2018年12月6日木曜日

外注化阻止ニュース 第403号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka403.pdf


安全と雇用の破壊は許さない
保守部門切り捨て「電気部門の変革2025」

 JR東日本は、グループ経営構想「変革2027」を具体化するために「電気部門の変 革2022」を提案しました。
 「変革2027」は、駅業務と商業施設を一括で外注化して改札業務とテナント管理をさせたり、〝自動運転技術で運転士がいなくても運行できる〟などと、鉄道事業の軽視どころか、もはや眼中にないようなひどい構想です。

設備の老朽化・要員不足

 鉄道事業は、車両やレールなど保守・メンテナンスにかかる費用の割合は大きく、営業経費の4分の1~3分の1を占めるとされます。しかも、設備の老朽化や労働力不足が深刻化しています。
 こうした状況に対して、「電気部門の変革2027」は、「設備のシステムチェンジ」「スマートメンテナンス」「工事の機械化・効率化」の3本柱を提案し、機械化・デジタル化を強力に推進して、グループ会社への水平分業=外注化に舵を切っています。メンテナンス部門の危機を解決するものではなく、技術継承を寸断し、安全を破壊して事故をもたらし、労働者の雇用や労働条件を奪うものです。
 電気部門の新たな組織体制として新幹線と在来線を分けることを提案しています。在来線については歯止めなき外注化を進めるということです。実施計画を含めた保守業務をグループ会社へ写し、技術センターを縮小・簡素化することを提案しています。

合理化=外注化と闘おう

 会社は、車両や設備に付けたセンサーを用いてリアルタイムに状態を監視し、人間を機械やロボットに置き換えれば、コストを削減してメンテナンスを効率化・高度化できると主張しています。ベテラン労働者の技術や集団的な経験則・暗黙知などを無視するものです。
 昨年末の新幹線台車亀裂事故や秋葉原駅の電化柱倒壊事故、川崎駅脱線事故など、この数年来、あわや第二の尼崎事故(福知山線脱線事故)という深刻な事故が頻発しています。要員不足や技術の軽視、外注化など合理化を原因とするものばかりです。
 安全を破壊し、雇用と労働者の誇りを奪う合理化=外注化と闘おう。

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