ



 本来ならば、国鉄闘争全国運動の10周年記念集会となる6月7日、全国運動の活動者会議がDC会館において開催された。コロナ禍を生き抜くための闘いが始まっている。医療や社会機能を維持する最前線の労働者、職を失った労働者が全世界でストライキや実力闘争に立ち上がっている。
我々は、「国鉄闘争の火を消すな!」と新自由主義とガチで勝負してきた、1047名解雇撤回闘争の本領発揮はこれからだ。活動者会議では、7・26集会を、この時代を切り開く、闘う労働組合の再生をめざす集会として、大成功させることが確認された。

「オスプレイの陸自木更津駐屯地への暫定配備を考える」

6・14学習講演会



コロナ禍のどさくさに木更津が「オスプレイの街」に


防衛省は6月19日、新型コロナウイルスの感染拡大のどさくさに紛れて、「木更津駐屯地に関する協議会」で自衛隊オスプレイ配備を7月上旬から開始することを発表した。

さらに防衛省は、米軍オスプレイの同時7機整備と自衛隊オスプレイの同時3機整備に対応するため格納庫を新設する計画を明らかにした。

そして2023年から「米海軍オスプレイ整備」計画も浮上した。これを許したら、木更津基地は本格的な日米オスプレイの大拠点になり、首都圏上空を飛び回る。絶対反対の声を上げよう。

6・14アベ退陣!新宿デモ


米ミネソタ州から始まったデモが全世界に波及する中、日本でも世界の闘いと連帯した怒りの行動が始まった。改憲・戦争阻止!大行進が呼びかけた、「アベ退陣!新宿デモ」が多くの飛び入り参加や沿道からの熱い注目を集めて大成功した。

6・20世界難民デー

「私に自由をください」と英語で書いたTシャツを窓越しに示し、
訴える外国人入所者(6.20毎日新聞より)


世界難民デーの6月20日、外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実と東京交流センターらの呼びかけで、東京出入国在留管理局包囲デモが行われた。

外国人を犯罪者扱いし、家族を引き裂いて数年間も収容し、ひとたび声を上げれば襲撃・暴行。さらに、退去命令を拒否する「送還忌避者」に刑事罰を科すための入管法改悪まで狙われている。

動労千葉から中村書記次長が代表で参加した。

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外注化阻止ニュース 第486号





つり革を含む車両消毒作業
労働条件の抜本的改善を

要員の増配置、正社員化、危険手当を申し入れ


 JR千葉鉄道サービス(CTS)では6月10日から、つり革を含む車両消毒作業が行われ、現場労働者に過酷な労働を強いています。
 JR東日本は今回、新たな消毒作業として津田沼50両、幕張40両、京葉40両分の作業を発注しました。津田沼事業所では当初130両の車両消毒を行う予定でしたが、現場から「今の要員ではできない」との怒りの声が上がり、
50両に変更されました。
 つり革は、1両で120個、10両で1200個以上あり、それを1両につき3~5分、1個あたり2~3秒で消毒しろというのです。腕を上げたままの作業は肉体的にもきつく、現場からは怒りの声が上がっています。

動労千葉が緊急の申し入れ

 動労千葉は、CTSに対して左記のような緊急の申し入れを行いました。
 第一に、新たに業務を受注したのであれば、要員を増配置して行うことが絶対に必要です。
 第二に、新型コロナウイルス感染の危険は長期にわたり続くことから、安定した生活が維持できるように契約・パート全員の正社員化が絶対に必要です。
 第三に、清掃業務は、トイレの清掃や嘔吐物の処理、ゴミ収集等も行うなど感染の危険性が高い業務です。しかも新たに車両消毒も加わっています。危険手当の支払いが絶対に必要です。
 何よりも賃上げを含めた抜本的な労働条件の改善が必要です。そのためにはJR―CTSの双方から声を上げることが必要です。職場の怒りの声を結集し、CTSの労働条件改善をかちとろう。

つり革すべてを含む消毒作業に関する緊急申し入れ

①千葉鉄道サービスは6月10日から、新型コロナウイルスへの感染防止対策として、つり革すべてを含めた車内消毒作業を行うとしているが、つり革すべてを含めた車内消毒作業を行うようになった経緯を具体的に明らかにすること。また、各事業所で行おうとしている列車本数・両数を具体的に明らかにすること
②つり革すべてを含めた車内消毒作業を行うにあたっては、要員の増配置を行った上で実施すること
③新型コロナウイルス感染症に関わる事態は、一過性のものではなく長期に及ぶことから、生活を維持することができるように契約・パート社員について正社員にすること
④新型コロナウイルスは、便に多量に含まれるなどトイレでの感染の危険性が高いこと、また、ゴミ収集や駅清掃、嘔吐物の処理においても同様に感染の危険性があるなど、日常的に感染の危険にさらされながら業務を行っていることから、危険手当を新設すること

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2020年6月24日水曜日

国鉄闘争全国運動 7・26全国集会




国鉄1047名解雇撤回!
関西生コン労組弾圧を打ち破れ
運転士車掌職名廃止反対!
コロナ大恐慌・失業攻撃に立ち向かおう


闘う労働組合の再生をめざす 
国鉄闘争全国運動7・26全国集会



7月26日(日)午後1時30分開始(開場1時)
江戸川区総合文化センター大ホール


コロナを利用した安倍政権の改憲攻撃と闘おう


 新型コロナウイルスは、新自由主義政策の中で雇用や医療、社会保障制度、生活の基盤全般が民営化や競争原理の名の下に破壊されたこの社会の現実を明るみに出しました。本当の危機は、人びとの生きる権利がこれほど軽く扱われ
る社会が生み出されていることです。
 コロナ後の大恐慌と大失業の到来を前に生き抜くための闘いが始まっています。医療や社会機能を維持する最前線の労働者、職を失った労働者が全世界でストライキや実力闘争に立ち上がっています。
 安倍政権はコロナ感染症が広がるさなかでも改憲の野望を隠そうともせず改憲と戦争のできる国を作ろうとしています。
 この集会は国鉄1047名解雇撤回闘争を先頭に闘う労働組合の再生をめざす集会です。今こそ労働組合が必要です。7・26集会に大結集を訴えます。


【連絡先】国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)


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日刊動労千葉 第8808号

JR千葉支社-駅業務のノウハウを
持たない千葉ステーションビルへ
京葉線の2駅を外注化


「運転取扱駅」以外の駅業務を外注化
 外注化の深度化・転籍攻撃粉砕へ!


 JR千葉支社は、6月9日、「駅業務の委託・閉鎖」について提案を行ってきた。これまで会社は、「エルダー雇用の場の確保」を口実にして駅業務等の外注化を行ってきた。しかし今回は、「運転取扱駅以外の駅を委託する」として2駅を外注化するとの考え方を示してきた。
 また、委託先についても、駅業務のノウハウを持たない千葉ステーションビル(千葉SB)への委託を初めて行うとしている。駅業務委託をさらに深度化し、踏み込んでの外注化が始まったと見なければならない。さらに、すでに委託されている駅においても、駅員の無配置や無人駅化を行おうとしており、駅業務外注化がさらに深度化して進められようとしている。外注化粉砕に向けて闘いを強化しなければならない。
 提案の概要は以下のとおり。

業務外注化、窓口閉鎖、無人駅化ー駅業務の将来は?

■津田沼駅について、みどりの窓口の営業時間を、現行6時~22時↓8時~20時に短縮。これに伴い要員▲2名削減としている。11日1日実施としている。
■海浜幕張駅、稲毛海岸駅について、みどりの窓口を閉鎖し、それに伴い要員を各▲2名、計4名を削減するとしている。11月1日実施としている。
■海浜幕張駅、稲毛海岸駅について、駅業務を千葉ステーションビル(千葉SB)に委託するとしている。これにより、海浜幕張駅は管理▲4、一般▲14名、稲毛海岸では管理▲4名、一般▲7名、計管理▲8名、一般▲11名の要員減としている。12月1日実施としている。
また海浜幕張駅には、「話せる券売機」を設置するとしている。
■新浦安駅について、駅業務委託に伴う管理駅の強化として、管理+1名としている。12月1日実施としている。これにより、新浦安駅の被管理駅は、海浜幕張、検見川浜、稲毛海岸、千葉みなとの各駅となる。
■すでに委託されている駅について、次のとおり変更するとしている。
○検見川浜 委託先をJESSから千葉ステーションビルに変更する。(12/1)
○空港第2ビル駅 委託先をびゅうトラベルサービスからJESSに変更。(12/1)
○浅草橋駅、両国駅、保田駅 みどりの窓口を閉鎖。(21/2/1)
○両国駅東口、亀戸駅東口 駅員無配置。(21/3/1)
○笹川駅 駅員無配置。(21/4/1)
〇錦糸町駅 びゅうプラザの閉鎖(10/1)





闘いなくして安全なし No.265



見せかけの感染対策に
乗務員を利用するな!


 千葉運輸区では6月10日以降、予備勤務者の「有志」による消毒作業が行われています。他支社・他区でも折返し列車などで消毒が行われ、報道もされています。
 しかし、対象になるのは日中の列車数本だけです。走行中や乗客がいる中でまともな消毒作業ができるはずがありません。「感染対策」とは到底呼べません。見せかけだけ、乗客に「見せる」ためだけのものです。

予備勤務廃止に利用する狙い

 予備勤務者を使って消毒作業をやらせる背景には、予備勤務を廃止しようという会社の意図があります。「感染対策」をその口実に利用しようとしているのです。
 実際、乗務員勤務制度改悪の過程で、「支社課員等が乗務できるから、乗務員の配置は標準数より少なくていい」と公言しています。
 予備勤務は乗務員の急な病気や怪我、輸送混乱時等に直ちに対応するために必要です。また、コロナ感染症対策を真剣に考えるなら、予備勤務を拡充しなければなりません。
 駅員や乗務員など多くの乗客と接する仕事の場合、発熱している状態で勤務させるわけにいかないはずです。体調管理を徹底すれば、急な欠務で代務が必要なケースも増えます。予備勤務者が消毒行路で外に出ていれば、何かあっても代務につくこともできません。

真剣な感染対策と体制に責任を

 会社は報道で「車両センターで消毒を徹底している」と答えています。しかし、実態は「6日に1度は消毒できる」という状況です。
 清掃職場の今の体制は、消毒作業を徹底できる状況ではありません。清掃職場の労働条件を改善し、感染対策を行えるだけの要員体制の確保にJRは責任を取るべきです。
 本当に必要なのは、見せかけだけの消毒作業に乗務員を利用することではありません。公共交通機関として、会社が責任を持って真剣な感染対策を行うべきです。

「車内消毒」への清掃労働者の声

○危険極まりなく、乗客がいて動いている電車の中でちゃんとした消毒作業ができるはずがない。
○走行中で乗客もいる中で消毒などもってのほか。本当にやれば乗客がいなくても大変な作業だ。消毒や清掃作業をなめている。
○アルコールをスプレーすれば、どう注意しても飛沫は飛ぶ。アレルギーの人もいるのに、それでいいのか。


2020年6月21日日曜日

日刊動労千葉 第8807号

要員の増配置、契約・パートの正社員化、
危険手当の支払いが絶対に必要だ!


JRーCTSを貫く闘いで
労働条件の抜本的改善をかちとろう!


 6月10日以降、CTSで行われているつり革全てを含む車両消毒作業は、現場で消毒作業を行う労働者に過酷な労働を強いている。

 今回、JRは、新たな消毒作業として、津田沼50両、幕張40両、京葉40両分の作業を発注した。津田沼事業所では、当初130両の車両消毒を行う予定だったが、現場から「今の要員ではできない」との怒りの声が上がり50両に変更された。つり革は、1両120個、10両で1200個以上あり、それを1両3分~5分、1個あたり2~3秒で消毒しろというのだ。しかも腕を上げたままでのつり革消毒は肉体的にも非常にきつく、現場からは怒りの声が上がっている。

 動労千葉は、今回のつり革全てを含む車両消毒作業にあたり、CTSに対して左記のとおり緊急の申し入れを行った。

 一つ目は、新たに業務を受注したのであれば、要員を増配置して行うことが絶対に必要だ。そのためにはJRが責任を持つ以外にないということだ。

 二つ目には、新型コロナは長期にわたり続くことになることから、安定した生活が維持できるように契約・パート全員の正社員化が絶対に必要だ。

 三つ目に、清掃業務は、トイレの清掃や嘔吐物の処理、ゴミ収集等も行うなど感染の危険性が高い業務だ。しかも、今回は新たにつり革全てを含む車両消毒も行わされている。危険手当の支払いが絶対に必要だ。

 そして、何よりも、CTSで働く労働者の賃上げを含めた抜本的な労働条件の改善が必要だ。そのためにはJRーCTSを貫く闘いが必要だ。

 職場の怒りの声を結集し、CTSの労働条件改善をかちとろう。



つり革全てを含む消毒作業に関する緊急申し入れ

1.千葉鉄道サービスは、6月10日から、新型コロナウイルスへの感 染防止対策として、つり革全てを含めた車内消毒作業を行うとしてい るが、つり革全てを含めた車内消毒作業を行うようになった経緯を具 体的に明らかにすること。
また、各事業所で行おうとしている列車本数・両数を具体的に明らかにすること。

2.つり革全てを含めた車内消毒作業を行うにあたっては、要員の増配置を行った上で実施すること。

3.新型コロナウイルス感染症に関わる事態は、一過性のものではなく 長期に及ぶことから、生活を維持することができるように契約・パート社員について正社員にすること。

4.新型コロナウイルスは、便に多量に含まれるなどトイレでの感染の 危険性が高いこと、また、ゴミ収集や駅清掃、嘔吐物の処理において も同様に感染の危険性があるなど、日常的に感染の危険にされされな がら業務を行っていることから、危険手当を新設すること。
-以  上ー 

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2020年6月20日土曜日

日刊動労千葉 第8806号

CTS-20年度夏季手当を回答(6/17)

契約・パート社員の夏季手当改善要求を拒否!

社員・嘱託の一時金を全額カット!


 CTSは6月17日、2020年度夏季手当について回答を行ってきた。(詳細は別表のとおり)
昨年まで支払われてきた社員・嘱託への「一時金」(昨年は4~5万円)が全額カットされた。コロナ情勢下で職場を支えぬいてきた現場社員を裏切るとんでもない低額回答だ。絶対に許せない!

「夏・冬平準化」で減額をごまかし?

 また、今年から、夏・冬の支給額を平準化するとして、夏季手当は2・4カ月分(昨年比+0・5カ月)となっているが、実質的には同額だ(冬に2・5カ月分が支給された場合)。社員・嘱託に支給されてきた一時金がカットされた分が丸ごとマイナスとなる。平準化による見せかけの「増額」は、減額をごまかすための手段だ。

契約・パートは一切改善せずー格差賃金の固定化を許すな!

 一方、契約・パートについては、組合側からの改善要求を拒否し、昨年冬と同額の回答だ。動労千葉は「同一労働同一賃金」の観点から、社員と同様の基準による支払いを求めてくり返し交渉を行ってきた。
 しかし、CTSは今夏も格差回答を強行した(同じ仕事をしていながら社員との間には、少なくとも2~3倍以上の開きがある!)。なし崩し的に格差賃金の固定化をねらうCTSを断じて許してはならない。

「危険手当10万円」支給を要求ーCTSの収入は減っていない

 動労千葉は、夏季手当をめぐって6月12日に団体交渉を行った。この中で、CTSの営業収入の大部分はJR東日本からの業務受託収入であり、実際にはCTSの収入は減っていないこと、夏季手当の減額は絶対に許されないことを突き付けてきた。

 それどころか、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、車両・駅舎の清掃、検修業務を行いながら、さらに感染の危険と緊張を強いられながら消毒作業を行い、列車の運行を支えてきた。こうしたことを踏まえるならば、今季の夏季手当は大幅増額して当然だ。以上のことから動労千葉は、夏季手当に加えて「一律10万円の危険手当」を要求して交渉してきた。しかしCTSは、こうした現場の苦労を一切考えることもせずに支払い拒否の回答を行ってきた。

一体、誰がこの会社を支えているのか

 新型コロナ情勢の下、数カ月間、本社の幹部たちは「テレワーク」と称して自宅に引きこもる一方、各事業所の現場社員は危険と向き合いながら通勤し、日々の清掃や検修業務、消毒作業をやりぬいてきた。誰が現場を支えているのかが誰の目にも明らかになった。主人公は、現場の労働者だ。

 自宅に引きこもり、クロス一枚絞ったこともない会社幹部が年収1千万。一方、現場社員の3分の2は非正規雇用だ。その賃金は幹部の半分どころか大半が3分の1、4分の1以下だ。こんな理不尽、不正義はもはや許されない。

  医療や小売り、交通運輸、清掃、自治体などのエッセンシャルワーカー(社会にとって必要不可欠な労働者)に正当な労働条件を求める声が社会的、全世界的に高まっている。CTSにおける労働条件の抜本的な改善、希望者全員の正社員化を求めて闘おう! 動労千葉に加入し、ともにCTSを根本的に変えよう。



CTS 夏期手当回答(6/17)

1.支払額
■社員
基本給の2・4カ月。
 *昨年夏=1・9カ月、冬3・0カ月。
 *今年から夏冬を平準化に近づけた
 *昨年夏は、他に4万円の一時金を支給。
■嘱託
基本給に地域手当を加算した額の2・4 カ月。
 *昨年夏は、他に5万円の一時金を支給。
■契約・パート
 *下表のとおり
 *昨年冬と手当、一時金ともに同額。

【月100時間以上の者】
・6カ月未満      無し
・6カ月-1年未満    4万円+一時金5万円
・1年以上-3年未満  5万円+一時金5万円
・3年以上-5年未満  7万円+一時金5万円
・5年以上       12万円+一時金5万円

2.支払日
■6月26日(金)以降、準備でき次第
 ※「*」印は、編集部で記載


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2020年6月19日金曜日

日刊動労千葉 第8805号

6・28定期委員会の成功を!

コロナ対策の徹底、ワンマン運転拡大阻止、
エルダーを利用した組織破壊を許すな!


みせかけの「車内消毒」


 「手すりやつり革の消毒」「トイレや不特定多数が接触する場所は消毒する」=JR各社をはじめ日本の鉄道会社が発表した「鉄軌道事業におけるコロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」。しかし、JRはガイドライン公表後も何もしてこなかった!
それを取り繕うための「社員の自発的行為」としての「車内消毒」。こんなやり方で一体何本の列車が消毒できるというのか。公共交通機関として本当に感染症対策に真剣になるのならば、そのための要員を確保し、作業体制を整えなければならないはずだ。
これは、「美談」などでは断じてない!ゴマすりと競争に労働者を駆り立て、わざわざ感染の危機にさらし、さらには、「予備勤務」という考え方、「予備要員」を廃止しようとしているのだ。絶対反対で闘い抜こう!青年労働者に真実を訴え抜こう!

危険だらけのワンマン運転絶対反対!

5月8日、外房線の安房鴨川―安房天津駅間で発生した脱線事故。90㌔で走行していた列車が脱線してから止まるまで300㍍以上、コンクリ製の枕木の上を300㍍も走ったということだ。
しかも、車軸への影響がわからないまま、その車両をなんと時速80㌔まで出して幕張車両センターまで回送。「安全を無視した暴挙」というほかない。
すべてを「ダイヤ優先」「スピード優先」「利益優先」とするあまりにも安全を軽視する会社の姿勢を許してはならない。
ワンマン運転で脱線事故が発生した、車両故障、人身事故、踏切事故・・無人駅が多いためすべて運転士が対応しなければならない。ワンマン運転にどれほど無理があり、危険なのか、あげればきりがない。内房線・外房線を守る会、職場と地域ぐるみの闘い、反合・運転保安闘争でワンマン運転の拡大を許すな!

時代は動く 世界は変わる

コロナ感染症に対する「見せかけだけ」「幹部だけ」の対策、脱線事故に対する対応の仕方、会社がいかに現場労働者と鉄道の安全をないがしろにしているかを示している。まさに、「闘いなくして安全なし」!
エルダーを希望地で再雇用せよ。本線運転士の高齢者対策の抜本的確立を。コロナ情勢の中で、清掃業務の重要性が焦点になった。それにもかかわらず酷い低賃金。労働条件の改善をかちとろう。CTS職場代表選に勝利しよう!
新型コロナウイルスの感染拡大と「大恐慌情勢」は全世界で労働者の覚醒をうながしている。アメリカで、香港で・・時代は動く、世界は変わる。労働運動を復権させよう、職場に闘う労働組合を!
定期委員会の成功をかち取り、7・26国鉄集会から、記念となる秋の第50回定期大会、11月集会へ進撃を開始しよう!

動労千葉定第82回期員会
6月28日(日)DC会館13時より

国鉄闘争全国運動7・26全国集会
7月26日(日)13時30分
江戸川区総合文化センター

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2020年6月18日木曜日

清掃労働者の待遇の抜本的改善を!




清掃労働者の待遇の
抜本的改善を!


動労千葉はJR・CTS(JR東子会社)
に要求します!


私たちは要求します!


(1)とくに、要員確保についてはJR本体が責任をもつこと。
 人を集めるためには、現在のあまりに酷い賃金・労働条件を改善することが絶対に必要です。そうしなければ、駅や車両の消毒、感染症対策は不可能です。

(2)全員が、平等に正社員になれる制度を確立すること。
 感染症対策の専門家が指摘するように、今の事態が長期に続くことを覚悟しなければなりません。そのためには、最低でも生活の見通しが立つような労働条件や制度が確立される必要があります。

(3)危険手当の支給など、労働条件を整備すること。
 新型コロナウイルスは排泄物にも大量に含まれていると言われています。社会的にもトイレ清掃やゴミ収集の労働者の感染の危険性に注目が集まっています。車両や駅の清掃でもトイレ清掃や嘔吐物の処理、ゴミ収集を毎日行います。危険と隣り合わせで働いているのです。危険手当などの労働条件整備も絶対に必要な緊急の課題です。

(4)JRがCTS等への委託費を抜本的に引き上げること。
 こうした対策を実現するには、清掃・消毒等の業務の委託費が抜本的に引き上げられることが絶対に必要です。

 コロナ感染症拡大の中で、「エッセンシャルワーカー」という言葉が広がりました。医療・介護や、鉄道・運輸、清掃などで働く現場労働者の重要性に注目が集まっています。
 社会に必要不可欠な労働者たち――しかし、そういった仕事についている労働者の多くは、低賃金や非正規が当たり前のような状況に追いやられてきました。
 JR東の子会社である千葉鉄道サービス(CTS)もそうです。主に清掃業務をJRから委託されていますが、そこで働く労働者のほとんどは非正規職です。正規職も非正規職と変わらないような低賃金です。
 「拍手よりマスクを」「医療物資と資金を」――これは、医療や介護に従事する労働者の叫びです。
 必要なことは、「社会に必要不可欠」な労働者たちの労働条件を抜本的に改善し、命と健康を守る対策を徹底することです。

動労千葉を支援する会



幹部は年収1千万で出勤自粛
現場は危険の中で時給1千円
こんな社会は間違っている!


 動労千葉はコロナ感染症対策について、3ヶ月にわたり声をあげ続けてきました。JRは6月に入って、ようやくつり革など車内の消毒を始めています。

仕事を増やしたなら要員も増やせ!


 JRはCTSに消毒作業を発注しました。しかし、それでは問題は何一つ解決していません。CTSの現場ではもっと深刻な問題が生み出されています。
 つり革の数は、1編成で1千数百本から2千本ほどにもなります。消毒作業は大変な業務量です。
 コロナ感染症の拡大以降、すでに職場では大変な負担が強いられてきました。しかし、CTSは要員を増やさず、現場労働者にさらなる労働強化を強制して乗り切ろうとしています。
 業務を発注したJRやCTS本社の幹部は、現場がどれほど苦しんでいるのか、わかっているのでしょうか。絶対に許せません。

労働条件の抜本的改善は絶対必要

 CTS幹部のほとんどはJRからの「天下り」で雑巾一つ絞ったこともないような人たちです。そして、コロナ下では「通勤にリスクがある」と出勤自粛し、現場の感染対策は完全に置き去りにされました。マスク一つ出させるのも、不急の清掃作業を一旦中止させるのも、現場からの闘いでかちとってきたのです。
 この天下り幹部が「年収1千万」ももらい、現場の清掃労働者は「時給千円」で感染対策も置き去りにされたまま働かされる。こんな現実はあまりに異常です。
 そもそも車両や駅の清掃部門はいつもギリギリの要員体制です。あまりに労働条件が低いからです。清掃会社も清掃労働者も、JRの退職幹部がいい思いをするためのものではありません。清掃労働者の労働条件の抜本的改善は絶対に必要です。



コロナ関連労働相談はこちら

労働相談ドットコム
 https://rodo931.com
 03-6231-5031
 info@rodo931.com



動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)とは?

 動労千葉はJR東日本とグループ会社の労働者で組織する労働組合です。
 1987年の国鉄分割・民営化に対しては、2波のストライキを闘いました。現在も「国鉄1047名解雇撤回」を掲げて闘っています。
 JR移行後の職場では、外注化と非正規職化に反対し、外注化を12年間にわたり完全に阻止しました。
 レールが次々に破断する事態には危険箇所で速度を落とす安全運転闘争で160㌔のレール交換を実現させました。闘いの場をグループ会社の労働条件改善にも拡大し、闘う労働運動復権にむけて奮闘しています。

ホームページはこちら → https://doro-chiba.org/

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2020年6月17日水曜日

日刊動労千葉 第8804号

外房線脱線車両を80㌔で回送?!
安全無視の暴挙だ!



外房線・安房鴨川~安房天津駅間を約90㌔で走行中に脱線

5月8日、外房線の安房鴨川―安房天津駅間で脱線事故が発生した。その車両をなんと時速80㌔まで出して幕張車両センターまで回送したのだ。あまりに安全を無視した暴挙だ。

車軸への影響は分からない

事故の調査等ののち翌朝に載線が完了し、車両点検と仮処置が行われた。そして、そのまま幕張車両センターへの回送が開始された。徐々に速度が上げられ、80㌔もの速度で走行し続けたのだ。

そもそもすぐに車両センターに回送しなければならない理由はない。実際、当初は夜まで留置してから回送する予定だった。それが総合車両センターの人間の判断で、すぐに回送が始められた。

回送時の速度も、当初は最高速度25㌔までで走っていたが、どんどんと速度は上げられた。最終的にはブレーキ軸割合だけで「80㌔まで出せる」としてしまったのだ。

だが、列車が脱線してから止まるまで300㍍以上もかかっている。90㌔で走行していた列車が、コンクリ製の枕木の上を300㍍も走ったのだ。それがどれだけの衝撃と負担だったのか。

事故で車軸に問題が発生しているかどうかは、軸箱を開けてみなければわからない。もし回送中に車軸に問題が発生すれば、再び事故を引き起こすことにもなりかねない。

さらに、先頭台車のブレーキは壊れ、2台車も空気漏れを起こしていた。脱線の影響で先頭車両の空気バネはパンクさせて回送せざるを得ない状態だった。

そんな状態で80㌔ものスピードを出すなど無謀としか言いようがない。本来なら慎重の上にも慎重を期して回送するべきだ。

会社の安全軽視を許さない!

結局、先頭車両の台車は2つとも交換になった。車輪のフランジも傷ついていた。

回送を担当した運転士も、スピードを上げることに不安を感じたはずだ。なぜ、こんな事態が発生するのか?

結局、すべてを「ダイヤ優先」「スピード優先」「利益優先」で進めてきた会社の姿勢が、こういった安全の軽視を生んでいるのだ。

コロナ感染症に対する「見せかけだけ」「幹部だけ」の対策は、会社がいかに現場労働者と鉄道の安全をないがしろにしているかを示している。会社は徹底した安全対策を行え!

事故・回送の経過概要

◇5月8日
15:53 脱線事故発生
16:26 安房鴨川駅長が現場対策本部長に
16:30 乗客の降車誘導完了

◇5月9日
07:06 載線完了
08:00 車両点検及び仮処置完了
08:46 回送開始(安房天津駅までは最大25km/h)
09:17 安房天津駅(以降、安房小湊駅までは最大45km/h)
09:28 安房小湊駅(以降、幕張車両センター入区まで最大80km/h)
12:49 幕張車両センターへ入区


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外注化阻止ニュース 第485号




感染対策を〝有志〟でさせるな
JR東は組織として
責任をもって感染対策を


 職員〝有志〟による走行中の車内消毒が行われています。しかし、〝有志〟で消毒できる車両はごく一部です。世間体を取り繕うためだけに「希望者」を動員するものでしかありません。

会社の姿勢はあまりに無責任

 JR東日本は、会社の指示ではなく「社員の自発的行為」と言いますが、あまりに無責任で卑劣です。
 JR東日本は鉄道連絡会の「ガイドライン」で車両や駅等の消毒が必要だと打ち出しています。それならば会社として要員を確保し、作業体制を整えるべきです。
 「希望者」「自発的行為」の問題ではありません。これでは会社としての責任を放棄し、すべて現場労働者に転嫁しているだけです。
 「社員が自発的に行うのではなく会社が組織として取り組むべきなのでは?」「労災やコロナに感染した場合はどうなるのか」など疑問の声が乗客からもあがっています。

現場労働者を軽んじるな!


 感染症対策を軽々しく乗務員に行わせるあり方は、JR東日本が現場労働者を徹底的に軽ん じていることと一体の問題です。
 コロナ感染症拡大で医療・介護、鉄道・運輸、清掃などで働く現場労働者が、社会にとってど れほど必要不可欠かが浮き彫りになりました。
 その必要不可欠な現場労働者をJRはどれほど軽んじてきたのか。
 CTS清掃労働者のほとんどは非正規雇用で、正社員も非正規並の低賃金です。車両検修、 保線、電力、信号通信、駅業務なども全面的な外注化が進められてきました。
 他方、JRから子会社に天下った高給取りの幹部や、JR本体でも管理部門は「通勤にリスクがある」といって半分ほどが出勤自粛を行い、現場の感染対策は後回しにしてきました。

真剣な感染症対策ことが必要


 ネットでは運行中の車内消毒が「美談」として語られています。しかし必要なのは見せかけの美談ではありません。公共交通機関として真剣に感染症対策に取り組むことです。

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2020年6月16日火曜日

日刊動労千葉 第8803号

JR貨物 2020年夏季手当に関する回答
1・75箇月の超低額回答弾劾!


JR貨物 2020年夏季手当に関する回答

1.基準額
基準額は、基準内賃金の1.75箇月分とする。
2.支給日
2020年7月7日(火)とする。
ただし、昇給、昇格・昇級による基本給調整及び評価に応じた成績率に伴う支給は、2020年8月の給与支給日とする。
3.その他
55歳に到達した社員の取扱いについては従前どおりとする。

6月12日、JR貨物は、20年度の夏季手当について昨年同様1・75箇月の超低額回答を行った。
(昨年の回答は、「基準額は、基準内賃金の1・60箇月分とする。なお、昨年度の災害対応に伴うこれまでの社員の皆さんの労苦に報いるとともに、新人事制度の定着化とこれを活かした今後の皆さんの成長とチャレンジに期待して、0・15ヶ月分を併せて支給する」)。

ごまかしを許すな!

今回の回答は、「当社は指定公共機関として、グループ一丸となって物流の大動脈を担う役割を果たしています。これは皆さんが感染の不安のなかにおいても使命感と責任感を持ち、職場において感染防止に取り組み、家庭においてはご家族の皆様と一緒に生活を自制する等といった努力と奮闘のおかげです」としながら、昨年と同じ回答。
これは、あきらかにおかしい! ごまかしを許すな!
本社・支社、管理者の大半はテレワークと称して在宅勤務をしている中、現場の労働者は、感染の危機がある中で通勤し、列車の運行を必死になって維持してきた。

コロナ危険手当を

さらに、回答では、「社員の皆さんには、当社を取り巻く現状を十分に理解していただき‥」と、要するに「これで、がまんしろ」ということだ。動労総連合は、夏季手当3・7箇月分と、新型コロナ対策に伴う危険手当として一律10万円の支払いを求めて団体交渉での追及を行ってきた。
労働者と資本の利害は、非和解である。この原則を忘れてはならない。怒りの声をあげよう!

日貨労、「これ以上の前進はない」と裏切り妥結

一方、日貨労は、「中央本部は今夏季手当について、これ以上の前進はないと判断し妥結することとしました」と、裏切り妥結を正当化しているが、背景には東日本のおける「労組なき会社」に向けた労務政策の大転換がある。戦時のように、国や会社の施策に「総翼賛」してくということだ。
闘ってこそ、労働者の生活と権利は守られる。この原点から、貨物版「労組なき会社」をめざす、新人事制度と闘い、シニアの基本賃金の地域間格差の打破、本線運転士の高齢者対策の抜本的確立へ、新たな闘いを開始しよう!

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闘いなくして安全なし No.264




減収減益の責任を労働者に転嫁するな!
JR東が夏季手当の大幅減額を回答


 6月10日、JR東日本は20年度の夏季手当について、昨年より0・5ヶ月減の回答を行いました。2割もの大幅減額です。

運行を守ってきたのは現場労働者

 会社は減額の理由を「厳しい経営環境」と説明しています。昨年の2回の台風、さらに新型コロナの影響で営業利益が25%、純利益も37%減少したといっています。
 しかし、現場で働く労働者に減収減益の責任は一切ありません。「コロナ」下でも感染の危険がある中で通勤し、列車の運行を必死に維持してきたのです。「通勤はリスクがある」と出勤自粛してきた幹部が、現場に責任を転嫁するなど絶対に間違っています。

大株主のためには巨額を投入

 この間、JR東は巨額の株主配当を行ってきました。2020年の支払額は597億円 以上、過去10年でほぼ5千億円にもなります。
 さらに、〝株主利益〟のために株価を吊り上げる自社株買いが行われています。その額は毎年4百億円。株主のために年間1千億円もの巨額が投入されているのです。
 もとは国民の財産だった国鉄が民営化され、一握りの株主が信じがたいほどの巨額の利益を手に入れるために使われています。しかし、この巨大な利益は、すべて現場労働者が働いて生み出したものです。

「変革2027をスピードアップ」

 会社は夏季手当回答で、大幅減額だけでなく「変革2027の取り組みをスピードアップさせる」としています。ジョブローテーションのような労働条件解体や要員削減をもっと進めるという宣言です。
 利益のために現場で働く労働者をないがしろにし、さらに権利を奪おうなど本当に許せません。会社の攻撃を止めるのは、現場労働者の声と行動、そして闘う労働組合の力です。

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2020年6月15日月曜日

日刊動労千葉 第8802号

JR東日本=台風・新型コロナを理由にした
夏季手当大幅減額回答弾劾!


減収減益の責任を労働者に転嫁するな!
現場を支えているのは俺たちだ!


JR東日本 2020年度夏季手当に関する回答(6/10)


1.基準額 基準額は、基準内賃金の2・4ヶ月分に5000円を加えた額とする。
2.支払日 2019年6月29日以降、準備でき次第とする。
3.その他 グリーンスタッフの満了時支払い分に5000円を加算する

6月10日、JR東日本は、20年度の夏季手当について、昨年より0・5ヶ月、2割も減額となる絶対に許すことのできない回答を行ってきた。
回答内容は、基準額として、基準内賃金の2・4ヶ月分に5千円を加えた額の支払いとし、支払日は、6月29日以降準備でき次第というものだ。
また、グリーンスタッフについては、契約満了時分の手当に5千円を加算するとの回答を行ってきた。
動労総連合は、夏季手当3・7ヶ月分と、新型コロナ対策に伴う危険手当として一律10万円の支払いを求めて団体交渉での追及を行ってきた。
団交の中でJR東日本は、昨年の2回の台風、さらに新型コロナの影響で営業利益が25%減少、純利益も37%減少したとの説明を行ってきた。
一方現場では、管理者の大半がテレワークと称して自宅待機している中、感染の危険がある中で通勤し、列車の運行を必死になって維持してきたのだ。減収減益の責任を現場に転嫁することなど絶対に間違っている。
職場から「間違ってる」の怒りの声をあげよう。
職場に闘う労働組合を!

JR東日本ー「休業指示に係る就業規則の改正」を提案

JR東日本は、6月9日、「休業指示に係る就業規則の改正」について提案を行ってきた。
提案でJR東日本は、「新型コロナの関係でJR他社で『一時帰休』を取り扱っている。現在の就業規則でもできないわけではないが、今回、『休業』を正式に就業規則に明記することとした、との説明を行ってきた。
また、「休業」を命じた場合の賃金については、これまで就業制限を行った場合は「100分の60」であったが、今回の「休業」の取り扱いでは「100分の60以上」にするとの説明を行ってきた。
今回の「休業」の明記は、今後、「業務量の減少その他経営上の都合」と会社が判断した場合には労働者を休業させるということだ。さらに、災害等が発生して長期にわたり運行できない事態等が発生した場合、「休業」を理由にして運行の中止=ローカル線切り捨てが行われる可能性がある。
今回の就業規則への「休業」の明記は、新たな攻撃の始まりだ。団結して闘おう!

休業指示に係る就業規則の改正」提案(6/9)

【JR東日本就業規則】
(休業)
第123条の4 会社は、業務量の減少その他経営上の都合により,休業を命ずることがある。
(注 休業を命じた場合の賃金は、賃金規程126条による)

【JR東日本賃金規程】
(休業等)
第126条 休業等を命ぜられた場合の支給額については、次の各号に定めるとおりとする。
(1)業務量の減少その他経営上の都合により休業を命ぜられた場合は、その期間1日につき平均賃金の60/100以上とする。
(2)就業規則第141条に規定する就業制限を命ぜられた場合は、その期間1日につき平均賃金の60/100とする


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2020年6月11日木曜日

日刊動労千葉 第8801号

感染対策をCTSに丸投げするな!

JRは要員確保と労働条件の抜本的改善に責任をもて!

われわれはコロナ感染症対策について、3ヶ月にわたって声をあげ続けてきた。遅きに失したとはいえ、事態は少しづつ動きだした。つり革など車内の消毒について、ようやくJRはCTS(千葉鉄道サービス)等、車両清掃を担う下請会社に発注を行ったのだ。

問題山積の感染症対策

しかし、問題が何ひとつ解決したわけではない。逆にもっと深刻な問題を生み出している。

清掃業務を担っているのは、ほとんど法定最低賃金スレスレの酷い労働条件で働く仲間たちだ。実際、法定最低賃金が改訂されるたびに、それを下回ってしまうため、毎年10円、20円と時給を改訂し、違法にならないギリギリの線に合わせているのが現実だ。5年間継続雇用されて期限の無い雇用契約になっても時給制は変わらず、住宅手当も扶養手当も何もない。「同一労働同一賃金」が聞いてあきれる。

こんな条件で充分な要員が集まるはずもない。だから、車両や駅の清掃部門は万年欠員状態かギリギリの要員体制でやっているのが現実だ。その職場の現実の中で「つり革の消毒をしろ」「不特定多数が触れるところは消毒しろ」「トイレを消毒しろ」と言うのだ。そんな要員はどこをどう探してもひねり出せるはずもない。

JRは現場を直視しろ!

それでなくてもコロナ以降、現場には大変な負担が強いられている。

例えばCTS津田沼事業所では、夜入区してくる30本近い列車の通常の清掃業務をしながら、2班で7百数十枚ずつの窓閉めを行わなければならなくなった。悲鳴があがって、現場の努力で窓閉め要員を生み出した。しかし、毎日夜中の2時まで1千5百枚もの窓閉めを1人でやるのが、どれほど大変の仕事か分かっているのか。現状では何万本ものつり皮を消毒することなど絶対不可能だ。

デスクで仕事をしている人たちは業務を発注すればそれで終わりかもしれない。やっているのは現場の実態など何も知らない人たちだ。

だが、仕事をするのは現場だ。感染症対策の責任を放棄し、下請け会社に丸投げすることは許されない。

私たちは要求する!

(1)とくに、要員確保についてはJR本体が責任をもつこと。そうしなければ、駅や車両の消毒、感染症対策は絶対に不可能だ。人を集めるためには、現在のあまりに酷い賃金・労働条件を改善することが最低必要だ。

(2) しかも、感染症対策の専門家が指摘するように今の事態は一過性のものではない。長期に続くことを覚悟しなければならない。そのためには少なくとも、全員平等に正社員になることができる勤務制度、つまり最低でも生活の見通しが立つような労働条件や制度が確立される必要がある。

(3)さらに、新型コロナウイルスは便に大量に含まれ、トイレでの感染リスクが高いと言われている。また、ゴミ収集の労働者の感染リスクにも社会的な注目が集まっている。車両や駅の清掃をする仲間たちはその危険と隣り合わせで働いている。一日中ゴミを収集し、トイレを清掃し、嘔吐物などを処理する。危険手当等の労働条件整備も絶対必要かつ緊急の課題だ。

(4)そして何よりもこうしたことに必要なのは、清掃・消毒業務等の下請け会社への委託費を抜本的に引き上げることだ。

共に闘おう!


下請け会社はJRの退職幹部がいい思いをし続けるための天下り先ではない。雑巾一つ絞ったこともない者が年収1千万円もとって天下り、現場は時給900円で真っ黒になって働いている現実はあまりにも異常だ。

JRは感染症対策を下請け会社の現場で働く仲間たちに丸投げするな! 社会は私たちが動かしている。今こそ労働条件の抜本的改善をかちとろう。

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2020年6月10日水曜日

日刊動労千葉 第8800号

車内消毒 こんなやり方は絶対反対だ!(下)

予備勤務の廃止が狙い?

「社員の自発的行為」だと言って、予備勤務のときに運転士や車掌に車内消毒をさせようとする背景には、予備勤務を廃止しようというJR東日本の意図が隠されている。「感染症対策」をそのための“露払い”として利用しようとしていることは明らかだ。

実際JR東日本は、昨年3月に導入された改悪乗務員勤務制度をめぐる交渉の過程で、「これからは運転士の標準数100名の職場では、実際の配置は90名でいい」と平然と言っている。

今はまだ改悪制度が導入されたばかりでそこまで踏み込めていない。しかし、コロナ感染症を奇貨として、予備勤務など無くしてしまいたいと考えていることは間違いない。いざというときは、内勤や指導員、支社課員を動員すればいいと考えているのだ。

しかし、現在でも「休勤」を前提とした要員配置しかされていないのが現実だ。そんなことをしたら年休もまともにとれない職場になる。内勤・指導・支社課員などが乗る「単時間行路」が作られたことで、その分が一般行路に付けられて長大化し、運転士・車掌の労働条件は限界ギリギリだ。これ以上要員が減らされたら間違いなく重大事故が起きる。自分の首を自分で締めることはできない。私たちは感染症対策をこんな形で利用するやり方には絶対反対だ。

予備は必要不可欠な勤務だ


そもそも乗務員の予備勤務とは、急な病気・怪我、輸送障害等で乗務員が出勤できなくなった場合や、輸送混乱で乗務員の送り込みが必要な場合などに、直ちに対応するために絶対不可欠のものだ。公共交通機関である鉄道は止むを得ない時以外は止めるわけにはいかない。

しかも、鉄道業務の特性から、例え一線区の一ヶ所が何らかの理由で止まってしまっただけでも、その後続列車も全部動けなくなる。多くの運転士・車掌がその車内に長時間拘束されることになり、その前途の乗務も不可能になる。乗務員が確保できないことで他線区まで列車の遅れや運休が拡大していく等の事態が日常不断に起きる。だからこそ、予備勤務は絶対不可欠、絶対必要なものだ。

しかし、これからはそんなものは要らないというのが改悪乗務員勤務制度だった。いざという時は、内勤や指導員、支社の課員が乗務すればいいという。

だが、それは机上の数合わせだけの話だ。それぞれにはそれぞれの仕事がある。急きょ乗務することなどできない。とくに輸送混乱時の内勤の本来の仕事は、一刻も早く収束させるためにどの列車を生かし、どの列車を収容し、どこに乗務員を送り込むのか等を判断することだ。

会社の責任で発熱・体調管理を

しかもそれは、予備勤務を廃止しようという会社の意図の問題や将来の問題ではない。直ちに起きる今現在の問題だ。運転士・車掌の予備勤務の者をみんな「車内消毒」に出してしまったら、いざという時に一体どうするのか?

さらに、本当に重大な問題がある。コロナ感染症対策を真剣に考えるというのなら、本来予備勤務をもっと拡充させなければならない。

少なくとも駅員や乗務員など多くの乗客と接する仕事に従事する者については、発熱している状態で勤務させるわけにはいかないはずだ。体調管理の徹底が必要なのだ。体調管理を徹底すれば、急な欠務で予備が代務しなければならないケースが増える。

「発熱等社員の体調管理の徹底」は、「新型コロナ感染症対策ガイドライン」で自ら社会的に公表している。しかし実際は何もやっていない。

この間われわれは、出勤点呼の時に会社の責任で体温測定などをやるようくり返し求めてきた。だが、その声は全部無視され続けた。

個人にまかせたら誰でも「回りに迷惑をかけたくない」と考えて無理をする。しかも体温測定は体温計さえ置けばできることで、今やスーパーだってやっている。それを絶対やらない。

なぜか? とにかく利益のためには要員を減らしたい、運転士・車掌を極限まで削減したい、予備勤務などなくしたいと考えているからだとしか考えられない。

これが職場の現実だ。見せかけの、パフォーマンスとしての「車内消毒」など絶対反対だ。

競争で職場を引き裂くな!

JR東日本は、乗務員勤務制度を改悪した途端、今度は「運転士」「車掌」の職名まで廃止するという前代未聞の暴挙にうって出た。提案資料では、ただの「乗務係」となる運転士・車掌には、「運転法規の基本を習得すること」や「運転士の役割を理解し輸送障害対応ができること」という、従来の基本中の基本すら必要ないという書き方がされている。

そして「運転士になっても最長10年で担務変更」が制度化された。運転士や車掌は「先のキャリアを自ら描く」ための期間で、その仕事自体には何の価値もないように言い出したのだ。

そして、その間に管理者になれない者は使い捨てられていく。おそらく下請会社への出向・転籍を想定した制度だと考えられる。

職場は愕然とした思いに突き落とされた。これがコロナ禍の渦中の4月1日のことであった。JRは鉄道会社としての本義を投げ捨ててしまったのだ。

今回の「車内消毒」は「一班4人の希望者で実施する」としている。しかし、こんな職場条件のもとで行うということは、労働者同士を生き残りをかけた競争に駆り立てることを意味する。こんなことをしたら職場にゴマスリと競争、足の引っ張り合いが蔓延することになる。そんな職場には絶対したくない。

尼崎事故を思いだしてほしい。停止位置オーバーで列車を遅らせてしまった運転士は「また日勤教育で苛められる」と我を忘れて車掌に「お願いだから黙っていてくれ」と連絡し、信じられない速度で突っ走った。そして107名の生命が失われた。こんな職場にしてはならない。職場を引き裂くようなやり方は絶対反対だ!

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外注化阻止ニュース 第484号




感染対策を現場に丸投げするな
JRは要員確保と労働条件の抜本的改善に責任を


動労千葉はコロナ感染症対策について3か月にわたって声をあげてきました。つり革など車内の消毒について、JRはようやくCTS(千葉鉄道サービス)などに発注を行いました。

問題山積の感染症対策


 しかし、問題は何ひとつ解決していません。法定最低賃金すれすれの低賃金と要員不足の過酷な労働条件のままで、コロナ感染症対策を継続することは不可能です。発注を行った以上、JRとCTSは要員確保と労働条件の抜本的改 善に責任を持たなければなりません。
 そもそも現状でも現場には大変な負担が強いられています。CTS津田沼事業所では、夜入区してくる30本近い列車の通常の清掃業務をしながら2班で700枚以上の窓閉めを行うようになりました。どれほど大変の仕事か。現状のままで何万本ものつり皮を消毒することは不可能です。
 動労千葉は以下のことについて要求していきます。

1 要員確保についてはJR本体が責任を持つこと。そうしなければ、駅や車両の消毒、感染症対策は絶対に不可能。要員確保のためには賃金・労働条件の抜本的改 善が必要
2 感染症対策の専門家が指摘するように長期に続く。そのためには全員が平等に正社員になることができる勤務制度、最低でも生活の見通しが立つような労働条件や制度が確立される必要がある
3 新型コロナウイルスはトイレ等での感染リスクが高い。ゴミ収集の労働者の感染リスクにも社会的な注目が集まっている。車両や駅の清掃は危険と隣り合わせ。ゴミ収集やトイレ清掃、嘔吐物処理などは危険手当等の労働条件整備が必要かつ緊急の課題
4 何よりも清掃・消毒業務等の下請け会社への委託費を抜本的に引き上げること

 感染症対策を現場に丸投げするな! JRとCTSは要員確保と待遇の改善の抜本的改善に責任を取れ!

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2020年6月9日火曜日

日刊動労千葉 第8799号

車内消毒 こんなやり方は絶対反対だ!(上)

感染対策を「美談」にしてはならない

「美談」にしてはならない


 千葉運輸区で「コロナウイルス感染防止」をうたった区長名の掲示が張り出された。予備勤務の運転士・車掌の中から希望者を募って車内の消毒をさせるという内容だ。「消毒行路」を2行路作り、それに乗り込んでいって、運行中に乗客のいる中、手すりやつり革、ひじ掛などを消毒する。JR千葉支社は、会社が指示しているのではなくあくまでも「社員の自発的行為」なのだと言っている。

<乗務員希望者による消毒作業>概要

○車内に乗車または、千葉駅折返し列車で消毒作業を実施。
(臨時行路を2つ作成。希望者多数の場合は千葉駅折返し列車を担当)
○予備改札、予備者の希望者で実施。4人(以上)1組で1列車を担当。
○手袋、マスクを着用。アルコール消毒液と布巾で消毒作業を行う。
○期間は、6月10日から当分の間。



 すでにインターネットニュースなどでは運行中の車内消毒が話題になっており、千葉運輸区だけでなく他の職場・職種にも拡大されていくものと考えられる。インターネットでは「こんなふうに車内の消毒をしていてくれたのだ」と感謝の気持ちを伝えるものもある。

 しかし、JRがやっている「コロナ対策」の実態はこんな「美談」とは真逆のものだ。これは、やっている見せかけをつくるためのもので感染症対策ではない。私たちの仕事を宣伝材料にするな。必要なのは見せかけの「美談」を作ることではない。公共交通機関として本当に感染症対策に真剣になることだ。私たちはこんなやり方には絶対反対だ。

「感染症対策」の現実

 私たちは、鉄道の安全を守ることが使命だと考えて誇りをもって働いている。自らの仕事によってコロナ感染症を拡大させるようなことは絶対したくはない。また、毎日感染してしまうのではないかという恐怖の中で働いている。

 だから、車内や駅の消毒をはじめ、感染症対策については、繰り返し声をあげ対策案をつくり要求してきた。だが、JRは今回の「自発的行為」まで、感染が爆発的に拡大する渦中でも、車内の消毒などいっさいやらなかった。

 やる体制も全くなく、それを作る気もなかったと言った方がいいかもしれない。車両清掃は子会社に丸投げになっているからだ。そこで車両や駅の清掃をしているのは、ほとんど非正規職の労働者で、最低の賃金・労働条件で働く仲間たちだ。要員配置もギリギリ、消毒をする余裕などない。

 コロナ感染症が拡大する状況下でも、JRはこの状況に手を打ち、要員を確保したり、消毒を依頼することすらしていない。

 やったことと言えば、通常の清掃作業をする者に次亜塩素酸のスプレーをもたして「やれる範囲で手すりを拭いてくれ」と言っただけ。つり革の消毒に至っては発注すらせず完全放棄している。清掃のついでに消毒をさせるという安易な発想を含め、それは完全に「やっている」という見せかけを作るためだけのものだった。

 ニュースでは当初から車内消毒をしている私鉄の映像などが流れていたから、世の中では「つり革の消毒ぐらいはしているだろう」と思っていたはずだ。しかし、JRは乗客のことも、現場で働く者のことも、何一つ真剣に考えてはいない対応だった。

 今や居酒屋でさえ非接触型の体温計が導入されているというのに、JRは乗客と接する駅員に対しても、運転士・車掌に対しても、そうした健康管理すらやっていない。あげればキリがない。これがJRの現実である。

現場は必死に闘っている!


 現場は、悲鳴をあげながら必死に仕事をしていた。例えばある車両基地では、帰ってきた何十本もの列車の清掃をしながら、夜中の1時・2時にひと晩に700枚もの「窓閉め」をするという仕事が発生した。現場の声で職場内の操配によって窓閉め専門の要員をひねり出したり、消毒担当の要員をひねり出したりしたが、JRは外注会社丸投げで何もしようとはしていない。当初は清掃で働く仲間たちにマスク一つ配らなかったのだ。

 それどころの話ではない。時給900円余りの現場労働者にすべてが押しつけられ、JRから下請会社に天下ってきている年収1千万円からの幹部社員たち、JR本体でも本社や支社の管理部門でデスクワークしている人たちは「テレワーク」だと言って半分自宅待機している。

 こんな状況の中、マスク一つ出させるのも、不急の清掃作業を一旦中止させ、職場内で要員を操配するのも、一つひとつが闘いだった。今もこれが現実である。ひと言で言えば、JRは清掃部門で働く者など「道具」程度にしか見ていないのだ。
CTSのある事業所では、平日は1日1500枚以上、休日でも1000枚以上の窓閉めを行う。「清掃しながら窓を閉める」状態から「専門の人が1人で閉める」体制に変わった。

鉄道版「新しい生活様式」


 5月14日、JR各社をはじめ日本の鉄道会社で構成する鉄道連絡会は、「鉄軌道事業におけるコロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」を発表した。鉄道版の「新たな生活様式」だ。その中では、「手すりやつり革の消毒」「トイレは不特定多数が接触する場所は消毒する」こと等が確認されている。

 だが、JRはガイドライン公表後も何もしてこなかった。自分で決めて公表したことなのに会社としては何の手もうたない。やるためにはそのための要員を確保し、作業体制を整えなければならないが、JRは何もしない。それをとり繕うためにもちだされたのが今回の「自発的行為」であった。それは会社としての責任放棄、すべてを現場で働く者の責任に転嫁していくものでしかない。

 しかし、最大の問題はこんなやり方で一体何本の列車が消毒できるのかということだ。ごく一部の列車はできるだろうが、感染対策として意味があるほどの消毒などできないことははっきりしている。もう一度言う。私たちの仕事を宣伝材料にするな! 私たちは世間体をとり繕うためにだけに動員されることなど絶対に嫌だ。感染症対策を「美談」にしてはならない。

現場を軽んじるな!

 コロナ感染症が拡大する中で、医療・介護や、鉄道・運輸、清掃などで働く現場労働者の存在、その仕事の重要性が注目されている。最近では「エッセンシャルワーカー」などとも呼ばれている。エッセンシャルとは「本質的な」とか「必須の」という意味だ。〝本質的な仕事をする労働者〟〝必須の労働者〟――そのとおりだ。

 だが、JRはその必須の労働者をどれほど軽んじてきたのか。どれほど酷い扱いをしてきたのか。鉄道を感染源にしないためにも、それこそが見直されなければならない。

 酷い待遇、労働条件の下で働かさられているのは、車両や駅の清掃部門だけではない。駅業務も今や多くが外注化され、下請会社で超低賃金で働いている。車両検修、保線、電力、信号通信等の技術部門も2001年以降、全面的な外注化が進められ、そこで働く者は下請け会社に突き落とされていった。

コロナ禍の最中「運転士」「車掌」を廃止

 コロナ感染症が拡大する最中、JR東日本は4月1日付で「運転士」「車掌」の職名を廃止した。この4月以降、JR東日本には運転士・車掌は一人もいなくなり、ただの「乗務係」なったのだ。「自動運転もできる時代だから『運転士』『車掌』等の特別な待遇など必要ない。過去の遺物だ」といって「廃止」してしまったのだ。

 その1年前、去年の3月には、「新乗務員勤務制度」と称して、朝・夕のラッシュ時間帯は運転士ではない者がハンドルを握る勤務制度が導入された。運転士の資格をもっていて管理部門などてデスクワークをしている者が、早朝出勤して3時間ほどハンドルを握り、それからJR千葉支社などに出勤する。そんな勤務制度が導入されたのだ。それは運転士の仕事を徹底的に軽んじる姿勢の表れでもあった。しかもこんなことをしたら過労死と事故を招くことは明らかだ。

 こんなことをしておきながら、運転士・車掌を消毒に動員し、それを「美談」のように仕立てる。こんなやり方は絶対に許せない。
(続く)

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闘いなくして安全なし No.263





車内消毒 こんなやり方は絶対反対!
労働者を軽んじるな!


 千葉運輸区で「コロナ感染防止」をうたった区長名の掲示が張り出されました(左記参照)。予備の乗務員から希望者を募って、走行中の列車内で消毒するという内容です。しかし、それで消毒できる車両はごく一部です。世間体を取り繕うためだけに「希望者」を動員しようというものです。

会社の姿勢はあまりに無責任


 JR千葉支社は会社の指示でなく「社員の自発的行為」と言います。あまりに無責任で卑劣です。
 JR東は鉄道連絡会の「ガイドライン」で車両や駅等の消毒が必要だと打ち出しました。それならば会社として要員を確保し、作業体制を整えるべきです。「希望者」「自発的行為」で済ませる問題ではありません。会社としての責任を一切放棄して、すべて現場労働者に転嫁しています。
 これは乗務員を「もう特別な技 術・経 験、職種は必要ない」と徹底的に軽んじるジョブ ローテーションの〝必然的〟な結果でもあります。「最大10年」を背景に「本人の希望」という形で競争を煽るものです。

現場労働者を軽んじるな!


 感染症対策をここまで軽々しく乗務員に行わせるあり方は、JRが現場労働者を徹底的に軽んじていることと一体です。
 コロナ感染症拡大で医療・介護、鉄道・運輸、清掃などで働く現場労働者が、社会にとってどれほど必要不可欠かが浮き彫りになりました。
 しかし、その必要不可欠な現場労働者をJRはどれほど軽んじてきたのか。CTS清掃労働者のほとんどは非正規職で、正社員も非正規並の低賃金です。車両検修、保線、電力、信号通信、駅業務なども全面的な外注化が進められてきました。
 他方で、JRから子会社に天下った高給取りの幹部や、JR本体でも管理部門は「通勤にリスク が有る」と半分ほどが出勤自粛を行い、現場の感染対策は後回しにしてきました。現場労働者に対するこの軽々しい扱い! 絶対に許せません!

真剣な感染症対策こそ必要


 ネット上では運行中の車内消毒が話題になり、「美談」のようにも語られています。他の職場・職種にも拡大されていくことが考えられます。
 しかし、必要なのは見せかけの美談ではありません。公共交通機関として真剣に感染症対策に取り組むことです。こんなやり方には絶対反対です。


<乗務員希望者による消毒作業>概要

○車内に乗車または、千葉駅折返し列車で消毒作業を実施。
(臨時行路を2つ作成。希望者多数の場合は千葉駅折返し列車を担当)
○予備改札、予備者の希望者で実施。4人(以上)1組で1列車を担当。
○手袋、マスクを着用。アルコール消毒液と布巾で消毒作業を行う。
○期間は、6月10日から当分の間。

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2020年6月6日土曜日

日刊動労千葉 第8798号

関西生コン支部
武委員長と湯川副委員長を奪還!



関西生コン支部の武委員長と湯川副委員長の保釈がかちとられた。
武健一委員長は、5月29日深夜、不当逮捕から641日。湯川裕司副委員長は、6月1日夜、不当逮捕から644日(二人は最初の逮捕が2018年8月28日・滋賀県警刑事部組織犯罪対策課)。

「関西生コン弾圧事件ニュース」では、「大阪拘置所から出てきた武さんは、『応援してくれたみなさんのおかげ。ありがとう。感謝しています』と元気な声で笑顔を見せた」、「京都拘置所から出てきた湯川さんは意気軒昂。声に張りがあり、気力にみちあふれていて、ついさっきまで2年近く勾留されていた人かと目を疑うほど。この明るさと堂々たる姿は、自分と組合の活動の正当性に揺るぎない確信があるこそなのだろう」と、高らかに報じている。

闘いは新たな段階に

しかし、保釈条件は「組合事務所に立ち入ってはならない」「組合役員の大半、数多くの組合員とは面会、電話、メールなど一切の接触禁止」というとんでもないものだ。

「労組なき社会」をめざす安倍政権は、正当な組合活動を「組織犯罪」としながら、自らは「モリ・カケ」「アベノマスク」など血税を湯水のごとくつかい、黒川検事長の「賭けマージャン(退職金5900万円)」、事業者に支給される持続化給付金の「中抜き」と、不正・腐敗を極めている。

「監獄に行くのはお前らだ!」、関西生コン弾圧をめぐる闘いは新たな段階へ、総反撃を開始しよう! JRにおける「労組なき会社」を許すな! 関西生コン支部・港合同・動労千葉の強力スクラムで、悪をぶっ飛ばす、闘う労働組合を甦らせよう!



コロナ危険手当を申し入れ

6月3日、動労千葉と動労総連合は、CTS、JR東日本、JR貨物に対し、「新型コロナ感染症に関する危険手当の支払いに関する申し入れ」を行い、夏季手当に一律10万円を加算することを要求した。

現場では、列車での通勤や列車乗務、駅での乗客対応、列車や駅清掃等、感染の危険性が高い中で毎日の業務を担い、列車を運行している。

新型コロナウイルスについては、未だに有効なワクチンも存在せず、明確な感染防止策もない状況にあり、こうした中で今後も感染の危険性を負いながら業務を行わざるを得ない状況にある。

特に、清掃で働く労働者は、恒常的な要員不足に加え、出退勤や仕事の中で感染リスクに向き合いながら、大変な3カ月余りを過ごしてきた。コロナの蔓延は、清掃労働者の存在無くして社会はひとつもまわらないことを明らかにした。しかし、こうした労働者が、非正規雇用で、低賃金の状態に置かれている。本当に間違っている! 怒りの声を上げよう!




2020年6月4日木曜日

6.14 新宿デモ



アベ退陣!!!
6.14 新宿デモ


改憲させない 辺野古新基地反対
オリンピックは即刻中止!
安倍・小池は都立病院つぶしをやめろ
コロナ解雇やめろ、100%補償しろ
賭博・黒川の無罪放免を許すな!


6月14日(日)
●午後1時~、新宿東口「アルタ前」で
 リレーアピール (飛び入り歓迎)
●デモは午後2時「アルタ前」集合、2時15分 出発

よびかけ:改憲・戦争阻止! 大行進
http://stop-kaiken.blog.jp/




世界のデモに連なって、
怒りの新宿行動へ
警官が黒人男性を殺害したことに対して、全米で世界で怒りのデモが闘われてる。日本でもクルド人男性が警官に暴行されたことに対して、渋谷警察署への抗議デモが行われた(5/30 右の写真)。国家権力の理不尽な行為に対しては、もっともっと声をあげなければならない。

違法な賭けマージャンをした黒川弘務(元東京高検検事長)は、なぜ検挙されない? 人を刑事訴追する「公訴権」を独占する検察組織のナンバー2が違法賭博の常習犯だと発覚しても、法務大臣=安倍官邸によって無罪放免されるのか? ふざけるな!!

そもそも黒川を検事長に据え続けたのは、「余人をもって代え難い」と言って、違法な定年延長の閣議決定をした安倍首相だ。その動機は何か? 河井夫妻の選挙買収事件が自分に及ぶことを恐れ、検察人事に強い影響力を持つ仕組みに変えたいと考えたからではないか? ごまかして逃げるんじゃない!!

持続化給付金の話も本当に酷すぎる。コロナ禍で経営危機に陥った個人事業者や中小企業に100~200万円支給する「持続化給付金事業」を経済産業省が民間団体に委託していたが、その団体は電通やパソナなどが設立した「トンネル会社」で、「持続化給付金事業」が4月7日に閣議決定される前日にHPのドメインを取得、手続き業務769億円分の大部分を電通に749億円で再委託していた。電通と自民党の関係は明らかで、パソナ(人材派遣会社)の会長は竹中平蔵だ。給付事業さえ儲けの道具(それも巨額の利権)にする奴ら!! 全部グル!!

安倍は緊急事態解除の会見で、「新たな日常をつくり上げる」と言った。そうだ、不正と腐敗が横行し、まともに検査も補償もしない政府のもとでは生きられない。求められているのは、新自由主義のもとでの日常そのものを根本から変革することだ。労働者民衆の未来は、ストライキで、デモで、資本と国家権力に立ち向かっている世界の民衆の闘いの中にこそある。韓国「ロウソク革命」のように、労働者民衆の力で安倍政権を倒そう。6.14新宿デモへ!!



労働相談ドットコム
全国33の地域合同労組・ユニオンでつくるネットワーク
https://rodo931.com/
tel.03-6231-5031 10:30 ~ 20:30(無休)
info@rodo931.com メールは 24 時間
「我慢して働く・辞める」のではなく
労働組合に入って職場を変えよう!
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闘いなくして安全なし No.262




ワンマン拡大・車掌削減反対!
運転士一人に責任転嫁するな!
動労千葉が5/28千葉支社と団体交渉


 動労千葉は5月28日、JR千葉支社とワンマン運転拡大に関する団体交渉を行いました。

安全をないがしろにするな!

組合 ワンマンを導入する判断基準は?
会社 特にない。君津や上総一ノ宮以南、鹿島以北は、上り方面との輸送段差が大きい。
組合 ほとんどが千葉方面に通勤している。下りに行くほど乗客数が減るのは当たり前だ。
会社 確かにそういう傾向はある。今後採用が厳しくなり、働き手が不足することが考えられる。列車を削減せずに少ない人数で列車を運行する点でワンマン運転拡大を行いたい。
組合 車掌業務はどの程度削減する予定か。
会社 まだ行路等を検討中で回答できない。
組合 通勤・通学で利用する乗客は確実にある。乗客に不便をかけたり、安全をないがしろにすることは絶対に許されない。

事故・故障対応は全て指令の指示?

組合 訓練の詳細を明らかにすること。
会社 6月下旬~7月に指導員の現車訓練を行う予定だ。乗務員について詳細は検討中だが 秋頃(10月~)になると考えている。
組合 停止位置不良が発生した場合は?
会社 退行が可能な場合は、運転台を交換して戻してもらう。それ以上の場合は、指令の指示で対応してもらいたい。
組合 車内で乗客による事件やトラブル、急病人が発生した場合の対応は?
会社 まず指令に連絡し、指令の指示、転動防止、現場確認という形になると考えている。
組合 異音関知や動物との衝突の場合は?
会社 基本は、指令の指示による。
組合 地震等の災害時の対応、乗客の誘導は?
会社 基本は、指令の指示である。
組合 車イスの乗客への対応はどうなるのか。
会社 基本は事前に連絡をもらい、駅で対応することになっている。事前連絡がない場合、社員としての対応をお願いする。
組合 運賃の精算を要請された場合の対応は?
会社 スイカのない無人駅で乗車した場合が想定される。現在、検討しているが、乗客への一定の回答を会社で用意する考えである。

ワンマン運転拡大に反対の声を

 会社が「採用が厳しい」というのは口実に過ぎません。ワンマン運転の目的は、要員削減・コスト削減だけです。そして、車掌の要員削減を現場の団結破壊に利用しようとしています。運転士の負担も増えることになります。
 鉄道の安全は運転士と車掌とで守っています。利益のためだけに安全を放棄し、沿線住民の生活をないがしろにするなど許されません。

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2020年6月3日水曜日

日刊動労千葉 第8797号

危険手当の支給、抜本的な待遇改善を!
CTS夏季手当「3・8カ月」要求し申し入れ


 動労千葉はCTSに対して「夏季手当3・8カ月分」の支給と労働条件改善を求めて5月29日に申し入れを行った。

夏季手当と労働条件改善に関する申し入れ(要旨)

1.夏季手当3・8カ月分を支払うこと
2.契約社員・パート社員も社員と同じ基準で支払うこと
3.時給一律1,500円への引き上げ。事業所間の時給格差解消
4.契約・パート社員を月給制に戻すこと。 定期昇給制度を導入すること
5.住宅手当支給対象の契約・パート・嘱託を含む全社員への拡大
6.契約社員・パート社員への扶養手当の支給
7.契約社員・パート社員に社員と同様の退職金制度を新設すること
8.60歳以降(嘱託移行時以降)の賃金引き下げのとりやめ
9.66歳以降の賃金引き下げのとりやめ
10.パート年休日賃金を「時間額×平均勤務時間」分を支給すること
11.深夜早朝手当の事業所間格差の解消、一律1,500円支給。ポリッシャー作業手当の復活

 現業機関で働く仲間は、恒常的な要員不足に加え、出退勤や仕事の中で感染リスクに向き合いながら、感染対 策のための様々な業務の増加もあり大変な3カ月余りを過ごしてきた。
 CTSでは、月々の賃金があまりに低いため、ほとんどの仲間が夏季手当・年末手当を生活費の穴うめに使っている。申し入れ書の内容は、現場からの最低限の要求だ。

「必要不可欠な労働者」


 この間、「エッセンシャルワーカー」という言葉がよく使われるようになった。社会にとって「必要不可欠な労働者」という意味だ。医療や介護、保育、スーパー、鉄道、交通運輸や郵便、清掃やごみ収集、自治体など、緊急事態宣言の中でも職場に行って働かなければ社会の機能が維持できなくなる仕事をしている労働者をさす。
 しかし今の社会では、こうした「エッセンシャルワーカー」こそ、契約や派遣、パートなどの非正規雇用とされたり、子会社・孫会社での雇用とされ、低賃金・無権利の状態に置かれているのが現実だ。コロナのまん延は、こうした社会のあり方が根本的に間違っていることを突き出した。本当に、この社会を支えているのは誰なのかということだ。

危険手当を全員に

 国会では医療・介護従事者への「危険手当」支給が議論され、一部スーパーやドラッグストアでも「コロナ手当支給」が報道されている。ニューヨーク市では「エッセンシャルワーカーに一律10万円支給」を検討する条例案が議論されている。
 JR東日本とCTSも当然、夏季手当に加えてコロナ危険手当を全員に支給するべきだ。「先行きが不透明」などと夏季手当を減額することなど絶対に許されない。
 そして、一時的な手当支給にとどめるのではなく、今こそ抜本的な待遇改善、全員の正社員化へと踏み出すべきときだ。「非正規雇用=低賃金」は当たり前ではない。ヨーロッパでは、有期雇用者のほうが、生活が不安定になりやすいため10%ほど賃金が高いのが常識だ。

「本社は自分たちだけ助かりたいのか?」


 この間、CTS本社勤務者ばかりが「通勤による感染リスクを避けるため」と出勤自粛を行い、現場の感染対策は後回し。JR千葉支社でも約半分しか出勤していなかった。現場のみんなは、これを聞いてあきれかえってる。
 「こっちのほうが感染リスクは高いんだよ」「自分たちだけ助かりたいと思ってるんじゃねえのか」「各事業所に助勤に入って、消毒や、窓開け・窓閉めの一つでもやれよ」という声であふれている。
 2~5月のJR東日本の感染症対策はまさに「外面(そとづら)だけ」「やってるふりだけ」「幹部だけ」だった。すべてにわたり業務と利益優先、余計な金はかけない、要員を増やさない、現場に労働強化を押し付けてのりきるというものだった。

現場から声をあげなければ養育休暇も自宅待機もゼロだった


 当初は現場の感染対策など、ほぼゼロだった。「マスクしろ、手洗いしろ」というだけで仕事は通常通り。「感染したら自己責任」と言わんばかりだった。養育休暇や自宅待機も、現場からガンガン声をあげなかったら「一日たりとも与えない」という姿勢だった。

闘いなくして安全なし!安全なくして労働なし!


 コロナ問題は終わっていない。首都圏でも緊急急事態宣言が解除されたが、すでに各所で「第2波」の兆候が出はじめている。公共交通機関の運行に関わる会社として、きちんと予算と要員を確保し、現場労働者と乗客の感染防止のために万全の体制をとるべきだ。
 しかし、これは黙っていても絶対に実現しない。それが、この数カ月の教訓だ。労働者と乗客の安全は、現場から一人ひとりが声をあげることによってしか実現しない。そして、労働組合の存在と闘いこそ、その最大の武器だ。すべてのみなさん、動労千葉に加入し、ともに会社と闘おう!

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外注化阻止ニュース 第483号




労働組合が社会の共通認識に
あらゆる職場で労働組合の結成を


コロナ関連解雇や雇い止めが急増

 新型コロナウイルス問題が浮上して約3か月が経過しました。緊急事態宣言が解除され、新しい生活様式などが言われる状況ですが、雇用問題については、失業や解雇が表面化するのはこれからです。
 とりわけ非正規労働者への解雇・雇い止めは深刻です。厚生労働省は5月20日時点でコロナ関連の解雇や雇止めが1万人に迫っていることを明らかにしました。
 新聞報道によると、非正規雇用は3月、4月で約131万 人も減少。休業者数も異例の約600万人に達しています。
 緊急事態宣言の解除後、休業補償も支払われなかった労働者が最終的に解雇になっていくケースが増えていくと思われます。この600万人は「失業予備軍」とも言われています。労働者の生活や暮らしを守るために、解雇・雇い止めと闘うことが必要です。

あらゆる職場に労働組合で必要だ

 大量解雇やコロナ感染リスクの中で全国各地で労働組合が次々と結成されています。「労働組合をつくって会社に雇用調整助成金を申請させ、解雇を撤回させた」「6割だった休業補償を全額出させるために労働組合を作った」「3密職場に労働組合を結成し団体交渉によって感染対策をさせた」などが新聞でも労組結成が報道されています。
 ヨガやジムなどのインストラクター、ホテル業界などが個人事業主として働かされている現場の労組結成も増えています。これで社会問題化しなかったことも当事者が声を上げることで世間に見えるようになっています。これまで労働運動に無縁だった若い人たちも労働組合に加入しています。
 そうした当事者たちは「誰かが行動しないと何も動かない。ユニオンにたどり着けた自分たちは運が良かった」と語っています。(5月31日付『朝日新聞』)
 コロナ禍の中で労働組合結成がひとつの「選択肢」「共通意識」になっています。

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2020年6月2日火曜日

日刊動労千葉 第8796号

ワンマン運転拡大阻止!
運転士一人に責任を転嫁するな!


 動労千葉は、5月28日、JR千葉支社との間で、「ワンマン運転拡大」に関する団体交渉を行った。団交には関係支部が参加し、ワンマン運転を拡大する理由・目的、ワンマン運転を導入する時間帯や運行本数、今後の教育・訓練の内容等について解明を求めるとともに、運転士一人に全ての責任を転嫁し、安全を切り捨てるワンマン運転拡大について徹底的に追及を行った。

下り方面の乗客数が少ないのは当たり前の話だ!

●ワンマン運転を内房線、外房線、鹿島線に導入する理由について

組合 ワンマン運転を内房、外房、鹿島の各線に導入する理由、目的は何か。
会社 列車の利用状況や線区の特状等に踏まえ実施する。また、少子化が進む中、今後の採用状況は厳しい。JRは公共交通としてのインフラを担っており、運行に従事する社員を確保するという点からワンマン運転の拡大を実施する。
組合 ワンマンを導入するに当たっての判断基準はどうなっているのか。
会社 判断基準は特にない。しかし、利用状況が少ない。君津や上総一ノ宮以南、鹿島以北は、上り方面との輸送段差が大きい。
組合 輸送段差の状況はどうなっているのか。
会社 内房線 千葉~君津間  25000人
       君津~鴨川間   2000人
   外房線 千葉~一ノ宮間 10000人
       一ノ宮~鴨川間  2500人
   鹿島線 千葉~佐原間  10000人
       鹿島~鹿島神宮  3000人
 3倍から10倍以上の輸送段差になっている。

組合 千葉県の場合、ほとんどが千葉方面に向けて通勤している。そのため下りに行けば行くほど乗客数が少なくなるのは当たり前のことだ。
会社 確かにそういう傾向はある。一方、少子化で今後採用が厳しくなり、働き手が不足することが考えられる。列車を削減せずに少ない人数で列車運行を行うという点でワンマン運転拡大を行っていきたい。
組合 千葉における人口減少はどの程度進むと考えているのか。
会社 今後、約10%減少するとみている。
組合 人口が減少しても通勤・通学で利用する乗客は確実にあるはずだ。乗客に不便をかけたり、安全をないがしろにすることは絶対に許されない。

6月から指導員の訓練、運転士は秋頃からを予定

●ワンマン運転車両について

組合 ワンマン運転に使用する車両の詳細を明らかにすること。
会社 新造車両でE131系が投入される。基本は2両編成で、12本、24両が幕張車両センターに配置される。7月以降の予定だ。また、連結部は貫通戸になっており、MC・TCの編成である。
組合 沿線自治体には説明を行ったのか。
会社 3月下旬頃、沿線の各自治体に対して、運行本数を維持することを前提にワンマン運転を導入するとの説明を行い、理解してもらったと考えている。
組合 基本2両編成としているが、運行時間帯及び本数はどう考えているのか。
会社 昼間時間帯(9時~15時程度)を考えている。運行本数は、現行の本数を減らすことは考えていない。
組合 提案では、「状況により中編成ワンマンを実施する」とあるがどのような状況を想定しているのか。
会社 検討中である。利用状況によると考えている。
組合 訓練の詳細を明らかにすること。
会社 6月下旬から7月に指導員の現車訓練を、新潟に行って行う予定だ。乗務員について、詳細は検討中だが、秋頃(10月~)になると考えている。
組合 各区の担当はどのようになるのか。
会社 千葉運輸区は、回送を担当する予定で、木更津、鴨川、佐倉に各線区を担当してもらう予定だ。

事故・災害、故障対応等は全て指令の指示?

●ワンマン運転車両の搭載設備について

組合 ワンマン車両は、車体にカメラを搭載し、運転台のモニターで確認することになっているが、カメラの撮影範囲及び解像度はどうか。
会社 撮影範囲は、カメラ直近のドア付近で2m、4枚目のドア付近で10m程度である。
運転台モニターの解像度は、駅で車掌が使用するITVと同程度と確認している。
組合 発車時、運転台モニターはどのように動作するのか。
会社 ドア閉め、パイロット点灯、発車の後、一定の速度で消灯する設定になっている。速度は確認する。
組合 ドアの扱いはどうなるのか。
会社 ドアは、基本は半自動である。運転台でドアの開扉、閉扉を行ってもらい、乗客がドアの開け閉めのボタンを押して乗降してもらう。
組合 駅によっては、車掌が発車ベルを扱っているが、ワンマン運転の場合はどのように対応するのか。
会社 車内のベルを使用することになる。
組合 車内放送について、どのような取り扱いになるのか。
会社 基本は、自動放送である。しかし、運転士に放送してもらう場合があると考えている。詳細は検討中である。

●事故、故障、災害時の対応について
組合 発車時のドア付近及びホームの安全確認の対応はどうなるのか。
会社 車体カメラと運転台モニターで確認してもらう。安全は確保できると考えている。
組合 停止位置不良が発生した場合は。
会社 状況によるが、退行が可能な場合は、運転台を交換して正規の停止目標に戻してもらう。それ以上の場合は、指令に連絡し、指令の指示で対応してもらいたい。
組合 社内で乗客による事件やトラブル、急病人が発生した場合の対応は。
会社 まず指令に連絡し、指令の指示、転動防止、現場の確認という形になると考えている。
組合 異音関知や動物との衝突の場合は。
会社 基本は、指令の指示による。
組合 車両故障、駅間停車が発生した場合は。
会社 これも、指令の指示による。
組合 地震等の災害が発生した場合の対応及び乗客誘導の対応はどうか。
会社 基本は、指令の指示である。
組合 車イスの乗客への対応はどうなるのか。
会社 基本は事前に連絡をもらい、それに伴い駅で対応することになっている。
組合 事前の連絡なしできた場合はどうか。
会社 まずないと思うが、万が一の場合は、社員としての対応をお願いするようになると考えている。
組合 運賃の精算を要請された場合の対応は。
会社 ほとんどスイカで問題ないと思うが、スイカのない無人駅で乗車した場合が想定される。現在、検討しているが、乗客への一定の回答を 会社で用意する考えである。

車掌の業務量・要員数については、検討中で回答せず


●ワンマン運転導入による車掌の業務量及び要員について
組合 ワンマン運動拡大により車掌業務はどの程度削減する予定なのか。
会社 まだ行路等を検討中であり、回答できない。
組合 ワンマン運転は、運転士への負担が大幅に増えるなど責任を全て転嫁する重大問題である。さらに、公共交通機関としての責任を放棄し、ローカル線の切り捨てや地域の過疎化に拍車をかけるなど、沿線住民の生活をないがしろにするものであることから、ワンマン運転拡大計画を撤回すること。
会社 ワンマン運転は、利用状況を踏まえて実施することになる。

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