2020年6月30日火曜日

闘いなくして安全なし No.266


ワンマン運転拡大  絶対反対! ①
房総エリアに中編成ワンマン車両導入計画


 JR東日本は来春から内房線、外房線、鹿島線で2両編成のワンマン運転実施を提案しました。さらに、房総エリアに中編成(3~6両)のワンマン機能を搭載したE233系車両を24年度以降に導入する計画を示しています。水戸線で今年度末に5両ワンマン導入の提案が行われるなど、全社的に中・長編成を含めたワンマン運転導入が激しく進められています。動労千葉はワンマン運転拡大に断固として反対を貫き闘いぬきます。

①何よりワンマン運転は運転士にすべての責任を背負わせて激しい労働強化をもたらします。それによって鉄道の安全を破壊する攻撃です。
 乗務中の鉄道の安全は運転士と車掌とで守っています。車掌は通常の運行時もホーム上や後方の安全確認、乗客への案内や対応を行っています。異常時には、さまざまな連絡や乗客の状 況の確認、避難誘導などを担います。
 とりわけ事故などの緊急時には、事故状況や車両の確認、指令や警察との連絡、乗客への案内や誘導などを行わなければなりません。
 ワンマンになれば、異常時の混乱の中、運転士一人で瞬時にいくつもの判断を迫られます。運転士への負担の増加は事故に直結する問題です。
 昨年8月の外房線踏切事故は、列車後方に軽自動車が衝突したものでした。今回は車掌が非常ブレーキを引きましたが、運転士だけなら衝突に気づかなかった可能性が高い事故です。安全を破壊する攻撃を許すわけには絶対にいきません。

②ワンマン運転の全面的な拡大は、車掌の激しい減少と、職場に激変をもたらす攻撃です。
 中編成までワンマンとなれば内房線、外房線の相当な部分が対象です。山手線のワンマン化も「大異動」を起こします。JR東の運転士は約7千人、車掌は約6千人弱。この規模で要員削減の対象となれば、職場のあり方は根本から解体されます。
 駅から車掌、運転士という養成体系も成り立たなくなります。ジョブローテーションはこのための攻撃だったといっても過言ではありません。
 「最大10年」で運転士・車掌を次々に配転する。その先には「もうJR本体に車掌の仕事はない」と下請会社への出向や転籍に追いやる。そして、運転士の地位を今以上に低下させる。
 会社が大規模配転と職場の激変を現場労働者の団結破壊に利用しようとすることは明らかです。ゴマスリと競争、足の引っ張り合いが蔓延するような職場にさせるわけにはいきません。
(続く)

ニュースへのリンク