2017年2月2日木曜日

外注化阻止ニュース 第299号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka299.pdf


JR蕨駅で死亡事故  ホーム要員削減が原因
改札窓口も一人で声かけの余裕はない

 1月14日朝、京浜東北線・蕨駅で盲導犬を連れた視覚障害者がホームから転落し、大船行きの普通列車にはねられて死亡する事故が起きました。ホームに駅員は1人も配置されておらず、非常ブレーキも間に合いませんでした。
 ホームに駅員がいれば状況は違っていたはずです。しかしホーム要員は削減され、障害者や高齢者が犠牲になる事故が増えています。障害者団体は、飯田橋・渋谷・新宿駅を危険駅ワースト3に指定し、改善を要求しています。にもかかわらず、JRは、安全要員の削減、駅の外注化・無人化を強行しているのです。

大半の時間はホームに駅員不在

 蕨駅はJRの社員とグリーンスタッフ(契約社員)で運営される中規模駅です。平日のラッシュ時はもとより休日でもホーム全体に乗客が並びます。ホームには平日の午前7時30分から1時間だけ要員が立ちますが、その他の時間帯は無人です。事故の当日は土曜日でホームは終日無人でした。

安全要員の削減こそ事故原因だ

 「障害者への声かけを駅員が怠った」などと報道されていますが、改札窓口は1人で切り盛りしていて、声をかける余裕はありません。
 列車乗降時に渡り板を敷いて車椅子を案内するなどの業務も、JRは指示だけ行い、実務はステーションサービスやセントラル警備保障系列のガードマン会社SCSPに押し付けている状況なのです。

千葉支社4駅の改札無人化を提案

 JR千葉支社は3月1日から平井駅をJESSに外注化し、2月1日から新検見川、西千葉、検見川浜、千葉みなとの各駅で遠隔操作を導入して改札無人化を強行しようとしています。
 監視カメラやインターホン対応では事故は防げません。
 外注化と安全要員の削減の結果が今回の事故をもたらしたのです。しかし、JRは3月4日のダイ改でいっそうの要員削減・外注化・非正規雇用化を「異次元のレベル」で進めようとしています。闘いなくして安全なし。安全破壊の外注化と要員削減に反対しよう。(写真は、土曜日午前7時過ぎの蕨駅ホーム。大勢の乗客がいるのに駅員は1人も配置されていない

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